文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「『伝統の継承』と『新たな挑戦』の融合で豊かな未来を創造します」を企業理念として掲げ、事業活動を展開しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループの、2020年3月期における目標とする指標は、次のとおりです。
連結売上高 115億円以上
連結営業利益 7億円以上
(3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、国内景気は、雇用・所得環境の改善が進むなかで、緩やかな回復が続くことが期待されますが、消費税増税が予定されており、腰折れが懸念されます。
紙・パルプ業界は、人口減や電子媒体へのシフトが進むこともあり、依然として厳しい経営環境が続くと予想されます。
このような状況におきまして、当社グループは2017年度から2019年度までの3か年を対象とした中期経営計画の基本方針に基づいた以下の施策に取り組んでまいります。
① 総合抄紙用具企業としての確立
抄紙用フェルトにつきましては、高度化・高機能化するニーズに応えられるよう、品質および生産性の向上に取り組むとともに、引き続き国内市場におけるシェアの拡大と高付加価値製品の拡販に注力してまいります。
ワイヤーにつきましては、フェルトに次ぐ第2の柱として成長させるべく、板紙向けを中心に、開発・製造に本格的に取り組んでまいります。
② 海外事業の強化
中国や東南アジアでは、家庭紙・板紙を中心に今後も堅調な需要が見込まれます。国内市場で磨かれた商品を強みとして、現地代理店の活用、台湾フエルトとの品質・技術関係の連携強化に取り組み、営業活動を積極的に展開してまいります。
③ 産業資材事業の拡大
高機能フィルターの開発・拡販を強化してまいります。また、製造・販売が一体となった体制を整え、お客様のニーズを迅速にフィードバックすることにより、さらなる商品力のアップにつなげてまいります。
④ 人材の育成による企業体質の強化
次世代を担うコア人材・グローバル人材の育成・採用により多様性を確保し、事業拡大のための基礎教育・専門知識の取得を支援してまいります。
⑤ 新規事業の創出
新素材の開発に取り組むとともに、事業拡大のため、M&Aの活用も視野に入れて検討を進めてまいります。
⑥ 環境に配慮した事業活動
地球環境に配慮した企業活動に努め、エネルギー消費原単位、生産工程における資源ロスの低減を図るとともに、近隣住民の生活環境へ配慮してまいります。
以上の取り組みにより、業績の向上・株主還元等に注力し、~「伝統の継承」と「新たな挑戦」の融合で豊かな未来を創造します~という企業理念のもと、社会に貢献できる企業として力強く前進してまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)紙・パルプ業界向け売上
当社グループは、紙・パルプ業界向けの売上高が全体の約8割を占めております。同業界の景気後退による需要の減少、市況の下落等が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)製品市況
当社グループの業績は、製紙用具メーカーのグローバル化による競争激化や製品市況の動向等により、大きく影響を受ける可能性があります。
(3)原材料の調達
当社グループは、特殊な原材料を使用しており、その調達は一部の仕入先に依存しております。仕入先との取引は安定的に推移しておりますが、今後取引関係が継続困難になった場合や、供給状況、価格動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)退職給付債務
当社グループは、従業員の退職給付債務の算定にあたり、割引率、年金資産の期待運用収益率等については、現在想定される前提条件に基づいて計算しておりますが、今後低金利の長期化による割引率の低下や年金資産の運用利回りの悪化等が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、退職給付制度の変更により、未認識の過去勤務費用が発生する可能性があります。
(5)金融情勢
今後の金利の急激な上昇等の金融情勢の変化により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害等による生産の停滞・遅延
当社グループは、埼玉工場、栃木工場を主力拠点として生産活動を行っておりますが、自然災害・火災などにより生産の停滞・遅延が起こった場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、地震により発生する損害に対しては、地震保険を付保しておりますが、その補償範囲は限定されております。
(7)訴訟リスク
当社グループは、業務を遂行するにあたり法令遵守に努めておりますが、訴訟リスクが皆無ではありません。
(8)株価の下落
当社グループは、市場性のある株式を保有しており、株価の大幅な下落が、その他有価証券評価差額金の減少や評価損の発生など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、相次ぐ自然災害などのマイナス要因はあったものの、雇用・所得環境が改善するなど緩やかな景気回復基調が続いております。しかしながら、米中通商問題といった海外経済の不確実性や国内経済につきましても2019年度については景気の弱含みが指摘されるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの主要な得意先であります紙・パルプ業界は、製品販売価格の値上げが浸透しつつあるものの国内需要が減少し、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況におきまして、当社グループは迅速かつきめ細やかな営業活動・技術サービスの提供に努めてまいりましたが、当連結会計年度の売上高は、前期比1.4%減の11,208百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ648百万円減少しております。これは、現金及び預金が673百万円、受取手形及び売掛金が67百万円、投資有価証券が688百万円減少した一方、原材料及び貯蔵品が61百万円、有形固定資産が545百万円、無形固定資産が58百万円、繰延税金資産が77百万円増加したことなどによるものです。
負債は前連結会計年度末に比べ353百万円減少しております。これは、未払法人税等が99百万円、流動負債その他が54百万円、リース債務(流動及び固定)が100百万円、繰延税金負債が116百万円減少した一方、退職給付に係る負債が40百万円、受入保証金が44百万円増加したことなどによるものです。
純資産は前連結会計年度末に比べ294百万円減少しております。これは、その他有価証券評価差額金が456百万円減少した一方、利益剰余金が253百万円増加したことなどによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ673百万円減少し2,798百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は800百万円(前期は1,062百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が717百万円、減価償却費が645百万円、たな卸資産の増加が100百万円となった一方、法人税等の支払が280百万円あったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,071百万円の支出(前期は508百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が1,144百万円あったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、396百万円の支出(前期は416百万円の支出)となりました。これはファイナンス・リース債務の返済による支出が122百万円、配当金の支払が250百万円あったことなどによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
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品目 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
紙・パルプ用及び工業用フェルト |
10,272,057 |
△1.8 |
|
合計 |
10,272,057 |
△1.8 |
(注)1.金額は、販売価格に換算しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
|
品目 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
紙・パルプ用フェルト |
8,017,125 |
△14.2 |
3,969,920 |
△17.3 |
|
工業用フェルト |
1,370,680 |
1.1 |
998,535 |
△3.3 |
|
仕入商品 |
964,771 |
△0.3 |
80,817 |
△16.7 |
|
合計 |
10,352,578 |
△11.3 |
5,049,273 |
△14.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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品目 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
紙・パルプ用フェルト |
8,841,187 |
△2.1 |
|
工業用フェルト |
1,386,692 |
1.5 |
|
仕入商品 |
980,961 |
0.8 |
|
合計 |
11,208,841 |
△1.4 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
日本製紙㈱ |
1,624,503 |
14.3 |
1,581,790 |
14.1 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして当社グループは、資産、負債、損益の計上金額に影響する見積りを行う必要があり、合理的な要因に基づき継続的にこれを行っております。実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
特に以下の重要な会計方針が見積りに影響いたします。
1.当社グループは、顧客の支払不能による損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
2.当社グループは、従業員退職給付費用及び債務を、割引率、年金資産の期待運用収益等、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。前提条件の変化や実際の結果との差異は、将来の費用及び債務に影響いたします。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
紙・パルプ用フェルトの連結売上高は、国内におきましてはシェア向上しているものの総需要が減少しており、101百万円の減収となりました。国外におきましては、欧州メーカーとの競争が激化しており、主に中国向け数量が減少し、86百万円の減収となりました。
工業用その他の製品につきましては、フィルター等が販売好調だったことにより27百万円の増収となりました。
売上原価につきましては、前連結会計年度に比べ213百万円増加いたしました。これは、前連結会計年度は生産調整休業を行っており労務費が減少していたこと、加えて当連結会計年度は工場建屋の修繕を集中して行ったことによるものです。
営業利益は売上高の減少と売上原価の増加により、前期比40.2%減の453百万円となりました。営業外収益につきましては受取賃貸料が増加したことなどにより前連結会計年度に比べ24百万円の増加となりました。営業外費用につきましては、前連結会計年度に実施した生産調整休業に係る休業手当が減少したことなどにより72百万円減少いたしました。
以上の結果、連結経常利益は、前期比23.1%減の695百万円となりました。また、特別利益に投資有価証券売却益、固定資産売却益を計上、特別損失に工場内の厚生設備の固定資産除却損を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比13.5%減の503百万円となりました。
当社グループは、2017年度から2019年度までの3ヵ年について中期経営計画を策定しております。2年目となる当連結会計年度の計画に対する実績は下記のとおりであります。
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|
2018年度 計画 |
2018年度 実績 |
計画比 |
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連結売上高 |
117億円以上 |
112億円 |
△5億円( △4.2%) |
|
連結営業利益 |
7.6億円以上 |
4.5億円 |
△3.1億円(△40.3%) |
電子媒体へのシフトが進んでいる中、得意先の抄紙マシン廃台など当初見込みを上回るペースで需要が減少しており、連結売上高は△4.2%となりました。連結営業利益につきましても、売上の減少に加え、修繕等の工場経費が多かったことなどにより△40.3%となりました。
(経営成績に重要な影響を与える要因について)
当社グループの主力製品であります紙・パルプ用フェルトは、国内外の製紙用具メーカーとの厳しい競争にさらされており、製紙会社の生産設備の海外移転や景気変動等に伴う需要状況、販売シェア及び販売価格の動向が、当社グループの業績に影響を及ぼすことがあります。
費用面では、原油の価格動向により、原燃料費が変動する可能性に加え、従業員の退職給付債務の算定にあたり、金利の動向による割引率の改定、年金資産の運用状況、退職給付制度の変更等により、退職給付費用が大きく変動する可能性があります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの資金需要として主なものは設備資金、製造費、販売費及び一般管理費等の運転資金、配当金の支払等があります。
当社グループはこれら事業運営上必要な資金の流動性及び資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入とし、大型の設備投資についてはファイナンス・リースまたは金融機関からの長期借入をすることを基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金を含む有利子負債は1,116百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び預金同等物の残高は2,798百万円であります。
該当事項はありません。
当社グループは、製紙用フェルト分野においては高機能製品、製紙用フォーミングファブリック分野においては新しい織り構造、工業資材分野においては高機能フィルターに重点をおいた開発を行っております。
開発のスタッフはグループ全体で15名であり、これは全従業員の2.3%であります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は
当連結会計年度における研究の目的、研究成果は次のとおりであります。
(1)紙・パルプ用フェルト
プレスフェルトの主要な機能である搾水性に重点をおいたノンウーブン基布製品、高機能製品の改良、開発を進めております。
(2)製紙用フォーミングファブリック
耐久性において高い評価を得ている新しい織り構造を持った製品の改良、開発を進めております。
(3)工業用フェルト
各種環境用フィルター・耐熱性を持つフェルト・チューブ状フェルトなど、得意先のニーズに対応できるよう、新製品の開発を進めております。