当社は、「事業は人なり而して人の和なり」「より良い品をより安くより多く」を社是とし、「株主重視」・「顧客重視」・「社員の生活向上」の理念に基づき、市場のニーズに的確に対応した高機能製品を提供する「抄紙用具の高度専門企業」として成長・発展することを目指して経営活動を展開しております。
当社グループは、いかなる環境変化にも迅速に対応するため、平成28年度を起点とする中期経営計画(略称:“NE-18”)を策定し、「経営方針」及び「経営目標」を次のとおり定めました。
経営方針:「抄紙プレスパートの総合ソリューションカンパニーとして世界一の品質を目指す」
経営目標:(1)一株当たり連結当期純利益:30円(株式併合後一株当たり当期純利益:150円)
(2)連結売上高:135億円以上
また、新たな経営方針で示したビジョンと“NE-18”の経営目標の実現に向けて、以下の項目を経営課題といたしました。
1)人財の育成
2)営業力の向上
3) 技術力の強化
4) 生産技術力の向上
5) 情報インフラの整備
6) 工業用フエルト事業戦略の再構築
2年目の当連結会計年度につきましては、海外での販売体制の強化、競争力のある抄紙用フエルト新製品及び高機能樹脂を使用した抄紙用ベルト新製品の市場展開を積極的に進めました。
“NE-18”の最終年度に当たる平成30年度につきましては、国内の構造的な需要低迷やグローバル市場での競争の激化等により、経営環境は一段と厳しくなるものと思われ、連結業績予想においては、中期経営計画で定めた経営目標の達成が厳しい状況となっております。
こうした市場環境の下、当社グループといたしましては、引き続き抄紙用フエルト新製品の拡販を積極的に展開するとともに、抄紙用ベルト新製品の市場投入にも注力してまいります。また、技術力強化による品質向上を図り、生産性向上による全社的なコスト低減にも継続して取り組むことにより、業績向上に努めてまいります。
当社グループは、抄紙プレスパートで使用される抄紙用フエルト、シュープレス用ベルト及びトランスファー用ベルトの3つの用具製品をすべて開発・製造・販売できる国内唯一のメーカーです。その強みを活かし、自社製品の最適な組合せをご提案・ご提供してまいります。
当社グループの製品・サービス・それらを提供する社員を含め、あらゆる面においてお客様から「世界一の品質」と評価されるよう努めるとともに、内部統制システムの一層の強化を図り、企業価値の増大に邁進してまいります。
当社グループの事業等のリスクのうち主要なものは以下のとおりであります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の可能性の回避及び発生した場合の影響の極小化に全力を挙げて取り組んでまいります。
なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、抄紙用具の専門企業として、国内外の製紙会社に製品を販売しておりますが、数量・金額ともに大きなウエイトを占める主要な販売先は国内製紙会社であります。したがって、主力製品の抄紙用フエルトや抄紙用ベルトの需要は、国内紙パルプ業界の紙・板紙の生産動向に大きく影響を受けております。
当社グループの主要原材料は石油関連素材であり、原油価格の高騰及び石油化学工業の生産動向等により原料コストや調達面で影響を受ける可能性があります。
当社グループの海外売上高比率は前連結会計年度41.8%、当連結会計年度は46.2%となっており、為替変動のリスクを負っています。外貨建売掛金に対しては、先物為替予約により短期的な為替変動による影響を最小限にとどめる措置を講じていますが、中長期的に大幅な為替変動が発生した場合には、当社グループの業績、財務状況に影響する可能性があります。
また、在外連結子会社の現地通貨建の資産、負債及び収益、費用は決算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
④ 金利
当社グループは、平成30年3月末時点で、996百万円の有利子負債があり、中長期的に金利が大幅に上昇した場合には、当社グループの業績に影響する可能性があります。
⑤ 株価
当社グループは、平成30年3月末時点で、主要な得意先や取引金融機関の株式など市場性のある株式を中心として投資有価証券を4,376百万円保有しており、これらの株価変動のリスクを負っています。同時点では2,247百万円の評価益を有しておりますが、今後の株価の動向次第でこの数字は変動します。
⑥ 自然災害等
地震・風水害など不測の自然災害が発生し、生産設備や交通手段等のインフラが大きな被害をうけた場合に、製造が休止あるいは遅滞することで、事業の遂行に多大な影響が及び、業績が確保できない可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境や企業収益の改善等により緩やかな回復基調にあるものの、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの主要取引先であります紙パルプ業界におきましては、国内需要の低迷等により、依然として厳しい状況が継続しておりますが、海外需要はアジア地域の経済成長や通販市場の拡大により堅調に推移しております。
このような状況の中、当社グループの連結売上高は12,417百万円(前期比6.2%増)となりました。損益の状況につきましては、売上高の増加に加え継続的なコスト削減対策により、連結営業利益は592百万円(前期比63.4%増)、連結経常利益は675百万円(前期比76.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は344百万円(前期比46.2%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
<抄紙用具関連事業>
(日本)
内需につきましては、厳しい市場環境が続く中、抄紙用フエルトの販売数量は減少いたしましたが、抄紙用ベルトの販売数量は横ばいで推移いたしました。輸出につきましては、積極的な拡販活動が奏功し、抄紙用フエルトは横ばいで推移いたしましたが、抄紙用ベルトの販売数量は増加いたしました。この結果、売上高は8,761百万円(前期比3.1%増)、セグメント利益(営業利益)は1,932百万円(前期比4.2%増)となりました。
(北米)
抄紙用ベルトの販売数量は横ばいで推移いたしましたが、抄紙用フエルトの販売数量が増加したことにより、売上高は1,236百万円(前期比2.8%増)、セグメント利益(営業利益)は55百万円(前期比18.4%増)となりました。
(欧州)
抄紙用フエルト及び抄紙用ベルトの販売数量が増加したことに加え、ユーロ高の影響により、売上高は1,449百万円(前期比15.8%増)、セグメント利益(営業利益)は61百万円(前期はセグメント損失21百万円)となりました。
(中国)
抄紙用ベルトの販売数量は横ばいで推移いたしましたが、抄紙用フエルトの販売数量が増加したことに加え、人民元高の影響により、売上高は450百万円(前期比31.4%増)、セグメント利益(営業利益)は48百万円(前期比3.4%増)となりました。
<工業用事業>
内需及び輸出ともに増加したことにより、売上高は518百万円(前期比28.5%増)、セグメント利益(営業利益)は51百万円(前期はセグメント損失24百万円)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ1,529百万円増加し、3,171百万円(前年度末比93.1%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下の通りです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益629百万円を計上したほか、減価償却費を源泉とする収入1,235百万円などにより2,053百万円の収入(前期比340百万円の収入増)となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出665百万円などにより686百万円の支出(前期比362百万円の支出減)となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加による収入500百万円、配当金の支払額284百万円などにより153百万円の収入(前期691百万円の支出)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
抄紙用具 |
日本 |
7,469,869 |
3.6 |
|
北米 |
― |
― |
|
|
欧州 |
― |
― |
|
|
中国 |
― |
― |
|
|
工業用事業 |
284,913 |
3.3 |
|
|
合計 |
7,754,783 |
3.6 |
|
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっています。
3 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
抄紙用具 |
日本 |
8,739,648 |
20.5 |
2,003,816 |
△7.1 |
|
北米 |
1,287,072 |
△40.9 |
1,351,160 |
6.7 |
|
|
欧州 |
1,465,196 |
21.3 |
779,203 |
7.2 |
|
|
中国 |
794,595 |
△28.2 |
1,148,416 |
73.3 |
|
|
工業用事業 |
299,511 |
15.0 |
98,473 |
△51.8 |
|
|
合計 |
12,586,024 |
4.8 |
5,381,070 |
7.2 |
|
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 受注生産品以外に仕入商品があります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
抄紙用具関連事業 |
日本 |
8,761,992 |
3.1 |
|
北米 |
1,236,331 |
2.8 |
|
|
欧州 |
1,449,640 |
15.8 |
|
|
中国 |
450,627 |
31.4 |
|
|
工業用事業 |
518,683 |
28.5 |
|
|
合計 |
12,417,275 |
6.2 |
|
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
日本製紙株式会社 |
1,193,101 |
10.2 |
― |
― |
(注) 当連結会計年度における日本製紙株式会社の販売高は総販売高の10%未満であるため、記載しておりません。
当連結会計年度の売上高は、販売網及び技術サービスの強化により、前連結会計年度に対し6.2%増加し12,417百万円となりました。国内売上高は構造的な需要低迷により、前連結会計年度に対し2.0%減少し6,675百万円となりました。また、海外売上高は積極的な拡販活動が奏功し、前連結会計年度に対し17.5%増加し5,741百万円となり、海外売上高の比率は46.2%となりました。
当連結会計年度の売上原価は、販売数量の増加により、前連結会計年度に対し234百万円増加し7,750百万円となりました。売上原価率は、コスト削減や生産性向上により、1.9%良化いたしました。販売費及び一般管理費は、人材教育を実施したことやIT投資・輸送コストの増加等により、前連結会計年度に対し256百万円増加し4,074百万円となりました。
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に対し3百万円増加し157百万円となりました。営業外費用は前連結会計年度に対し59百万円減少し74百万円となりました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対し108百万円増加し344百万円となりました。また、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度に対して4.58円増加し14.50円となりました。
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,118百万円増加し26,083百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が1,529百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,672百万円増加し11,567百万円となりました。固定資産は、投資有価証券が381百万円増加した一方、リース資産が439百万円、建物及び構築物が374百万円それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ553百万円減少し14,515百万円となりました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ575百万円増加し7,431百万円となりました。流動負債は、短期借入金が500百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ452百万円増加し2,997百万円となりました。固定負債は、繰延税金負債が75百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ123百万円増加し4,433百万円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ542百万円増加し18,651百万円となりました。これは主としてその他有価証券評価差額金が301百万円増加したことによるものです。また、1株当たり純資産額は前連結会計年度に対し22.92円増加し784.70円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の72.5%から71.5%となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度に比べ、営業活動によるキャッシュ・フローは340百万円の収入増、投資活動によるキャッシュ・フローは362百万円の支出減となり、財務活動によるキャッシュ・フローはリース資産の買取資金調達のため短期借入金の増加等により、844百万円の収入増となりました。以上の結果、当連結会計年度の資金は前連結会計年度に比べ1,575百万円収入増の1,529百万円の収入となりました。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、抄紙用具関連事業及び工業用事業ともに、優位化商品、新製品の開発及び技術開発を主体とし、また、環境に配慮したテーマをより多く取り上げて活動しております。
抄紙用具関連事業の研究開発活動については、最新の市場動向や抄紙技術にお応えするため、新素材の応用、新樹脂、新加工法の開発及び基盤技術開発を主体に行っております。
当連結会計年度につきましては、抄紙用ベルトにおいて、更なる機能向上を目指し、新製品の開発に取り組みました。
なお、当社グループの研究開発費は、そのほとんどがセグメントに配分できない基礎研究であり、当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は409百万円です。