当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
当社は、前連結会計年度まで7期連続で営業損失を計上したことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (6)継続企業の前提に関する重要事象等を解消するための対応策」に記載のとおり、諸施策を実施していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日において当社が判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当中間連結会計期間(2025年4月1日から2025年9月30日)における世界経済は、北米の通商政策動向をはじめ、ウクライナ情勢や中国経済の低迷が長期化し、国際的な貿易投資環境に対する先行き不透明感は依然として高まっております。加えて、為替相場も急変動を続け、輸入コストの増加等の不安定要因も未だ顕在しています。
我が国経済においては、企業の設備投資の持ち直しや、雇用・所得環境改善等の各種経済政策の効果により、景気は緩やかな回復が続いているものの、海外景気の下振れリスクや、米国関税政策の影響、継続的な物価や金利の上昇等が直接的・間接的に企業の経済活動や個人消費へ影響することが懸念され、依然として予断を許さない状況が継続しました。
このような環境下、当社グループでは前連結会計年度に公表した、2025年3月期から2027年3月期に係る新中期経営計画の2年目を迎え、既存事業の黒字化と安定化に重点を置きながら、コアとなる新規事業への参画を進めております。2025年6月30日開催の第102回定時株主総会においては、商号変更と事業目的の追加を決議し、新社名を「株式会社北紡」と改めました。新たな決意とともに、志操堅固の姿勢で経営課題の克服と持続的成長の実現に努めてまいります。
以上の結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高821,200千円(前年同期比6.8%増)、営業損失34,437千円(前年同期は営業損失35,309千円)、経常損失33,580千円(前年同期は経常損失38,888千円)、親会社株主に帰属する中間純損失36,231千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失40,422千円)となりました。
当社個別決算につきましては、前年同期(2024年4月~2024年9月)との比較で売上高が増加傾向にあるほか、営業損益については大きな改善は無かったものの、経常損失については受取配当金や為替の影響が好調に影響したことで赤字幅が改善しております。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、各セグメントの営業損失は、各事業に配分していない全社費用80,337千円を配分する前の金額であります。
(紡績事業)
当中間連結会計期間における当該事業の状況につきましては、予算計画の範囲内であるものの生産量は1割以上減少しており、受注状況は厳しい傾向にあります。主力のアラミド繊維製品は、防護衣料用途向けをはじめとした官需用紡績糸における大口品番の終了により大幅減少となり、自動車部品向け工業用途向けを含めたトータル生産量は前年同期(2024年4月~2024年9月)より19.1%減少の194.3tとなりました。
それ以外の紡績糸につきましては、高級インナー向け紡績糸は紡績糸需要期に入り底堅く推移しており、前年同期より生産量は4割強増加して38.3tとなったものの、ポリエステル等の他素材は輸入品との価格差から競争力が低下したことにより前年同期より1割強減少し24.2tとなりました。
この結果、紡績事業の当中間連結会計期間の業績は、売上高163,540千円(前年同期比18.6%減)、営業損失10,511千円(前年同期は7,394千円の営業利益)となりました。
(テキスタイル事業)
当中間連結会計期間における販売状況につきましては、インドネシア向け商品の販売が国内情勢悪化の影響を受けて伸び悩み、出荷数量が減少となりました。中東向け商品については計画比で順調な契約状況となり、営業利益については前年同期より1割程減少しているものの、売上高は予算計画に対して比較的良好に推移しております。
市況に関しては中東・東南アジア共に需要回復の動きが鈍く、商社側の港在庫数量も増加傾向にあります。加えて中国等の他社品の新規マーケット参入により、価格面で影響を受けております。今後はこういった市場のマイナス要因や委託加工コスト・販売コストの上昇等のリスクを考慮して、収益力向上に向けた受注活動に努めて参ります。
この結果、テキスタイル事業の当中間連結会計期間の業績は、売上高365,292千円(前年同期比7.1%減)、営業利益37,513千円(前年同期比14.6%減)となりました。
(ヘルスケア事業)
当中間連結会計期間における当該事業の状況につきましては、子会社である中部薬品工業では、ダイエット紅茶やのど飴が6月の急激な気温上昇の影響を受けて販売状況が計画より遅れたものの、その後は新製品「中薬しょうがのど飴」が、既存製品ののど飴を取扱う大手販売店へ姉妹品として提案し順調に導入が進んだことで、販売状況全体としては前年同期比で大きな落ち込みはなく、現時点では営業損益も概ね通期業績予想の予算計画通りに推移しております。
また、前連結会計年度より開始した防犯防災セキュリティー管理システムの販売につきましては、北陸3県および新潟地域において拡販が堅調に進んでおり、売上高、営業利益ともに予算計画を上回る実績を達成しております。
この結果、ヘルスケア事業の当中間連結会計期間の業績は、売上高165,023千円(前年同期比151.7%増)、営業利益18,602千円(前年同期は1,826千円の営業損失)となりました。
(リサイクル事業)
当中間連結会計期間における当該事業の状況につきましては、リサイクル市場の需要動向は回復傾向にあり、出荷数量は順調に推移しております。生産状況につきましても、特段の機械設備のトラブルや休止は無く順調に進んだことで製造原価の低減に繋がり、製品単位あたりの利益率が向上しました。
この結果、リサイクル事業の当中間連結会計期間の業績は、売上高131,293千円(前年同期比20.9%増)、営業利益13,749千円(前年同期は13,752千円の営業損失)となりました。
(クリプトマネジメント事業)
当中間連結会計期間におきましては、暗号資産を管理および購入するクリプトマネジメント事業を新たに開始し、暗号資産市場は依然として変動の大きい環境下にあるものの、ビットコイン価格は概ね堅調に推移いたしました。
長期的な資産形成およびトレジャリー運用の一環として、毎営業日一定額200万円のビットコインを継続的に購入しており、これにより、当社として初めて暗号資産の取得を開始いたしました。暗号資産の保有に伴い、その市場価格変動が当該事業の収益に影響を及ぼしております。
この結果、クリプトマネジメント事業の当中間連結会計期間の業績は、売上高(暗号資産の評価損を含む)△3,949千円、営業損失13,132千円となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
総資産は前連結会計年度末より24,418千円増加し2,178,498千円となりました。これは主に後述のとおり、新株予約権の行使による新株発行の払込があった一方で、暗号資産の取得や長期借入金の返済による支出、非上場株式への出資や諸税金の納付等により現金及び預金が99,205千円減少し413,725千円になるとともに、暗号資産を含むその他の流動資産が108,886千円増加し133,437千円に、投資有価証券が時価の上昇と新規出資により14,028千円増加し 154,812千円に、および、テキスタイル事業部の商品在庫増加9,870千円等により商品及び製品が17,531千円増加し123,637千円になった影響であります。
(負債)
負債は前連結会計年度末より74,115千円減少し890,296千円となりました。これは主に、消費税の納付により未払消費税が32,536千円減少し14,122千円に、金融機関への長期借入金の繰り上げ返済等により長期借入金および1年内返済予定の長期借入金が44,086千円減少し178,563千円になった影響であります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末より98,534千円増加し1,288,202千円となりました。これは主に、新株発行の払込により資本金が66,847千円増加し1,446,315千円に、資本準備金が66,847千円増加し744,910千円になった一方で、親会社株主に帰属する中間純損失を計上したことにより利益剰余金が36,231千円減少し△1,365,331千円になった影響であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(「以下「資金」という)は、413,725千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動による資金は168,485千円の減少(前中間連結会計期間は37,408千円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前中間純損失△33,180千円を計上したことに加え、棚卸資産の増加△15,375千円、暗号資産の増加△112,671千円や、未払消費税等の減少△32,284千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動による資金は16,433千円の減少(前中間連結会計期間は4,341千円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出△6,816千円、投資有価証券の取得による支出△10,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動による資金は85,833千円の増加(前中間連結会計期間は107,654千円の増加)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入132,000千円があった一方で、長期借入金の返済による支出△49,086千円があったことによるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発費の総額は8,267千円であります。
紡績事業について、取引先企業とともに生産品種の拡大等に取り組み、販売費及び一般管理費に3,187千円を計上しております。
クリプトマネジメント事業については、暗号資産の研究とEPEトークンのプロジェクト開発に取り組み、販売費及び一般管理費に5,080千円計上しております。
テキスタイル事業、ヘルスケア事業及びリサイクル事業については、研究開発費の計上はありません。
(6)継続企業の前提に関する重要事象等を解消するための対応策
1「事業等のリスク」に記載の継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象に対応すべく、以下の対応策を実施しております。
① 紡績事業及びテキスタイル事業の強化
紡績事業は、取引先との連携強化、研究開発の迅速化により高機能繊維の開発及び生産効率の改善をより一層図るとともに、利益率の向上を目指します。
テキスタイル事業は、グレード及び加工場の多様化による販売強化に取り組み、利益の最大化を図ります。
② ヘルスケア事業のポートフォリオ変更
ヘルスケア事業は、新規商材である防犯防災セキュリティー管理システムの販売強化、連結子会社である中部薬品工業を中核としたオーラルケア用品や健康補助食品の開発強化に取り組みます。
③リサイクル事業の強化
リサイクル事業は、既存の品目における安定的な稼働を重視し、収益の確保と営業利益の早期改善に取り組んでまいります。
④ キャッシュ・フローの改善
運転資金面では、金融機関からの当座貸越および長期借入契約により調達した資金を活用しているものの、新規設備や商品仕入の先行投資のため、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローは継続してマイナスの状態にあります。引き続き、投資の早期収益化に努めてまいります。なお、2024年11月19日に発行を決議した新株式については、前連結会計年度において2025年1月15日に払込を受け、当中間連結会計期間においても新株予約権の行使により2025年5月から6月にかけて132百万円の払込を受けていることから、今後の資金的余裕は担保しております。
これらの対応策を進めていくことにより、当中間連結会計期間末において継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定又は締結は行われておりません。