第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はない。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、日本を含む世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、4月上旬には国内で緊急事態宣言が発動され、また訪日観光客も激減するなど、わが国経済は停滞することとなった。緊急事態宣言は5月下旬に解除され国内移動の制限も6月中旬に解除されたが、解除後においても各分野において極めて厳しい経済環境が続くこととなった。

このような状況の中で、当社グループにおいては、商業施設事業において前期に静岡県所在の「サントムーン柿田川」内にオープンした新館「サントムーン オアシス」の運営強化やヘルスケア事業においてマスク・抗菌素材などの医療関連分野での営業強化に取り組んだ。しかしながら、当社グループも新型コロナウイルス感染症拡大の影響の埒外にはなく、県からの休業要請に従い商業施設「サントムーン柿田川」が4月25日から5月6日まで生活必需品等の一部テナントを除き原則全館休業、一部テナントは5月中旬過ぎまで休業期間が延長されることとなった。さらに、ヘルスケア事業や繊維・アパレル事業においても、市況の影響を受けやすい一般寝装品部門や衣料品部門を中心に自粛生活期間中の営業の停滞が避けられず、当第1四半期連結累計期間の損益は大幅な悪化を余儀なくされた。一方、当社各拠点における業務運営面においてはテレワーク比率を急拡大するなどの対応を行ったことによる業務運営全般における影響も不可避とならざるを得なかった。ただし、業務運営面では6月にはほぼ全社的なリモート体制を整え、非対面営業への取組を強化するなど、全社を挙げて新常態での新しい業務運営体制の構築に取り組んだ。

以上の結果、当期の業績は、新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク販売などの増収があったものの、商業施設事業での自粛生活下での買い上げ客数減少に伴う減収や新型コロナウイルス感染症対策としての賃料減免対応に加え、一般寝装品部門や衣料部門の減収も響き、売上高は10億14百万円(前年同期比5.0%減)の減収となった。これに、前期にオープンした新館「サントムーン オアシス」の減価償却費負担の増加などにより、営業利益は1百万円(前年同期比98.9%減)と大幅減益となった。さらに、「サントムーン オアシス」建設資金借入に伴う支払利息の増加があり、経常損失50百万円(前年同期は経常利益60百万円)となった。これに、法人税等の負担を考慮した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は56百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益57百万円)となった。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりである。

 

(商業施設事業)

商業施設事業においては、静岡県下有数の商業施設である「サントムーン柿田川」において、県からの休業要請に従い商業施設「サントムーン柿田川」が4月25日から5月6日まで生活必需品等の一部テナントを除き原則全館休業、一部テナントは5月中旬過ぎまで休業期間が延長されたことや、自粛生活下での買い上げ客数減少に伴う減収、さらに新型コロナウイルス感染症対策としての賃料減免対応が響き、売上高は前年同期を下回った。損益面では、賃料減少に加えて、新館「サントムーン オアシス」開業に伴う減価償却費の増加もあり前年同期を下回った。

この結果、商業施設事業の売上高は5億33百万円(前年同期比7.8%減)、営業利益は1億49百万円(前年同期比39.9%減)となった。

 

(ヘルスケア事業)

ヘルスケア事業においては、健康ビジネス部門については、新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク販売や抗菌素材などの医療関連商品の営業に注力した結果、売上高は前年同期を上回った。一般寝装品部門については、営業自粛した取引先からの受注減などにより、売上高は前年同期を下回った。損益面では、一般寝装品部門の減収と粗利率減少による悪化が響き、前年同期を下回った。

この結果、ヘルスケア事業の売上高は3億2百万円(前年同期比5.2%増)、営業損失は8百万円(前年同期は営業損失1百万円)となった。

(繊維・アパレル事業)

繊維・アパレル事業においては、衣料部門については、新型コロナウイルス感染症対策で百貨店・専門店などの休業による春夏物市況の悪化により、売上高は前年同期を下回った。ユニフォーム部門については、官需ユニフォーム分野で前期から持ち越した案件の売上や新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク販売があり、売上高は前年同期を上回った。損益面では、衣料部門の損失幅拡大があったものの、ユニフォーム部門が黒字転換したことから、前年同期比で損失幅が縮小した。

この結果、繊維・アパレル事業の売上高は1億78百万円(前年同期比11.3%減)、営業損失7百万円(前年同期は営業損失11百万円)となった。

 

(財政状態の状況)

当第1四半期連結会計期間末における総資産の残高は218億84百万円(前期末は223億73百万円)となり、前期末に比べ4億88百万円減少(前期末比2.2%減)した。主な要因は、前期に計上した預り金の返還等による現金及び預金の減少94百万円、売掛債権等の回収による受取手形及び売掛金の減少1億87百万円、減価償却等による建物及び構築物の減少1億27百万円である。

負債の残高は174億98百万円(前期末は179億53百万円)となり、前期末に比べ4億55百万円減少(前期末比2.5%減)した。主な要因は、買掛債務の支払等による支払手形及び買掛金の減少1億13百万円、約弁返済による短期借入金の減少84百万円並びに長期借入金の減少67百万円である。

純資産の残高は43億86百万円(前期末は44億19百万円)となり、前期末に比べ33百万円減少(前期末比0.7%減)した。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失による利益剰余金の減少56百万円である。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はない。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。

① 基本方針の内容の概要

当社は、公開会社である当社の株券等については、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株券等に対する大量買付行為(下記③イで定義される。以下同じである。)があった場合、これに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えている。

しかしながら、近時わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付行為を強行する動きが見受けられる。こうした大量買付行為の中には、対象会社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益に資さないものも想定される。

当社としては、このような当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益の向上に資さない大量買付行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考えており、このような者が現れた場合には、必要かつ相当な対抗手段を講じることが必要であると考えている。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要

当社は、日本で最初の毛織会社として、三井家始め東京の財界有力者による出資を得て1896年2月に設立された。爾来、明治から昭和初期にかけて日本経済成長の牽引車となった繊維業界の主要企業の一つとして、経済・社会の発展に永年に渡り貢献してきた。毛織物の一貫生産体制を早くに確立したことから、官需・民需ユニフォーム事業にも強みを発揮し、警察・消防ほか諸官庁向け制服や前回の東京オリンピック関連ユニフォームなど数々の実績を挙げた。また、昭和40年代には、紳士スーツの量産体制を整え、米国有力ブランドとも提携するなど、アパレル業界の発展にも広く関わってきた。さらに、平成に入り、中国の有力企業集団である杉杉集団と合弁で紳士スーツ製造工場を設立するなど中国での繊維事業に進出し、また、2008年にはニット事業に強みを有した株式会社コスモエイの提案型OEM事業を譲り受け、新たにニット企画営業にも乗り出した。特に、今後の繊維アパレル事業を支えていくことを期待している事業である「ユニフォーム事業」「生産管理型OEM事業」「ニット企画営業」は、こうした歴史の中で育んできた事業群である。なお、その後の国内繊維産業の低迷を背景に、2002年に当社最大の国内紡績工場であった鈴鹿工場を閉鎖、2015年には事業環境の悪化等により紳士服販売子会社を解散、2017年には中国合弁会社である紳士スーツ製造工場から完全撤退するなど、必要に応じて、リストラ策についても断行してきた。

一方、国内繊維産業の低迷が長引く中、静岡県駿東郡において当社の三島工場跡地を利用した地域密着型の大型商業施設「サントムーン柿田川」の開発に乗り出し、現在では、商業施設事業を当社の利益の源泉たる主力事業となるまでに育成してきている。

また、1980年に鈴鹿工場内で寝具製造事業をスタートさせ、1989年から1990年にかけて寝装品販売子会社設立、新潟県十日町市に寝装品製造子会社設立など新しい事業展開に取り組み、製販一体事業として長年にわたり取り組んできた。その後、2014年には、高齢化社会の到来を睨み、寝装事業をさらに発展させ、今後の成長が期待できる「健康素材・健康医療機器・健康食品」の3分野を中心としたヘルスケア事業本部を新設している。

当社は、現在「中期経営方針 Get Ahead of the Future ~新しい時代の先へ~」に基づく経営戦略を進めるとともに、財務の健全性と人材の確保を前提に、成長投資を優先した上で、適切な株主還元を行う方針である。

「中期経営方針 Get Ahead of the Future ~新しい時代の先へ~」では、まず成長投資と維持更新投資への優先的な取り組みとして、収益の柱である商業施設事業に最優先で継続投資する。

また、収益の柱である商業施設事業に経営資源を傾斜配分することにより、当社グループとして、事業規模の拡大と収益性の向上を確実なものとしていく。

さらに事業推進においては、当社の独自性を活かしつつ、既往の締結済みの資本業務提携先とのコラボレーション的な取り組みを一層強化し、目の前のビジネスチャンスをしっかり捉えていく。同時に、将来の布石として、商業施設事業を始めとした当社グループの各事業のシナジーを意識した新規事業の創出にも取り組んでいく。

以上により、当社グループは、120年を超える当社の歴史と伝統を背景に、経営理念である「進取の精神」と「自利利他の心」に基づき、発想力を活かし無限大の可能性へ挑戦していく。もって、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現し、社会に役立つ企業、環境に優しい企業、人々の笑顔を大切にする企業となり、日本のより良い未来の創造に貢献していく所存である。

こうした歴史と実績をもとに、長年にわたり信頼関係を構築したお取引先様各位と経験豊かで専門的技量を有する当社グループ社員一同が一丸となって当社の事業を育んでいくことが当社の企業価値の源泉であり、これら企業価値の源泉を理解し運営することにより、会社の利益ひいては株主の皆様共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことが可能になると考えている。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的な内容の概要

ア.企業価値の向上および会社の利益ひいては株主共同の利益の実現

当社としては、大量買付行為が行われた場合、当該大量買付行為が当社の企業価値の向上および会社の利益ひいては株主共同の利益の実現に資するものであるか否か、株主の皆様に適切にご判断いただき、当社株券等の大量買付行為に関する提案に応じるか否かを決定していただくためには、大量買付者(下記イで定義される。以下同じである。)および当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、検討のための十分な期間が確保されることが不可欠であると考えている。また、当社取締役会は、当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益の確保または向上の観点から大量買付行為の条件・方法を変更・改善させる必要があると判断する場合には、大量買付行為の条件・方法について、大量買付者と交渉するとともに、株主の皆様に対して代替案の提案等を行う必要もあると考えているので、そのために必要な時間も十分に確保されるべきである。

当社は、このような考え方にたち、2018年5月11日開催の取締役会において、当社株券等の大量買付行為への対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」という。)を更新することを決定し、2018年6月27日開催の当社第198回定時株主総会(以下「本定時株主総会」という。)において、株主の皆様により承認、可決された。本プランは、大量買付者に対し、本プランの遵守を求めるとともに、大量買付者が本プランを遵守しない場合、ならびに大量買付行為が当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合の対抗措置を定めている。

イ.本プランの対象となる行為

本プランの対象となる行為は、概ね当社の株券等の20%以上の買付けその他の有償の譲受けまたはこれらに類似する行為(以下「大量買付行為」といい、大量買付行為を行い又は行おうとする者を以下「大量買付者」という。)に対し、事前に株主の皆様及び当社取締役会による当該大量買付行為の内容の検討に必要な情報の提供を求め、かつ、株主の皆様および当社取締役会による大量買付行為についての情報の収集及び検討のために必要な一定の期間を確保したうえで、必要に応じて、大量買付者との間で大量買付行為に関する条件・方法について交渉し、また、当社取締役会として、株主の皆様に代替案を提示するなどの対応を行うための手続きを定めている。

ウ.対抗措置の概要

本プランは、大量買付者が大量買付行為を行うに当たり、所定の手続きに従うことを要請するとともに、かかる手続きに従わない場合や、かかる手続きに従った場合であっても当該大量買付行為が当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、かかる大量買付行為に対する対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てるものである。

本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」という。)には、①大量買付者およびその関係者による行使を禁じる行使条件や、②当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社普通株式を交付する取得条項を付すことが予定されている。

本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者およびその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性がある。

エ.独立委員会の設置

本プランに定めるルールに従って一連の手続が遂行されたか否か、ならびに、本プランに定めるルールが遵守された場合に当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を確保しまたは向上させるために必要かつ相当と考えられる一定の対抗措置を講じるか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行うが、その判断の合理性および公正性を担保するために、当社は、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置している。独立委員会の委員は、3名以上5名以下とし、社外取締役、弁護士、税理士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者および他社の取締役または執行役として経験のある社外者等の中から当社取締役会が選任し、選任された委員は、就任に当たり原則として当社に対する善管注意義務条項等を含む契約を当社との間で締結するものとする。

 

オ.本プランの有効期間、廃止および変更

本プランの有効期間は、本定時株主総会の終結の時から、その後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する当社定時株主総会の終結の時までとする。ただし、本プランは、有効期間の満了前であっても、①当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、または②当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で廃止されるものとする。

カ.情報開示

当社は、本プランに基づく手続きを進めるに当たって、大量買付行為があった事実、大量買付者から大量買付行為の内容の検討に必要な情報が提供された事実、独立委員会の判断の概要、対抗措置の発動・不発動の決定の概要、対抗措置の発動に関する事項その他の事項について、適時かつ適切に株主の皆様に情報開示を行う。

④ 本プランの合理性(本プランが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由)

当社取締役会は、以下の理由により、上記②および③記載の具体的な取組みは、上記①の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えている。

ア.買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していること

イ.企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益の確保または向上を目的として導入されていること

ウ.株主意思を重視するものであること

エ.独立性の高い社外者の判断を重視していること

オ.合理的な客観的要件を設定していること

カ.独立した地位にある第三者専門家の助言を取得できること

キ.デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと

 

(3) 研究開発活動

該当事項なし。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。