文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当フジボウグループは、一世紀を超える歴史の中で培った技術と経験を生かし、つねに時代が求める新しい技術・製品を提供することで先端産業を支え、人・社会・地球環境にとってより豊かで持続可能な未来の創造に貢献し続けることを企業理念としております。IT関連の超精密加工用研磨材を主とした研磨材事業、医薬および機能化学合成製品等の中間体の受託生産を柱とした化学工業品事業、インナーウェアを中心とする製品に重点を置いた生活衣料事業などに積極的に経営資源を投入し、安定した収益体質の構築を目指しております。
また、健全な企業経営・会計慣行を維持し、透明性の高いキャッシュ・フロー経営を実践しております。
当フジボウグループは、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目的として、利益目標(営業利益、当期純利益)およびROEを、また財務体質の強化を図るため自己資本比率を、それぞれ経営指標としております。
フジボウグループは、持株会社である富士紡ホールディングス株式会社と事業子会社から構成され、超精密加工用研磨材・機能性不織布を扱う研磨材事業、ファインケミカル中間体の受託製造を行う化学工業品事業、紡績・テキスタイル・アパレルを中心とする生活衣料事業、車両・自動車部品等の輸出やプラスチック成形の技術開発などのその他の事業を展開しています。
研磨材事業は、半導体デバイス(CMP)用途、シリコンウエハー用途、ハードディスク用途、液晶ガラス用途など、様々なITデバイスをその製造工程でポリシングする超精密加工用研磨材を主要製品としており、世界中のITデバイス関連企業に販売しております。最先端プロセス、次世代プロセスのITデバイス製造に対応可能な研磨材の開発を、最新の研究機器・検査機器・製造設備で、ユーザーと共同で進めております。当連結会計年度は、主力の超精密加工用研磨材のうち、シリコンウエハー用途および半導体デバイス用途(CMP)等は、旺盛な半導体需要に世界的な半導体不足が拍車をかけ、5G通信用、自動車、各種センサー用およびパソコン、スマートフォン、データセンタ―用の半導体向けの需要が拡大しました。ハードディスク用途は一部ユーザーからの受注が減少しましたが、液晶ガラス用途については、TV用大型パネル向けの需要が牽引し、堅調に推移しました。
化学工業品事業は、長年培った有機合成のノウハウを活かし、大手化学メーカーからの医薬原料、農薬、電材、機能性化学品など有機合成品の中間体の受託製造を行っております。国内有数の化学工業品受託工場を保有し、多種多様な反応に対応できる生産設備で、優れた品質管理と確実な納期対応、高レベルの環境対応、徹底した安全管理のもと、高品質と多品種・小ロットのスピード生産体制で顧客のニーズに応えております。当連結会計年度は、機能性材料、医薬中間体および農薬中間体などの受託製造は、コロナ影響の一巡による国内需要の回復に加え、サプライチェーンの見直しや中国における環境規制の影響による化学工業品生産の日本国内回帰の傾向が続いており、安定生産を継続することができました。また、売上は順調に推移しましたが、原材料費の高騰や減価償却費の上昇により、利益が圧迫されました。
生活衣料事業は、アンダーウエアを中心とする繊維製品および原糸や染色加工など高機能繊維素材の製造・加工・販売を行っております。繊維製品では、原糸紡績から製品縫製までグループ内で一貫して携わる体制で産み出す高品質を武器に、「B.V.D.」、「アサメリー」、「エアメリー」など浸透度の高いブランドで、メンズ・レディース、ハイエンドからローエンドまで幅広く展開する製品を、様々な販売チャネルで消費者に提供しております。繊維素材では、長年培ってきた紡績・加工技術を駆使して開発した高機能素材を、ファッション衣料用途から産業資材用途まで、ユーザーニーズに合わせて提供しております。当連結会計年度は、コロナ禍による消費活動の制限に加え、国内市場の消費マインドの冷え込みの影響も続き、実店舗における衣料品の販売は総じて苦戦するなど、厳しい状況が続きました。そのため、顧客の購買動向に応じたより収益性の高い製品への絞り込みを行うことで、採算が改善しました。一方、インターネットなどの新規チャネル販売は、巣ごもり消費という新しい消費スタイルが生まれ定着しつつあり、堅調に推移しました。
その他の事業は、デジタルカメラ・医療機器・自動車用部品の射出成形や金型の設計・制作を行う化成品事業、中米カリブ海地域へ向けて自動車や各種電気・工業製品等の輸出を行う貿易事業などで構成されています。化成品事業では、デジタルカメラや医療機器、自動車に欠かせない高精度のプラスチック射出成形技術で、また、自動車用部品を中心に幅広いサイズの成形機に対応できる金型の設計・制作・メンテナンスで、激しいユーザーニーズの変化に対応しております。当連結会計年度は、化成品部門は、デジタルカメラ用部品および医療機器用部品については、コロナ禍以降落ち込んでいた需要が徐々に回復してきました。金型部門は、不振が長引く自動車業界の影響を受け、受注が減少しました。貿易部門は、収益性、安全性の高い取引に対象を絞り、体質改善を進めました。
中期経営計画『増強21-25』では、未来のありたい姿から導出した2025年像と現状の延長線上の2025年像とのギャップを埋めるべく、中期的に取り組む施策を着実に実施し、事業ポートフォリオの積極的な見直しと持続可能で儲かるビジネスへの転換を図ることにより、“圧倒的なニッチナンバーワン企業” を目指します。計画期間5年間の前半3年を「高収益体質への転換と種まき」ステージ、後半2年を「非連続的成長の実現」ステージと位置づけ、収益機会の増加と提供価値の強化を施策の両輪として、『稼ぐ力』を強化いたします。同時にデジタルトランスフォーメーション(DX)の継続・深化にも取り組み、各事業の成長基盤を連続的・非連続的に「増強」していきます。さらに、社会の要請であるサステナブルな社会を創るための施策を次々と提案、実行してまいります。
計画期間の前半3年間では、環境変化に応じた事業ポートフォリオの見直し、持続可能で儲かるビジネスへの転換を段階的に進めています。主力事業として成長を続ける研磨材事業では、今後も加速していくことが予測される半導体需要に応えるため、最新の研磨評価設備を導入し、研磨材開発のスピードアップと評価精度向上を実現させ、多様かつ高度な顧客ニーズに応える生産体制の構築にも取り組みます。化学工業品事業では、更なる事業規模拡大のため、生産能力拡大に向けて様々な取り組みを促進します。生活衣料事業では、顧客の購買動向に応じたより収益性の高い製品への絞り込みとネット販売の強化を図り、ECサイトと実店舗販売を連携させ、新たな顧客開拓に取り組みます。その他の事業では、化成品事業を新規商材拡大と金型部門の強化で、重点3事業に続く第4の柱事業として育成すべく事業基盤整備を進めています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
当フジボウグループは、これらのリスク発生の可能性を認識し、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
研磨材事業においては、ユーザーに直結した製品作りとBCPの観点から、一部研磨材を台湾で生産しています。生活衣料事業の「B.V.D.」ブランドのインナーウエアは、競争力のある製品作りとコスト削減による収益向上のため、タイ国他での生産を拡大し海外生産比率が9割を超えており、日本国内の他、台湾、香港にて販売しております。自動車関連および機械類の輸出は中米カリブ海諸国向けであります。
各々の国において、予期しない政治及び経済体制の変化、テロ等社会的混乱などが生じた場合には、当フジボウグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
生活衣料事業においては、中国・タイ等で生産を行うなど、アジア地域における海外事業の拡大を図っており、為替リスクは日本サイドが負っております。また、研磨材事業においては、営業収入に占める輸出比率が高いことから、為替変動により価格が変動する可能性があります。
当フジボウグループは、為替リスクに対して為替予約及び外貨建輸出入取引のバランス調整等を行い、可能な限りリスクヘッジを図り、為替相場の短期的変動による悪影響を最小限に止める努力をしておりますが、中長期的変動により、計画された調達・製造・販売が実行できないなど、為替相場の変動は財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
生活衣料事業における主力ブランド「B.V.D.」について、FTLジャパン㈱と、商標の使用権、日本国内・台湾における製造権及び独占的販売権、中国・香港・マカオ・シンガポール・タイにおける製造権及び非独占的販売権の契約を締結しております。当社とFTLジャパン㈱は良好な協力関係にありますが、予期しない事態による契約の非更新は、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
研磨材事業において重要な割合を占めるCMP(半導体)・シリコンウエハー・ハードディスク・液晶ガラス・一般工業品用途の研磨材製品の需要は、主たる販売先となっているIT業界の景気状況の影響を受けるため、日本・北米・アジア・欧州等の主要市場におけるIT業界の景気停滞及びそれに伴う需要の減少が起こる場合は、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
化学工業品事業及び化成品事業は、特定の顧客・製品への依存度が高く、受託先の動向、商品のライフサイクルの短さや景気状況の影響などに伴い、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を受ける可能性があります。
開発した新製品については基本的に特許を取得する方針ですが、特許等によりその製造方法が開示され、生産ノウハウが競合他社に漏洩する可能性があるもの等については、出願を控える場合があります。そのため、競合他社が当該特許を出願した場合、特許が受理される可能性があり、そのような事態に備え「先使用権による通常実施権」を主張できるよう努めておりますが、その解決に時間と費用を要することが予想されます。
また、独自の技術、ノウハウの全てを知的財産により完全に保護することは不可能と予測され、知的財産を使用して第三者が類似商品を製造すること等を効果的に防止できない可能性があります。その場合、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があるとともに、取引先との関係の悪化を招く可能性があります。
製品生産に対し規制される法律として、水質汚濁防止法、大気汚染防止法、騒音規制法等があります。当フジボウグループとして規制値をクリアするため、対応装置等を設置しておりますが、今後これらの規制が強化された場合や他の物質が付加された場合、更なる設備投資が必要となり、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
また、当フジボウグループは個人情報取扱事業者に該当しており、個人情報保護法による規制を受けることとなります。個人情報保護については、法律の遵守だけでなく、情報漏洩による被害防止を行う必要があります。当フジボウグループは外部からの不正アクセス、ウイルス感染の防御、内部管理体制の強化等の対策を行っておりますが、万一個人情報が漏洩した場合には、当フジボウグループの信頼の失墜につながり、今後の営業活動に影響を及ぼす可能性があるとともに、事後対応等に関するコストが発生し、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
当フジボウグループは製造物責任賠償保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額を完全にカバーできるという保証はありません。大規模な製造物責任賠償につながるような品質問題が発生する可能性が皆無ではなく、この場合、当フジボウグループの評価に重要な影響を及ぼし、売上の低下、収益の悪化などにより、当フジボウグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
当フジボウグループは、操業の中断による悪影響を最小限に抑えるため、定期的な防災点検及び設備保全を行っております。しかしながら、自然災害・停電などによる影響を完全に防止または軽減できる保証はなく、操業に影響する事象が発生した場合には、当フジボウグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
また、災害などによりサプライヤーまたはサブサプライヤーの操業がストップし、原材料または基礎原料の供給が途絶えた場合には、当フジボウグループの生産活動が阻害されることにより、業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
当フジボウグループの主要製品は、顧客が製品を製造する際の消耗部材や中間体、原材料、部品等と、インナーウエア等の最終消費財に大別されます。前者は、新型コロナウイルス等の感染症の拡大により、都市ロックダウン等の影響で顧客が生産を縮小・停止した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、後者は、主要な顧客である百貨店や量販店などが営業を縮小、停止した場合、売上高をはじめとした業績に影響を及ぼす可能性があります。
当フジボウグループは、リスク管理・運営に関する基本事項を定めた「リスク運営規則」および「危機管理規則」に基づき、社長を委員長とする危機管理委員会を設置し、リスクが発生した場合または発生が予見される場合にその影響を限定し、その損失を最小限にとどめ、通常機能を回復させるための対策を実施しています。具体的には、在宅勤務や国内外への出張制限、オフィスや生産現場でのソーシャルディスタンスの確保など、感染防止のための対策を実施しています。
当フジボウグループは、土地や建物、製造設備等の有形固定資産や、ソフトウエア等の無形固定資産を保有しております。
主力の研磨材事業や化学工業品事業、第4の柱事業として基盤整備を進めている化成品事業において生産能力の増強などを目的とした設備投資を積極的に行う一方、生活衣料事業では事業環境の変化に対応するため、体質改善に向けた構造改革を進めております。そのため、生活衣料事業において不採算分野からの縮小撤退を行った場合には、減損損失を計上する可能性があります。
なお、当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されている有形固定資産及び無形固定資産33,178百万円のうち、生活衣料事業における有形固定資産及び無形固定資産は2,005百万円であります。
減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、減損処理を行った場合、当フジボウグループの財政状態、経営成績に悪影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の進行や行動制限の緩和などにより、経済社会活動は回復の動きが続いたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大によるサプライチェーンでの供給懸念、資源価格の上昇、ウクライナをめぐる国際情勢の悪化など、景気の先行きについては引き続き不透明な状況が続いております。
このような経営環境の下、当フジボウグループは、中期経営計画『増強21-25』において、計画期間5年間の前半3年を「高収益体質への転換と種まき」ステージと位置づけ、収益の柱とする研磨材・化学工業品・生活衣料、第4の柱を目指す化成品を軸に高収益な業態に転換を図り、各事業の成長基盤の増強に取り組みました。
この結果、当連結会計年度の売上高は前年同期比1,015百万円(2.8%)減収の35,916百万円となり、営業利益は591百万円(11.2%)増益の5,877百万円、経常利益は594百万円(10.9%)増益の6,045百万円となりました。これに特別損益、法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比139百万円(3.2%)増益の4,455百万円となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用したことにより、売上高は3,721百万円減少しております。これを勘案しますと、売上高は39,638百万円となり、前年同期比2,706百万円(7.3%)増収となります。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
ア.研磨材事業
主力の超精密加工用研磨材のうち、シリコンウエハー用途および半導体デバイス用途(CMP)等は、旺盛な半導体需要に世界的な半導体不足が拍車をかけ、5G通信用、自動車、各種センサー用およびパソコン、スマートフォン、データセンタ―用の半導体向けの需要が拡大しました。ハードディスク用途は一部ユーザーからの受注が減少しましたが、液晶ガラス用途については、TV用大型パネル向けの需要が牽引し、堅調に推移しました。
この結果、売上高は前年同期比1,968百万円(15.0%)増収の15,137百万円となり、営業利益は148百万円(4.2%)増益の3,682百万円となりました。なお、収益認識会計基準等の適用による影響はありません。
イ.化学工業品事業
機能性材料、医薬中間体および農薬中間体などの受託製造は、コロナ影響の一巡による国内需要の回復に加え、サプライチェーンの見直しや中国における環境規制の影響による化学工業品生産の日本国内回帰の傾向が続いており、安定生産を継続することができました。また、売上は順調に推移しましたが、原材料費の高騰や減価償却費の上昇により、利益が圧迫されました。
この結果、売上高は前年同期比2,257百万円(16.5%)減収の11,407百万円となり、営業利益は15百万円(1.2%)減益の1,367百万円となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は3,675百万円減少しております。これを勘案しますと、売上高は15,083百万円となり前年同期比1,418百万円(10.4%)増収となります。
ウ.生活衣料事業(旧名称:繊維事業)
生活衣料事業は、コロナ禍による消費活動の制限に加え、国内市場の消費マインドの冷え込みの影響も続き、実店舗における衣料品の販売は総じて苦戦するなど、厳しい状況が続きました。そのため、顧客の購買動向に応じたより収益性の高い製品への絞り込みを行うことで、採算が改善しました。一方、インターネットなどの新規チャネル販売は、巣ごもり消費という新しい消費スタイルが生まれ定着しつつあり、堅調に推移しました。
この結果、売上高は前年同期比78百万円(1.1%)減収の6,988百万円となり、営業利益は534百万円(238.2%)増益の759百万円となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は46百万円減少しております。これを勘案しますと、売上高は7,034百万円となり、前年同期比32百万円(0.5%)減収となります。
エ.その他
化成品部門は、デジタルカメラ用部品および医療機器用部品については、コロナ禍以降落ち込んでいた需要が徐々に回復してきました。金型部門は、不振が長引く自動車業界の影響を受け、受注が減少しました。貿易部門は、収益性、安全性の高い取引に対象を絞り、体質改善を進めました。
この結果、売上高は前年同期比649百万円(21.4%)減収の2,383百万円となり、営業利益は74百万円(52.1%)減益の68百万円となりました。なお、収益認識会計基準等の適用による影響はありません。
(資産)
資産合計は前連結会計年度末に比べて2,742百万円増加の58,531百万円となりました。
流動資産は4,111百万円増加の22,544百万円となりましたが、これは売上債権が減少しましたが、現金及び預金などが増加したことによります。
固定資産は1,368百万円減少の35,987百万円となりましたが、これは減価償却により有形固定資産が減少したことなどによります。
(負債)
負債合計は前連結会計年度末に比べて471百万円減少の18,034百万円となりました。
流動負債は406百万円減少の11,476百万円、固定負債は65百万円減少の6,557百万円となりました。これは、設備関係支払手形などのその他流動負債や未払法人税等が減少したことなどによります。
(純資産)
純資産合計は前連結会計年度末に比べて3,214百万円増加し、40,497百万円となりました。これは、剰余金の配当による減少が1,260百万円ありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加が4,455百万円あったことなどによります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、法人税等の支払などがありましたが、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上などにより9,107百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、主として固定資産の取得による支出により、3,928百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、長期借入金の返済や配当金の支払などにより、1,456百万円の支出となりました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて3,743百万円増加の8,315百万円となりました。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
ア.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については消去しておりません。
2 上記金額は有償受給取引における原材料等の仕入価格を含めた販売価格によるものであります。
イ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については消去しておりません。
2 上記金額は有償受給取引における原材料等の仕入価格を含めた販売価格によるものであります。
ウ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、三井化学㈱の前連結会計年度の販売高は、重要性が乏しいため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
流動資産は前連結会計年度末に比べて4,111百万円増加の22,544百万円となりました。これは現金及び預金や棚卸資産が増加したことなどによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べて1,368百万円減少の35,987百万円となりました。これは、研磨材事業における品質向上およびBCP(事業継続計画)対応ならびに化学工業品事業における生産設備の更新等の設備投資を行ったものの、減価償却により有形固定資産が減少したことなどによります。
資産合計は前連結会計年度末に比べて2,742百万円増加の58,531百万円となりました。
セグメント別では、研磨材事業は417百万円減少の20,232百万円、化学工業品事業は74百万円減少の12,466百万円、生活衣料事業は1,165百万円減少の5,573百万円、その他の事業は57百万円増加の3,570百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産などの調整額は4,343百万円増加の16,688百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べて406百万円減少の11,476百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が1,212百万円増加しましたが、設備関係支払手形が1,868百万円、未払法人税等が192百万円減少したことなどによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べて65百万円減少の6,557百万円となりました。これは、長期借入金が104百万円減少したことなどによります。
負債合計は前連結会計年度末に比べて471百万円減少の18,034百万円となりました。
株主資本は剰余金の配当により1,260百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が4,455百万円計上されたことなどにより、3,217百万円増加しました。
その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金の減少などにより、3百万円減少しました。
純資産合計は前連結会計年度末に比べて3,214百万円増加し、40,497百万円となりました。
当連結会計年度の売上高は前年同期比1,015百万円(2.8%)減収の35,916百万円、営業利益は591百万円(11.2%)増益の5,877百万円となりました。
研磨材事業では、旺盛な半導体需要に世界的な半導体不足が拍車をかけて需要が拡大し、シリコンウエハー用途および半導体デバイス用途で大幅に拡大しました。
化学工業品事業では、機能性材料および農薬中間体を中心に安定生産を継続できましたが、原材料費の高騰や前期までの大幅な設備投資による減価償却費の上昇により、微減益となりました。
生活衣料事業では、コロナ禍により、実店舗における衣料品の販売は、総じて厳しい環境が続いておりますが、顧客の購買動向に応じて、より収益性の高い製品への絞り込みを行うことで、採算が改善しました。一方で、インターネットなどの新規チャネル販売は、堅調に推移しました。原糸、布加工等の汎用および特化素材は、製販体制の再構築を図り、利益が改善しました。
その他の事業では、化成品部門は、デジタルカメラ用および医療機器用部品が、共に堅調に推移しましたが、金型部門は、自動車市場悪化の影響を受けました。貿易部門は、収益性、安全性の高い取引に対象を絞り、体質改善を進めました。
セグメント別の売上高・営業利益については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
営業外収益は固定資産賃貸料が増加したことなどにより前年同期比45百万円(12.7%)増加の398百万円、営業外費用は為替差損が増加したことなどにより、前年同期比41百万円(22.1%)増加の229百万円となりました。この結果、経常利益は前年同期比594百万円(10.9%)増益の6,045百万円となりました。
特別利益は固定資産売却益2百万円などを計上し、3百万円となりました。特別損失は固定資産処分損107百万円や減損損失14百万円などを計上し、132百万円となりました。
これから法人税等を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比139百万円(3.2%)増益の4,455百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、IT業界の景気状況や競合他社の状況、法的規制などがあります。詳細については「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループは、2021年度から2025年度を計画期間とする中期経営計画『増強21-25』を策定し、2021年4月よりこれを実行しています。中期経営計画『増強21-25』では、2025年度の連結業績目標を売上高600億円、営業利益100億円、営業利益率16.7%、ROE10%以上、ROIC10%以上、自己資本比率65%以上としております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、9,107百万円の収入となりました(前年同期比2,315百万円収入増)。法人税等の支払1,878百万円などがありましたが、税金等調整前当期純利益が5,917百万円、減価償却費が3,368百万円計上されたことなどによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは3,928百万円の支出となりました(前年同期比1,889百万円支出減)。これは主として研磨材事業における品質向上およびBCP(事業継続計画)対応ならびに化学工業品事業における生産設備の更新等に係るものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは1,456百万円の支出となりました(前年同期比144百万円支出増)。これは、配当金1,256百万円の支払や、借入金200百万円の返済などによります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び銀行等金融機関からの借入により資金を調達しております。また、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、流動性を補完しております。当社グループの運転資金需要の主なものは、商品・原材料の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要の主なものは、設備投資、M&A等であります。なお、重要な設備投資の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、特に以下の事項は経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。その他の重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
技術受入契約
(注) 上記契約については、売上高に基づきロイヤルティを支払っております。
当連結会計年度の研究開発活動は、研磨材事業等の分野で、製造・販売・研究一体体制の下、新規製品開発のための研究開発活動、製品品質の改良等を長期的視野にたって推進しております。
当連結会計年度は、研究開発費として
(研磨材事業)
超精密加工用研磨材関連では、液晶ガラス、ハードディスク、シリコンウエハー、半導体デバイス等研磨材の開発を推進しております。
研究開発費の金額は、
(生活衣料事業)
印刷型フレキシブルセンサーを搭載した衣料型ウェアラブルデバイスの開発等を推進しております。
研究開発費の金額は、