第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな「事業等のリスク」の発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間における日本経済は、堅調に推移する企業業績を背景に、雇用情勢や個人所得に改善は見られるものの、個人消費においては未だ回復の兆しが見られない状況が続いております。世界経済に目を向けると、中国や新興国の経済成長の減速、原油価格の大幅下落など、懸念材料は増し、先行きが不透明な状況で推移いたしました。
 そのような環境の中、当社グループでは、「21世紀型企業への変革!」を中期方針に掲げ、変化し続ける経営環境においても、常にお客様のニーズに応え、かつ安定した収益確保と継続的な成長を果たすため、“新規事業の創出”と“グローバル事業の拡大”を柱とした中期事業戦略に着手しております。併せて、生産性向上や業務の効率化・改善、徹底した経費削減による収益力強化を図るとともに、戦略遂行に必要な人材育成及び組織機能の拡充など、企業体質の強化に取り組んでおります。
 当期より、“新規事業の創出”において、原糸から縫製までの繊維製品の一貫生産機能と技術開発力を活かした「製品化販売の拡大」を推し進めております。その一環として、昨年10月、繊維製品の縫製販売事業(アパレル分野、産業資材分野)を展開する連結子会社のアルマジャパン㈱を分割し、産業資材分野の縫製販売事業に特化したセーレンソーテック㈱を新設し、アパレル分野の縫製販売事業に特化するアルマジャパン㈱は商号をセーレンアルマ㈱に変更いたしました。それぞれの事業分野に特化した技術開発、商品企画、生産合理化を進め、グループの製品化販売の拡大を図ってまいります。
 当第3四半期連結累計期間の連結業績は、売上高795億32百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益61億39百万円(同35.7%増)、経常利益66億42百万円(同29.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益47億91百万円(同59.8%増)となり、営業利益、経常利益及び純利益においては、過去最高となりました。

 

セグメントの概況は次のとおりであります。

車輌資材事業では、国内事業は、“革を超える新素材”「クオーレ®」や瞬間消臭機能の「イノドール®」、防汚機能の「エラッセ®」などの快適素材に加え、ステアリング用の夏冬快適素材「クオーレモジュレ®」が初めて量産車に採用されるなど、車輌の室内空間を快適にする高付加価値商品群が売上高を伸ばしました。また、新型の高級車に採用されたビスコテックス加飾パネルは、当初計画を上回る発注を受け順調に推移しました。これら新規高付加価値商品の量産化が順調に推移し、国内事業は前年同期比で増収・増益となりました。一方で、引き続き原料、染料の価格高騰がありましたが、調達改善や売価アップへのご協力及び当社独自の整流生産活動による効率化やVAなどで、コスト増の一部を吸収することができました。海外事業は、自動車販売台数が好調に推移する米国市場向けの商材が、アメリカ、タイ及び中国生産で売上高を伸ばしました。2013年末に量産を開始したインド及びインドネシアの両拠点については計画通りに事業進捗しておりますが、当面、償却などの費用が先行するため、利益面での貢献は2017年以降になる見通しです。また、工場建設中の新拠点メキシコにおいても、今年6月の量産開始に向けた生産準備と新規受注開発を進めており、インド及びインドネシア同様、費用が先行しております。さらに、製品化販売の拡大戦略のもと、昨年5月に中国河北省において自動車用シート材の裁断・縫製・販売事業を行う新会社を設立しました。当事業の売上高は454億80百万円(前年同期比10.5%増)、営業利益40億27百万円(同27.1%増)となりました。

 

ハイファッション事業では、国内で、高いファッション性の商品を手ごろな価格で販売する海外ファストファッションブランドの台頭に消費者の節約志向が相まって、当社グループの主要顧客である国内アパレルブランドを取り巻く環境は引き続き厳しい状況です。当社グループのファッション衣料向けテキスタイル及び製品販売事業においては、小ロット・短納期・在庫レスで製造する独自の生産システムのビスコテックスをはじめ、糸から縫製までのグループ一貫機能をフル活用した高感度な差別化商品の企画開発に注力し、製品化販売の拡大による収益性の向上を図っておりますが、当第3四半期におきましては、厳しい市況環境の影響を受け、前年同期比で減収・減益となりました。また、ウインター市場縮小の影響を受け、国内スポーツ衣料向けのテキスタイル販売事業で売上高を落としました。その一方で、当社グループのニッティング技術と加工技術を駆使した差別化素材の販売拡大が進み、インナー衣料向けのテキスタイル販売事業が売上高を伸ばしました。海外事業では、海外子会社の Saha Seiren Co., Ltd.(タイ)における原糸から製品までの一貫生産において、生産合理化や品質改善効果に加え、新規受注が伸び、着実に利益改善が進んでおります。当事業の売上高は196億45百万円(前年同期比4.0%減)、営業利益5億38百万円(同677.8%増)となりました。

エレクトロニクス事業では、繊維と金属の複合化技術により差別化を高めた電磁波シールド材「プラット®」の製品化販売が拡大しました。また、KBセーレン㈱の高性能導電糸「ベルトロン®」や高性能ワイピングクロス「ザヴィーナ®」が売上高を伸ばしました。また、スーパー繊維の「ゼクシオン®」及び「グラディオ®」についても徐々に用途開発が進み採用件数が増えております。さらに、航空宇宙分野においても開発案件が増え、新たな事業領域としての可能性が具現化してまいりました。海外では、中国市場における工場等の生産設備投資の減少を受け、世聯電子(蘇州)有限公司(中国)の繊維機械販売が売上高を落としました。当事業の売上高は36億21百万円(前年同期比6.8%減)、営業利益4億47百万円(同36.7%増)となりました。

環境・生活資材事業では、消費増税以降、停滞を続けておりました新設住宅着工戸数には持ち直しの動きが見られております。ハウジング資材では、優れた省エネ性能をもつ遮熱型ハウスラップ材「プレミアムサーモ」や遮熱型ルーフィング材が売上高を伸ばしました。新たな事業領域の環境・土木分野においては、独自の繊維技術により商品化した防草シート「グラスガード®」が市場から高い評価を受けて採用実績を重ねております。一方、健康・介護事業では、介護報酬の改定に伴い、介護施設等で一部、商品の買い控えの動きがあり、目下、事業環境は厳しい状況です。また、オフィス・インテリア資材は、市場の在庫過多により受注が低調となりました。当事業の売上高は53億39百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益4億99百万円(同2.1%減)となりました。

メディカル事業では、当社の独自技術で商品化した、繭から生まれた天然成分セリシン配合のコモエース化粧品は、自社サイトや百貨店常設店舗における販売強化に加え、今期、新規投入したプレミアム商品の販売が好調に推移し、売上高を伸ばしました。卓越した消臭機能を持つアンダーウエアシリーズ「デオエスト®」は、さらなる売上高拡大を図るため、顧客ニーズにマッチした新商品投入を継続しつつ、メディア展開を始めとするプロモーションに注力し、順調に販売拡大を進めております。メディカル資材では、KBセーレン㈱の差別化原糸を用い、グループ一貫機能を活かした製品群が大幅に売上高を伸ばしました。当事業の売上高は47億46百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益12億44百万円(同18.9%増)となりました。

その他の事業では、㈱ナゴヤセーレンの不動産賃貸管理事業やセーレンコスモ㈱の人材派遣事業が堅調に推移しました。当事業の売上高は6億99百万円(前年同期比5.3%減)、営業利益4億24百万円(同15.8%増)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、現金及び預金などの流動資産の増加により、全体で前連結会計年度末と比較して15億22百万円増加の1,110億66百万円となりました。負債の部は、借入金の純増などにより、11億27百万円増加し、441億30百万円となりました。純資産は、為替変動による為替換算調整勘定の減少がありましたが、利益剰余金の増加などにより3億95百万円増加し、669億35百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は89億91百万円となり、前連結会計年度末より9億60百万円減少しました。
 「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、72億76百万円の収入(前年第3四半期連結累計期間は51億51百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益69億85百万円、減価償却費35億99百万円などによるものです。
 「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、72億3百万円の支出(前年第3四半期連結累計期間は13億16百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出48億70百万円などによるものです。
 「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、47百万円の支出(前年第3四半期連結累計期間は18億10百万円の支出)となりました。これは主に、借入金の純増による収入12億88百万円、配当金の支払いによる支出13億32百万円などによるものです。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は40億13百万円であります。
 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6) 主要な設備

当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画は以下のとおりであります。

会社名

所在地

セグメントの名称

設備の内容

投資予定額(百万円)

着手
年月

完成予定
年月

完成後の
増加能力

総額

既支払額

Viscotec
México
S.A. de
C.V.

メキシコ合衆国
グアナファト州
アバソロ市

車輌資材

自動車内装材生産設備

995

-

平成27年
5月

平成28年
5月

200千m/月

提出会社
新田事業所

福井県福井市

車輌資材

自動車内装材生産設備

585

52

平成27年
7月

平成28年
3月

100千m/月

 

なお、当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。