第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、常にお客様に満足していただき安心感を与え続ける事を目標に、営業・生産・開発のすべての部門がまずお客様の立場に立ち、お客様の生きた情報を共有化し、その要求・ニーズに応えることを第一の目的として行動することを基本方針としており、そのための体制・組織作りを積極的に推進してまいります。従来からの開発型企業としてのポリシーを保つとともに、お客様が満足される商品を絶えず生み出し続けることにより、安定的な業績を実現し、株主・取引先の皆様、社員等に貢献することを経営の基本としております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、繊維業界を取り巻く経営環境を踏まえ、主力の染色加工事業では、海外での積極的な事業展開を行い、国内では、安定的に収益確保が出来る経営基盤づくりを進めてまいります。また、国内の繊維産業は人口減少・高齢化により拡大は期待できず、繊維のみに頼らない収益構造を造るため、既存の非繊維事業の強化・拡大および、新しい事業への挑戦をしてまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、更なる企業価値の向上を図るために、目標とする経営指標をROE(自己資本当期純利益率)10%以上を掲げております。この指標を重要な指標と位置づけ、今後も引き続き、国内・海外における各事業の収益性を更に高め、資本効率の向上に取り組んでまいります。

 

(4)経営環境

 染色加工業界につきましては、国内では、衣料品需要が少子高齢化や人口減少などによって構造的に減少していることに加え、消費者の節約志向により、引き続き厳しい環境が続くと想定されます。

 その一方、海外では、とりわけ現在拠点展開している東南アジア地域におきまして、堅調な経済成長を背景に、人口増加や所得水準の向上に伴って衣料分野や生活関連分野などで需要拡大が見込まれています。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。

 

①東南アジア戦略の拡大

 当社グループの東南アジア戦略の中核となるインドネシア子会社にて顧客満足を更に高め、内地向け販売に加え、輸出の拡大を図るべく積極的に商品開発に取り組みます。

 また、市場調査を重ねてきたミャンマー国につきましては、法的整備も進みつつあり、当社の海外拠点であるタイ・インドネシアとともに縫製品事業を絡めた事業展開を推進してまいります。

 

②国内染色加工事業の収益力向上

 国内の染色加工市場は、個人消費の低迷や構造的な衣料需要の縮小などにより、今後も厳しい環境が続くと考えられます。

 このような状況の下、受注面では、非衣料分野である資材・ユニフォーム用途を積極的に取り組み、安定受注の確保に努めます。加えて各拠点にて徹底したコストの削減と生産効率化への取り組みを推進するとともに、従来の商慣習是正や取引条件の見直しをすることで、収益改善を図ります。

 一方で、市場ニーズに適合した生産規模への事業再編を進めてまいります。その一環として従来に渡る労働力の減少及び小ロットによるコスト上昇へ対応するためインクジェット捺染機の増設を検討しております。

 

③非繊維事業の強化・拡大

 保育サービス事業は、保育市場の需要に応じて託児所の新設を今後も進めていくことに加え、採用活動費などの人材確保のコストを圧縮し、既存開設場所での収益率向上に力を注ぎます。

 洗濯事業については、本年4月に設備の増設工事が完了しており、更なる生産性の向上、収益力の強化を図ります。また開発機器販売の促進に加え、新たな事業を積極的に発掘し、非繊維事業の拡大に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると思われる主な事項を記載しております。本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績の変動について

①季節による変動の影響について

 当社グループの中心である染色加工事業及び縫製品販売事業は、春・夏型素材を中心とする天然繊維及びその複合素材を主力としております。秋冬素材への取組みも強化しているものの、売上高を始めとする当社グループの経営成績は、秋冬主体の上半期に比べ、春夏主体の下半期が増加する傾向があります。

 

平成29年3月期

平成30年3月期

上半期

(千円)

下半期

(千円)

通期

(千円)

上半期

(千円)

下半期

(千円)

通期

(千円)

売上高

7,628,006

(48.2%)

8,197,614

(51.8%)

15,825,620

7,067,975

(47.6%)

7,790,270

(52.4%)

14,858,246

内、加工料

4,503,910

(46.2%)

5,243,924

(53.8%)

9,747,835

4,364,953

(48.0%)

4,728,058

(52.0%)

9,093,011

内、テキスタイル販売

1,177,831

(46.0%)

1,384,528

(54.0%)

2,562,360

1,128,296

(49.9%)

1,130,953

(50.1%)

2,259,250

内、縫製品販売

940,519

(65.6%)

493,492

(34.4%)

1,434,011

365,983

(49.0%)

381,657

(51.0%)

747,640

営業利益

400,813

(34.9%)

747,588

(65.1%)

1,148,401

351,742

(39.0%)

551,178

(61.0%)

902,921

経常利益

420,208

(36.2%)

740,587

(63.8%)

1,160,796

368,329

(39.2%)

571,203

(60.8%)

939,533

親会社株主に帰属する当期純利益

186,379

(26.0%)

529,846

(74.0%)

716,225

125,084

(28.6%)

311,881

(71.4%)

436,966

※比率は連結会計年度に占める上半期及び下半期の割合を示しております。

②流行・トレンドによる影響について

 テキスタイル加工・販売のマーケットにおける大手アパレル及びSPA(製造小売業)向けのファッション性の高い服地衣料・テキスタイルの分野は流行に敏感な傾向があります。従って、現在のトレンドにあったテキスタイルをいかに差別化してタイムリーに開発・提供できるかが、経営成績にも影響を与える可能性があります。

(2)海外取引関係

①海外取引について

 当社グループは、直接為替変動リスクのない間接輸出が中心であるものの、海外売上高は当連結会計年度において31.1%を占めております。また、当社グループの商品売上の主体である輸入衣料商品は、当社グループで加工したテキスタイルを海外の縫製工場で商品化するもの及び海外縫製工場からの商品の直接輸入によるものに分かれますが、いずれも海外での生産委託が主体であります。

 各国の政治体制の変動や経済情勢、法規則、紛争及び伝染病の流行など、不測の事態が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

②為替変動リスクについて

 当社グループは、上記①を始めとした外貨建取引を行っており、為替変動リスクのある外貨建資産・負債を有しております。これらの外貨建予定取引及び資産・負債に係る為替変動リスクを回避する目的で、為替予約取引を行っているものの、これらのデリバティブ取引ですべてのリスクを回避できるとは限らず、その場合には経営成績に影響を与える可能性があります。

(3)重油価格の変動について

 当社グループの主力である染色加工事業は、エネルギー多消費型産業である為、重油価格の高騰は染料・加工薬剤をはじめとする原材料の調達価格に影響を与えます。

 当社グループは、販売価格への転嫁や生産性向上によるコストダウンを推し進めており、また木屑をエネルギー源とするバイオマスボイラーを主力の動力源としている為、エネルギーの重油依存比率は低いものの、重油価格の高騰が進んだ場合、原材料の調達価格の上昇により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4)特有の法規制等について

 当社グループの製造・販売する加工及び製商品に対する規制としては、「製造物責任法」「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」及び「排水総量規制」等が該当します。当社グループでは各法令の趣旨に鑑み、法令遵守のための設備投資を実施する一方、当社の開発技術部を中心として定期的に実施する環境監査の中でこれらの遵守、管理の徹底指導を行っております。また、一部損害保険により、リスクヘッジも図っております。

 しかしながら、今後これら法令が改定された場合、当社グループの業務に影響を与える可能性があります。

(5)人材の確保について

 当社グループの主力である染色加工事業においては、天然繊維に対し、「色」「風合い」といった人の感覚に依る付加価値を与えることが生業であり、このため、各製造工程において、高い知識・技術と経験に裏付けされた「職人」的人材が不可欠であります。また、テキスタイル販売部門や縫製品販売事業においても、染色加工のみならず、テキスタイル・縫製品の知識に精通し、且つトレンドに敏感な人材が求められております。これらのことから、当社グループにおいては優れた人材の育成・確保は重要な課題であると考えており、以下に挙げる施策による、人材の育成・確保に取り組んでおります。

①社内研修制度の充実

 主に新入社員全体に対して、実地研修を行うと共に繊維加工に関する講義も並行して実施し、技術的知識を持った人材の育成を図っております。また、営業系社員に対しては必要に応じて、約1年間の海外研修を実施しており、語学力とスピード感を併せもった人材の育成を図っております。この他にも、適宜社内研修や社外研修期間と社内経営層による中堅・幹部社員の育成研修等も実施しております。

②染色技術・知識の継承

 上記の社内研修制度に加えて、通常の教育・研修では継承が困難である現場での実践的な染色加工技術の技能・ノウハウを次世代社員等に継承するため、属人的な技術・技能を体系化し、文書化・マニュアル化を進めるなど技術・知識の継承に積極的に取り組んでおります。

   ③現地法人への技術継承

 当社では、海外拠点における機能商品・付加価値商品の需要に応えるため、技能実習制度などを活用し、積極的に現地法人との技術交流を図ることで、技術の向上及び継承を行っております。

 しかしながら、上記施策が奏功しない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善及び設備投資が堅調に推移したことから、景気は緩やかな回復基調となりました。

 染色加工業界におきましては、国内では、少子高齢化や人口減少など市場の構造的な縮小傾向に加え、消費者の根強い節約志向により衣料品販売が低調であったこともあり、厳しい受注環境が続いております。

 一方、当社の進出先であります東南アジア地域においては、とりわけインドネシアでは、人口増加や中間所得層の拡大により民間消費は堅調に推移しており、衣料や生活関連分野などで需要拡大が続いております。

 このような状況のもと、当社グループは、縮小していく国内繊維市場において収益性を重視した販売戦略と、安定した売上が見込まれる非衣料分野の受注強化を進めました。一方海外では、取引先との取組強化及び、高品質商品の安定供給により受注拡大に努めるとともに、既存の進出国以外での新たな展開を意図し積極的に行動致しております。またコスト面では、各生産拠点にて原価低減活動及び省エネ対策などをさらに推し進め、グループ全体での収益力向上に取り組みました。

 非繊維事業では、市場ニーズの高まる企業内保育所を中心とした保育サービス事業及び、新規事業である洗濯事業の拡大に努めております。

 これらの結果、当連結会計年度の売上高は、非繊維事業では増収となったものの、繊維事業では、収益体質の強化に向け不採算取引見直しの影響もあり、全体では14,858百万円(前期比6.1%減、967百万円減)となりました。

 利益面では、縫製品販売事業、倉庫事業、保育サービス事業において利益の増加を図ったものの、ファッション衣料の不振による影響で、染色加工事業が減益となり、営業利益902百万円(前期比21.4%減、245百万円減)、経常利益939百万円(前期比19.1%減、221百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益436百万円(前期比39.0%減、279百万円減)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

a.染色加工事業

 染色加工事業は、売上高は11,352百万円(前期比7.8%減、957百万円減)となり、営業利益は760百万円(前期比26.1%減、268百万円減)となりました。

 染色加工事業における加工料部門、テキスタイル販売部門の業績は次のとおりであります。

  (加工料部門)

 国内では、ユニフォームや産業資材用途向け非衣料分野の受注を積極的に取り組みましたが、カジュアル婦人向け衣料販売の落ち込みは大きく、編物分野を中心に加工料部門は減収となりました。一方、海外において、インドネシア子会社では旺盛なローカル需要を積極的に取り込みましたが、現地通貨安の影響で円換算では減収となり、タイ子会社では依然として受注環境の厳しい状況が続いており、加工料部門全体の売上高は9,093百万円(前期比6.7%減、654百万円減)となりました。

  (テキスタイル販売部門)

 国内は既存顧客との取り組み強化、資材用途向け新規顧客の開拓を進めましたが、カジュアル衣料用途向け販売の落ち込みにより減収となりました。海外でも、インドネシア子会社において、ローカル市場向け委託加工の受注拡大の影響により、テキスタイル販売向け加工スペースが減少したため結果として減収となり、テキスタイル販売部門全体の売上高は2,259百万円(前期比11.8%減、303百万円減)となりました。

b.縫製品販売事業

 縫製品販売事業は、インドネシア一貫生産体制による製品販売に注力すると共に、売上重視から採算重視の販売方針の転換を図り、売上高は747百万円(前期比47.9%減、686百万円減)となりましたが、納期管理を徹底したことで物流等の経費が圧縮され、営業利益18百万円(前期は営業損失28百万円)となり、黒字化を達成致しております。

c.保育サービス事業

 保育サービス事業は、病院・企業内の保育所数を順調に拡大し、売上高2,440百万円(前期比13.5%増、289百万円増)となりました。人材の確保を目的とした保育士の待遇改善及び業容拡大を見据えた採用活動からコストは増加致しており、営業利益は57百万円(前期比13.2%増、6百万円増)に留まりました。

d.倉庫事業

 倉庫事業は、染色加工事業における商量減少に伴い、荷役取扱量が落ち込んだことで、売上高は252百万円(前期比4.0%減、10百万円減)となりましたが、経費圧縮に努めた結果、営業利益11百万円(前期比131.4%増、6百万円増)となりました。

 

e.その他事業

 当セグメントには、機械販売事業、不動産賃貸事業等に加え、当期より事業を開始した洗濯事業が含まれております。売上高は366百万円(前期比80.0%増、162百万円増)となりましたが、事業開始初年度の整備・運用費用等の発生により、営業利益は56百万円(前期比39.3%減、36百万円減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、営業活動により1,175百万円の増加、投資活動により796百万円の減少、財務活動により380百万円の減少となった結果、前連結会計年度末と比べ、11百万円減少し1,897百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益928百万円に加え、減価償却費473百万円、売上債権の減少63百万円、退職給付に係る負債の減少123百万円等により1,175百万円の収入(前期は1,717百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有形固定資産の取得による支出708百万円、定期預金の預入による支出56百万円等により、796百万円の支出(前期は506百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 長期借入れによる収入600百万円、長期借入金の返済による支出649百万円、短期借入金の純減少額170百万円、セールアンドリースバックによる収入267百万円、リース債務の返済による支出225百万円、配当金の支払150百万円等により380百万円の支出(前期は718百万円の支出)となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における染色加工事業の生産実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年4月1日

至  平成30年3月31日)

前年同期比(%)

染色加工事業      (千円)

10,387,430

△6.1

 (注)1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.受注実績

 当連結会計年度における染色加工事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

染色加工事業

11,310,247

△9.0

829,933

△5.8

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年4月1日

至  平成30年3月31日)

前年同期比(%)

染色加工事業

 

 

加工料部門      (千円)

9,093,011

△6.7

テキスタイル販売部門 (千円)

2,259,250

△11.8

染色加工事業 計    (千円)

11,352,262

△7.8

縫製品販売事業     (千円)

747,640

△47.9

保育サービス事業    (千円)

2,440,022

13.5

倉庫事業        (千円)

252,444

△4.0

その他事業       (千円)

366,623

80.0

 小計          (千円)

15,158,993

△7.3

セグメント間取引    (千円)

△300,746

 合計          (千円)

14,858,246

△6.1

 (注)1 主な相手先の販売実績については、総販売実績に対する割合がいずれも100分の10未満のため、記載を省略しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループ経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、連結財務諸表作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

 

当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、14,858百万円(前期比6.1%減、967百万円減)となりました。セグメント別売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

(売上総利益)

 当連結会計年度における売上総利益は、2,638百万円(前期比8.2%減、236百万円減)となりました。また、売上総利益率は前連結会計年度に比べ0.4ポイント減少し、17.8%となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度における営業利益は、902百万円(前期比21.4%減、245百万円減)となりました。また、営業利益率は前連結会計年度に比べ1.2ポイント減少し、6.1%となりました。

 

b.財政状態の分析

<資産>

 資産合計は15,339百万円で、前連結会計年度末比469百万円の増加となりました。

 流動資産は6,626百万円で、前連結会計年度末比126百万円の減少であり、受取手形及び売掛金の減少80百万円、原材料及び貯蔵品の減少24百万円、製品仕掛品の減少14百万円が主な要因であります。

 固定資産は8,713百万円で、前連結会計年度末比595百万円の増加となりました。これは建物及び構築物の増加124百万円、リース資産の増加192百万円、投資有価証券の増加275百万円が主な要因であります。

<負債>

 負債合計は7,217百万円で、前連結会計年度末比179百万円の減少となりました。

 流動負債は4,234百万円で、前連結会計年度末比257百万円の減少であり、これは支払手形及び買掛金の減少240百万円、電子記録債務の増加213百万円、短期借入金の減少283百万円が主な要因であります。

 固定負債は2,983百万円で、前連結会計年度末比78百万円の増加であり、これは長期借入金の増加62百万円、リース債務の増加20百万円が主な要因であります。

<純資産>

 純資産合計は8,121百万円で、前連結会計年度末比648百万円の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加436百万円、配当金支払による減少150百万円、投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の増加198百万円、非支配株主持分の増加144百万円が主な要因であります。

 

c.キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。

 当社グループの運転資金需要の主なものは、染料、薬品などの原材料のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本としております。

 資金調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借り入れを基本としております。

 

4【経営上の重要な契約等】

技術援助契約

相手方の名称

国名

契約内容

契約期間

P.T.CENTURY TEXTILE
INDUSTORY

インドネシア

混紡織物の染色加工に関するノウハウの提供

平成29年4月1日より1年間

(以降1年ごとの更新)

 (注)対価として、一定料率のロイヤリティーまたは技術指導料を受け取っております。

 

5【研究開発活動】

 当社グループにおける研究開発活動は、染色加工事業及び縫製品販売事業関連、機械販売事業の機器開発関連からテーマを設定し、当社の開発技術部を中心に進めております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は57百万円となっており、研究開発スタッフはグループ全体で20名となっております。

 各セグメントに関連付けた研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。

 

 染色加工事業及び縫製品販売事業における研究開発活動では、いくつかの重点テーマを持って進めております。

 第一のテーマは、近年防護服及び特殊作業者用ユニフォーム用途として注目されている高強度難燃繊維(ハイテク繊維)の染色に係わる技術開発です。通常衣料用途の繊維と比較して極めて染色が難しいとされている素材に対し、他社との共同開発契約に基づき染色加工技術の開発を進めてきております。当連結会計年度においては単一素材における日本国内での開発を完了し、海外工場への技術移転を進め国内外での量産をスタートしております。風合いや着心地といった着用時快適性向上を目的として、ハイテク繊維と特殊難燃レーヨンやポリエステルなどとの複合素材の染色を進めております。従来難しいとされてきた異素材複合繊維の染色技術開発により、高強度と難燃性、経済性及び快適性を兼ね備えた防護衣料、特殊作業用ユニフォーム用途の実用化に向けて開発を進め、次年度には量産加工段階に移行したいと考えております。また、今後は素材展開のみならず、撥水性や吸汗速乾性、抗菌性といった機能性付与加工への可能性を視野に開発活動を進めてまいります。

 染色加工事業及び縫製品販売事業における研究開発費は36百万円であります。

 

 その他事業における研究開発活動は、主に機械販売事業の機器開発関連における研究活動となります。

 染色加工で使用する様々な薬品の濃度制御技術は、加工の安定性を増しつつ品質のバラツキを無くし、ムダな薬品の使用を抑える、経済性及び環境配慮を伴った装置として国内外より評価を受けております。特に海外向けにおいてはその加工背景や調達できる薬品に合わせた制御機器の開発が必要であり、当連結会計年度においてはインドネシア、マレーシア、中国向け濃度制御装置を開発し、機器販売へ繋げました。繊維染色加工業向け以外の異業種からの問合せも出てきており、繊維染色加工とは違った微量測定の技術を用い、PVAフィルムの加工やヨウ素関連事業等への応用展開を進めてきました。今後は更に制御装置の測定精度を高め、幅広い分野で利用できる環境配慮型薬品濃度制御の開発と拡販を進めてまいります。

 その他事業における研究開発費は21百万円であります。