当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、常にお客様に満足していただき安心感を与え続ける事を目標に、営業・生産・開発のすべての部門がまずお客様の立場に立ち、お客様の生きた情報を共有化し、その要求・ニーズに応えることを第一の目的として行動することを基本方針としており、そのための体制・組織作りを積極的に推進してまいります。従来からの開発型企業としてのポリシーを保つとともに、お客様が満足される商品を絶えず生み出し続けることにより、安定的な業績を実現し、株主・取引先の皆様、社員等に貢献することを経営の基本としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、人々の生活に直結する商品、サービスを取り扱う生活関連事業会社への一層の転換を進めてまいります。
国内の繊維産業は人口減少・高齢化により衰退傾向にあり、今後の経営基盤の強化を図るべく、子育て支援事業、洗濯事業、機械販売事業などの非繊維事業の更なる拡大を図ります。また、人々の生活に直結する商品・サービスを取り扱う『生活関連創造事業』を中心に、積極的に事業領域の拡大および、国内外での新規事業の創出・発掘を図ってまいります。
繊維事業では、国内で大手紡績の繊維事業撤退があり、繊維業界再編の流れは続くものと考えております。今後も振替受注の積極的な獲得、新たな素材への挑戦、特殊加工品の拡大、新商品提案などを通じ、受注拡大を図ります。海外では、既存取引先との連携を深め、新規マーケット・新規客先の開拓に注力するとともに、新商品の開発や新たな素材提案により受注拡大を図ります。
(3)経営環境
国内では雇用情勢・所得環境の改善を背景とした個人消費の回復やインバウンド需要の拡大、堅調な企業収益を背景に設備投資需要も増加傾向にあり、景気は緩やかな回復を続けております。一方で国際的な情勢不安の長期化や中国経済の低迷に加え、物価上昇、米国による関税の引き上げ政策等の影響から、景気の先行きは依然不透明な状況が続いております。
繊維事業(染色加工事業及び縫製品販売事業)につきまして、国内染色加工事業におきましては、原材料やエネルギー価格などの製造コストの上昇は続いており、加工料金の値上げ、取引条件の見直し取り組むも未だ不十分な状況であり、厳しい経営環境が続いております。また、海外では、インドネシア子会社において受注は堅調に推移しましたが、依然として中国からの安価な製品が流入しており、市況の停滞から同業他社の縮小、廃業が進んでおり、厳しい経営環境となっております。
子育て支援事業では、こども家庭庁が推進する「こども未来戦略」および、その加速化プランにより、2025年4月からこども・子育てに対する支援がさらに拡充されることとなり、子育て支援事業者への期待や要求は一層高まることが予測されます。このような状況のなか、当社グループは子育て支援事業者として関連事業への拡大を図ります。
その他、機械販売事業では、国内外に向けた染色関連設備や薬液濃度制御装置の販売強化を進めるとともに、染色関連設備の開発で培った技術の異業種への転用による設備の提案、販売に努めております。洗濯事業は、好調なインバウンド需要を背景にホテルリネン、レジャー関連が堅調に推移しました。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、更なる企業価値の向上を図るために、目標とする経営指標をROE(自己資本当期純利益率)10%以上を掲げております。この指標を重要な指標と位置づけ、今後も引き続き、国内・海外における各事業の収益性を更に高め、資本効率の向上に取り組んでまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
①子育て支援事業の拡大およびサービス強化
子育て支援事業では、こども家庭庁が推進する「こども未来戦略」および、その加速化プランにより、2025年4月からこども・子育てに対する支援がさらに拡充されることとなり、子育て支援事業者への期待や要求は一層高まることが予測されます。
保育士を始め、子育て支援関連の有資格者人材の確保は、更に厳しい状況ではありますが、企業内保育所の運営受託の拡大、認可保育園の公募への参加、放課後児童健全育成事業(放課後クラブ)の周辺自治体への拡大を図ります。
②染色加工事業の収益改善
海外では、既存取引先との連携を深め、新規マーケット・新規客先の開拓に注力するとともに、新商品の開発や新たな素材提案により受注拡大を図ります。
また、インドネシア子会社では、旺盛な無地染需要に対応すべく、連続染色機1台を増設するとともに、更なる品質改善・品位向上をはかるべく既存設備の改造・改良を実施することで、収益拡大を目指します。
国内では、大手紡績の繊維事業撤退など、繊維業界再編の流れは今後も続くと考えております。今後も振替受注の積極的な獲得、新たな素材への挑戦、特殊加工品の拡大、新商品提案などを通じ、受注拡大を図ります。また、多様な素材に対応するための設備の改善や加工技術の確立などを続けるとともに、更なる生産性向上およびコスト削減活動により利益改善を図ってまいります。
③非繊維事業の更なる拡大に向けた新規事業の創出
今後の経営基盤の強化を図るため、子育て支援事業、洗濯事業、機械販売事業、不動産賃貸事業などの非繊維事業の更なる拡大を図ります。
当社グループは、人々の生活に直結する商品・サービスを取り扱う『生活関連創造事業』を中心に、積極的に事業領域の拡大および、国内外での新規事業の創出・発掘を図ってまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティに関する考え方
当社グループは、企業理念である「私たちは、ひとびとの生活をより楽しく、快適にすることをサポートします。」の実現に向け、行動規範を守り、内部統制システムの整備と適正な運用に継続して取組み、SDGsへの対応を含め、サステナビリティへの取組みを積極的に実施することで、企業価値を高めてまいります。
(2)ガバナンス
サステナビリティに関する取組の最高責任者は代表取締役社長が担当しており、目標設定・進捗状況のモニタリング・評価および必要な対策の検討については取締役会にて行っております。
(3)戦略
当社グループは地球温暖化対策そして循環型社会の形成を主目的としてバイオマス燃料への転換や省エネ設備の導入、資源の再利用に努めております。同時に生産活動における薬品使用量の削減や回収再利用、CO2の削減により環境負荷の軽減に取り組むことが繊維業界の持続可能なモノづくりへの貢献と考えております。
(4)リスク管理
当社グループのサステナビリティに関する企業活動・戦略上のリスクについて、当社の取締役が各種会議・ヒアリング等を通じて、常に情報を集約する体制にあり、リスクへの対応が必要な場合には、当社の代表取締役が担当取締役を任命し必要な対応を行います。
また、当社グループにおけるリスク管理規程に基づき、リスク管理委員会が設置され、リスクの抽出・特定・評価・対応を行うことで、その顕在化を未然に防止・軽減を図っております。
詳細は、「
(5)指標及び目標
当社は地球温暖化対策そして循環型社会の実現を目指し、バイオマス燃料への転換や省エネ設備の導入、資源の再利用に努めております。また、カーボンフリーエネルギーの活用や二酸化炭素排出量のより少ない材料への転換を進め2030年までに二酸化炭素排出量50%削減を目指しております。
また、当社グループでは、上記「(3) 戦略」において記載しました、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
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指標 |
目標 |
実績 |
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直近5年間の実績
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(正規社員) |
(正規社員) |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の変動について
①季節による変動の影響について
当社グループの中心である染色加工事業及び縫製品販売事業は、春・夏型素材を中心とする天然繊維及びその複合素材を主力としております。秋冬素材への取組みも強化しているものの、売上高を始めとする当社グループの経営成績は、秋冬主体の上半期に比べ、春夏主体の下半期が増加する傾向があります。
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2024年3月期 |
2025年3月期 |
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上半期 (千円) |
下半期 (千円) |
通期 (千円) |
上半期 (千円) |
下半期 (千円) |
通期 (千円) |
|
|
売上高 |
6,465,399 (48.9%) |
6,750,013 (51.1%) |
13,215,412 |
6,691,205 (46.6%) |
7,656,157 (53.4%) |
14,347,362 |
|
内、加工料 |
3,499,159 (48.3%) |
3,752,947 (51.7%) |
7,252,106 |
3,769,055 (47.0%) |
4,256,795 (53.0%) |
8,025,850 |
|
内、テキスタイル販売 |
939,363 (53.8%) |
805,704 (46.2%) |
1,745,068 |
750,726 (41.3%) |
1,066,577 (58.7%) |
1,817,304 |
|
内、縫製品販売 |
188,877 (44.3%) |
237,863 (55.7%) |
426,740 |
156,632 (42.8%) |
209,678 (57.2%) |
366,310 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
△116,583 (-%) |
159,542 (-%) |
42,959 |
△3,949 (-%) |
423,661 (-%) |
419,711 |
|
経常利益又は経常損失(△) |
△109,074 (-%) |
244,601 (-%) |
135,526 |
111,938 (19.7%) |
457,212 (80.3%) |
569,150 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
△89,334 (-%) |
219,140 (-%) |
129,806 |
20,263 (6.5%) |
291,449 (93.5%) |
311,712 |
※比率は連結会計年度に占める上半期及び下半期の割合を示しております。
②流行・トレンドによる影響について
テキスタイル加工・販売のマーケットにおける大手アパレル及びSPA(製造小売業)向けのファッション性の高い服地衣料・テキスタイルの分野は流行に敏感な傾向があります。従って、現在のトレンドにあったテキスタイルをいかに差別化してタイムリーに開発・提供できるかが、経営成績にも影響を与える可能性があります。
(2)海外取引関係
①海外取引について
当社グループは、直接為替変動リスクのない間接輸出が中心であるものの、海外売上高は当連結会計年度において29.4%を占めております。また、当社グループの商品売上の主体である輸入衣料商品は、当社グループで加工したテキスタイルを海外の縫製工場で商品化するもの及び海外縫製工場からの商品の直接輸入によるものに分かれますが、いずれも海外での生産委託が主体であります。
各国の政治体制の変動や経済情勢、法規則、紛争及び伝染病の流行など、不測の事態が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
②為替変動リスクについて
当社グループは、上記①を始めとした外貨建取引を行っており、為替変動リスクのある外貨建資産・負債を有しております。これらの外貨建予定取引及び資産・負債に係る為替変動リスクを回避する目的で、為替予約取引を行っているものの、これらのデリバティブ取引ですべてのリスクを回避できるとは限らず、その場合には経営成績に影響を与える可能性があります。
(3)原材料調達価格の変動について
当社グループの主力である染色加工事業は、木屑チップをエネルギー源とするバイオマスボイラーを主力の動力源としており重油依存比率は低いものの、木屑チップ価格は値上がり傾向にあります。
また、重油価格が高騰した場合、関連する原材料の調達価格に大きな影響を与えます。
加えて、染料・薬品など海外からの輸入品依存度も高くなっており、環境規制・輸出入規制、災害・事故などにより需給バランスが崩れた場合、原材料の調達価格に影響を与える可能性があります。
これら原材料の調達価格の上昇により当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(4)特有の法規制等について
当社グループの製造・販売する加工及び製商品に対する規制としては、「製造物責任法」「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」及び「排水総量規制」等が該当します。当社グループでは各法令の趣旨に鑑み、法令遵守のための設備投資を実施する一方、当社の開発技術部を中心として定期的に実施する環境監査の中でこれらの遵守、管理の徹底指導を行っております。また、一部損害保険により、リスクヘッジも図っております。
しかしながら、今後これら法令が改定された場合、当社グループの業務に影響を与える可能性があります。
(5)人材の確保について
当社グループの主力である染色加工事業においては、天然繊維に対し、「色」「風合い」といった人の感覚に依る付加価値を与えることが生業であり、このため、各製造工程において、高い知識・技術と経験に裏付けされた「職人」的人材が不可欠であります。また、テキスタイル販売部門や縫製品販売事業においても、染色加工のみならず、テキスタイル・縫製品の知識に精通し、かつトレンドに敏感な人材が求められております。これらのことから、当社グループにおいては優れた人材の育成・確保は重要な課題であると考えており、以下に挙げる施策による、人材の育成・確保に取り組んでおります。
①社内研修制度の充実
主に新入社員全体に対して、実地研修を行うと共に繊維加工に関する講義も並行して実施し、技術的知識を持った人材の育成を図っております。また、適宜社内研修や社外研修機関と社内経営層による中堅・幹部社員の育成研修等も実施しております。
②染色技術・知識の継承
上記の社内研修制度に加えて、通常の教育・研修では継承が困難である現場での実践的な染色加工技術の技能・ノウハウを次世代社員等に継承するため、属人的な技術・技能を体系化し、文書化・マニュアル化を進めるなど技術・知識の継承に積極的に取り組んでおります。
③現地法人への技術継承
当社では、海外拠点における機能商品・付加価値商品の需要に応えるため、技能実習制度などを活用し、積極的に現地法人との技術交流を図ることで、技術の向上及び継承を行っております。
しかしながら、上記施策が奏功しない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(6)感染症や自然災害などの異常事態リスク
当社グループでは、国内・海外に複数の事業拠点、事務所・保育施設などを有しており、新型コロナウイルス感染症のような感染症などの世界的大流行や、想定を超える大規模自然災害が発生し、事業の運営が困難となった場合、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢・所得環境の改善を背景とした個人消費の回復やインバウンド需要の拡大、堅調な企業収益を背景に設備投資需要も増加傾向にあり、景気は緩やかな回復を続けております。
一方、国際的な情勢不安の長期化や中国経済の低迷に加え、物価上昇、米国による関税の引き上げ政策等の影響から、景気の先行きは依然不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、国内染色加工事業の収益改善を最重要課題とし、継続的な価格転嫁の実施、取引条件見直し、生産性向上、原材料・エネルギー原単位削減などによる収益改善を推進し、未だ不十分ながら一定の成果を得ることができました。
また、環境に配慮した節水活動、再生可能エネルギーの活用によるCO₂排出量削減、薬品の回収・再利用、社会・福祉施設への貢献・支援活動など、SDGsの達成に向けた取り組みも継続的に実施をしております。
海外染色加工事業では、新規の市場開拓や受注拡大、市場に求められる素材に対応した加工技術の確立や生産性の向上、コスト削減活動など、前期からの取り組み課題の成果により大幅な収益拡大を図っております。
子育て支援事業では、企業内保育所における運営受託の更新・切り替え需要を積極的に取り込み、拠点数の増加を図っております。
洗濯事業では、好調なインバウンド需要に伴うホテルリネンの増加や新規設備の導入および、価格転嫁により、売上拡大を図りました。
これらの結果、売上高は14,347百万円(前期比8.6%増、1,131百万円増)となり、営業利益は419百万円(前期比877.0%増、376百万円増)、経常利益は569百万円(前期比320.0%増、433百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は311百万円(前期比140.1%増、181百万円増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
a.染色加工事業
染色加工事業は、売上高は9,843百万円(前期比9.4%増、845百万円増)となり、営業利益は136百万円(前期は営業損失274百万円)となりました。
染色加工事業における部門別(加工料部門、テキスタイル販売部門)の業績は次のとおりであります。
(加工料部門)
国内では、売上数量の増加により増収を確保しました。加工料や取引条件の改定などにより収益性は改善されておりますが、製造コストの上昇も続いており、充分な利益確保には至っておりません。
海外では、主力のインドネシア子会社において、前期より、市場のニーズや素材の変化に対応するため、加工設備・条件・技術の見直し・改善に取り組んだことが、大幅な受注回復や収益拡大に繋がりました。
これらの結果、加工料部門の売上高は8,025百万円(前期比10.7%増、773百万円増)となりました。
(テキスタイル販売部門)
海外では、長期に渡った在庫調整が一段落し、次期シーズンに向けた商品作り込みの開始による受注拡大から増収となりました。
国内では、アパレル向け販売が低調に推移し大幅減収となりました。
これらの結果、テキスタイル販売部門の売上高は1,817百万円(前期比4.1%増、72百万円増)となりました。
b.縫製品販売事業
縫製品販売事業では、セレクト向け婦人衣料は好調に推移するも、キャラクター関連グッズ販売の落込みにより、売上高は366百万円(前期比14.2%減、60百万円減)、営業利益は28百万円(前期比33.3%減、14百万円減)となりました。
c.子育て支援事業
子育て支援事業は、企業内保育所の運営受託拡大による施設数の増加に加え、認可保育園の児童数増加により増収となりましたが、従業員の処遇改善に伴う人件費増加や人員確保に係る採用経費の増加により、売上高は3,869百万円(前期比9.5%増、336百万円増)、営業利益は137百万円(前期比22.5%減、40百万円減)となりました。
d.倉庫事業
倉庫事業は、新規取引先の開拓、荷扱い量の増加により、労務費及び各種コストの上昇をカバーし、売上高は237百万円(前期比3.9%増、8百万円増)、営業利益は18百万円(前期は営業損失0百万円)となりました。
e.機械販売事業
機械販売事業は、「自動濃度制御装置」2台を販売しました。また、技術転用による異業種への販売拡大により、売上高は83百万円(前期比2.9%減、2百万円減)、営業利益は9百万円(前期比345.4%増、7百万円増)となりました。
f.洗濯事業
洗濯事業は、ホテル・レジャー関連は好調に推移しました。また、新規設備の導入効果、人件費・エネルギー費などのコスト増加に対応した価格改定も売上拡大に寄与しました。しかしながら、人員確保や既存設備の維持補修に関わる費用の増加から、売上高は166百万円(前期比16.8%増、23百万円増)、営業利益は11百万円(前期比31.5%減、5百万円減)となりました。
g.その他事業
当セグメントには、システム事業、不動産賃貸事業が含まれており、売上高は94百万円(前期比2.3%減、2百万円減)、営業利益は74百万円(前期比2.9%減、2百万円減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、営業活動により808百万円の増加、投資活動により41百万円の減少、財務活動により487百万円の減少となった結果、前連結会計年度末と比べ、387百万円増加し3,068百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益720百万円、減価償却費403百万円、退職給付に係る負債の減少141百万円、売上債権の減少68百万円、棚卸資産の増加40百万円、法人税等の支払134百万円等により808百万円の収入(前期は531百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入97百万円、有形固定資産の売却による収入126百万円、有形固定資産の取得による支出173百万円、無形固定資産の取得による支出4百万円等により41百万円の支出(前期は19百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の返済による支出230百万円、長期借入れによる収入700百万円、長期借入金の返済による支出840百万円、配当金の支払額63百万円等により487百万円の支出(前期は439百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における染色加工事業の生産実績を示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
染色加工事業 (千円) |
9,413,986 |
13.9 |
(注) 金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における染色加工事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
染色加工事業 |
9,779,083 |
8.1 |
522,879 |
△12.8 |
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
染色加工事業 |
|
|
|
加工料部門 (千円) |
8,025,850 |
10.7 |
|
テキスタイル販売部門 (千円) |
1,817,304 |
4.1 |
|
染色加工事業 計 (千円) |
9,843,155 |
9.4 |
|
縫製品販売事業 (千円) |
366,310 |
△14.2 |
|
子育て支援事業 (千円) |
3,869,583 |
9.5 |
|
倉庫事業 (千円) |
237,698 |
3.9 |
|
機械販売事業 (千円) |
83,275 |
△2.9 |
|
洗濯事業 (千円) |
166,244 |
16.8 |
|
その他事業 (千円) |
94,051 |
△2.3 |
|
小計 (千円) |
14,660,318 |
8.5 |
|
セグメント間取引 (千円) |
△312,956 |
- |
|
合計 (千円) |
14,347,362 |
8.6 |
(注) 主な相手先の販売実績については、総販売実績に対する割合がいずれも100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(連結業績)
当社グループは、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上を経営上の目標達成状況を判断する客観的な指標としております。当連結会計年度においては、インドネシア子会社で大幅に受注回復したことで収益が改善され、当連結会計年度のROEは4.5%(前連結会計年度は2.0%)となりました。
当連結会計年度における業績は売上高14,347百万円(4期連続の増収)、営業利益は419百万円、経常利益は569百万円、親会社株主に帰属する当期純利益311百万円と各利益段階で増益となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、14,347百万円(前期比8.6%増、1,131百万円増)となりました。
要因としましては、インドネシア子会社での受注回復及び子育て支援事業における企業内保育所の運営受託数の増加、認可保育園の児童数増加により増収となったことによります。
セグメント別売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、2,129百万円(前期比29.4%増、484百万円増)となりました。また、売上総利益率は、主に染色加工事業における増収効果が大きく寄与し、前連結会計年度に比べ2.4ポイント改善し、14.8%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、419百万円(前期比877.0%増、376百万円増)となりました。
b.財政状態の分析
<資産>
資産合計は14,892百万円で、前連結会計年度末比338百万円の増加となりました。
流動資産は7,109百万円で、前連結会計年度末比408百万円の増加であり、現金及び預金の増加387百万円、原材料及び貯蔵品の増加57百万円、仕掛品の減少39百万円、商品及び製品の増加54百万円、電子記録債権の減少46百万円が主な要因であります。
固定資産は7,782百万円で、前連結会計年度末比69百万円の減少となりました。これは機械装置及び運搬具の減少103百万円が主な要因であります。
<負債>
負債合計は6,303百万円で、前連結会計年度末比240百万円の減少となりました。
流動負債は3,703百万円で、前連結会計年度末比10百万円の増加であり、これは支払手形及び買掛金の増加154百万円、未払法人税等の増加60百万円、賞与引当金の増加58百万円が主な要因であります。
固定負債は2,600百万円で、前連結会計年度末比250百万円の減少であり、これは長期借入金の減少25百万円、退職給付に係る負債の減少140百万円が主な要因であります。
<純資産>
純資産合計は8,588百万円で、前連結会計年度末比578百万円の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加311百万円、為替換算調整勘定の増加111百万円、非支配株主持分の増加248百万円が主な要因であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要の主なものは、染料、薬品などの原材料のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本としております。
資金調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借り入れを基本としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、社会生活に役立つ製品の提供を目的として、染色加工事業および機械販売事業に関連するテーマを選定し、開発技術部ならびに商品開発室を中心に、国内外の事業所と連携して進めております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は
各セグメントに関連付けた研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。
染色加工事業における研究開発活動では、社会のニーズに応じた複数の重点テーマを掲げて取り組んでおります。
第一のテーマは、新規分野であるスレン染料を用いたニット素材の高堅牢度染色加工です。近年、地球温暖化の影響により夏季の長期化が進み、着心地の良いニット製品の着用頻度が増加しています。しかし、一般的に綿素材は反応染料で染色されているため、太陽光による色落ち等が課題となっています。この解決策として、スレン染料という特殊な染料を用いることで、より堅牢性に優れた染色が可能となりますが、酸化還元を伴う化学反応により染色を行うため、加工の難易度が非常に高く、国内でも生産はわずかに限られております。当社はこの分野に挑戦し、新たなスタンダードの確立を目指しております。
第二のテーマは、海外工場における差別化商品開発です。当社グループはタイ王国およびインドネシア共和国に関係会社を有しており、いずれもドメスティックマーケット向けの商品が中心で、定番素材・定番加工が主流となっております。一方で、ASEAN域内のマーケットは年々成長しており、ハイクオリティーな商品の生産を求める声が高まっています。そこで国内工場で培った「Japan Quality」の加工技術を海外に移転し、海外工場においても日本と同等の商品製造・販売を目指しております。設備面および加工技術面での課題は多いものの、開発に向けて邁進してまいります。
また、3R(リデュース・リユース・リサイクル)関連素材の加工技術確立、化学薬品使用の低減、PFAS不使用への取り組みなど、持続可能な生産活動の実現にも注力しております。
染色加工事業及び縫製品販売事業における研究開発費は32百万円であります。
機械販売事業における研究開発活動では、主に濃度制御に関する機器開発を中心に進めております。
染色整理業向けの各種濃度制御技術は、国内はもとより中国・ASEAN諸国を中心とした海外でも高い評価を得ております。薬品の濃度を一定に管理することは品質保証の基礎であり、使用量削減による省資源生産を実現します。
さらに製造工程で使用する薬液に対しても最少必要量だけを供給するため、排出物の削減にも寄与し、持続可能な社会の実現と経済性向上に貢献しております。
また、当社の強みである連続式の自動濃度測定および濃度制御システムは、繊維関連以外の異業種においても需要が高まっており、工場内の省人化や生産品質の安定に寄与しております。具体例としては、産業資材のPVAフィルム加工、ヨウ素関連事業、製紙業、金属表面処理加工など、さまざまな化学工業分野への展開を進めております。今後も連続式技術を活かし、制御装置の測定精度向上を図るとともに、幅広い分野で利用可能な環境配慮型の濃度制御装置の開発・販売を推進してまいります。
機械販売事業における研究開発費は