当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等から、景気は緩やかな回復基調でありましたが、個人消費の伸び悩みや中国経済の成長鈍化等により、先行き不透明な状況で推移しました。
繊維業界におきましては、消費の低迷が続くとともに原材料価格の高止まり等により、業界を取り巻く環境は依然厳しい状況が続いております。
当社グループは、安定的・持続的成長の実現を目指し、中期経営計画(2015年度~2017年度の3ヵ年)『SOTOH イノベーション2017』を策定し、平成27年5月7日に公表いたしました。
当社グループの「染色加工事業」「テキスタイル事業」はアウター素材が中心でありますが、インナー素材の生産・販売にも注力し事業領域の拡大を図っております。
また、前年度に立上げたベトナムでの生産は、品質の確立を図ることができ、本格的な商品提供を開始しております。
当連結会計年度の経営成績は、売上高116億3千4百万円(前連結会計年度比2.0%増)、営業利益4億9千4百万円(前連結会計年度比13.8%増)、経常利益6億1千6百万円(前連結会計年度比6.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5億3千万円(前連結会計年度比5.6%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
A.染色加工事業
織物が40億7千2百万円(前連結会計年度比1.6%増)、ニットが41億1千1百万円(前連結会計年度比0.0%減)となり、売上高81億8千4百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。営業利益は、原油価格の下落に伴う燃料費の値下がり効果により2億8千6百万円(前連結会計年度比30.5%増)となりました。
B.テキスタイル事業
売上高29億2千1百万円(前連結会計年度比7.2%増)となりましたが、ベトナムでの減価償却費の増加により、営業損失1億8千1百万円(前連結会計年度は営業損失1億2千7百万円)となりました。
C.不動産事業
売上高5億2千8百万円(前連結会計年度比6.2%減)となりましたが、減価償却費の減少により、営業利益3億8千9百万円(前連結会計年度比13.5%増)となりました。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
営業活動によるキャッシュ・フローは、11億5千7百万円の増加(前連結会計年度は7億6千4百万円の増加)となりました。主な増加要因は、減価償却費9億2千8百万円、税金等調整前当期純利益7億7千9百万円であり、主な減少要因は、たな卸資産の増加額3億6千6百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、4億2千万円の減少(前連結会計年度は29億1千7百万円の減少)となりました。主な増加要因は、投資事業組合からの分配による収入7億8千万円であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出13億1千9百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億1千2百万円の減少(前連結会計年度は5億9百万円の減少)となりました。主な減少要因は、配当金の支払額5億9百万円であります。
この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ2億2千3百万円増加し、36億7千4百万円となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
染色加工事業 | 8,212,321 | 100.9 |
テキスタイル事業 | 2,967,569 | 108.3 |
不動産事業 | ― | ― |
合計 | 11,179,890 | 102.8 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
染色加工事業 | 8,483,335 | 102.9 | 1,271,406 | 130.8 |
テキスタイル事業 | 3,168,857 | 114.3 | 697,864 | 154.9 |
不動産事業 | ― | ― | ― | ― |
合計 | 11,652,192 | 105.8 | 1,969,270 | 138.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
染色加工事業 | 8,184,286 | 100.8 |
テキスタイル事業 | 2,921,443 | 107.2 |
不動産事業 | 528,891 | 93.8 |
合計 | 11,634,621 | 102.0 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
西川毛織株式会社 | 1,205,187 | 10.6 | ― | ― |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度の西川毛織株式会社については、当該割合が百分の十未満のため記載を省略しております。
当社グループとしましては、引き続き市場ニーズに沿った差別化加工の開発・提案を積極的に進め売上高の拡大を図り、省エネ活動等をより推進し利益の確保を図ってまいります。
当社グループは、繊維製品の染色加工、製造、販売及び不動産賃貸を中核的事業として展開しており、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクは以下のとおりであります。
当社グループは、これらのリスクを認識した上で、それらの回避及び発生した場合の速やかな対応に努める所存であります。
なお、将来に関する事項の記載については当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの染色加工事業における顧客は、愛知県西部を中心としたいわゆる尾州地区に集中しております。尾州地区は、従来からウール素材を主体とする繊維産地であり、素材のファッショントレンドの変化により、受注数量が左右される傾向にあります。当社グループは、素材の多様化に対応した差別化加工の開発、提案により、尾州地区のみならず他産地からの受注拡大を図っておりますが、変化の激しい最終消費者の嗜好動向によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループの染色加工事業、テキスタイル事業は海外製品と激しく競争しております。当社グループはコスト競争力の強化と差別化加工の開発に努めておりますが、為替相場の変動によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、グローバル展開を目的としてベトナムでテキスタイルを生産しておりますが、ベトナムの政治情勢、経済状況等の変化や予期せぬカントリーリスクが生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループの染色加工事業における原材料は、石油化学製品に依存しているものが多く、またエネルギーはガスを主体としており、原油・ガス価格の値上りに対して、加工単価への転嫁や生産性の向上、省エネ対策等により対処するよう努めておりますが、想定以上の原油・ガス価格の値上りがある場合は、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループの染色加工事業は、環境に影響を与える可能性のある薬品等を使用しており、種々の法的規制を受けております。当社グループは法令遵守と管理の徹底を図っておりますが、今後これらの法令が改定された場合、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループの染色加工事業の生産拠点は、愛知県一宮市に集中しております。このため、当該地区において地震、台風等の大規模災害が発生した場合には、生産設備の破損や物流機能の麻痺等により操業停止等が生じ、当社グループの営業成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループの不動産事業は主として流通業への賃貸であり、同業界は競争激化の傾向にあります。従って、それに伴う賃貸料の値下げ圧力は強いものがあり、さらには競争激化による不採算により賃貸物件の店舗閉鎖が決定されることも想定され、これらにより当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループの金融資産は、その多くが株式及び社債であるため、株価、金利及び為替等の動向によっては当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループの染色加工事業及びテキスタイル事業は、ウール素材を中心とした秋冬物が中心です。複合素材等の強化により生産の平準化を図っておりますが、秋冬素材を生産する上期に販売が集中する傾向にあり、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
契約会社名 | 相手先の名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
株式会社ソトー | 28 CORPORATION ONE MEMBER LIMITED LIABILITY COMPANY | ベトナム社会主義共和国 | ウール素材を中心としたテキスタイルの生産販売 | 平成25年9月10日より10年間 |
当社グループの研究開発は、当社が子会社との連携のもとで活動を行っております。
セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
当社グループの研究開発は、社長をトップとして組織した開発戦略委員会と各事業部の開発委員会、技術研究所が一体となって、新しいファッション・トレンドに即した感性を訴求する加工と時代のニーズに即した特殊機能を実現する加工の開発を目指しております。
当連結会計年度の主な研究開発は、当社の主要商品である紳士ブラックフォーマル用の新しい改質加工及び加工設備の開発、特殊薬剤の応用による快適性を追求した加工、特殊技術の応用による独特な表面感と新しい風合い・触感を実現した加工が中心となっています。
なお、当連結会計年度の研究開発費は、9千1百万円となりました。
研究開発活動は行っておりません。
研究開発活動は行っておりません。
文中に記載した金額には消費税等の金額を含んでおらず、将来に関する事項の記載については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ6億7千4百万円減少し、182億3千4百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が3億1千6百万円増加、機械装置及び運搬具が2億2千7百万円増加しましたが、投資有価証券が14億5千3百万円減少したことであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ3千7百万円増加し、28億5千6百万円となりました。主な要因は、繰延税金負債が2億8千3百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が1億3千2百万円増加、未払法人税等が1億2千8百万円増加したことであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ7億1千1百万円減少し、153億7千7百万円となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が4億9千8百万円減少、退職給付に係る調整累計額が2億3千3百万円減少したことであります。
「1 (業績等の概要) (1) 業績」欄をご参照下さい。
「1 (業績等の概要) (2) キャッシュ・フローの状況」欄をご参照下さい。