第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間及び本四半期報告書提出日(2020年8月7日)現在において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は次のとおりです。

なお、以下の見出しに付された番号は、前連結会計年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものであり、文中の下線部分が変更箇所です。

 

 (7)新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、全世界で自動車メーカーの工場稼働停止や販売店休業が広がり、自動車の生産面および販売面に多大な影響が及んでいます。5月以降、生産の持ち直しが見られますが、生産水準の回復にはなお時間を要する見込みです。この影響を受け、当社グループ主力事業の車輌資材事業では、生産数量の減少に伴う生産調整を余儀なくされました。また、新型コロナウイルス感染拡大防止策として実施された、国内外における外出自粛や店舗閉鎖による消費低迷は、車輌資材事業以外のハイファッション事業、エレクトロニクス事業、環境・生活資材事業、メディカル事業でも販売数量の減少を引き起こしました。徐々に経済活動の再開が進んでおりますが、再び感染者が増加するなど、先行きが不透明な状況です。このような状況のもと、当社グループでは役員報酬のカット率を引き上げるとともに、生産調整の長期化を見据え従業員の雇用を守ることに加え生活を守ることを目的として、休業手当支給率については引き上げる見直しを行いました。全社一丸となって徹底した経費削減を実施し、リスクを低減するよう努めてまいります。しかしながら、新型コロナウイルスの世界的感染拡大の状況によっては、想定を上回る経済危機が生じる可能性があり、その場合は、当社グループの業績及び財政状態に多大な悪影響を及ぼす可能性があります。
 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間における経済環境は、新型コロナウイルス感染症拡大による世界的な需要縮小ならびに経済活動の制約の影響により、悪化の一途を辿りました。

新型コロナウイルス感染症拡大が続く中、従業員はもとより、お客様やお取引先、地域社会における感染拡大を防ぐため、全社グループで徹底した感染防止対策を実施しております。また、急速に悪化する事業環境に対し全社で危機意識を共有し、徹底した経費削減を中心とする「コロナ緊急対策」をいち早く断行し、全社一丸となって対策に取り組んでおります。

また、厳しい経営環境においても、中期方針「21世紀型企業への変革!」に基づき、変化し続けるお客様ニーズに応え、安定した収益確保と継続的な成長を果たすため、“新規事業の創出”と“グローバル事業の拡大”を柱とした事業戦略を推進しております。併せて、企業の潜在力である人材力、開発力、環境対応力を高める経営を継続し、企業体質の強化に取り組んでおります。

当第1四半期の連結業績は、売上高211億43百万円(前年同期比29.4%減)、営業利益14億55百万円(同42.8%減)、経常利益9億51百万円(同64.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益2億54百万円(同86.7%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(車輌資材事業)

新型コロナウイルス感染症拡大により、全世界で自動車の生産および販売活動に大きな影響が及んでいます。国内(2020年4月~6月)では、感染拡大防止に向けた政府の緊急事態宣言を受け、自動車の生産・販売活動は制限を余儀なくされ、国内の自動車生産および販売台数が大幅に減少しました。その結果、当社グループの国内事業は売上高を落とし、前年同期比で減収・減益となりました。海外(2020年1月~3月)では、最初に感染拡大が始まった中国(世聯汽車内飾(蘇州)有限公司、世聯汽車内飾(河北)有限公司)において、外出規制により操業日数が大幅に減少した2月、3月に売上高が減少しましたが、4月以降は自動車販売市場とともに回復基調に移っています。その後、全世界に感染拡大が進行し、アメリカ(Seiren North America, LLC)、メキシコ(Seiren Viscotec Mexico S.A. de C.V.)、ブラジル(Seiren Produtos Automotivos Ltda.)、タイ(Saha Seiren Co., Ltd.)、インドネシア(PT.SEIREN INDONESIA)でも3月後半に入り影響が見られ始めましたが、当第1四半期(2020年1月~3月)における業績への影響は軽微なものとなりました。結果、海外事業全体では、前年同期比で減収・減益となりました。当事業の売上高は110億95百万円(前年同期比35.8%減)、営業利益6億52百万円(同55.0%減)となりました。

(ハイファッション事業)

新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた、政府の緊急事態宣言を受け、百貨店をはじめとする衣料品の主力販売店舗の休業、各種スポーツイベントの中止、学校の休校など、衣料品の消費が急激に落ち込みました。淘汰が進むアパレル業界では、国内外で老舗ブランドや大手アパレルの破綻、大規模な店舗数削減の動きが見られ、生き残りをかけた競争は一層厳しさを増しています。このような環境のなか、BtoB事業の客先であるスポーツアパレル、ファッションアパレル、インナーアパレルが、ともに苦戦を強いられ、当社グループにおいては、衣料向けテキスタイルおよび製品の発注数量の減少、キャンセルや延期、新規企画の中止の影響を受け、売上高を落としました。20SSの販売機会を逸した客先では、在庫の増加や先行投資の抑制など、事業環境の回復にはかなりの時間を要すると想定されます。今後、大きく変化していくであろうアパレル業界において、多彩な商品展開を在庫レスで実現し、消費者はバーチャル試着で好みの商品をオーダーすることができるセーレン独自の「Viscotecs make your brand®」こそが、時代にマッチした衣料品の製造販売プラットフォームと考え、ファッション向けBtoB事業における店舗数拡大とアイテム拡大に注力していきます。当事業の売上高は41億35百万円(前年同期比31.3%減)、営業利益6百万円(同96.7%減)となりました。

(エレクトロニクス事業)

新型コロナウイルス感染症拡大により、全世界で外出規制が実施されました。リモートワークの急速な拡大や外出機会の減少による巣ごもり需要を背景に、ハードディスクやゲーム機器の需要が高まり、KBセーレン㈱のワイピングクロス「ザヴィーナ®」や導電性素材「プラット®」において特需がありましたが、導電糸「ベルトロン®」の欧州市場向けの販売は、外出規制による消費低迷の影響を受け、売上高が減少しました。また、スーパー繊維「ゼクシオン®」は生産能力の増強を行い、今後も新規顧客開拓ならびに用途開発を進めていきます。当事業の売上高は24億77百万円(前年同期比13.2%減)、営業利益は3億55百万円(同37.2%減)となりました。

(環境・生活資材事業)

新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた、政府の緊急事態宣言を受け、店舗の休業、住宅展示場への来客の減少、病院経営の悪化、企業の経費削減により、当セグメントの市場にも影響が及んでいます。当セグメント主力のハウジング資材事業では新設住宅着工戸数の今後の落ち込み、また、オフィス・インテリア資材事業でも新規案件の減少が懸念され、客先での在庫調整、発注数量の減少や発注延期の影響を受け、売上高が減少しました。また、病院や介護施設等においても先行きの不透明さから、ベッド等の備品購入を見送る動きが見られ、関連製品の売上高が減少しました。当事業の売上高は17億34百万円(前年同期比18.5%減)、営業利益は2億7百万円(同16.7%減)となりました。

(メディカル事業)

新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた、政府の緊急事態宣言を受け、百貨店をはじめとする店舗の休業により、当社の独自技術で商品化した、繭から生まれた天然成分「ピュアセリシンTM」配合のコモエース化粧品の売上高が減少しました。また、病院の一般診療の減少にともない、KBセーレン㈱の「エスパンシオーネ®」(特殊素材)などのグループ一貫機能を活かした医療用資材では、既存客先での売上高の減少がありましたが、新規客先からの受注獲得もあり、医療用資材は総じて売上高が伸びました。同じくKBセーレン㈱の特殊原糸「ベルカップル®」についても、水処理施設向けの特需を受け、売上高を伸ばしました。当事業の売上高は14億83百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益は4億7百万円(同6.3%増)となりました。

(その他の事業)

㈱ナゴヤセーレンの不動産賃貸管理事業等が堅調に推移しました。
当事業の売上高は2億15百万円(前年同期比8.6%減)、営業利益は1億29百万円(同1.3%増)となりました。
 

(2) 財政状態

(資産の部)

当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して10億93百万円増加の1,275億74百万円となりました。流動資産は、受取手形及び売掛金が減少した一方で、新型コロナウイルス感染症拡大による金融環境の変化に備えた現金及び預金の増加があり、前連結会計年度末と比較して28億88百万円の増加となりました。固定資産は、海外子会社の財務諸表の換算レートが円高になったことなどにより、前連結会計年度末と比較して17億95百万円減少しました。

(負債の部)

当第1四半期連結会計期間末における負債の部は、手元資金確保を目的とした借入金の増加などにより、36億90百万円増加し、504億44百万円となりました。

(純資産の部)

当第1四半期連結会計期間末における純資産は、為替換算調整勘定の変動や、剰余金の配当による利益剰余金の減少などにより、全体で25億96百万円減少し、771億29百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は254億97百万円となり、前連結会計年度末より87億50百万円増加しました。

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、19億3百万円の収入(前年第1四半期連結累計期間は32億42百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益6億86百万円、減価償却費11億78百万円などによるものです。

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、1億45百万円の収入(前年第1四半期連結累計期間は10億6百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5億62百万円があった一方で、定期預金の取り崩しによる収入が7億21百万円あったことによるものです。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、76億72百万円の収入(前年第1四半期連結累計期間は5億45百万円の支出)となりました。これは主に、借入金の純増による収入87億1百万円などによるものです。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営環境、及び対処すべき課題等について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は11億50百万円であります。
 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7) 主要な設備

当第1四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。