文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社の経営の方針は、「産業は公共の福祉をはかれをモットーとする」であり、この基本方針を実現するために、「魅力ある商品で、お客様に豊かな生活を提供する」、「自然環境を保護し、地球と共存する」、「時代を先取りし、世界の市場に貢献する」、「人間性を尊重し、活力・魅力ある企業をつくる」ことを目指しております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは「販売拡大」に重点をおき、売上高営業利益率4.0%以上を経営指標として推進してまいります。
(3) 経営戦略及び対処すべき課題
この新中期経営計画は、前中期経営計画の成果(新商品の開発、業務の効率化、復配)を維持し、当期間に食品事業及びマット事業の生産設備見直しを図り、「販売拡大」に重点をおき取り組んでまいります。
計画の名称:「鶏口牛後」
1.概要
① 生産能力の増強及び製造工程の効率化に伴う投資
② 国際基準の認定取得
③ 差別化商品の開発
④ 販売拡大の強化
⑤ 経営改革(業務を効果的に強化、育成できる組織体制の構築)
⑥ 新規事業の創出
以上概要の基本方針は創業100年の信用を活用し、当時のパイオニア精神をもって、商品の差別化に取り組み既存販路の拡充と新規事業の創出により「販売拡大」に向けて行動することであります。
2.各事業別施策
① 産業資材事業につきましては、従来のジュート製品、産業資材製品の拡販と共に、材質性能を生かした災害対応商品の開発を進めてまいります。
② マット事業につきましては、子会社での自動車用フロアマットの一貫生産の強みとデザイン重視を強化すると共に迅速な顧客対応を進め、売上及び利益増に貢献いたします。
③ 食品事業につきましては、レトルト工場の設備投資による販売量の拡充及び差別化商品の開発を強化致します。パスタ商品は当社のコンセプトである「日本人に馴染む食感」に特化し食の安全を厳格に確保しつつ、生産ライン・作業工程の見直し等、生産の効率化を図り拡販をしてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性のあると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 産業資材事業の状況
産業資材事業は黄麻商品及び紙袋商品等の販売を行っておりますが、為替の変動や原材料価格の高騰は価格競争力を低下させる可能性があります。また、品質問題等によるリコールの発生や、黄麻商品を主にインド・バングラディシュ地域から輸入していることによるカントリーリスク及び自然災害リスクは当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) マット事業の状況
自動車用フロアマットは自動車産業の活況により、会社業績に大きく貢献しますが、コンペによる受注獲得のため、受注状況によっては業績の安定性を欠きます。自動車メーカーの生産調整、リコール問題、為替環境及び原油高騰による調達部品への影響は経営成績に大きく影響する可能性があります。また、販売先の中東諸国の政治経済等のカントリーリスクがあります。
(3) 食品事業の状況
食品事業はスパゲッチ、マカロニ等のパスタとレトルトソース並びに小麦粉、オリーブオイル等輸入商材の製造並びに販売を行っておりますが、業績は原材料価格の高騰及び為替変動による影響を受けます。また、異物混入や賞味期限の不正表示など企業モラルのあり方が消費者の不信を招いており、当該経営環境下にあって当社製品の安心・安全・透明性の確保及び品質管理の徹底を図るために品質管理室並びにお客様相談室を設置し万全の体制をとっておりますが、品質問題等による製品回収などが発生した場合には当社グループの業績及び財政状態.に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 為替レートの変動
当社グループには、海外子会社(タイ国)があり、これら売上、売上原価、費用、資産、負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
(5) 海外拠点におけるカントリーリスク等
当社グループのタイ国の子会社(サハキット ウィサーン カンパニー リミテッド)がマット事業の生産拠点であり、販売の主要拠点でもあります。そのため、タイ国の政治経済の激変、人件費の高騰、テロ、社会的混乱等のカントリーリスク及び自然災害リスクが、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 新型コロナウイルス感染症拡大の影響について
当事業年度末より、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が世界的に社会経済等に大きな影響を与えております。産業資材事業は、黄麻商品の輸入先であるインドのロックダウンにより商品の輸入が遅れております。納期に入荷が間に合わなければ、業績に影響を及ぼす可能性があります。マット事業は世界的ロックダウンにより自動車業界の生産販売の見通しが不透明になったことから業績予想を数値化させることは現時点で困難な状況にありますが、93期事業年度(2020年4月1日から2021年3月31日)の業績に大きく影響を及ぼすものと予想されます。食品事業は、社会的な自粛活動の影響により業務用は受注が減少しておりますが、家庭用製品は好調に推移し、食品事業の業績をカバーしております。今後の感染拡大収束の成り行きで状況は変化すると思われます。なお、パスタ・レトルト関係の生産工場は、シフト制を採用することが困難なことから、従業員に感染者が出た場合、一定期間工場を休止する可能性があります。
(7) 上場廃止基準への抵触リスクについて
当社株式の月間平均時価総額又は月末時価総額が10億円未満になった場合、東京証券取引所の有価証券上場規程第601条第1項第4号aに抵触します。抵触した場合には、9ヶ月(事業の現状、今後の展開、事業計画の改善その他東京証券取引所が必要と認める事項を記載した書面を3ケ月以内に東京証券取引所へ提出しない場合にあたっては、3ヶ月)以内に、毎月の月間平均時価総額及び月末時価総額が10億円以上にならない場合には上場廃止となり、当社株式が上場市場で売買できなくなるため換金性が著しく低下することとなります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は持ち直し緩やかな回復基調で推移しましたが、相次ぐ自然災害や消費税増税に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、景気の先行きは不透明さを増していく状況となりました。
このような経済状況のもと、当社グループは中期経営計画に基づきマット事業の立て直しと食品事業の成長を基本として取り組んでまいりました。今期、食品事業はレトルト関係を中心に業績は改善し、食の安全性強化に努めJFS-B規格の適合証明を取得しました。マット事業は、これまで牽引してきた海外子会社が不振に終わり連結業績に大きく影響しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は3,767百万円(前期比2.3%減)、営業損失35百万円(前期は25百万円の営業利益)経常損失30百万円(前期は32百万円の経常利益)となりましたが、非支配株主に帰属する当期純損失48百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失10百万円(前期は0百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分の変更を行っており、当連結会計年度の比較・分析は変更後の区分に基づいております。変更の詳細は、「第5 経理の状況 (セグメント情報等)セグメント情報 1.報告セグメントの概要」の「(3) 報告セグメントの区分の変更」をご参照ください。
(産業資材事業)
黄麻製品は受注の増加があったものの、援助米用樹脂袋及び米麦用紙袋は受注が減少し減収となりました。しかし、販管費の削減は利益につながりました。その結果、売上高は691百万円と前連結会計年度と比べ27百万円(3.9%)の減収、営業利益は18百万円と前連結会計年度と比べ2百万円(18.8%)の増益となりました。
(マット事業)
マット事業は、昨今の世界的な自動車業界の低迷による需要の落ち込みに加え、軽自動車や小型車など普及車向けマットの販売増加により販売単価は悪化しました。また、生産拠点であるタイ国の労働法改正による退職給付引当金の増額など人件費は高騰し利益を圧迫しました。その結果、売上高は1,836百万円と前連結会計年度と比べ39百万円(2.1%)の減収、営業損失は99百万円(前連結会計年度は10百万円の営業損失)となりました。
(食品事業)
パスタは、競合他社の影響を受けるなか、不採算取引の見直しをさらに進め減収となりましたが、販管費の削減に努めるなど利益率の改善に努めました。レトルト関係の商品は、順調に売上利益を伸ばしました。また、今期SNSの強化に取り組んだことによりネット通販が伸長しました。その結果、売上高は1,236百万円と前連結会計年度と比べ21百万円(1.7%)の減収、営業利益は43百万円と前連結会計年度と比べ24百万円(131.9%)の増益となりました。
当連結会計年度末における流動資産の残高は前連結会計年度末より16百万円減少し、1,928百万円(前連結会計年度末1,945百万円)となりました。主な要因は、現金及び預金、仕掛金の増加がありましたが、原材料及び貯蔵品の減少があったことであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は前連結会計年度末より17百万円増加し、1,855百万円(前連結会計年度末1,837百万円)となりました。主な要因は、建物及び構築物、繰延税金資産の減少がありましたが、土地、投資有価証券、無形固定資産のリース資産の増加があったことであります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は前連結会計年度末より140百万円減少し、713百万円(前連結会計年度末853百万円)となりました。主な要因は、1年内償還予定の社債が減少したことであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は前連結会計年度末より130百万円増加し、893百万円(前連結会計年度末763百万円)となりました。主な要因は、長期借入金の減少がありましたが、社債、退職給付に係る負債の増加があったことであります。
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末より11百万円増加し、2,176百万円(前連結会計年度末2,165百万円)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上及び配当金の支払等に伴う利益剰余金、その他有価証券評価差額金の減少がありましたが、為替換算調整勘定の増加があったことであります。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加100百万円、投資活動によるキャッシュ・フローの減少124百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの減少30百万円により、現金及び現金同等物は44百万円減少し、当連結会計年度末残高は550百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ39百万円増加し、100百万円の収入となりました。これは、主として売上債権の増加、仕入債務の減少がありましたが、たな卸資産の減少があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ84百万円減少し、124百万円の支出となりました。これは、主として定期預金の預入による支出があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ4百万円増加し、30百万円の支出となりました。これは、主として社債の償還による支出があったものの、短期借入金の純増減がなく、社債の発行による収入があったためであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.記載金額は製造原価であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.記載金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、受注生産は行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があることから、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、詳細につきましては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、以下に掲げる会計方針は、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えておりますので、特に記述いたします。
a.有価証券の評価
当社は、資本業務提携により保有する時価のある投資有価証券について、個々の銘柄の時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合に減損処理の要否を検討しております。このため将来において投資先の業績動向が著しく低下した場合、投資有価証券の減損処理が必要となる可能性があります。
b.繰延税金資産
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積に依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
c.固定資産の減損処理
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等は、売上高3,767百万円(前期比2.3%減)、営業損失35百万円(前期は25百万円の営業利益)、経常損失30百万円(前期は32百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失10百万円(前期は0百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)であります。
経営成績に重要な影響を与える要因としては、産業資材事業・マット事業・食品事業の売上・利益といった各セグメントの業績にあります。これまで当社グループを牽引してきたマット事業は、コンペによる受注の獲得状況で業績が大きく影響するリスクを内包しているため、業績に安定性を欠き、2期連続セグメント損失を計上しました。一方食品事業は、レトルト関係を中心に回復してまいりました。
当社グループは、中期経営計画に基づきマット事業の立て直しと食品事業の成長を基本として取り組んでまいりました。また、「採算性のある取引への見直し」の実行は、利益を効率良く得られるようになりましたが、反面、売上高の減少を招きました。この点を反省して、新中期経営計画は「販売拡大」を重点におき取り組んでまいります。
資本の財源及び資金の流動性については、安定した業績により剰余金を蓄積し、将来の設備投資や不測の事態に備え、また、配当を継続させるため、純資産を充実させることが将来の成長につながると考えております。資金の流動性につきましては、安定性を重視し、月商の2倍の現金及び預金の残高を基準として、キャッシュ・フローを注視しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(産業資材事業)
産業資材事業は、売上・利益の規模は大きくないものの、比較的安定した業績を上げております。米・雑穀等収穫期の麻袋販売が大きく業績に影響しており、新型コロナウイルス感染症の影響により、輸入国インドの生産状況を現在注視しております。また、新規商品の開発や販路の開拓が今後の課題となっております。
(マット事業)
マット事業は、主に自動車のフロアマットを製造販売しておりますが、各自動車メーカーの各車種モデルチェンジごとにコンペにより受注しています。受注の獲得状況は売上・利益に大きく影響します。昨今の低価格車受注による利益率の悪化、生産拠点タイ国の人件費高騰、また、新型コロナウイルス感染症の影響による受注の減少及び先行きが見通せない状況に対応するため、生産ラインを見直し更に人件費の削減を図り、外注等の活用も柔軟に検討してまいります。
(食品事業)
食品事業は、レトルト関係を中心に回復してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりパスタも好調に推移しております。今後、感染症収束の時期等は不透明ながら、販売動向を注視してまいります。業績を維持・拡大するため、パスタは新規販路拡大、レトルト関係は生産工場の従業員の健康管理と増産体制の検討を図ってまいります。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。