第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

  当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調を続けておりましたが、年明け以降、中国をはじめとする新興国経済の減速や原油安などを背景に世界的にリスク回避の動きが強まったことで株安や円高が急激に進行し、企業収益の悪化が懸念されるなど景気の先行きは不透明な状況で推移いたしました。

  染色加工業界におきましては、国内では消費者マインドの足踏みにより衣料品販売が低調に推移していることに加え、繊維製品の海外生産シフトによる構造的な需要縮小によって厳しい受注環境が続いております。一方、東南アジア地域におきましては、長期的には人口増加や中間所得層の拡大など生活水準の向上により衣料・繊維製品の需要増加が見込まれておりますが、当社が進出しているインドネシアでは、輸出の低迷などを背景に経済成長が鈍化しており、個人消費の低迷による需要減退が懸念されております。またタイにおきましても、景気は依然として停滞しており、受注低迷が続く厳しい環境となっております。

  このような状況のもと、当社グループは、強固な収益基盤を構築するために各事業で収益力強化に向けた取り組みを進め、とりわけ海外での事業展開を加速させております。

 染色加工事業では、需要旺盛なインドネシアのローカル市場向けの販売拡大に努めると同時に、堅調な経済成長が続くフィリピンで新たな顧客開拓を進めるなど東南アジアにおいて更なる収益拡大に尽力しております。また国内では、衣料用途向けの需要が落ち込む中で、非衣料分野のユニフォーム用途や産業資材用途向けの受注拡大に積極的に取り組みました。一方、コスト面では、国内・海外の各生産拠点において原価低減の取り組みをより一層推進し、染色加工事業全体で収益力の向上に努めております。

 縫製品販売事業では、インドネシア一貫生産を活用した製品の拡販に努める一方で、前期に円安対策として開拓したバングラディッシュにおける生産ルートも活用し、収益改善に取り組んでおります。また保育サービス事業では、主力の企業内保育所数の増加に努めると同時に、保育サービスの充実や業務運営の一層の効率化に努めました。

  これらの結果、当連結会計年度の売上高は16,353百万円(前期比0.1%増、14百万円増)と微増収となり、3期連続で増収を確保いたしました。これは主力の染色加工事業で減収となったものの、縫製品販売事業が増収を確保したことに加え、保育サービス事業が順調に売上を伸ばしたことによります。

  利益面では、営業利益1,106百万円(前期比45.6%増、346百万円増)、経常利益1,002百万円(前期比33.9%増、253百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益602百万円(前期比30.6%増、141百万円増)と各利益段階で増益を確保しております。インドネシア子会社が堅調に利益を拡大したことに加え、縫製品販売事業及び保育サービス事業の収益改善が貢献したことで、営業利益、経常利益は6期連続の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は3期連続の増益となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

①染色加工事業

  染色加工事業は、売上高は12,445百万円(前期比5.2%減、678百万円減)と減収になりましたが、営業利益は855百万円(前期比34.1%増、217百万円増)となり、全ての生産拠点において積極的に取り組んだコスト削減活動が功を奏した結果、収益力が向上し大幅な増益となりました。

  染色加工事業における部門別(加工料部門、テキスタイル販売部門)の業績は次のとおりであります。

(加工料部門)

  加工料部門の売上高は9,663百万円(前期比0.3%減、28百万円減)となり、国内の加工料部門及びタイ子会社の売上高減少が響き、減収となりました。

  国内加工料部門は、織物加工分野が、プリント加工でユニフォーム用途向けの受注が好調に推移し売上を伸ばしましたが、編物加工分野の売上が婦人衣料用途向け受注の低迷により落ち込んだ結果、国内加工料部門全体で減収となりました。

  海外におきましては、インドネシア子会社が好調に業績を拡大したことにより海外事業全体で大幅な増益を確保しております。インドネシア子会社は、インドネシア国内向けにとりわけプリント加工の販売を着実に伸ばしたことで同社の加工料売上高は増収となり、コスト削減の効果も相まって利益を大幅に増加させました。一方、タイ子会社は、国内景気の停滞により主力のタイ国内向け受注が低迷していることに加え、日本向け販売の不振も響いたことで受注量を落としました。この結果、同社の業績は減収・損失幅拡大となりましたが、当期に受注規模に見合った生産体制に移行を進め収益改善に向けた手立てを講じております。

(テキスタイル販売部門)

  テキスタイル販売部門の売上高は2,782百万円(前期比18.9%減、649百万円減)となりました。国内で新規顧客開拓などユニフォームや資材用途向けの販売強化に取り組みましたが衣料用途向け販売の落ち込みにより減収となったことに加え、インドネシア子会社にて日本や欧米向けの販売が低迷したことで、同部門は減収となっております。

②縫製品販売事業

 縫製品販売事業は、売上高2,042百万円(前期比29.2%増、461百万円増)、営業利益38百万円(前期は営業損失7百万円)となりました。

  同事業は、インドネシア一貫生産に加えて、バングラディッシュ生産を活用し対応可能な素材・商品を増やしつつ価格競争力の強化を図り、日本の客先へ新規顧客の開拓も含め拡販を進めた結果、増収となり黒字回復を果たしております。

③保育サービス事業

  保育サービス事業は、売上高1,922百万円(前期比11.0%増、190百万円増)、営業利益96百万円(前期比70.3倍、94百万円増)となりました。

  同事業は、主力の企業内保育所に関わる売上増加が全体をけん引し増収となったことに加え、直営店を中心に保育所の運営と業務の効率化を進めた成果により、収益性が改善し大幅な増益となりました。

④倉庫事業

 倉庫事業は、売上高280百万円(前期比1.8%減、5百万円減)、営業利益8百万円(前期比37.9%増、2百万円増)となりました。

  同事業は、国内染色加工事業における商量減少に伴う荷役取扱量減少により減収となりましたが、経費圧縮により増益となりました。

⑤その他事業

 当セグメントには、機械販売事業、システム事業及び、付随事業である不動産賃貸事業が含まれており、売上高は215百万円(前期比7.7%減、18百万円減)、営業利益は106百万円(前期比10.6%減、12百万円減)となりました。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、営業活動により1,166百万円の増加、投資活動により453百万円の減少、財務活動により854百万円の減少となった結果、前連結会計年度末と比べ、162百万円減少し1,425百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益1,014百万円に加え、減価償却費441百万円、売上債権の増加185百万円、たな卸資産の減少23百万円等により1,166百万円の収入(前期は1,010百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資有価証券の売却による収入25百万円、有形固定資産の取得による支出490百万円、国庫補助金の受入額16百万円等により、453百万円の支出(前期は259百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 長期借入れによる収入600百万円、長期借入金の返済による支出603百万円、短期借入金の純減少額540百万円、リース債務の返済による支出149百万円、配当金の支払136百万円等により854百万円の支出(前期は705百万円の支出)となりました。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

(1)生産実績

 当連結会計年度における染色加工事業の生産実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

前年同期比(%)

染色加工事業      (千円)

11,160,457

△4.5

 (注)1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

 当連結会計年度における染色加工事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

染色加工事業

12,620,869

△0.7

1,134,184

12.9

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

前年同期比(%)

染色加工事業

 

 

加工料部門      (千円)

9,663,360

△0.3

テキスタイル販売部門 (千円)

2,782,554

△18.9

染色加工事業 計    (千円)

12,445,914

△5.2

縫製品販売事業     (千円)

2,042,868

29.2

保育サービス事業    (千円)

1,922,717

11.0

倉庫事業        (千円)

280,815

△1.8

その他事業       (千円)

215,307

△7.7

 小計          (千円)

16,907,624

△0.3

セグメント間取引    (千円)

△553,680

 合計          (千円)

16,353,944

0.1

 (注)1 主な相手先の販売実績については、総販売実績に対する割合がいずれも100分の10未満のため、記載を省略しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 

   当社グループは、中長期的な経営戦略を実現するために、次の課題の展開を図ります。

 

①東南アジア戦略の拡大

  当社グループの東南アジア戦略の中核となるインドネシア子会社、タイ子会社で、内地向け販売に加え、新たに設立したフィリピンの新会社も活用し、他の東南アジア諸国での販売拡大にも積極的に取り組んでおります。

  更にビジネスチャンスが広がる東南アジアで事業領域を拡大していくため、染色加工事業以外の分野での事業進出も積極的に展開し、同地域での収益増大に努めてまいります。

 

②国内染色加工事業の収益力向上

  国内の染色加工市場は、個人消費の低迷や生産の海外移転などにより今後も需要の減少傾向が続くと考えられます。

  従って、国内染色加工事業は、衣料用途向けの他に、非衣料分野のユニフォーム用途向けや、定番商品を積極的に取り込むなど、安定的に受注を確保出来る体制作りを進めると同時に、各工場にて徹底したコスト削減と生産効率化への取り組みを推進し、収益力の向上に取り組んでまいります。

 

③保育サービス事業の拡大

  保育サービス事業は、社会的な保育需要の増加を背景に毎年順調に売上規模を拡大しております。保育士の安定確保が課題となりますが、今後も、積極的な営業展開を推し進め、行政からの保育園受託運営や企業・病院などからの託児所受託運営の軒数拡大を図ると同時に、託児所や保育園のサービスを充実させ、収益基盤を強化することで、更なる事業規模の拡大を目指してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると思われる主な事項を記載しております。本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営成績の変動について

①季節による変動の影響について

 当社グループの中心である染色加工事業及び縫製品販売事業は、春・夏型素材を中心とする天然繊維及びその複合素材を主力としております。秋冬素材への取組みも強化しているものの、売上高を始めとする当社グループの経営成績は、秋冬主体の上半期に比べ、春夏主体の下半期が増加する傾向があります。

 

平成27年3月期

平成28年3月期

上半期

(千円)

下半期

(千円)

通期

(千円)

上半期

(千円)

下半期

(千円)

通期

(千円)

売上高

7,589,884

(46.5%)

8,749,351

(53.5%)

16,339,236

8,008,964

(49.0%)

8,344,980

(51.0%)

16,353,944

内、加工料

4,409,168

(45.5%)

5,283,192

(54.5%)

9,692,360

4,712,697

(48.8%)

4,950,663

(51.2%)

9,663,360

内、テキスタイル販売

1,338,593

(45.4%)

1,610,604

(54.6%)

2,949,197

1,363,350

(49.0%)

1,419,203

(51.0%)

2,782,554

内、縫製品販売

1,020,897

(49.4%)

1,043,854

(50.6%)

2,064,751

1,033,208

(50.6%)

1,009,660

(49.4%)

2,042,868

営業利益

193,952

(25.5%)

565,885

(74.5%)

759,838

371,484

(33.6%)

734,517

(66.4%)

1,106,002

経常利益

222,739

(29.8%))

525,793

(70.2%)

748,533

312,365

(31.2%)

689,912

(68.8%)

1,002,277

親会社株主に帰属する当期純利益

82,005

(17.8%)

379,419

(82.2%)

461,424

126,335

(21.0%)

476,374

(79.0%)

602,709

※比率は連結会計年度に占める上半期及び下半期の割合を示しております。

②流行・トレンドによる影響について

 テキスタイル加工・販売のマーケットにおける大手アパレル及びSPA(製造小売業)向けのファッション性の高い服地衣料・テキスタイルの分野は流行に敏感な傾向があります。従って、現在のトレンドにあったテキスタイルをいかに差別化してタイムリーに開発・提供できるかが、経営成績にも影響を与える可能性があります。

(2)海外取引関係

①海外取引について

 当社グループは、直接為替変動リスクのない間接輸出が中心であるものの、海外売上高は当連結会計年度において26.7%を占めております。又、当社グループの商品売上の主体である輸入衣料商品は、当社グループで加工したテキスタイルを海外の縫製工場で商品化するもの及び海外縫製工場からの商品の直接輸入によるものに分かれますが、いずれも海外での生産委託が主体であります。

 各国の政治体制の変動や経済情勢、法規則、紛争及び伝染病の流行など、不測の事態が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

②為替変動リスクについて

 当社グループは、上記①を始めとした外貨建取引を行っており、為替変動リスクのある外貨建資産・負債を有しております。これらの外貨建予定取引及び資産・負債に係る為替変動リスクを回避する目的で、為替予約取引を行っているものの、これらのデリバティブ取引ですべてのリスクを回避できるとは限らず、その場合には経営成績に影響を与える可能性があります。

(3)重油価格の変動について

 当社グループの主力である染色加工事業は、エネルギー多消費型産業である為、重油価格の高騰は染料・加工薬剤をはじめとする原材料の調達価格に影響を与えます。

 当社グループは、販売価格への転嫁や生産性向上によるコストダウンを推し進めており、また木屑をエネルギー源とするバイオマスボイラーを主力の動力源としている為、エネルギーの重油依存比率は低いものの、重油価格の高騰が進んだ場合、原材料の調達価格の上昇により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4)特有の法規制等について

 当社グループの製造・販売する加工及び製商品に対する規制としては、「製造物責任法」「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」及び「排水総量規制」等が該当します。当社グループでは各法令の趣旨に鑑み、法令遵守のための設備投資を実施する一方、当社の開発技術部を中心として定期的に実施する環境監査の中でこれらの遵守、管理の徹底指導を行っております。また、一部損害保険により、リスクヘッジも図っております。

 しかしながら、今後これら法令が改定された場合、当社グループの業務に影響を与える可能性があります。

(5)人材の確保について

 当社グループの主力である染色加工事業においては、天然繊維に対し、「色」「風合い」といった人の感覚に依る付加価値を与えることが生業であり、このため、各製造工程において、高い知識・技術と経験に裏付けされた「職人」的人材が不可欠であります。また、テキスタイル販売部門や縫製品販売事業においても、染色加工のみならず、テキスタイル・縫製品の知識に精通し、且つトレンドに敏感な人材が求められております。これらのことから、当社グループにおいては優れた人材の育成・確保は重要な課題であると考えており、以下に挙げる施策による、人材の育成・確保に取り組んでおります。

①社内研修制度の充実

 主に新入社員全体に対して、実地研修を行うと共に繊維加工に関する講義も並行して実施し、技術的知識を持った人材の育成を図っております。また、営業系社員に対しては必要に応じて、約1年間の海外研修を実施しており、語学力とスピード感を併せもった人材の育成を図っております。この他にも、適宜社内研修や社外研修期間と社内経営層による中堅・幹部社員の育成研修等も実施しております。

②染色技術・知識の継承

 上記の社内研修制度に加えて、通常の教育・研修では継承が困難である現場での実践的な染色加工技術の技能・ノウハウを次世代社員等に継承するため、属人的な技術・技能を体系化し、文書化・マニュアル化を進めるなど技術・知識の継承に積極的に取り組んでおります。

 しかしながら、上記施策が奏功しない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

技術援助契約

相手方の名称

国名

契約内容

契約期間

P.T.CENTURY TEXTILE
INDUSTORY

インドネシア

混紡織物の染色加工に関するノウハウの提供

平成27年4月1日より1年間

(以降1年ごとの更新)

 (注) 対価として、一定料率のロイヤリティーまたは技術指導料を受け取っております。

 

6【研究開発活動】

 当社グループにおける研究開発活動は、染色加工事業及び縫製品販売事業関連、機械販売事業の機器開発関連からテーマを設定し、当社の開発技術部を中心に進めております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は89百万円となっており、研究開発スタッフはグループ全体で23名となっております。

 各セグメントに関連付けた研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。

 

 染色加工事業及び縫製品販売事業における研究開発活動では、いくつかの重点テーマを持って進めております。

 第一のテーマは、スーパーハイテク難染色性繊維の染色に係わる技術開発です。他社との共同開発契約に基づき進めております。日本国内での技術開発を完了し技術移転を進め海外工場から量産をスタートします。

 第二のテーマは、デジタルプリントに係わる技術開発です。高速・高密度ピエゾ駆動ヘッドに対応するインクの開発・改良に取り組んでおります。デジタルプリントの利点を生かしたフルカラー表現による写真調柄のみならず、特色分解表現による従来捺染柄にも対応しています。この開発したインク技術においては、従来にないカラーイールドと鮮明さを兼ね備えることから、印捺物の品位は高く評価されております。また当社独自の反応染料用インクジェット向け基布の前処理技術は、産業資材用途として外販にも結び付いております。

 第三のテーマは、染色整理の高次加工に係わる技術開発です。綿やポリエステル素材に対する瞬間消臭加工SKS30、アウター用途を目指したニットのテラ加工、イタリア特殊起毛機加工を更に進化させたRicottino、彫刻技術と画像処理技術を駆使したレーヨンオンブレープリントなどがあげられます。

 染色加工事業及び縫製品販売事業における研究開発費は62百万円であります。

 

 その他事業における研究開発活動は、主に機械販売事業の機器開発関連における研究活動となります。

 永年の染色加工で培った濃度制御技術をベースに機器開発を行っております。濃度制御においては、本格的に開発着手していた連続的にppmオーダーでの微量測定ができる装置が完成、様々な薬品測定対応機器として従来からの繊維染色加工業向けのみならず、フィルム業界やヨウ素関連事業など異業種向けの各種薬品濃度制御装置として販売実績も出始めております。今後は更に制御装置の測定処理速度を速め、幅広い分野で利用できる薬品濃度制御の開発と拡販を進めてまいります。

 その他事業における研究開発費は27百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態

<資産>

 資産合計は14,803百万円で、前連結会計年度末比529百万円の減少となりました。

 流動資産は6,970百万円で、前連結会計年度末比194百万円の減少であり、これは現金及び預金の減少170百万円が主な要因であります。

 固定資産は7,832百万円で、前連結会計年度末比334百万円の減少となりました。これは投資有価証券の減少289百万円が主な要因であります。

<負債>

 負債合計は8,123百万円で、前連結会計年度末比901百万円の減少となりました。

 流動負債は5,033百万円で、前連結会計年度末比369百万円の減少であり、これは短期借入金の減少485百万円が主な要因であります。

 固定負債は3,089百万円で、前連結会計年度末比531百万円の減少であり、これは長期借入金の減少85百万円、リース債務の減少149百万円、退職給付に係る負債の減少171百万円が主な要因であります。

<純資産>

 純資産合計は6,679百万円で、前連結会計年度末比372百万円の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加602百万円、配当金支払による減少136百万円、投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の減少170百万円、為替換算調整勘定の減少95百万円、非支配株主持分の増加110百万円が主な要因であります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

<キャッシュ・フロー>

 「1 業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

(2)経営成績

 「1 業績等の概要、(1)業績」をご参照ください。