当連結会計年度におけるわが国経済は、米国内の消費に支えられ北米向けの輸出等が堅調に推移した反面、中国経済の減速により中国関連の取引は縮小し、資源価格も低迷するなどの影響もありました。また、昨年の米国の利上げやマイナス金利導入等により、為替の変動幅が大きくなり、株価等に影響がでておりますが、国内企業は、概ね業績の改善が続き、設備投資や雇用環境の改善も見られ、緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループ主力ユーザーの水産業界におきましては、漁獲高の減少傾向が続く中、マグロの漁獲規制など依然として厳しい状況にありますが、マイワシやサバ等の一部の水産資源が復活するなど明るい兆しも見られます。また、燃油代が下落したことで、経費削減が行われ、一部の漁船漁業ではありますが、漁業資材等の設備投資意欲がでてきております。
このような状況のもと、当社グループの売上高は、防虫網や獣害防止ネット等の陸上ネットの売上高が減少しましたが、北海道地区の定置網や海外の旋網販売が好調であったことにより、前期と比べて小幅な減少となりました。営業利益は、新製品の高比重糸を使用した漁網の販売や原材料価格を含む経費削減の努力により、漁業関連製品の粗利益率が改善し、前期と比べて増加しました。経常利益は、為替差損が発生しましたが、業績や財務指標の改善により支払利息等が減少し、前期と比べて増加しました。また、特別損失として固定資産売却損が発生しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は16,504百万円(前期比0.3%減)、営業利益は1,155百万円(前期比80.8%増)、経常利益は909百万円(前期比33.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は594百万円(前期比42.3%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
売上高は13,523百万円(前期比1.1%増)となりました。主な要因は、国内では本州地区での定置網の売上高が伸び悩みましたが、北海道地区の定置網や海外のチリでの旋網販売が好調で、前期と比べて増加しました。利益面は、新製品の高比重糸を使用した漁網の販売や原材料価格を含む経費削減の努力により漁網の粗利益率が大幅に改善し、セグメント利益は1,051百万円(前期比120.6%増)となりました。
売上高は2,970百万円(前期比5.7%減)となりました。主な要因は、防球ネット等の施工工事の受注が好調でしたが、産業資材の防虫網や獣害防止ネット等は、下期にかけて受注は回復したものの、上期が低調であったことが影響し、前期と比べて減少しました。利益面は、売上高の減少が響き、セグメント利益は102百万円(前期比36.0%減)となりました。
前期に引き続き、機械の部品加工等の受注が低調であったため、売上高は10百万円(前期比56.0%減)となりました。利益面では、売上高が減少したことが影響し、セグメント利益は0百万円(前期比70.4%減)となりました。
当連結会計年度の現金及び現金同等物につきましては、営業活動により1,048百万円増加し、投資活動により313百万円減少し、財務活動により670百万円減少した結果、当連結会計年度末残高は343百万円となり、前連結会計年度末残高と比べ58百万円の増加となりました。
(単位:百万円)
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前年度比増減額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
△366 |
1,048 |
1,415 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△972 |
△313 |
658 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
1,288 |
△670 |
△1,959 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
285 |
343 |
58 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益は903百万円となり、増加要因として減価償却費475百万円及び仕入債務の増加517百万円あり、減少要因として売上債権の増加417百万円及びたな卸資産の増加459百万円等により1,048百万円となりました。
この結果、営業キャッシュ・フローは前連結会計年度と比べ1,415百万円の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出286百万円、その他投資活動による支出26百万円等により△313百万円となりました。
この結果、投資キャッシュ・フローは前連結会計年度と比べ658百万円の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、長短借入金の借入・返済による純減額543百万円、配当金の支払77百万円等により△670百万円となりました。
この結果、財務キャッシュ・フローは前連結会計年度と比べ1,959百万円の減少となりました。
生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成26年5月1日 至 平成27年4月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年5月1日 至 平成28年4月30日) |
前期比(%) |
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漁業関連事業(千円) |
7,493,782 |
7,161,030 |
95.6 |
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陸上関連事業(千円) |
1,385,909 |
1,273,055 |
91.9 |
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報告セグメント計(千円) |
8,879,692 |
8,434,086 |
95.0 |
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その他(千円) |
18,686 |
7,846 |
42.0 |
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合計 |
8,898,378 |
8,441,932 |
94.9 |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成26年5月1日 至 平成27年4月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年5月1日 至 平成28年4月30日) |
前期比(%) |
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漁業関連事業(千円) |
13,410,804 |
13,572,674 |
101.2 |
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陸上関連事業(千円) |
3,189,502 |
2,880,539 |
90.3 |
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報告セグメント計(千円) |
16,600,306 |
16,453,213 |
99.1 |
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その他(千円) |
21,325 |
4,280 |
20.1 |
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合計 |
16,621,632 |
16,457,494 |
99.0 |
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セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成26年5月1日 至 平成27年4月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年5月1日 至 平成28年4月30日) |
前期比(%) |
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漁業関連事業(千円) |
1,506,118 |
1,555,219 |
103.3 |
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陸上関連事業(千円) |
546,721 |
456,574 |
83.5 |
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報告セグメント計(千円) |
2,052,839 |
2,011,794 |
98.0 |
|
その他(千円) |
10,589 |
4,596 |
43.4 |
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合計 |
2,063,429 |
2,016,390 |
97.7 |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成26年5月1日 至 平成27年4月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年5月1日 至 平成28年4月30日) |
前期比(%) |
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漁業関連事業(千円) |
13,374,442 |
13,523,573 |
101.1 |
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陸上関連事業(千円) |
3,149,391 |
2,970,686 |
94.3 |
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報告セグメント計(千円) |
16,523,833 |
16,494,259 |
99.8 |
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その他(千円) |
23,357 |
10,273 |
44.0 |
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合計 |
16,547,191 |
16,504,532 |
99.7 |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの経営は、主要営業基盤であるわが国の水産業界の動向や世界的に増加している水産物の消費の傾向にも注視していく必要があり、漁船漁業による漁獲量の確保や水産物供給における養殖業の重要性は今後益々増大するものと考えられることから、各種の要望に対応できる体制を構築していくことが重要と認識しております。
① 営業活動における専門性の強化
漁業部門において、他社との競合に対応し、当社のシェアを拡大するために、定置網、旋網、養殖網、海苔網等の各分野の専門性を重視した体制の構築を模索し、顧客のニーズに合った提案、製商品の提供のスピード化を図ります。
また、海外事業展開を推し進めるため、積極的に海外へ人材派遣を行い、需要の掘り起こしと知名度の浸透を図ります。
② 生産体制の効率化
生産量の拡大、納期短縮等の生産体制の効率化を図るため、各工程の見直しや改善を行い、また、在庫管理を徹底することで、顧客ニーズに合った適正在庫を揃え、競争力強化を目指します。
③ オリジナル商材の開発・販売強化
独自性のある付加価値の高い製商品の開発・販売を行うため、産学官と連携し、複数の有望な共同研究開発事業を推し進め、将来的な収益力の強化を目指します。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす事項は、以下のようなものがあります。
① 当社グループの主要な事業である「漁網の製造販売」「漁業関連商品の販売」は、漁業者の経営動向に左右されます。この漁業者の経営リスクは、下記のリスク等があります。
・異常気象、海洋環境の変化による漁獲量の減少
・輸入魚、海洋輸入加工品の増加及び個人消費嗜好の変化、消費の後退等に伴う魚価の下落
・漁業者の原油高等に伴う事業費用の増加
・海洋国際管理機関、国内の漁業団体等による漁獲量の制限・漁獲禁止
現況は売上債権の回収懸念リスクに対応し、貸倒引当金を計上しておりますが、これらのリスク要因により漁業者の経営が更に悪化した場合、当社グループの製品の購入手控えや売上債権の回収長期化につながるリスクを含んでおり、業績と財務内容に悪影響を与える可能性があります。
② 原材料の調達に関するリスク
当社グループ漁網製品は主原材料である原糸の大半を石油精製品に依存しており、原油価格が高騰すれば、原材料の調達価格の上昇につながり、当社グループの業績と財務内容に悪影響を与える可能性があります。
③ 調達金利の上昇リスク
当社グループの有利子負債は、やや減少はしておりますが、総資産に占める割合が依然として高水準となっていることから、今後、市場金利が上昇した場合には、金融コストが増加します。
④ 為替変動リスク
当社グループの海外売上高は、総売上高に対し10%未満ではありますが、当社の経営戦略により少しずつではありますが、その割合は増加しており、急激な円高が進行した場合等で為替の変動により、業績に悪影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループにおいて研究活動は、連結財務諸表を提出する当社が中心となり、有限会社温泉津定置ほかが当社とともに行っております。
当社の研究開発活動は、主に技術部が担当し、製造部門、販売部門並びに管理部門とが密接に連携をとりながら生産工程の省力化、効率化、多機能化等、漁業関連事業に関する短期間で解決が必要な研究課題と中長期的視点にたった基礎技術の研究や、新製品の開発に積極的に取り組んでおります。
最近では、当社グループ外との連携にも注力しており、産官学の共同研究への参加、他の機関、企業への研究依頼等、その活動範囲を広げております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は149百万円であり、研究開発費は漁業関連事業に係わるものが148百万円、陸上関連事業に係わるものが0百万円であります。(網の技術開発は漁業関連事業の研究を他の事業へ応用しており、主に漁業関連事業部門で開発を行っております。)
当連結会計年度中の成果・進捗状況としては、漁業関連事業において高比重の開発や研究を進めており、将来の改良及び新製品の販売を目指して試験を継続しております。
今後も現在開発中である製品の早期製品化を含め、水産業界を核とし、各種業界の発展に寄与すべく不断の研究開発を続けていきます。
① 当社グループの財政状態に関しましては、前連結会計年度と比べ、総資産は496百万円増加しました。投資有価証券の時価評価額は減少しましたが、売上債権及びたな卸資産が増加したこと等によるものです。
負債、純資産の部では、短期借入金及び長期借入金は減少しましたが、仕入債務及び未払法人税等の増加等により負債は増加しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加で純資産も増加しました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、営業活動による資金が1,048百万円の収入となりましたが、投資活動による資金は有形固定資産の取得等により313百万円の支出となり、財務活動による資金は長短借入金の借入・返済の純増額、配当金の支払等により670百万円の支出となりました。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度より増加して343百万円となりました。
② 当社グループの経営成績は、売上高は防虫網や獣害防止ネット等の陸上ネットの売上高が減少しましたが、北海道地区の定置網や海外の旋網販売が好調であったことにより、前期と比べて小幅な減少となりました。利益面では、新製品の高比重糸を使用した漁網の販売や原材料価格を含む経費削減の努力により漁業関連製品の粗利益率が改善し、営業利益は1,155百万円となりました。為替差損が発生しましたが、業績や財務指標の改善により支払利息が減少し、経常利益は909百万円となりました。特別損失として固定資産売却損等が発生し、税金等調整前当期純利益は903百万円となり、また、法人税等の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は594百万円となりました。