第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社は、「事業は人なり而して人の和なり」「より良い品をより安くより多く」を社是とし、「株主重視」・「顧客重視」・「社員の生活向上」の理念に基づき、市場のニーズに的確に対応した高機能製品を提供する「抄紙用具の高度専門企業」として成長・発展することを目指して経営活動を展開しております。

 

①長期ビジョンの策定と第7次中期経営計画(略称:“NE-24”)の概要

当社グループは1949年の創業以来、約70年にわたり着実に成長してまいりましたが、近年では、紙のデジタル化による構造的な需要縮小やグローバル市場での更なる競争の激化、加えて新型コロナウイルス感染症の影響やウクライナ情勢による世界的な経済環境の停滞により、極めて厳しい状況が継続しており、今後もカーボンニュートラルへの対応等大きな変化が起こることが想定されます。

 

このような事業環境の下、2030年における世界経済や社会におけるメガトレンドを調査・検討し、その社会構造の変化にどのように当社グループが関わっていくのかを掲げ、全社員が目指す「2030年に実現する未来(IK VISION2030)」を決定いたしました。

 

IK VISION2030

サステナブルな社会に貢献し、イチカワを支える役職員、取引先、株主及び周辺の地域社会がそれぞれ高い満足度を持つ会社となる。

 

当社グループは、IK VISION2030で示した進むべき方向性に対し、今後3回の連続する中期経営計画によりこのビジョンを達成してまいります。その第1段階として第7次中期経営計画(略称:“NE-24”)を策定いたしました。

“NE-24”(2022年4月1日~2025年3月31日)

スローガン

「会社を創り直す」3年

経営方針

『社会と共存するイチカワを基本として』

1.抄紙要具事業:

「抄紙プレスパートの総合ソリューションカンパニー」として、

「世界一の品質」を目指す。

・「顧客志向」を追求し、ソリューションを提供することにより「イチカワ=頼れる存在」ブランドへ移行する。

・世界市場において、強固な一角を占めるグローバル企業となる。

 

2.新事業:

「環境にやさしい、人々の生活を豊かにする製品や部材を届ける」

事業を創設する。

経営目標

(“NE-24”

 最終年度)

・連結売上高:120億円以上

・連結売上高営業利益率:5.0%以上

・1株当たり連結当期純利益(EPS):150円

 

 

当社グループは、抄紙プレスパートで使用される抄紙用フエルト、シュープレス用ベルト及びトランスファー用ベルトの3製品を「すべて開発・製造・販売できる」という国内では唯一、海外でも数社しかないという強みを生かし、前中期経営計画では、グローバル展開を推し進めるとともに、効率的な生産体制を整備することで、収益力の向上を図ってまいりましたが、主に競争の激しい海外市場での収益基盤の強化については、課題が残る結果となりました。

 

“NE‐24”では、長期ビジョン「IK VISION2030」の達成に向けて、まず「会社を創り直す」3年と位置付け、製造コスト削減に注力し、データとデジタル技術等を効果的に活用することで生産性向上を図り、海外展開力を強化することで強固な収益基盤を確立すると同時に、お取引先の環境問題に貢献する等、持続的な成長を可能にするため、新製品、新製法等開発体制の強化、新事業構築へ向けた活動も開始してまいります。また、SDGs活動を経営の重要課題と位置付け、企業活動を通じて環境負荷の低減に取組み、地域社会とともに持続的に成長していくことを目指してまいります。

当社グループは、革新的な挑戦を続け、株主の皆様、お取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーに対する社会的責任を果たし、社会とともに成長する企業を目指し、日々努力を重ねていきますとともに、その基盤構築のために、内部統制の一層の充実を図り、企業価値の増大に邁進してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

① 紙・板紙の生産動向

当社グループは、抄紙用具の専門企業として、国内外の製紙会社に製品を販売しておりますが、数量・金額ともに大きなウエイトを占める主要な販売先は国内製紙会社であります。したがって、主力製品の抄紙用フエルトや抄紙用ベルトの需要は、国内紙パルプ業界の紙・板紙の生産動向に大きく影響を受けております。新型コロナウイルス禍の影響につきましては、紙媒体からデジタル化への変化を加速させ国内の新聞用紙及び印刷情報用紙需要の減少をもたらしました。海外市場におきましては、価格競争の激化等といった事業環境の変化により収益性が低下するリスクがあります。

当社グループは、当該リスクに対し、国内外のお客様が求める高い水準のニーズに応えるため、自社製品を最適な組み合わせでご提案、ご提供できるよう全社一丸となって取り組んでまいります。また、お客様の抄紙機プレスパートの能力を最大化し、その提供を通じて、「省エネルギー、環境にやさしい紙づくり」に貢献いたします。

 

② 原材料

当社グループの主要原材料は石油関連素材であり、原油価格の高騰及び石油化学工業の生産動向等により原料コストや調達面で影響を受ける可能性があります。

当社グループは、当該リスクに対し、原材料の市場変動に柔軟に対応するため代替原料の検討や原料調達先の見直し等を国内外問わず進めております。また、主原料に限らず、副資材においても、同様の取り組みを進めてまいります。

 

③ 為替相場

当社グループの海外売上高比率は前連結会計年度51.3%、当連結会計年度は52.1%となっており、為替変動のリスクを負っています。外貨建売掛金に対しては、先物為替予約により短期的な為替変動による影響を最小限にとどめる措置を講じていますが、中長期的に大幅な為替変動が発生した場合には、当社グループの業績、財務状況に影響する可能性があります。

また、在外連結子会社の現地通貨建の資産、負債及び収益、費用は決算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

当社グループは、当該リスクに対し、米ドルやユーロ等の主要通貨については、為替予約により短期的な影響を最小限にするとともに、海外メーカーから生産設備等を購入する際に支払う一時金を想定し、外貨売上高の収入の一部は外貨預金として保有しております。

 

④ 金利

当社グループは、2022年3月末時点で、979百万円の有利子負債があり、中長期的に金利が大幅に上昇した場合には、当社グループの業績に影響する可能性があります。

当社グループは、当該リスクに対し、変化の激しい資金調達環境を注視してまいります。

 

⑤ 株価

当社グループは、2022年3月末時点で、主要な得意先や取引金融機関の株式など市場性のある株式を中心として投資有価証券を3,699百万円保有しており、これらの株価変動のリスクを負っています。同時点では1,884百万円の評価益を有しておりますが、今後の株価の動向次第でこの数字は変動します。

当社グループは当該リスクに対し、毎年、取締役会にて個別銘柄ごとに、保有目的、取引状況、当社のROEに与える影響、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等を精査し、検証を行っております。その結果、保有意義が乏しいと判断された銘柄につきましては、当社事業への影響を考慮し、先方との協議を十分に重ねたうえで縮減してまいります。

 

⑥ 自然災害等

地震・風水害など不測の自然災害が発生し、生産設備や交通手段等のインフラが大きな被害をうけた場合に、製造が休止あるいは遅滞することで、事業の遂行に多大な影響が及び、業績が確保できない可能性があります。

当社グループは当該リスクに対し、全社員が迅速かつ的確に対応し、人的被害並びに業務への影響を最小限にとどめるため、被害直後の復旧対応事項に関する手順を「事業継続計画書」に定めております。

 

   ⑦ その他のリスク

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、当社の事業活動に係る生産体制、物流体制、営業活動等に支障が生じた場合、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは当該リスクに対し、社員とその家族、お客様をはじめとするステークホルダーの皆様の安全確保、感染防止対策に取り組んでおります。具体的な施策として、本社等においては、積極的にテレワークやフレックスタイム等を実施するとともに、工場においては、操業体制の見直しを図ることで、各人の接触を最小化し、事業活動の継続に努めてまいります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は以下のとおりです。

 ① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済再生に向けた各種政策の効果や海外経済の改善もあり回復傾向が見られるものの、新型コロナウイルス感染症再拡大に伴う緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等による制限措置や、世界経済の回復に伴う原油の需要増及びウクライナ情勢等の不透明感による原油価格高騰が見られるなど、一進一退を繰り返す状況となっております。

 当社グループの主要取引先であります紙パルプ業界の動向は、国内につきましては板紙及び衛生用紙等の需要は横ばいで推移しておりますが、新型コロナウイルス禍の影響、それに伴う紙のデジタル化により、新聞用紙及び印刷情報用紙は、需要の減少が見込まれております。海外につきましては、通販市場の拡大に伴う板紙及び衛生用紙の需要が旺盛なアジア地域に期待があるものの、新型コロナウイルス感染症による世界的な経済活動停滞の影響により国内同様、新聞用紙及び印刷情報用紙の需要減が見込まれる等、不安定な状況が継続しております。これを受け、当社は世界的な紙の需要減を見込み、フエルトのコスト競争力を強化するべく生産体制の最適化を図ってまいりました。また、品質面では衛生用紙向けベルトが世界的に評価され、拡販につなげるべく積極的な受注活動を図ってまいりました。

このような状況の中、当社グループの連結売上高は12,355百万円前期比6.5%増)となりました。損益の状況につきましては、売上高の増加により、連結営業利益は531百万円前期比64.2%増)、連結経常利益は758百万円前期比55.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は523百万円(前期比41.7%増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、収益認識会計基準等の適用を行う前と比べて、当連結会計年度の連結損益計算書は、売上高及び営業利益がそれぞれ45百万円、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ50百万円増加しております。

 

セグメントの業績は次のとおりです。

<抄紙用具関連事業>

(日本)

内需につきましては、厳しい市場環境が続く中、前期に比べ需要が回復したこと及び顧客ニーズに適した製品の拡販戦略が奏功し抄紙用フエルトの販売数量は増加いたしました。輸出につきましては、懸命な受注活動が奏功し、抄紙用フエルト及び抄紙用ベルトの販売数量が増加したことに加え円安により売上高は7,990百万円前期比4.9%増)、セグメント利益(営業利益)は1,817百万円前期比39.9%増)となりました。なお、収益認識会計基準の適用により、売上高及びセグメント利益がそれぞれ、40百万円増加しております。

(北米)

抄紙用ベルトは、南米の衛生用紙向けに新規顧客を獲得するなど受注活動を推進しましたが、厳しい市場環境が続き販売数量は減少いたしました。一方円安により売上高は1,394百万円前期比10.2%増)、セグメント利益(営業利益)は46百万円前期比38.1%減)となりました。

(欧州)

新型コロナウイルス対策に伴うフエルト減産に応じた販売製品の選択と集中を行ったため抄紙用フエルトの販売数量は減少いたしました。抄紙用ベルトは衛生用紙向けに新規顧客を獲得するなど受注活動を推進しましたが、市場競争激化により全体の販売数量は減少いたしました。一方円安により売上高は1,692百万円前期比0.5%増)、セグメント利益(営業利益)は100百万円前期比20.6%減)となりました。

(中国)

抄紙用フェルトの販売数量は増加いたしましたが、抄紙用ベルトの販売数量が減少したことにより、売上高は490百万円前期比39.8%増)、セグメント利益(営業利益)は71百万円前期比66.5%増)となりました。なお、収益認識会計基準の適用により、売上高及びセグメント利益がそれぞれ、5百万円増加しております。

(タイ)

新型コロナウイルス対策に伴うフエルト減産に応じた販売製品の選択と集中を行ったため抄紙用フエルトの販売数量は減少いたしました。抄紙用ベルトは板紙向けに新規顧客を獲得するなど販売数量は増加いたしました。この結果売上高は273百万円前期比9.1%増)、セグメント利益(営業利益)は44百万円前期比3.1%減)となりました。

<工業用事業>

需要拡大が期待されている高温成型用の耐熱緩衝材の販売数量が増加いたしました。この結果、売上高は514百万円前期比19.1%増)、セグメント利益(営業利益)は67百万円前期比68.6%増)となりました。

 

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ439百万円増加し、25,732百万円となりました。これは主として現金及び預金が823百万円、売掛金が418百万円増加した一方、商品及び製品が214百万円、有形固定資産が590百万円減少したことによるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ171百万円増加し、6,964百万円となりました。これは主として未払法人税等が107百万円、賞与引当金が121百万円増加した一方、繰延税金負債が159百万円減少したことによるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ268百万円増加し、18,768百万円となりました。これは主として利益剰余金が137百万円増加したことによるものであります。

なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の当期首残高は106百万円減少したこと等により純資産が減少しております。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ821百万円増加し、4,435百万円(前年度末比22.7%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下の通りであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益737百万円の計上、非資金費用である減価償却費1,023百万円の計上、法人税等の支払による支出255百万円などにより1,580百万円の収入(前期比136百万円の収入減)となりました。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出455百万円などにより457百万円の支出前期比565百万円の支出減)となりました。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出279百万円などにより363百万円の支出前期比32百万円の支出減)となりました

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

 1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

抄紙用具
関連事業

日本

6,752,812

△0.4

北米

欧州

中国

タイ

工業用事業

302,972

10.3

合計

7,055,784

0.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2 金額は、製造原価によっております。

 

 2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

抄紙用具
関連事業

日本

7,805,036

0.7

2,981,581

△3.7

北米

1,501,141

39.3

1,049,184

27.4

欧州

1,666,222

4.3

994,190

△0.9

中国

412,344

39.9

64,063

△42.5

タイ

247,795

△2.3

42,024

△29.4

工業用事業

434,707

△1.2

259,796

△35.4

合計

12,067,245

5.7

5,390,838

△1.9

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 受注生産品以外に仕入商品があります。

 

 3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

抄紙用具関連事業

日本

7,990,377

4.9

北米

1,394,223

10.2

欧州

1,692,236

0.5

中国

490,134

39.8

タイ

273,585

9.1

工業用事業

514,610

19.1

合計

12,355,166

6.5

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

  1)経営成績等

  a.売上高

 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に対し6.5%増加し12,355百万円となりました。国内売上高は前期に比べ需要が回復したこと及び顧客ニーズに適した製品の拡販活動により抄紙用フエルトの販売数量が増加したことにより、前連結会計年度に対し4.7%増の5,914百万円となりました。海外売上高は新型コロナウイルス対策に伴うフエルト減産に応じた販売製品の選択と集中を行ったため抄紙用フエルトの販売数量は減少いたしましたが、円安により前連結会計年度に対し8.3%増加し6,440百万円となり、海外売上高の比率は52.1%となりました。

  b.売上原価、販売費及び一般管理費

当連結会計年度の売上原価は、売上高の増加、生産体制最適化の効果及び前年度の売上原価に計上した棚卸資産評価損の減少等により前連結会計年度に対し369百万円増加し7,692百万円となりました。販売費及び一般管理費は、輸送コストや出張コストの増加等により前連結会計年度に対し179百万円増加4,131百万円となりました。

  c.営業外損益

当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に対し109百万円増加340百万円となりました。営業外費用は前連結会計年度に対し47百万円増加113百万円となりました。

  d.親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対し154百万円増加523百万円となりました。また、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度に対して33.65円増加し114.45円となりました。

 

  2)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、2019年度から2021年度までの3年間を対象とする第6次中期経営計画(略称:“NE-21”)を策定し、事業活動を推進してまいりました。最終年度に当たる当連結会計年度の目標に対する実績は下記のとおりとなりました。

 

修正後

 2022年3月期 計画

2022年3月期 実績

連結売上高

11,900百万円

12,355百万円

連結売上高営業利益率

4.0%

4.3%

1株当たり当期純利益

59円01銭

114円45銭

 

   ※ 経営目標につきましては、計画策定時の想定を超える事業環境の変化が生じたことから、

     2021年5月に修正を実施しております。

当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画(略称:“NE-21”)では、新型コロナウイルス感染症の拡大による、経済活動の停滞により想定を超える国内紙市場ほかの需要減少があり、当初計画した市場環境とは大きく乖離したため、経営目標の修正を行いました。

こうした中、品質保証体制の強化及び新設備の導入等による品質安定化、事業環境の変化に適応するための生産体制の見直し等による製造コストの削減、顧客ニーズに適した製品の拡販を推進した結果、為替レートが円安基調で推移したこともあり、修正後の経営目標を達成いたしました。

第7次中期経営計画においては、引き続き需要の減少による競争の激化が見込まれ、原材料価格及び物流コストの増加に直面しますが、販売と生産の最適化により、更なる事業基盤強化に努めてまいります。

 

 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは、製品売上等の営業活動により多くのキャッシュ・フローを得ており、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び設備投資などに備えるために、自己資金のほか金融機関からの借入により資金調達を図っております。グループ会社の資金については必要に応じて当社より融資しております。また、グループ会社の金融機関からの借入について当社が債務保証を行っております。

 

これら営業活動及び財務活動により調達した資金については、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的かつ効率的に使用することで金融負債の縮小化を図っております。また、当社グループは、流動性を確保するため取引金融機関と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、高水準で推移している現預金と併せ、中期経営計画で掲げた戦略投資を機動的に実施することが可能となっています。
 今後とも入出金の厳格な管理により「営業活動によるキャッシュ・フロー」の拡大を目指し、財務体質の向上に努めてまいります。

 

 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、抄紙用具関連事業及び工業用事業ともに、優位化商品、新製品の開発及び技術開発を主体とし、また、環境に配慮したテーマをより多く取り上げて活動しております。

抄紙用具関連事業の研究開発活動については、最新の市場動向や抄紙技術にお応えするため、新素材の応用、新樹脂、新加工法の開発及び基盤技術開発を主体に行っております。

当連結会計年度につきましては、抄紙用ベルトにおいて、更なる機能向上を目指し、新製品の開発に取り組みました。

なお、当社グループの研究開発費は、そのほとんどがセグメントに配分できない基礎研究であり、当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は318百万円です。