文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものである。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に個人消費は底堅く推移し、新興国経済の減速の緩和から輸出や生産に持ち直しの動きがみえはじめるなど、景気は緩やかな回復基調を辿った。しかしながら、先行きについては、中国をはじめとする新興国や資源国の景気の下振れ懸念に加え、米国の新政権発足や英国のEU離脱問題が国際金融資本市場に及ぼす影響による海外経済の不確実性の高まりから、依然として不透明な状況にある。
こうしたなか、当社グループは中期経営計画「イノベーション21」第二次計画の2年目を迎え、「戦略的なパートナーとの協業とサプライチェーンの構築によるグローバルな成長市場・地域での事業領域の拡大」「市場創造型マーケティングやグループの優位性のある独自機能を強化した顧客価値創造型企業への進化」「変革突破力、価値創造力、コミュニケーション力を備え、成長戦略を切り拓き新たなステージに挑戦できるグローバル人材の育成」を事業方針に掲げ、さらなる連結企業価値の向上に努めた。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は429,013百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は6,678百万円(前年同期比20.6%増)、経常利益は6,534百万円(前年同期比21.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,846百万円(前年同期比26.0%増)となった。
セグメントの業績は次のとおりである。
ITインフラ流通事業
法人向け市場では、地域密着営業の推進により、首都圏を中心に民間企業・文教分野向けが堅調に推移し、官公庁向けでは情報セキュリティ対策の強化を図る動きの活発化と相俟って受注が拡大した。また、パソコンの販売においても需要に回復傾向がみられ、周辺機器やソフトウェアを含めた複合提案の積極的な推進により、前年同期を上回る実績となった。一方、個人向け市場では、パソコンの買い替えサイクルが長期化しスマートフォンへのシフトが進むなど、パソコン需要の縮小傾向が続くものの、SIMロックフリースマートフォンや家電製品の販売拡大により、前年同期を上回る売上実績となった。
以上の結果、当事業の売上高は368,764百万円(前年同期比6.6%増)、セグメント利益は3,906百万円(前年同期比35.3%増)となった。
繊維事業
合繊部門では、原綿は当第3四半期に入ってインバウンド需要減少の影響を受けたが、不織布は除菌関連やコスメ分野のフェイスマスクの販売が引き続き好調に推移し、レーヨン部門では、衣料用機能性原綿が旺盛な需要に支えられ生産・販売ともに伸長した。また、樹脂加工部門では、主力の重布関連に加え新規商品を中心とした生活資材関係の受注が堅調に推移し、機能製品部門では、土木資材関連商品の販売が拡大した。一方、衣料製品部門では、売上はやや伸び悩んだが、ニット・カジュアル製品やインナー製品は機能素材や海外生産拠点の活用に努め利益を確保し、ブランド製品は子ども・紳士・婦人向けの季節商品の消費が好調に推移するなど、増益となった。
以上の結果、当事業の売上高は49,117百万円(前年同期比0.3%減)、セグメント利益は2,521百万円(前年同期比21.1%増)となった。
工作・自動機械事業
工作機械部門では、国内は航空機分野を中心に堅調に推移し、海外は経済の不安感を背景とした設備投資への慎重さが増し受注は減少したが、生産リードタイム短縮と効率化を図るとともにコスト低減とサービス体制の強化に努め利益を確保した。一方、自動機械部門では、好調な医薬品・食品分野を中心に幅広い業界で受注が増加し、売上・利益ともに拡大した。
以上の結果、当事業の売上高は7,740百万円(前年同期比5.3%減)、セグメント利益は369百万円(前年同期比18.9%減)となった。
その他
報告セグメントに含まれない事業セグメントについて、当事業の売上高は3,390百万円(前年同期比5.4%減)、セグメント損失は120百万円(前年同期は113百万円のセグメント利益)となった。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はない。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。
当社は、平成27年6月26日開催の当社定時株主総会において、株主の承認により、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」という。)を継続することを決定した。
Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上していくことを可能とする者であるべきと考えている。
当社は、金融商品取引所に株式を上場していることから、市場における当社株式の取引については株主の自由な意思によって行われるべきであり、たとえ当社株式等の大規模買付行為がなされる場合であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これをすべて否定するものではない。また、経営の支配権の移転を伴う株式の大規模買付提案に応じるかどうかは、最終的には株主の判断に委ねられるべきだと考えている。
しかしながら、資本市場における株式の大規模買付提案の中には、その目的等から見て、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができないことが予測されるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言いがたいもの、あるいは株主が最終的に判断されるために必要な時間や情報が十分に提供されずに、大規模買付行為が行われる可能性も否定できない。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主から負託された者の責務として、株主のために必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉、場合によっては必要かつ相当な対抗措置を取る必要があると考えている。
Ⅱ.基本方針の実現に資する取組み
当社は、上記方針の実現、つまり企業価値向上及び株主共同の利益のために、次の取組みを実施している。
① 経営体制の改革
当社は、昭和16年に紡績会社の4社合併により大和紡績株式会社として設立されたが、純粋持株会社への移行、ITインフラ流通事業の再編、ダイワボウホールディングス株式会社への商号変更、繊維事業を統括する中間持株会社の設立、産業機械事業の再編と、継続して事業構造の改革を実行してきた。
これらの施策により、当社グループはITインフラ流通事業、繊維事業、産業機械事業を3つのコア事業に据え、「ITインフラ」「生活インフラ」「産業インフラ」という「社会インフラ」の領域において地球環境との共生と持続可能な社会の創造に貢献することをグループビジョンに掲げ、バリュー・イノベーション(価値革新)を推進する創造革新企業へと変貌を遂げた。
② 中期経営3ヵ年計画
当社は平成27年4月1日から中期経営計画「イノベーション21」第二次計画をスタートさせた。本中期経営計画では「成長が見込める市場、地域での事業拡大」「顧客価値創造型ビジネスへの進化」「国際マーケットにおけるコーポレートブランドの価値向上」を基本方針に掲げ、新たな成長ステージを目指す事業展開とグループ全体の収益基盤の強化に努めている。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成27年6月26日開催の定時株主総会において株主の承認を得て、本プランを継続することを決定した。
当社取締役会は、当社株式等の大規模買付行為が行われようとする場合には、当該買付けが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであるか否かを株主が適切に判断するために、買付者等及び当社の双方から十分な情報が提供され、検討のための十分な期間が確保されることが不可欠であると考えている。
本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主及び投資家が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保することを目的としたものである。
本プランの内容は、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものである。
なお、本プランの詳細については、当社ホームページ(http://www.daiwabo-holdings.com/)に掲載されている平成27年5月8日付プレスリリース「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について」に記載のとおりである。
Ⅳ.前記取組みが、基本方針に従い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しており、かつ、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえている。
さらに、本プランは以下の理由により、基本方針に従うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また役員の地位の維持を目的としているものではない。
① 企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則
本プランは、上記Ⅲに記載のとおり、当社株式等に対する大規模買付け等がなされた際に、当該大規模買付け等に応じるべきか否かを株主が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としている。
② 事前開示・株主意思の原則
本プランは、平成27年6月26日開催の定時株主総会において株主の承認を得たうえで継続されたものである。また、その後の当社株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更又は廃止されることになる。従って、本プランの継続及び廃止には、株主の意思が十分反映される仕組みとなっている。
③ 必要性・相当性確保の原則
ア.独立委員会による判断の重視と情報開示
本プランは、大規模買付け等への対抗措置の発動等に関する取締役会の恣意的判断を排し、取締役会の判断及び対応の客観性及び合理性を確保することを目的として独立委員会を設置している。
独立委員会は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している、当社社外取締役、当社社外監査役又は社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士もしくは学識経験者又はこれらに準じる者)から選任される委員3名以上により構成される。
また、当社は、その判断の概要については株主及び投資家に情報開示を行うこととし、当社の企業価値・株主共同の利益に資するよう本プランの透明な運営が行われる仕組みを確保している。
イ.合理的かつ客観的な発動要件の設定
本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保している。
ウ.デッドハンド型もしくはスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができる。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではない。
また、当社は、取締役の任期を1年としており、取締役選任議案に関する議決権行使を通じ、本プランの継続、本方針に基づき取締役会決議により発動された対抗措置に対し、株主の意思が反映できることになるため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもない。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、783百万円である。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(4) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、従業員数が前連結会計年度末に比べ736名減少している。主な要因としては、連結子会社Daiwa Do Brasil Textil Ltda. 及び連結子会社P.T.Dayani Garment Indonesiaの解散及び清算手続きの開始等によるものである。
(5) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設、除却等の計画は次のとおりである。
(重要な設備の新設)
第1四半期連結会計期間において、ダイワボウポリテック株式会社(繊維事業)は、兵庫県加古郡播磨町に年間生産能力16,000トン、投資額約4,000百万円の複合繊維製造設備の増設及び建物の増改築を計画している。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。