第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループでは、社名の由来の精神である、年輪を重ねて大木に育ち、「強靭さ」「活力」「成長力」の象徴とされる「Oak(オーク)」の名に相応しい存在として、企業と個人の架け橋となり「金融機会の民主化」を目指し、金融事業を中心に社会に貢献することを企業理念としております。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、事業の特性上、株式市場の変動要因による影響を受けやすく、収益水準の振幅が大きくなります。このため、目標数値を掲げることは困難でありますが、グループ経営の基本方針に従い、様々な金融サービスを通じ、社会に貢献することを目指すとともに、当社グループの企業価値を向上させるべく事業を推進していく所存であります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社は2021年11月に新生Oakキャピタルとしての新経営方針を策定し、「価値共創企業」をコーポレートスローガンとし、金融事業を中心とした将来の当社グループの成長に資する新たな事業の確立を通じ、強固な経営基盤の構築と新たな価値の創造を目指しております。

 当社グループの目指すべき姿を明確にし、具体的な経営目標数値とそれを達成する為の5つの事業戦略を掲げ、金融事業の垣根を越えて、多角的な事業への転換を図り、企業価値の向上に向けて邁進してまいります。

 当社グループは、変動する世界経済にも適応できる企業として、持続的な成長及び企業価値向上に向け、常にイノベーションを行い、全てのステークホルダーの期待に沿い、そして信頼され、皆様の「Win」を繋げる企業を目指してまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 これまでの金融事業における投資先の株価動向等の市場環境に大きく左右される収益構造は改善すべき長年の課題であると認識しており、かかる状況に対処するため、前期に経営体制を刷新するとともに2021年11月に新経営方針を、さらに2022年6月に2023年3月期から2025年3月期の3か年を対象とした「第1次中期経営計画」を公表いたしました。この中期経営計画では、新経営方針で掲げた3つの事業領域(「狩猟型ビジネス」「農耕型ビジネス」「開発型ビジネス」)において、金融事業に留まらない将来に向け当社グループの成長に資する新たな事業の確立を通じ、強固な経営基盤の構築と新たな価値の創造を実現すべく、各種戦略を推進してまいります。

 その戦略の一環として、2022年5月にデジタルマーケティング事業を展開する株式会社ユニヴァ・ジャイロンを子会社化し、さらに2022年9月に株式交付により、株式会社ユニヴァ・フュージョンを子会社化いたしました。また、スターリング証券株式会社や株式会社ノースエナジーといった既存子会社も収益力の強化に取り組んでまいりました。

 しかしながら、金融事業においては黒字となりましたが、新規の投資案件をほとんど獲得することができず、アドバイザリー部門も特筆すべき成果を上げることができませんでした。また、クリーンエネルギー事業においても、太陽光発電設備の設置可能な用地確保に時間を要したことや、新規販売が低調だったことなどにより大幅な減収減益となり、中期経営計画の初年度の目標である連結営業利益黒字化は達成することができませんでした。

 このような状況において、金融事業を行うスターリング証券株式会社においては、新規投資案件の獲得が思うように進まなかった点の改善策として経営改革をさらに加速させる必要があると認識しており、具体的には既に金融商品の専門家である外部人材を活用しながらの経営体制刷新も完了し、この新体制の元で来期はさらなる経営改革を断行して新規投資案件獲得を強力に推し進め、利益獲得に邁進してまいります。

 クリーンエネルギー事業を行う株式会社ノースエナジーにおいては、用地確保を迅速に行う社内体制は構築できたと認識しており、すでに採用済みの外部人材の有効活用もあり黒字化への動きは現実的と認識しております。

 さらに、新たに当社グループの一員となった株式会社ユニヴァ・フュージョン及び株式会社ユニヴァ・ジャイロンにおいても、早期に当社グループの業績に寄与させるべく新製品の開発と積極的な広告宣伝活動により一層の収益力強化に取り組んでまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ共通

 当社は、2021年11月に新経営方針を策定のうえ、以下の通り、サステナビリティにかかわる取組みとして当社グループの目指すべき姿等を明確にした上で、イノベーションを自らの手で起こし、将来の当社グループの成長に資する新たな事業を生み出し、成長し続ける価値共創企業を目指してまいります。

 また、企業行動規準を定め、上場企業としての社会的責任を自覚するとともに、環境や社会問題への取組み、ガバナンスの構築が将来的なサステナビリティに資するものとして日頃の事業活動の礎としております。

 

当社グループが目指すべき姿

<コーポレートスローガン>

「価値共創企業」

〜つなぐ。一緒に創る。~

※価値を共に創るために、我々が行うことが、「つなぐ」ことです。

繋ぐことで、より高い価値を一緒に創っていきます。

<コーポレートビジョン>

① 企業の成長支援を通じて社会貢献する

② グループ全体の成長・安定収益計上により株主の期待に応える

③ 持株会社としてグループ事業会社の成長を支援する

④ 一般投資家を含む投資家に広く投資機会を提供する

基本方針

 グループ全体の価値を事業会社と共に創り上げるのが、新生Oakキャピタルの姿です。この価値を共に創り上げることを価値共創と呼び、当社は、ホールディングスとして、グループ事業会社の経営支援を行い、連結決算における収益拡大を図り「価値共創企業」として、グループ企業全体の価値向上を目指してまいります。

① ガバナンス

 当社は、後述②の「戦略」においても記載の通り、「サステナビリティ経営」を重点戦略の1つとして掲げており、実効性あるコーポレート・ガバナンスを推進してまいります。

 詳細については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載の通りですが、当社は、2023年6月28日開催の第162期定時株主総会における承認可決を経て、従来の監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行し、複数の社外取締役を含む監査等委員である取締役を置くことにより取締役会の監督機能を強化し、サステナビリティ経営/ESGに関わる当社グループの具体的な取組みの報告を受けてその進捗状況を監督することなどにより、コーポレート・ガバナンスの一層の充実と持続的な成長による企業価値の向上を図ってまいります。また当社は、取締役会のほか、取締役会から権限委譲を受けた経営会議、グループ経営会議を設け、サステナビリティ経営/ESGに関わる当社グループの具体的な取組みも含め、当社及びグループ各社の経営上の重要事項に関して機動的な審議及び意思決定を行うと共に、定常的な事業進捗状況等を通じて事業上のリスクのモニタリングを実施しております。さらに当社は、コンプライアンス・リスクマネジメント委員会を設置し、同委員会は取締役会から諮問を受けグループ横断的なコンプライアンス遵守及びリスク管理の観点から、毎年策定した具体的な行動計画に基づき監視及び管理を行っております。

② 戦略

 当社グループは、サステナビリティにかかわる取組みとして、当社がホールディングスとして扇の要となり、グループ事業会社の成長を促し、企業価値及び株主価値を高めてまいります。

 具体的な事業戦略としては、以下の「当社がホールディングする三つの事業分類」を着実に推進してまいります。

0102010_001.png

 

「狩猟型ビジネス」

 狩猟型ビジネスの投資スタイルとは「フロー型インベストメント」で、当社がかねてより行ってきた投資銀行業務がそれに当たります。

 ハイリターンのキャピタルゲインを狙う「高収益事業」は、引き続き一つの事業の柱として成長いたします。

「農耕型ビジネス」

 農耕型ビジネスの投資スタイルは「ストック型インベストメント」で、ファンド運営の収入などアセットマネジメント業務がそれに当たります。

 安定的なインカムゲインを得られる「安定収益事業」は、アドバイザリー業務によるフィービジネスも含まれ、そのような領域も積極的に行ってまいります。

「開発型ビジネス」

 開発型ビジネスの投資スタイルは、「ビルド型インベストメント」で、M&Aなどにより連結子会社及び関連会社として当社とともに成長する「成長収益事業」です。

 当社自体が、中長期的な観点で当該事業会社の株式を保有し、価値を共に創り出していくことで、その事業の成長支援をOakキャピタル本体が行うビジネスマネジメント業務です。対象が未上場企業の場合には、IPO支援もビジネスマネジメント業務の一つです。

 上記に加え、当社は2022年6月に策定した第1次中期経営計画において、以下の8項目をグループ横断的な重点戦略として掲げ、各々のアクションプランに沿って推進を図っております。

重点戦略

主なアクションプラン

1.収益力向上

経営基盤強化

・各事業会社収益力強化によるグループ収益力向上

・早期復配に向けた収益・構造改革

・新経営方針に則した成長軌道の早期回復

2.財務戦略

・戦略的事業資金配分(成長分野への傾斜配分)

・保有資産の入替・有効活用

3.人財戦略

・経営人材の育成

・外部専門人材投入による戦略強化

・外部人材との協業のためのネットワーク構築

4.新たな事業

ポートフォリオ構築

・事業ポートフォリオ強化のためのM&A推進

・海外市場への視野拡大

5.ステークホルダーとの

コミュニケーション

・自社動画メディア開設

・インタラクティブコミュニケーションの実践

6.サステナビリティ経営

/ESG

・「金融機会の民主化」に向けたファンド実績向上

・脱炭素化に向けた貢献

・実効性あるコーポレート・ガバナンスの推進

・多様性ある人材の登用・育成

 

 

③ リスク管理

 当社は、強靭なリスクガバナンスのもと、気候関連をはじめとするサステナビリティのリスク・機会を含めたリスク管理と機会管理を強化し、事業上のリスク低減と機会創出を強力かつ継続的に進めています。

 リスク管理については、当社として現時点で想定するリスクを下表の通り分類し、各々の項目について定常的なモニタリングを行っております。また当該リスク分類に基づき、コンプライアンス・リスクマネジメント委員会において、年度毎の重点取組み項目の選定と、当該項目毎の行動計画の策定を行っております。

リスクの分類

1.投資リスク

2.流動性リスク

3.業務リスク

4.レピュテーションリスク

5.リーガルリスク

6.ヒューマンリスク

7.株価リスク

 機会管理については、経営戦略室を中心に、グループ全体としての重点取組みテーマを管理し、潜在的なリスクを十分勘案しながら戦略的な事業展開につなげております。

④ 指標及び目標

 当社は、2021年11月に策定した新経営方針において、以下の長期的な経営目標(いずれも過去最高実績を上回るための目標値)を掲げております。

連結売上高

連結純利益

時価総額

250億円

20億円

600億円

 また、上記経営目標に向けてのロードマップとして、2022年6月に2023年3月期を初年度とする3か年の第1次中期経営計画を策定し、その最終年度(2025年3月期)の数値目標を以下の通り掲げております。

 

 

 

 

(単位:百万円)

連結売上高

連結営業利益

連結経常利益

連結当期純利益

1株当たり利益(円)

12,900~14,500

1,500~2,100

1,350~1,960

895~1,450

13.25~21.47

 

(2) 人的資本

① 戦略

 当社グループでは、企業の持続的な成長に必要な経営資源は「ヒト」であると位置づけ、顧客のニーズを探求し、常に新しい価値を生み出す「学ぶ組織」、社会貢献を通じ、共に繁栄する「共創組織」、社員の幸せを追求し、多様な企業と人材が協働する「自走する組織」を目指し、意識改革の促進や職場環境の整備を「ヒト」への投資として、今後、進めてまいります。

 また、企業の持続的な成長のために従業員の多様性確保は重要な経営課題と捉え、バックグラウンドを問わず知見・経験が豊富で即戦力が期待される要員の採用を積極的に進めており、今後においても、事業ドメインの拡大や事業規模の拡大を見据えて女性管理職の登用や外国人の起用といった各種施策を積極的かつ継続的に進めてまいります。さらに、在宅勤務・フレックスタイム制度を導入するなど、従業員の「ワークライフバランス」や「多様な働き方」を考慮した職場環境を整備しており、今後においても従業員一人一人が個々の特性や能力を最大限発揮できるよう各種施策に向けて取り組んでまいります。

② 指標及び目標

 当社グループでは、上記戦略に沿って、従業員の自発的な成長を促すため、自ら自発的に業務目標や行動計画を策定し社内で共有化を行うフレームワークを設け、会社が一体となってこれら目標や計画を着実に達成・実行させてまいります。また、斯かるフレームワークを踏まえ、今後、従来のメンバーシップ型処遇に代え新たにジョブ型処遇を導入することにより、従業員の成果に基づく公明正大な処遇を進めてまいります。

 当社グループは、斯かる目標の実行を通じて、「5 従業員の状況 (3)多様性に関する指標」に掲げた「女性従業員の比率」「女性管理職の比率」「外国人従業員の比率」をさらに引き上げ、さらなる多様性の促進に努めてまいります。

 

3【事業等のリスク】

 当社グループの事業その他を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。また必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらの潜在的なリスクも認識した上で、リスクを経営戦略及び事業戦略実現に影響を与える不確実性と捉え、リスクマネジメント委員会を通じて、各事業に影響のある関連情報を集約するとともに、定期的なモニタリングにより対応策等を審議する体制を構築し,その回避、軽減、発生した場合の対応に努めてまいります。

 なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。ただし、「(3) 継続企業の前提に関する重要事象等について」につきましては、本有価証券報告書提出日現在(2023年6月29日)において判断し、記載しております。

 

(1) 事業環境の変化に関わるリスク

 当社グループは、事業の遂行にあたって、経済情勢、社会情勢、景気及び株式市場の動向に大きく影響を受ける可能性があり、具体的な事業環境の変化に関わるリスクとして、以下の内容が想定されます。なお、当社グループへの影響度が高いものから順に記載しております。

① 為替変動リスク

 当社グループは、海外のゴルフ場運営会社に投資しており、それに伴い米ドル建ての関係会社株式及び債権等を有しております。これらは為替の変動リスクに晒されており、為替相場が円高米ドル安となった場合は為替差損の発生等により当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼします。

 当連結会計年度における為替相場は、米国及び欧州でのインフレ抑制のための急速な利上げによる国内外の金利差の拡大により円安米ドル高が進行いたしました。今後も地政学リスクの高まりなどによる経済情勢及び社会情勢の大きな変化により、短期的に為替相場が大きく変動する可能性があるものと認識しております。

 なお、当連結会計年度末時点において米ドル建ての資産と負債の純額は12,094千米ドル(資産の超過)であります。

(対応策)

 為替相場のモニタリングを適時適切に行い為替相場の動向を把握するとともに外貨建て資産の保有の最小化に努めております。また、必要に応じてヘッジ取引の活用についても検討してまいりますが、為替レートの影響を完全に払拭することは困難であります。

② 投資リスク

 投資先企業には、事業の再構築中の企業や新規事業への進出を図っている企業が含まれており、これらの企業は、将来の不確定要因を多分に含んでおります。特に投資先企業が上場企業である場合、投資先企業の業績に関わらず、経済情勢、社会情勢等の地政学リスクによっても株価が変動する場合があります。従いまして、これらの要素により投資先企業の株価下落リスクが顕在化する可能性は経常的に発生するものであると認識しております。さらに米国及び欧州でのインフレ抑制のための急速な利上げ等の影響による金融不安の増大並びにロシアによるウクライナ侵攻といった地政学リスクも顕在化しており、投資リスクは、さらに高まるものと見ております。

 投資リスクの顕在化により投資先企業の株価が50%以上下落した場合など、営業投資有価証券に計上されている上場株式の減損処理により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当連結会計年度末時点で保有する上場株式は4億68百万円であります。

(対応策)

 投資先上場企業が実施するエクイティファイナンスの引受けに際しては、株式と新株予約権等の割合を個別に調整することにより、株価下落リスクを低減すると同時に投資先企業に対する成長戦略等の支援を合わせて実施し投資先企業の企業価値向上に努めております。

 

③ 制度・法令の改正、訴訟リスク

 当社グループの事業の遂行にあたって、国内においては金融商品取引法、会社法、税法、民法等の適用を受けております。また、海外との取引は、当該国の法的規制の適用を受けております。将来において、制度・法令の改正に適時に対応等できない場合に、当社グループの信用低下に繋がる可能性があります。その結果、売上高の減少や予期せぬ損失の発生等により、当社グループの業績及び財政状態並びに当社株価に対して悪影響を及ぼす可能性があります。また、将来的なグループ全体としての事業領域の拡大に伴い、当社及び関係会社に重大な影響を及ぼす重大な訴訟等が発生する可能性が増し、不利な判断がなされた場合には当社グループの業績及び財政状態並びに当社株価に対して悪影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 事業に関連する各種制度・法令改正の情報は日々のモニタリングやセミナーの受講により収集を図り、必要に応じて外部の専門家との連携を通じて自社事業に与える影響を調査するなど、適宜事前の対策を講じる体制を構築しております。また、ビジネス上の契約に補償等の救済措置を含む取引条件を明記することで紛争リスクを予防、軽減するとともに、すべての重要な商取引に関しデューデリジェンスを実施しております。

④ 災害リスク

 自然災害や感染症拡大(パンデミック)による人的・物的被害、並びに国内経済及び金融市場への影響により、売上高の減少や予期せぬ損失の発生等により当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。なお、当該リスクが顕在化する程度及び時期を予測することは困難でありますが、災害リスクは定期的に発生するものであるという前提で事業運営を行っております。

(対応策)

 BCP〔事業継続計画〕を策定し、定期的に訓練を実施するなど実効性向上に努めるとともに感染症拡大(パンデミック)が発生した際は、健康管理の側面も踏まえた緊急時の体制整備に努めております。

 

(2) オペレーションに関わるリスク

 当社グループは、事業の運営にあたって、その取り組みに影響を与える不確実性に大きく影響を受ける可能性があり、具体的なオペレーションに関わるリスクとして、以下の内容が想定されます。なお、当社グループへの影響度が高いものから順に記載しております。

① 資金の流動性に関するリスク

 一部の子会社においては、運転資金及び設備投資資金を借入金及び社債の発行により調達しており、流動性リスクに晒されております。金融情勢の悪化及び当該子会社の信用が著しく低下した場合に必要な資金を調達できなくなる可能性があります。その場合に事業規模の縮小を余儀なくされ、売上高の減少や売上総利益の縮小等、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当連結会計年度において、クリーンエネルギー事業を営む株式会社ノースエナジーの業績が悪化し、取引金融機関から新規の借入ができなくなるなど、一部流動性リスクが顕在化しておりますが、当社グループ内での資金の融通により、現時点において業績への影響は軽微なものとなっております。しかしながら、株式会社ノースエナジーの業績が改善しない場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに、子会社各社から適時に資金繰り状況を当社に報告する体制を整えており、手元資金の流動性管理を徹底しております。また、必要に応じて保有資産の売却又は増資等の資本増強を検討してまいります。

② 関係会社への投資に関するリスク

 当社では収益基盤の多様化を進めるため、複数の関係会社を有しております。これらの関係会社に対して、出資もしくは貸付けによって投資を行っております。

 これらの関係会社において、事業環境の変化等により関係会社各社の業績が著しく悪化し、将来にわたって業績が計画通りに展開しないと判断された場合は、関係会社株式の減損処理や貸付金に対する貸倒引当金の計上又はのれんの減損処理を行うこととなり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度において、関係会社株式の減損処理を実施したことに伴い、クリーンエネルギー事業に係るのれんの一時償却を行い、その結果、のれん償却額151,714千円を特別損失として計上いたしました。

(対応策)

 当社グループでは、関係会社マネジメント規程に基づき、関係会社の重要事項については事前に当社と協議の上決定することとしており、また、当社から関係会社各社に対して、適宜、支援・指導等を行うとともに、グループ経営会議において、関係会社の業務執行状況をタイムリーに把握し、課題等の解決に向けて機動的な対応を取る体制を整えております。

③ 情報セキュリティに関するリスク

 当社グループは、投資先企業及び投資候補先企業等の機密情報を有しており、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等により、情報の消失、漏えい、改ざん、情報システムの停止による一時的な混乱が起こる可能性があります。これらの事態が発生した場合、当社グループの信用が低下し、関係会社の業績の悪化、投資案件の減少や投資先企業の株価の下落等により、売上高の減少や営業投資有価証券の減損処理等、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性並びに当社株価の下落に繋がる可能性があります。

(対応策)

 情報セキュリティについては、「内部情報管理および内部者取引規制に関する規程」、「情報セキュリティ基本規程」等の社内規程を整備し、社員に対して社内規程の啓蒙や定期的に個別の重点事項を注意喚起する等、情報管理の目的及び重要性を周知徹底するとともに、「情報セキュリティ基本方針」に基づき情報セキュリティ小委員会を設置し、グループ横断的に行動計画を策定し、これに基づき情報セキュリティの管理状況を定期的にモニタリングするとともに、必要な対策を機動的に講ずることができる体制を整備しております。

④ 人材獲得・維持

 当社グループの経営は、人材に大きく依存しております。今後、継続的に優秀な人材を獲得並びに維持できない場合、事業計画を実現する人材が不足し、売上高の減少や販売費及び一般管理費の増加等、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

 バックグラウンドを問わず知見・経験が豊富で即戦力が期待される要員の採用を積極的に進めるとともに、事業ドメインの拡大や事業規模の拡大を見据えて女性管理職の登用や外国人の起用といった各種施策を積極的かつ継続的に進めております。また、在宅勤務・フレックスタイム制度を導入するなど、従業員の「ワークライフバランス」や「多様な働き方」を考慮した職場環境を整備するともに、産業医の導入などによる従業員の健康管理の強化に努めております。

⑤ レピュテーションリスク

 コンプライアンス体制の不全や、インターネット上での当社グループに関する社会的批判がその真偽に関わらず拡散し、ステークホルダーへの損害やレピュテーションの低下に繋がり、当社グループの業績及び財政状態並びに当社株価に対して悪影響を及ぼす可能性があります。

 昨今のソーシャルメディア(SNS)の急速な普及に伴い、当該リスクが顕在化する可能性は高まってきているものと認識しております。

(対応策)

 全役職員を対象にした定期的なコンプライアンス研修の実施や、ソーシャルメディア利用ポリシーの徹底、WEBサイト等の定期的なモニタリングによる当社グループに対するネガティブ情報のサーチ、その他必要に応じた外部対応を実施しております。また、反社会的勢力との決別を徹底することを目的として、グループ横断的に信用チェック体制を整備し、これを厳格に運用しております。

 

(3) 継続企業の前提に関する重要事象等について

 当社グループは、当連結会計年度において営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、2019年3月期から5期連続して営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上したため、期末日後1年内に資金的支障が生じるのではないかという懸念もあり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

 これまでの金融事業における投資先の株価動向等の市場環境に大きく左右される収益構造は改善すべき長年の課題であると認識しており、かかる状況に対処するため、前連結会計年度に経営体制を刷新するとともに2021年11月に新経営方針を、さらに2022年6月に2023年3月期から2025年3月期の3か年を対象とした「第1次中期経営計画」を公表いたしました。この中期経営計画では、新経営方針で掲げた3つの事業領域(「狩猟型ビジネス」「農耕型ビジネス」「開発型ビジネス」)において、金融事業に留まらない将来に向け当社グループの成長に資する新たな事業の確立を通じ、強固な経営基盤の構築と新たな価値の創造を実現すべく、各種戦略を推進してまいります。

 その戦略の一環として、2022年5月にデジタルマーケティング事業を展開する株式会社ユニヴァ・ジャイロンを子会社化し、さらに2022年9月に株式交付により、株式会社ユニヴァ・フュージョンを子会社化いたしました。また、スターリング証券株式会社や株式会社ノースエナジーといった既存子会社も収益力の強化に取り組んでまいりました。

 しかしながら、金融事業においては黒字となりましたが、新規の投資案件をほとんど獲得することができず、アドバイザリー部門も特筆すべき成果を上げることができませんでした。また、クリーンエネルギー事業においても、太陽光発電設備の設置可能な用地確保に時間を要したことや、新規販売が低調だったことなどにより大幅な減収減益となり、中期経営計画の初年度の目標である連結営業利益黒字化は達成することができませんでした。

このような状況において、金融事業を行うスターリング証券株式会社においては、新規投資案件の獲得が思うように進まなかった点の改善策として経営改革をさらに加速させる必要があると認識しており、具体的には既に金融商品の専門家である外部人材を活用しながらの経営体制刷新も完了し、この新体制の元で来期はさらなる経営改革を断行して新規投資案件獲得を強力に推し進め、利益獲得に邁進してまいります。

 クリーンエネルギー事業を行う株式会社ノースエナジーにおいては、用地確保を迅速に行う社内体制は構築できたと認識しており、すでに採用済みの外部人材の有効活用もあり黒字化への動きは現実的と認識しております。

 さらに、新たに当社グループの一員となった株式会社ユニヴァ・フュージョン及び株式会社ユニヴァ・ジャイロンにおいても、早期に当社グループの業績に寄与させるべく新製品の開発と積極的な広告宣伝活動により一層の収益力強化に取り組んでまいります。

 しかしながら、初年度の目標であった連結営業利益の黒字化及び2年目の目標である連結当期純利益の黒字化には不確実性が存在しており、今後の事業継続には資金の確保が必要となります。そこで資金面を検討した結果、当連結会計年度末において当社グループでは13億3百万円の現預金を、当社単体では現預金並びに保有上場株式を合計で6億16百万円を確保しており、また、保守的に作成した今後1年間の資金繰計画においても、当社グループ全体で資金不足が生じることはないと認識し、当連結会計年度末において継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断いたしました。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)における我が国経済は、米国及び欧州でのインフレ抑制のための急速な利上げの影響による米国銀行の破綻に端を発する金融システムへの不安等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような事業環境の中、当社グループは、2022年6月に公表いたしました2023年3月期から2025年3月期の3か年を対象とした「第1次中期経営計画」に基づき、3つの事業領域(「狩猟型ビジネス」「農耕型ビジネス」「開発型ビジネス」)において、金融事業を中心とした将来に向けた当社グループの成長に資する新たな事業の確立を図るとともに強固な経営基盤の構築と価値共創を実現すべく、事業戦略を推進し、当社グループの経営目標値である連結売上高250億円、連結純利益20億円、時価総額600億円を達成するための取り組みに注力してまいりました。

 事業セグメントごとの経営成績等の状況は以下のとおりであります。

 なお、当連結会計年度において、当社が株式会社ユニヴァ・フュージョン及び株式会社ユニヴァ・ジャイロンの株式を取得し、連結の範囲に含めたことに伴い、同社の事業を新たにビューティー&ヘルスケア事業及びデジタルマーケティング事業として報告セグメントに加えることといたしました。そのため、ビューティー&ヘルスケア事業及びデジタルマーケティング事業につきましては、前連結会計年度との比較・分析は行っておりません。また、モバイル事業につきましては、2022年8月にモバイル事業を営んでいた株式会社ノースコミュニケーションの全株式の譲渡に伴い、連結の範囲から除外したため、前連結会計年度との比較・分析は行っておりません。

 

金融事業

 金融事業では、スターリング証券株式会社がコーポレート・ファイナンス、M&A仲介、IR、成長戦略の提案などの投資銀行業務及び上場企業の経営課題を解決する支援に取り組んでまいりました。

 以上の結果、既存投資先の表明保証違反に伴う解決金を投資回収の一環として売上高に計上したことなどにより、金融事業の売上高は2億99百万円(前連結会計年度比49.1%増)、営業利益は47百万円(前連結会計年度は3億87百万円の営業損失)と黒字転換いたしました。

 

ビューティー&ヘルスケア事業

 2022年9月に株式交付により株式会社ユニヴァ・フュージョンを子会社化いたしました。同社は美容・健康関連商品の企画・販売を営んでおり、コンブチャクレンズを始めとした顧客満足度が高い美容・健康商品を主に一般消費者向けに販売しております。美容・健康は消費者にとって関心が高いテーマであり、関連ビジネスの裾野も広くビジネス機会の頻度も高い「健康・美容ビジネス」を新たに当社グループに取り込むことにより、事業をポートフォリオに組み込むことによる収益力向上を図ってまいります。

 株式会社ユニヴァ・フュージョンは12月決算会社であることから、当連結会計年度においては2022年10月1日から2022年12月31日までの業績を取り込みました。以上の結果、ビューティー&ヘルスケア事業の売上高は5億24百万円、営業損失は、販売促進費を投入したため、7百万円となりました。

 

クリーンエネルギー事業

 クリーンエネルギー事業では、株式会社ノースエナジーが自家消費型太陽光発電システム、蓄電池システム設備の販売・施工などのクリーンエネルギー分野を成長事業とし、脱炭素社会の実現に向け事業展開してまいりました。しかしながら、太陽光発電設備の設置可能な用地の確保に時間を要したことや新規顧客開拓が低調だったことなどにより、計画未達となり、大幅な減収減益となりました。

 以上の結果、クリーンエネルギー事業の売上高は8億6百万円(前連結会計年度比54.6%減)、営業損失は2億34百万円(前連結会計年度は85百万円の営業損失)となりました。

 

デジタルマーケティング事業

 2022年6月に子会社化した株式会社ユニヴァ・ジャイロンがデジタルマーケティング支援を目的としたツールベンダー事業を展開してまいりました。

 以上の結果、デジタルマーケティング事業の売上高は1億78百万円、営業損失は12百万円となりました。

 

その他事業

 その他事業では、コミュニティFM放送局「FM軽井沢」、米国ハワイのリゾートゴルフ場「マカニゴルフクラブ」、フランスの最高級カトラリーブランド「クリストフル」など、様々な人のライフスタイルに役立つ事業分野の他、2022年6月に株式会社ライゾーマビジネスを設立し、グループ内部の管理部門を取りまとめ、シェアードサービス事業への足固めを行いました。

 以上の結果、その他事業の売上高は1億52百万円(前連結会計年度比187.6%増)、営業損失は1百万円(前連結会計年度は12百万円の営業損失)となりました。

 

 その結果、当連結会計年度の連結業績は営業収益(売上高)20億47百万円(前連結会計年度比21.6%減)、営業損失は7億71百万円(前連結会計年度は営業損失10億34百万円)となりました。経常損失は5億82百万円(前連結会計年度は経常損失9億69百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損失は6億87百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失16億63百万円)となりました。

 

(重要経営指標)

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

売上高(千円)

2,611,996

2,047,777

営業損失(△)(千円)

△1,034,343

△771,574

親会社株主に帰属する当期純損失(△)(千円)

△1,663,605

△687,605

総資産(千円)

7,361,417

7,560,778

純資産(千円)

4,155,252

4,504,870

投資収益率(%)

自己資本比率(%)

54.77

55.98

1株当たり当期純損失(△)(円)

△29.62

△9.22

1株当たり配当額(円)

従業員1人当たり営業損失(△)(千円)

△14,169

△8,868

従業員数(人)

73

87

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ、6億53百万円減少し13億3百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、10億21百万円のキャッシュ・アウトフローとなりました。その主な要因は、税金等調整前当期純損失の計上及び役員退職慰労金の支払いによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、9億41百万円のキャッシュ・インフローとなりました。その主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入及び投資不動産の売却による収入によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、5億76百万円のキャッシュ・アウトフローとなりました。その主な要因は、短期借入金の純減少(返済)及び長期借入金の返済による支出によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

ⅰ 生産実績

 生産実績に重要性がないため、記載を省略しております。

 

ⅱ 受注実績

 受注実績に重要性がないため、記載を省略しております。

 

ⅲ 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

金融事業(千円)

299,721

149.1

ビューティー&ヘルスケア事業(千円)

524,538

クリーンエネルギー事業(千円)

806,394

45.4

モバイル事業(千円)

192,840

32.6

デジタルマーケティング事業(千円)

178,357

 報告セグメント計(千円)

2,001,852

78.0

その他(千円)

45,924

102.1

合計(千円)

2,047,777

78.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.株式会社ユニヴァ・フュージョン及び株式会社ユニヴァ・ジャイロンの株式を取得し、連結の範囲に含めたことに伴い、同社の事業を新たにビューティー&ヘルスケア事業及びデジタルマーケティング事業として報告セグメントに加えることとしたため、前年同期比(%)については、記載しておりません。

3.2022年8月にモバイル事業を営んでいた株式会社ノースコミュニケーションの全株式の譲渡に伴い、連結の範囲から除外したことから、モバイル事業の売上高は大幅に減少いたしました。

4.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

北海道ガス株式会社

372,725

18.2

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度の当社グループの経営成績は、営業収益(売上高)20億47百万円(前連結会計年度比21.6%減)、営業損失は7億71百万円(前連結会計年度は営業損失10億34百万円)となりました。経常損失は5億82百万円(前連結会計年度は経常損失9億69百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損失は6億87百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失16億63百万円)となりました。

 なお、経営方針、経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループの事業特性上、株式市場の変動要因による経営成績等に与える影響が極めて大きく、将来に関する合理的な目標設定は困難であることから定めておりません。

ⅰ 売上高及び売上総利益の分析

 当連結会計年度の売上高は20億47百万円(前連結会計年度比21.6%減)、売上総利益は10億54百万円(前連結会計年度比123.6%増)となりました。売上高に関しましては、新たにビューティー&ヘルスケア事業及びデジタルマーケティング事業を加えたことなどにより増収となった一方で、既存のクリーンエネルギー事業及びモバイル事業(撤退)が大幅な減収となりました。当連結会計年度において、概ね事業ポートフォリオの再構築は完了したことから、今後はこれらの事業の成長戦略を推し進めることが重要であると考えております。

 

ⅱ 販売費及び一般管理費の分析

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は18億26百万円(前連結会計年度比21.3%増)となりました。増加した主な要因は、新たにビューティー&ヘルスケア事業を連結の範囲に加えたことによるものであります。ビューティー&ヘルスケア事業は、利益率の高い商品を販売する一方で、売上を拡大するために広告宣伝等の販売促進費に多くの資金を投入するという事業特性があります。そのため、翌連結会計年度はビューティー&ヘルスケア事業の業績が通期で反映されてくるため、増加することが見込まれます。

ⅲ 営業外損益及び特別損益の分析

 当連結会計年度の営業外収益は3億12百万円、営業外費用は1億23百万円となりました。営業外収益は主に受取利息及び為替差益であり、為替差益については当連結会計年度末にかけて円安米ドル高が進行したことによるものであります。営業外費用は主に持分法による投資損失であります。また、当連結会計年度の特別利益は1億62百万円、特別損失は2億37百万円となりました。特別利益は主に固定資産売却益であります。特別損失は主にのれん償却額であり、これはクリーンエネルギー事業の業績が悪化したことなどに伴い、のれんの一時償却を実施したことによるものであります。

ⅳ 当連結会計年度末の資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末と比べ、1億99百万円増加し75億60百万円となりました。負債につきましては、前連結会計年度末と比べ、1億50百万円減少し30億55百万円となりました。純資産につきましては、前連結会計年度末と比べ、3億49百万円増加し45億4百万円となりました。総資産及び純資産が増加した主な要因は、2022年9月30日付で実施した株式交付により資本剰余金が増加したこと及び当該株式交付により株式会社ユニヴァ・フュージョンを連結の範囲に含めたことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

ⅰ キャッシュ・フローの状況

 「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

ⅱ 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、投資先の企業価値向上を目的とした営業投資有価証券の取得費用のほか販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

 これらの資金は基本的に自己資金によっておりますが、必要に応じて社債や新株予約権の発行により資金を調達することとしております。また、一部の連結子会社においては、自己資金の他、設備投資等の長期の資金需要等に対しては金融機関からの長期の借入及び社債発行にて調達しております。

 なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は13億3百万円となりました。

 

③ 重要な会計方針及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、2022年7月19日開催の取締役会において決議し、2022年8月29日開催の臨時株主総会において株式交付計画承認の件が承認可決されたことにより、当社を株式交付親会社、株式会社ユニヴァ・フュージョンを株式交付子会社とする株式交付に関して、2022年9月29日付で株式会社ユニヴァ・キャピタル・マネジメントとの間で「総数譲渡契約」を締結し、2022年9月30日付で株式交付を実施いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。