第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに認識した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

(単位:百万円)

 

2021年3月期

第3四半期

連結累計期間

2022年3月期

第3四半期

連結累計期間

前年同期比

 

増減額

増減率

売上高

114,901

130,187

+15,286

+13.3%

売上原価

50,279

56,585

+6,306

+12.5%

売上利益

64,622

73,602

+8,980

+13.9%

販売費及び一般管理費

60,666

68,545

+7,879

+13.0%

営業利益

3,956

5,057

+1,101

+27.8%

その他の収益・費用 ※A以外

1,192

2,055

+863

+72.4%

A:有価証券・投資評価損益(純額)

5,725

△1,575

△7,300

税引前四半期純利益

10,873

5,537

△5,336

△49.1%

当社株主に帰属する四半期純利益

4,972

3,493

△1,479

△29.7%

 

 

 

 

 

参考情報:Aを考慮しない税引前四半期純利益

5,148

7,112

+1,964

+38.2%

 

 当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日~12月31日)における当社グループの経営環境は、米国や欧州は新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)に対する規制の緩和によって商況が大きく改善しましたが、国内については緊急事態宣言などの活動規制が9月末まで長期化した影響もあり、厳しい状況となりました。このような状況のもと、当社グループは、お客さま・従業員・お取引先の健康と安全を最優先に事業活動を行いつつ、高収益な経営体質の構築に向けた構造改革に取り組んでおります。また、感染症の拡大をきっかけに大きく変化した消費者の生活様式に対応する商品・サービスの開発・提供を継続的に行うとともに、「オンラインとオフラインの融合」、「顧客データの活用」など顧客体験価値の向上に向けた独自のCX戦略を推進することで、お客さま一人ひとりとの「深く、広く、長い」関係を構築する取り組みを進めております。

 当第3四半期連結累計期間の連結売上高は1,301億87百万円(前年同期比13.3%増)、営業利益は50億57百万円(前年同期比27.8%増)となりました。税引前四半期純利益は、有価証券・投資評価損益(純額)について評価損15億75百万円(前年同期は57億25百万円の評価益)を計上したことから、55億37百万円(前年同期比49.1%減)となりました(当社は米国会計基準を採用しており、当社及び連結子会社が保有する持分証券につきましては、公正価値で評価し、期初からの変動を「有価証券・投資評価損益(純額)」として「その他の収益・費用」で計上しております)。以上の結果、当社株主に帰属する四半期純利益は34億93百万円(前年同期比29.7%減)となりました。

 当該期間の為替換算レートは、1米ドル=111.10円(前年同期106.11円)、1英ポンド=152.76円(同136.24円)、1中国元=16.78円(同15.37円)です。

 

 オペレーティング・セグメントの実績を示すと次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

 

2021年3月期

2022年3月期

前年同期比

 

 

第3四半期累計

構成比

第3四半期累計

構成比

増減額

増減率

売上高合計

114,901

100.0%

130,187

100.0%

+15,286

+13.3%

 

ワコール事業(国内)

66,935

58.3%

67,340

51.7%

+405

+0.6%

 

ワコール事業(海外)

29,475

25.6%

44,454

34.2%

+14,979

+50.8%

 

ピーチ・ジョン事業

9,038

7.9%

9,365

7.2%

+327

+3.6%

 

その他

9,453

8.2%

9,028

6.9%

△425

△4.5%

 

(単位:百万円)

 

 

2021年3月期

2022年3月期

前年同期比

 

 

第3四半期累計

売上比

第3四半期累計

売上比

増減額

増減率

営業利益(△損失)

3,956

3.4%

5,057

3.9%

+1,101

+27.8%

 

ワコール事業(国内)

3,008

4.5%

2,268

3.4%

△740

△24.6%

 

ワコール事業(海外)

△22

2,002

4.5%

+2,024

 

ピーチ・ジョン事業

1,553

17.2%

1,552

16.6%

△1

△0.1%

 

その他

△583

△765

△182

 

(参考)主要子会社の売上高・営業利益(△損失)

(単位:百万円)

売上高

2021年3月期

2022年3月期

前年同期比

第3四半期

累計

構成比

第3四半期

累計

構成比

増減額

増減率

 

ワコール

62,546

54.4%

61,766

47.4%

△780

△1.2%

 

ワコールインターナショナル(米国)

12,790

11.1%

19,331

14.8%

+6,541

+51.1%

 

ワコールヨーロッパ

7,027

6.1%

11,937

9.2%

+4,910

+69.9%

 

中国ワコール

6,502

5.7%

8,845

6.8%

+2,343

+36.0%

 

ピーチ・ジョン

9,038

7.9%

9,365

7.2%

+327

+3.6%

 

ルシアン

3,430

3.0%

2,470

1.9%

△960

△28.0%

 

七彩

3,949

3.4%

4,157

3.2%

+208

+5.3%

※外部売上高のみを記載しております。

(単位:百万円)

営業利益(△損失)

2021年3月期

2022年3月期

前年同期比

第3四半期

累計

売上比

第3四半期

累計

売上比

増減額

増減率

 

ワコール

581

0.9%

996

1.6%

+415

+71.4%

 

ワコールインターナショナル(米国)

△1,051

480

2.5%

+1,531

 

ワコールヨーロッパ

212

3.0%

1,349

11.3%

+1,137

+536.3%

 

中国ワコール

483

7.4%

150

1.7%

△333

△68.9%

 

ピーチ・ジョン

1,553

17.2%

1,552

16.6%

△1

△0.1%

 

ルシアン

149

4.3%

△350

△499

 

七彩

△299

△215

+84

※主要子会社の売上高・営業利益(△損失)は各国会計基準に基づく数値

 

① ワコール事業(国内)

 当該セグメントの売上高は673億40百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益は22億68百万円(前年同期比24.6%減)となりました。営業利益については、前年同期の雇用調整助成金の受け取りによる利益貢献の裏返しなどから、減益となっております。

<ワコール>

 ワコール事業(国内)の中核事業会社であるワコールの売上高は、前年同期に比べ1.2%の減収となりました。なお、当期よりワコールが新収益認識基準を適用しており、従来、売上利益から純額で控除していた返品見積額を売上高から総額で控除しているため、前年同期に対してワコール事業(国内)セグメントは増収、ワコールは減収となりました(セグメントは既に同基準を適用済み)。

 第1四半期連結会計期間は営業環境の改善により33.3%の増収となりましたが、第2四半期連結会計期間は7月以降の感染者数の増加に伴う外出自粛の影響もあり、16.7%の減収となりました。当第3四半期連結会計期間においては、緊急事態宣言の解除以降の主要チャネルの店頭ベースの売上の回復が緩やかなものに留まったことに加え、得意先の仕入抑制なども影響し、4.8%の減収となりました

 巣ごもり需要の寄与もあり、前期に大きく伸長した自社ECは、新規顧客の獲得に苦戦したものの、既存顧客への販売が堅調に推移し、前年同期の水準を上回りました。また、他社ECについても前年同期の水準を上回っております。

 営業利益は、収益構造改革の一環として、経費削減に継続して取り組んだ結果、前年同期に比べ71.4%の増益となりました。なお、雇用調整助成金につきましては、営業外収入として計上されているため、上記の営業利益の金額や前年同期差には含まれておりません(連結経営成績上は米国会計基準に基づき営業損益に組み替え表示しております)。

 

② ワコール事業(海外)

邦貨換算後の当該セグメントの売上高は444億54百万円(前年同期比50.8%増)、営業利益は20億2百万円(前年同期は22百万円の営業損失)となりました。

なお、前期において「ワコール事業(海外)」セグメント内で計上していた「ピーチ・ジョン」ブランドの中国国内の売上高については、「ピーチ・ジョン事業」セグメントでの計上に変更し、前年同期実績についても遡及修正しております。

また、中国ワコールにおける百貨店等の売上について、当期より店頭価格ベースに変更しておりますが、遡及修正しておりません。なお、当該変更により、売上高、販売費及び一般管理費がそれぞれ同額増加するため、営業利益に影響はありません。

<ワコールインターナショナル(米国)>

ワコールインターナショナル(米国)の現地通貨ベースの売上高は、前年同期に比べ44.3%の増収(邦貨換算ベース51.1%増)となりました。

「Wacoal」や「b.tempt’d」などのブランドを展開する米国ワコールは、10月以降、売れ筋商品の欠品に伴う納品機会のロスが生じたものの、個人消費の力強い回復を背景にECや百貨店の店頭売上が好調に推移したことから、当第3四半期連結累計期間の売上高は47.7%の増収となり、感染症拡大前の水準を上回りました。「LIVELY」ブランドを展開するIntimates Online, Inc.は、SNS広告のコスト高騰などの影響により、自社ECの売上が伸び悩みましたが、卸や直営店舗の売上拡大が寄与し、26.8%の増収となりました。

現地通貨ベースの営業利益は、増収効果から4.3百万ドル(邦貨換算ベース4億80百万円)となりました(前年同期は営業損失9.9百万ドル(邦貨換算ベース10億51百万円))。なお、当第3四半期連結会計期間の営業損益は、自社ECの成長に向けた戦略的な投資に加え、運送費の高騰や、販売チャネル別の売上構成比の変化などから、営業損失となっております。

 

<ワコールヨーロッパ>

ワコールヨーロッパの現地通貨ベースの売上高は、前年同期に比べ51.5%の増収(邦貨換算ベース69.9%増)となりました。

個人消費の力強い回復を背景に、当第3四半期連結会計期間の売上高についても、米国、英国、欧州の各主要エリアで感染症拡大前の水準を上回りました。主力の専門店が感染症拡大前の水準を上回って好調に推移した他、英国での新規得意先との取引開始などにより、一部百貨店の閉店影響を緩和しました。なお、英国で展開する自社ECについても35.0%の増収となり好調を維持しました。

現地通貨ベースの営業利益は、増収効果により、466.5%の増益(邦貨換算ベース536.3%増)となりました。

 

<中国ワコール>

中国ワコールの現地通貨ベースの売上高は、前年同期に比べ24.6%の増収(邦貨換算ベース36.0%増)となりました。

百貨店などの実店舗は、感染症拡大に対する規制強化の影響によって当第3四半期連結会計期間は苦戦しましたが、前年の感染症拡大に伴う店舗休業の裏返しにより、上期の営業環境が改善したことなどが寄与し、増収となりました。中国国内ブランドの台頭により競争環境が激化するECについては、ライブコマースなど新たな販促活動に取り組んだものの、効果が限定的なものに留まった結果、前年同期を下回りました。

現地通貨ベースの営業利益は、増収効果はあったものの、前年同期の政府の支援策がなくなったことに加え、事業活動の再開に伴う諸経費の増加により、71.5%の減益(邦貨換算ベース68.9%減)となりました。

 

③ ピーチ・ジョン事業

 当該セグメントの売上高は、93億65百万円(前年同期比3.6%増)となりました。

 直営店は、第1四半期連結会計期間の売上回復に加え、10月に発売を開始した有名タレントとのコラボアイテムが来店客数の増加に寄与し、17.8%の増収となりました。自社ECは、同じくコラボアイテムの貢献があったものの、巣ごもり需要によって大きく伸長した前年同期の水準には至らず、11.1%の減収となりました。

 営業利益は、15億52百万円(前年同期比0.1%減)となりました。前年同期の家賃減免などの裏返しがありましたが、増収効果により、高い利益水準を確保しました。

 

④ その他

 当該セグメントの売上高は、90億28百万円(前年同期比4.5%減)、営業損益は7億65百万円の営業損失(前年同期は5億83百万円の営業損失)となりました。

<ルシアン>

 ルシアンの売上高は、量販店や大手衣料品チェーン向けのプライベートブランド商品の売上が低調に推移したことに加え、ベトナム工場の休業により納品遅延が生じた結果、前年同期に比べ28.0%の減収となりました。営業損益は、経費削減に努めたものの、減収の影響が大きく3億50百万円の営業損失(前年同期は1億49百万円の営業利益)となりました。

 

<七彩>

 七彩の売上高は、新規市場の展開強化や大型改装工事の受注により、前年同期に比べ5.3%の増収となりましたが、感染症拡大に伴う新規出店や各種イベントの中止・延期などにより苦戦しました。営業損益は、オペレーションの見直しによる経費削減を進めたものの、売上の低迷が響き、2億15百万円の営業損失(前年同期は2億99百万円の営業損失)となりました。

 

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は、借入金の返済による現金及び現金同等物の減少などにより、前連結会計年度末に比して238億2百万円減少し、2,989億59百万円となりました。

 負債の部も、同様に短期借入金を返済したことなどにより、前連結会計年度末に比して269億88百万円減少し、771億57百万円となりました。

 株主資本は、利益剰余金の増加や為替換算調整勘定の変動などにより、前連結会計年度末に比して31億29百万円増加し、2,187億41百万円となりました。

 以上の結果により、当第3四半期連結会計期間末における株主資本比率は、前連結会計年度末に比して6.4ポイント増加し、73.2%となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比して209億88百万円減少し、425億69百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、四半期純利益35億7百万円に減価償却費や繰延税金などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、121億13百万円の収入(前年同期に比し93億79百万円の収入増)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得などにより、43億82百万円の支出(前年同期に比し16億64百万円の支出増)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済、配当金及び条件付取得対価の支払などにより、293億75百万円の支出(前年同期は347億54百万円の収入)となりました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予想等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。新型コロナウイルス感染症による見積りへの影響は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 四半期連結財務諸表に関する注記 1 四半期連結会計方針 E 見積りの使用」に記載しております。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた対処すべき課題はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における研究開発費の金額は、3億33百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。