第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当期(2016年4月1日から2017年3月31日まで)の個別業績は、営業収益(売上高)89億58百万円、営業利益9億61百万円、経常利益9億37百万円、当期純利益10億7百万円となり、連結業績は、売上高89億58百万円、営業利益9億55百万円、経常利益8億15百万円、親会社株主に帰属する当期純利益8億85百万円となり、前期と比較して増収増益となりました。

 

 当期における国内株式市場は、年初から米国の利上げと為替の影響から乱高下の相場となり、英国のEU離脱決定により最安値をつけましたが、トランプ政権発足以降、経済対策への期待感から上向いてまいりました。

 その結果、日経平均株価は12月に年初来高値を更新し、大納会は19,114円と前年末を上回り、年間では5年連続の上昇となりました。

 

(投資銀行業務の役割)

 当社の投資銀行業務は、新興及び中堅上場企業の財務支援を通して、成長戦略及び事業再生や成長戦略に必要なM&A、並びに事業提携などの事業戦略の支援・助言を行っております。

 当社が実施する上場企業向けエクイティファイナンスの引受け業務は、日本経済の成長において重要な役割を担っており、出資先企業の企業価値向上へ導くことが当社の使命であります。

 また当社は、エクイティファイナンスの引受けに際し、金融庁や証券取引所の定める厳正かつ公正なルールに従い、株式市場に対し透明性を重視するとともに、公正な資金調達の担い手として実施しております。

 

(投資銀行業務の成果)

 当期は出資先企業に対して、事業再生及びイノベーションを目的とした成長戦略の立案、M&Aの助言、IR支援など様々な支援業務に取り組み、価値向上の後押しを実施して一定の成果をあげることができ、業績は増収増益となりました。しかしながら、株式市場の変動等の要因もあり投資収益率は前期と比較して下回りました。

 

(投資分野の多角化展開)

 当社は、将来の金融市場の潮流を捉え、変動する外部環境であっても成長し続ける投資銀行を目指し、経営戦略である投資領域の拡大を目的に、事業会社の買収、海外投資の拡大、国内外のブランド企業への投資など投資事業構造のイノベーションを推進してまいります。

 引き続き金融市場は欧米の政治経済の不安定要因などがあり、予断を許さぬ環境ではありますが、これらの動向を注視しながら、事業の拡大への取り組みにより、成長力・収益力・安定力を強固にし、「企業価値」と「株主価値」を更に高めてまいります。

 

 以上の活動の結果、キャピタルゲインは18億73百万円となり、投資収益率は27.2%となりました。これらの詳細は、以下のとおりであります。

 

 

前連結会計年度

(自 2015年4月1日

至 2016年3月31日)

当連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

投資収益(千円)

5,451,970

8,755,565

投資原価(千円)

3,474,577

6,882,417

キャピタルゲイン(千円)

1,977,392

1,873,147

投資収益率(%)

56.9

27.2

営業利益(千円)

1,070,643

955,500

親会社株主に帰属する当期純利益

(千円)

761,512

885,799

(注)前連結会計年度につきましては、参考情報として個別財務諸表に基づく数値を記載しております。

 

・営業投資有価証券残高

 

前連結会計年度

(自 2015年4月1日

至 2016年3月31日)

連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

営業投資有価証券(千円)

4,027,095

1,476,555

(注)前連結会計年度につきましては、参考情報として個別財務諸表に基づく数値を記載しております。

 

・エクイティファイナンス引受残高

 

連結会計年度

(自 2015年4月1日

至 2016年3月31日)

連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

株式・新株予約権(千円)

11,623,223

5,250,355

上場株式銘柄数

19

18

(注)前連結会計年度につきましては、参考情報として個別財務諸表に基づく数値を記載しております。

 

 

連結会計年度

(自 2015年4月1日

至 2016年3月31日)

連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

総資産(千円)

8,130,729

8,362,633

純資産(千円)

7,894,661

8,065,280

自己資本比率(%)

96.95

96.44

ROE(%)

10.29

11.11

ROA(%)

9.69

10.74

1株当たり当期純利益(円)

14.55

16.51

1株当たり配当額(円)

5.00

5.00

従業員1人当たり営業利益

(千円)

53,532

45,500

従業員数

20

21

(注)前連結会計年度につきましては、参考情報として個別財務諸表に基づく数値を記載しております。

 

(2) キャッシュ・フロー

 当期末の現金及び現金同等物は、当期首残高から30億7百万円増加し47億45百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、33億72百万円のキャッシュ・インフローとなりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上及び投資回収の進展によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、98百万円のキャッシュ・アウトフローとなりました。その主な要因は、貸付けによる支出が貸付金の回収を上回ったためであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、2億65百万円のキャッシュ・アウトフローとなりました。その主な要因は、配当金の支払いによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当社グループの事業の特性上、該当事項はありません。

 

(2) 商品仕入実績

 当社グループの事業の特性上、該当事項はありません。

 

(3) 受注状況

 当社グループの事業の特性上、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

 当社グループは投資銀行の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

前年同期比(%)

投資銀行(千円)

8,958,343

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

 当社では、社名の由来の精神である、年輪を重ねて大木に育ち、「強靭さ」「活力」「成長力」の象徴とされる「Oak(オーク)」の名に相応しい存在として、事業を通じた付加価値の提供と、新興及び中堅上場企業に対する投資と成長支援を通じ、社会に貢献することを企業理念としております。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社は、事業の特性上、株式市場の変動要因による影響を受けやすく、収益水準の振幅が大きくなります。このため、目標数値を掲げることは困難でありますが、会社の経営の基本方針に従い、投資先企業の成長支援を通じ、社会に貢献することを目指すとともに、当社の企業価値を向上させるべく事業を推進していく所存であります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社の中核事業である投資銀行業を取り巻く外部環境は、企業収益は非製造業を中心に改善傾向にあり、2020年の東京オリンピックに向け上昇していくものと見込まれます。これを受け、当社は、新規投資案件の拡大と既存投資先のバリューアップ及び回収に努め、収益基盤の安定化を図ってまいります。特に、新興市場の企業、中小型株を中心に、人口知能(AI)、ビッグデータ、IoT、ロボット、シェアリングエコノミーなど成長性や将来性の高い分野及び産業に投資テーマを広げ、新規投資案件に積極的に取り組んでまいります。

 また、持続的な成長を実現するとともに、安定した収益構造と強固な財務体質を構築するため、事業構造のイノベーションに取り組み、投資銀行と事業投資の2つの事業により、バランスのとれた収益構造を構築し、経営基盤の安定した投資銀行を目指してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

 当社は、中核事業である投資銀行業において、既存投資先の企業価値向上を図るとともに、多様な成長分野に視野を拡げ、積極的な活動に努めてまいります。また、事業投資を推進し、既存事業の収益化を図るとともに、新たな事業モデルの開発も進めてまいります。

① 投資銀行

 上場企業向けエクイティファイナンスの引受けと成長戦略を後押ししてまいります。また、事業の再構築や再編の支援を目的に、当社の仲介による企業間の事業提携等を通じ、事業規模や事業領域の拡大に導く再生支援を行うとともに、優れた技術力や成長力を持つ企業を対象に国内外で投資を実施いたします。

② 事業投資

・事業投資

 事業提携や資本提携、M&Aなどを通じ、国内外において新規事業の創出や新たな事業展開を図ってまいります。

・事業プロジェクト投資

 企業の成長シナリオとなる事業モデルの企画立案と構築支援を行い、併せて、事業資金についてエクイティファイナンスの引受けを実施いたします。

・ブランド投資

 高いブランド力を持つ企業に対し投資を行い、成長支援を通じて企業価値の向上を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社の事業その他を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。また必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらの潜在的なリスクを認識した上で、その回避、軽減、発生した場合の対応に努めてまいります。

 なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、有価証券報告書提出日(2017年6月29日)現在において、当社が判断したものであります。

(1) 事業を取り巻く環境の変化について

 当社は、事業の遂行にあたって、経済情勢、景気及び株式市場の動向に大きく影響を受ける可能性があり、これらの要因にて企業収益の悪化となった場合、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼすリスクが考えられます。

 また、予想した投資回収の時期のずれにより当社の業績が大きく変動することがあります。

(2) 投資リスクについて

 投資先企業には、事業の再構築中の企業や新規事業への進出を図っている企業が含まれております。これらの企業は、将来の不確定要因を多分に含んでおり、今後発生し得る様々な要因により投資先企業の業績が変動するリスクがあります。また、投資先企業の株価の変動により、当社の業績が大きく変動することがあります。

(3) 為替変動リスクについて

 当社は、外貨建ての銀行預金及び貸付金等があります。そのため為替変動リスクを伴っており、為替レートの変動は当社の業績に影響を与える可能性があります。

(4) 資金の流動性に関するリスク

 当社は、エクイティファイナンスを事業資金の主な調達手段としております。金融市場の混乱、当社の株価水準等により、投資資金の一部を調達できなくなるリスクが発生いたします。

(5) 法律の改正について

 当社の事業の遂行にあたって、国内においては金融商品取引法、会社法、税法、民法、投資事業有限責任組合法等の適用を受けております。また、海外との取引は、当該国の法的規制の適用を受けております。将来において、予測できない法律の改正が行われた場合には、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 人材確保

 当社の経営は、人材に大きく依存しております。今後、継続的に優秀な人材を確保できない場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 情報管理

 当社は、機密情報を有しております。これらの情報管理については、「内部情報管理および内部者取引規制に関する規程」、「情報セキュリティ基本規程」等の社内規程を整備し、社員教育による情報管理の目的及び重要性を周知徹底するとともに、システム上のセキュリティ体制も構築しております。しかしながら、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等、予測の範囲を超える事態により、情報の消失、漏えい、改ざん、情報システムの停止による一時的な混乱が起こる可能性があります。これらの事態が発生した場合、取引先等からの信用低下を招き、当社の事業運営や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。特に以下に記載する事項は、当社の連結財務諸表の作成において見積り及び仮定が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすものであると考えております。

① 営業投資有価証券の評価

 当社グループにおいて、投資は重要な位置を占めており、営業投資有価証券の評価については重要な判断と見積りがなされております。

 当社グループでは、投資銀行セグメントにおいて、投資育成目的で営業投資有価証券を保有しております。保有する営業投資有価証券は、将来有望な国内外の上場企業及び非上場企業で構成されておりますが、これらは、信用リスク、価格変動リスク、為替リスクを伴っております。従って、経済情勢の変化等により、投資先企業の財政状態の悪化に伴い、企業価値が毀損することがあり、その場合、必要と認められた額について投資損失引当金又は貸倒引当金の計上あるいは減損処理を行う可能性があります。

 なお、保有する有価証券の減損処理の判断基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(有価証券関係) 4.減損処理を行った有価証券」に記載のとおりであります。

② 繰延税金資産

 当社は、将来の税負担額を減額する効果があると認められた金額を、繰延税金資産として計上することとしております。なお、将来の課税所得に関する予測及びタックスプランニングの実現性については、十分に検討し慎重に決定しております。また、過年度に計上した繰延税金資産についても、将来の税負担額を軽減する効果が見込まれなくなった場合には、適時取り崩すこととし、さらに軽減する効果があると認められた場合には適時、積み増しすることとしております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の当社グループの経営成績は、売上高は89億58百万円、営業利益は9億55百万円、経常利益は8億15百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は8億85百万円となりました。

 なお、前連結会計年度は連結財務諸表を作成していないため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。

① 売上高及び売上総利益の分析

 当連結会計年度の売上高は89億58百万円、売上総利益は20億31百万円となりました。当連結会計年度においては、出資先企業に対して、事業再生及びイノベーションを目的とした成長戦略の立案、M&Aの助言、IR支援など様々な支援業務に取り組み、価値向上の後押しを実施して一定の成果をあげることができました。その結果、キャピタルゲインは18億73百万円となり、投資収益率は27.2%となりました。

② 販売費及び一般管理費の分析

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は10億76百万円となりました。

③ 営業外損益及び特別損益の分析

 当連結会計年度の営業外収益は12百万円、営業外費用は1億52百万円となりました。営業外収益は主に貸付金等に係る利息収入であります。営業外費用は主に持分法による投資損失であります。

 当連結会計年度の特別利益は137百万円となりました。主に違約金収入であります。特別損失は0百万円となりました。固定資産除却損であります。

 

(3) 当事業年度の財政状態の分析

① 当連結会計年度末の資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末の総資産につきましては、83億62百万円となりました。主な内訳は現金及び預金47億45百万円、営業投資有価証券14億76百万円、投資有価証券12億58百万円となっております。負債につきましては2億97百万円、純資産につきましては80億65百万円となっております。

② キャッシュ・フローの状況

 「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。