文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、染色を基盤に豊富な事業領域をカバーする「化学素材メーカー」への転身を目指し、「美・健康・快適・安全・環境」の5つのテーマを軸に、人々の生活を豊かにする素材の開発・製造・販売を行います。
特に、事業環境が急激に変化する現在、こうした環境変化をいち早く感知し柔軟に対応していくための組織体制の強化と積極的な経営投資を実行します。具体的にはヘルスケア、機能性素材開発、地球環境保護の取り組みを強化してまいります。また、デジタル技術を活用した新規事業や新たなビジネスモデルを世界的な転換を迎える時代に合致させ、継続的に生み出せるような新体制を構築してまいります。このように、新規分野への開拓を通して新商品開発を積極的に進め、社会に貢献できる企業経営を目指します。
さらに、当社グループ内においては、激しい経営環境の変化に適切に対応し、グループ企業全体の事業活動の効率化、収益性の向上、キャッシュ・フロー重視の経営を行うとともに、地球環境保護、低エネルギー社会への対応やコンプライアンスを重視した経営を行ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは継続的な企業価値の向上を実現するためには、事業の成長性と収益性を高めることであると認識しています。なかでも収益性の追求は欠かせないものと考え、売上高営業利益率の更なる向上を目指して、たゆまぬ努力を継続してまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大を発端とする社会・市場・流通の大きな変化へ対応して、新たなニーズに適合した技術開発及び新商品開発に努めてまいりました。こうした中、世界経済・市場に影響を与える要因としては、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や、原燃料価格高騰、賃上げ等による物価高が考えられております。このような当社グループをとりまく厳しい事業環境の下、今後予想される変化に耐えうる盤石な経営基盤を構築するため、中期的な企業変革のための課題や、足元の環境変化に即応する短期的な課題という両面の課題に対し、「社会にとって価値ある企業へ 変えよう!伸ばそう!力を合わせよう!」をスローガンに掲げ、グループ一丸となって対応してまいります。
①持続可能な社会の実現に向けた環境配慮への取り組み
「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン(KSV)」に掲げた5つの課題への取り組みを加速させ、中でも地球環境にかかわる課題については、社会・顧客のニーズに応えるべく優先的に取り組みます。また、環境配慮型素材「mateReco」の売上高比率について2030年度に50%にまで拡大する目標を掲げ、「環境負担低減」と「機能性」を両立させる素材の拡充を図り、新たな価値を創造します。
さらに、「CABKOMA」、「グリーンビズ」をはじめとする先端材料・技術を活用した防災・減災事業の拡充や、地球環境保全に役立つ技術開発を通じて社会貢献を図ってまいります。
②海外への事業拡大と開発体制の強化
国内においては、市場規模は縮小の傾向にあることから、衣料分野及び資材分野においては海外市場への事業展開を推し進めてまいります。今後も海外売上高の拡大を目標に掲げ、海外でのブランディング向上及び、アジア・欧米諸国における新規市場開拓を続け、その実現に向け国内外の業務提携企業とさらなる関係強化を図ってまいります。
また、営業主導の戦略的マーケティング及び目的対象を明確にした攻略型マーケティングを実施していくため、生産・販売・技術開発が一体となった、強力かつ全社横断型の開発体制を強化してまいります。
③コストアップへ対応するための収益構造の改善
現状の原燃料や資材価格の高騰によるコストアップに対して、収益確保に向けた収益構造の改善を進めてまいります。付加価値の高い新商品を投入し、販売価格へ転嫁することで収益確保を目指し、引き続き、新商品の開発や新たな事業展開を進めてまいります。
また、コスト面では、排熱回収によるエネルギーの有効利用や高効率設備導入による電気使用量の削減、低エネルギーでの加工工程技術の適用拡大、生産部門のみならず事業部門における業務効率の向上へ向けたシステムの高度化による、トータルコスト削減を強化してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは1999年に地球環境の保全に向けた「環境管理宣言」を策定し、環境保全と環境づくりに努めてきました。そして2020年度からはSDGs(持続可能な開発目標)に沿って、グループが目指す取組を5つの項目に整理・統合した「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン(KSV)」に発展させてきました。
当社グループの取組としては代表取締役社長を委員長として環境管理委員会を設置しております。この環境管理委員会において、関係部署及びグループ会社が連携して開示に向けて気候変動の課題に対するリスクや機会に関する分析を行います。当社グループでは今後、気候変動に対するガバナンスを強化していく予定です。
①気候変動への取組
当社グループでは気候変動に関する重要な物理的リスク・移行リスクと機会として、下記を認識しています。今後さらにシナリオ分析を深掘し、事業へのリスクと機会を随時見直して行く予定です。
②人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社グループは、経営理念に基づき、“驚き”と“感動”があふれる素材を創造し続ける「化学素材メーカー」を目指しています。経営理念の一つに「社員と共に成長します」を掲げ、全社員がプロ意識を持ち自らを高め、グループ全体の進化と成長を実現してまいります。
社員一人ひとりが自らの個性を多様性として活かし、互いに尊重しあい自らの仕事に誇りを持ち生き生きと働き、社会に新たな価値を提供する企業を目指します。
以上を踏まえ、当社グループにおける人材育成、働き方の多様性に関しては、下記の方針を掲げ、それぞれについて具体的取り組みを行っています。
(人材育成方針)
自己変革に挑戦する社員を尊重し、成長・活躍・自己実現の場を提供する。
・社員の成長を促進する教育機会を提供する
・昇格昇進の拡大と早期化により現場での経験を積ませ、将来の管理職、経営層の育成を行う
・計画的に多様な仕事を経験させ、活力を生み出す人材配置を行う
(具体的な取り組み)
1.「変革」と「組織強化」の土台としての制度運用
当社グループでは、研修制度や人事制度等を通じ、当社の将来を担う社員の育成に努めています。創業80周年の伝統を受け継ぎ、さらなる技術革新を創造できる社員を育成するため、技術者及び営業スタッフを対象とした研修制度に力を入れています。
具体的には、製造及び営業の両部門の社員が連携し、過去に開発された生地を活用し、様々な加工アイデアを組み合わせ、技術の復活と新たな商品開発の実現を目指す「RE-CREATION」を開催しております。また、若手と中堅社員を対象とした技術力向上のための勉強会を実施しております。さらに「ものづくりゼミ」と題し、商品開発や技術開発にチャレンジする研修制度なども立ち上げております。
人事制度においては、経営基盤の整備の一環として、「社員のモチベーション向上」、「経営の健全性の実現」、「社員の安心感の維持向上」を掲げ変化の激しい時代に対応すべく柔軟かつ強靭な組織構築に向けた、人事制度改革を進めております。2019年4月には個人業績や能力を公平に評価するねらいから、旧来の人事制度を刷新し新人事制度をスタートさせました。続いて、2022年10月には新たな人事評価システムを導入し、適切かつ効果的な評価を実施し、社員のモチベーションを高め、個人目標の達成率向上に向けた取り組みを始めております。
2.働き方の多様性
当社グループの全ての社員が「働きがい」のある職場で業務を遂行できるよう、様々な労務管理の改善強化策を実施しています。例えば、テレワークの導入による柔軟な勤務制度をはじめ、育児時短勤務制度の拡充等の社員のワークライフバランスを推進するための取り組みを全ての業務部門において行っています。
当社グループのリスク管理の統轄機関は「リスク管理委員会」を設置し、代表取締役社長を委員長として、リスクの対応方針等を管理しております。
①気候変動関連
当社グループにおいては低エネルギーへの取組が重要な課題となり、指標及び目標はCO2排出量としております。
GHG排出量(CO2排出量)としてScope1+Scope2についての実績を開示しています。CO2排出重量原単位として、2030年度までに46%(2013年度対比)を目標として削減に取り組んでいます。Scope3については、段階的に算定・開示を進めていく予定です。
気候変動の指標はCO2排出重量原単位で、目標値・実績は下記のとおりです。
目標:CO2排出量重量原単位(Scope1+2) 2013年度対比 2030年度までに46%削減
実績:2022年度 21.1%削減
②人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績
人材育成に関連する実績推移は以下の通りです。
1.平均勤続年数
社員が安心して長く働き続けられ、男女の格差なく能力に応じてキャリアアップできるよう、平均勤続年数の向上に努め、男女間の勤続年数の格差0を目標とし、人を大切にする会社づくりを目指します。下表のとおり、平均勤続年数は男女ともに安定した推移を示しています。
(単位:年)
2.育児短時間勤務利用率
上記の目標達成に向けた取り組みの1つとして、仕事と家庭の両立を支援するための雇用環境の整備の一環である「育児時短勤務」を導入しております。本制度については、育児休業から復帰した社員が時短勤務を利用しやすい職場環境の整備を目指し、完全取得を目標としております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの製品は、製品を販売している国又は地域の経済状況の影響を受けます。従って、日本はもとより、当社グループの主要な市場であるアジア、中東、欧州及び北米における景気並びに需要が減少した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの海外での生産及び販売活動は、アジア、中東、欧州及び北米を中心に行っております。これらの海外市場への進出の際には以下に掲げるようなリスクの検討を行いながら進めております。しかし、予期しないリスクが発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
・不利な政治又は経済要因
・法律又は規制の変更
・ストライキ等の労働争議
・人材の採用と確保の難しさ
・テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、円換算し連結財務諸表を作成しております。換算時の為替レートにより、これらの項目はもとの現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、外国通貨建て取引については、予測を超えた為替変動が当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは主に合成繊維の加工及び販売を行っており、原材料並びにエネルギーコストが売上原価における大きなウェイトを占めております。原油価格の高騰に伴いこれらの調達コストが高騰し、販売価格への転嫁や生産性向上による内部努力による吸収が出来ない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、他社製品と差別化できるノウハウを保持しております。これらの技術とノウハウは今後の当社グループの発展には不可欠なものであり、これらの資産の保護には最善の努力を行っております。しかし、特定の地域においては、知的財産権による完全な保護が困難であったり、限定的にしか保護されない状況にあります。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使用して類似した製品を製造することを防止できない可能性があります。
当社グループは「小松マテーレ環境方針」に加え「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン(KSV)」を計画し、環境負荷の低減につとめておりますが、事業活動を通じて一切の環境汚染が発生しないという保証はありません。今後新たな汚染が判明した場合は、浄化処理施設の設置等の対策費用が発生し、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの国内生産拠点は石川県に集中しております。このため、当該地域において地震、台風等の大規模災害が発生した場合や、新型コロナウイルスをはじめとする世界規模での感染症や伝染病が発生した場合には、生産設備の破損や物流機能・サプライチェーンの寸断等により操業停止等が生じ、生産活動に重大な影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経済状況は、新型コロナウイルス感染症の影響や、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴う様々な影響、原材料の供給不足や資源価格の高騰、急激に変動する為替相場など、先行き不透明な状況が続いております。
このような事業環境のもと、当社グループでは、国内における繊維事業は、衣料ファブリックをはじめとして堅調に推移しました。国外においても、海外向けの拡販に注力したことにより、特に欧州及び北米向け衣料が伸びを見せ、中東向け民族衣装分野が順調に推移した結果、昨年比で約4割増となり、繊維事業は総じて大幅に伸長いたしました。また、市場低迷を克服するとともに、多様に変化する市場ニーズにおいて、新たな需要を喚起するため、継続的に技術開発や新商品開発に挑み、当期におきましては21件の特許出願を進めてまいりました。
しかしながら、当社グループを取りまくコスト上昇圧力は避けられず、原燃料・資材価格の高騰に加え、金融資本相場の変動により、当初の想定を上回るコスト上昇を抑えられない経済環境に置かれました。これに対し当社グループでは企業コスト上昇対策として、省エネ、安価な燃料への転換、不良ロス削減、生産性向上といったトータルコストダウンを推し進めてまいりました。さらに、新品種投入による高付加価値化等により、販売価格への転嫁及び拡販によるコスト吸収策を図るなど、収益確保のためのあらゆる施策を実行いたしました。
なお、当連結会計年度では、急激に変化する市場ニーズにおいて、技術開発を加速させ、新素材や新ブランドを上市いたしました。まず、従来の染色工程と比べて環境負荷を大幅に低減でき、ポリエステルの糸づくりの加工工程で物理化学的にその作用を変化させ、低温で早く染まる速染効果を持つ素材「WS」を開発し、事業化を進めてまいりました。当該「WS」開発をもう一歩進め、ナイロン糸においても最適な糸加工条件を見出すことができ、ポリエステル及びナイロン糸の「WS」の技術を確立したことから、今後はより広い分野・用途への展開が期待されます。
また、環境配慮型素材の総合ブランドとして、「mateReco(マテレコ)」を新たに立ち上げました。「mateReco」は、当社の新たな環境方針として策定した「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン(KSV)」の実現に向けた取り組みの1つであり、当社独自の加工技術・先端資材の開発・提供をとおし、地球環境への貢献を加速させる狙いがあります。そのコンセプトとしては「環境にやさしい原料(MATERIAL)」を使用し、「環境負荷が少ない製造工程(PROCESS)」を経て、「サステナブルな素材や製品(PRODUCT)」の社会への提供があります。
加えて、当社は、新たな素材ブランドを、テクノビンテージシリーズにラインナップいたしました。糸のリサイクル化が進む環境の変化を背景に、ポリエステル100%の素材での糸使いや、設計と後加工の組み合わせを最適化することで高い形状記憶性を発揮する新素材「テクノビンテージKK」の開発を実現しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は354億38百万円(前期比12.7%増)、営業利益は16億5百万円(前期比0.7%増)の増収増益となりましたが、経常利益は為替変動による損益に与える影響を縮小させる目的で未決済為替予約取引の全部を解約したことにより16億83百万円(前期比21.8%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期の中国生産子会社の撤退による清算益等の影響により11億18百万円(前期比48.8%減)となりました。
セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。
衣料ファブリック部門に関しては、国内外において、高感性・高機能素材、環境配慮型素材の開発と市場導入を進めてまいりました。特に、欧州ラグジュアリーブランドおよび北米向けカジュアルウェアが牽引したことに加え、中東向け民族衣装分野においては市場回復とともに機能商品を積極的に導入し、前期比大幅増となりました。また国内向けについても堅調に推移したことから、当部門全体として増収となりました。
資材ファブリック部門については、生活関連資材および電材の伸びにより、当部門全体として堅調に推移し、微増となりました。
製品部門におきましては、自社製品ブランドの市場への浸透を図る一方、衛生関連商品の需要低迷により総じて減収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の当事業の売上高は349億74万円(前期比12.9%増)、セグメント利益(営業利益)は15億15百万円(前期比2.1%減)となりました。
物流分野の当連結会計年度の売上高は4億63百万円(前期比0.9%増)、セグメント利益(営業利益)は78百万円(前期比151.4%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1億14百万円減少し、94億57百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は18億18百万円(前年同期は13億85百万円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益14億83百万円、減価償却費10億70百万円、仕入債務の増加額4億70百万円であり、支出の主な内訳は、棚卸資産の増加額4億3百万円、受取利息及び受取配当金2億79百万円、持分法による投資利益2億45百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は2億14百万円(前年同期は1億57百万円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、有価証券の償還による収入14億円、固定資産の売却による収入4億67百万円であり、支出の主な内訳は、固定資産の取得による支出10億63百万円、有価証券の取得による支出10億円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は18億8百万円(前年同期は24億1百万円の資金の減少)となりました。支出の主な内訳は、自己株式の取得による支出9億79百万円、配当金の支払額8億8百万円であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループに関する経営成績等の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成には、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の発生及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当連結会計年度末における流動資産の残高は244億80百万円で、前連結会計年度末に比べて2億27百万円増加しております。売掛金が1億25百万円、現金及び預金が1億15百万円減少したものの、受取手形が2億53百万円、原材料及び貯蔵品が3億12百万円、有価証券が9億2百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は230億68百万円で、前連結会計年度末に比べて2億80百万円減少しております。建設仮勘定が1億16百万円増加したものの、繰延税金資産が3億88百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は78億97百万円で、前連結会計年度末に比べて3億39百万円増加しております。主に支払手形及び買掛金が4億84百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は37億73百万円で、前連結会計年度末に比べて4億30百万円減少しております。主に役員退職慰労引当金が3億28百万円、退職給付に係る負債が95百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は358億78百万円で、前連結会計年度末に比べて38百万円増加しております。自己株式が10億12百万円増加したものの、その他有価証券評価差額金が6億44百万円、利益剰余金が3億8百万円、為替換算調整勘定が96百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度の売上高は、354億38百万円(前連結会計年度の売上高314億49百万円に比べ39億88百万円増加)となりました。これは、国内外ともにファッション・スポーツ分野を中心に需要が拡大したこと及び中東向け民族衣装分野が順調に推移したことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、16億5百万円(前連結会計年度の営業利益15億93百万円に比べ11百万円増加)となりました。これは、衣料ファブリック及び資材ファブリックの両分野が堅調に推移したことによるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は16億83百万円(前連結会計年度の経常利益21億54百万円に比べ4億70百万円減少)となりました。これは、為替変動による損益に与える影響を縮小させる目的で未決済為替予約取引の全部を解約したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は14億83百万円(前連結会計年度の税金等調整前当期純利益29億39百万円に比べ14億56百万円減少)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は3億62百万円(前連結会計年度7億55百万円に比べ3億93百万円の減少)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は11億18百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益21億84百万円に比べ10億65百万円減少)となりました。
④資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・資本の財源
当社グループは、事業の成長と収益性を高めることにより資本の財源としております。
当連結会計年度においては、営業活動による資金の増加は18億18百万円、投資活動による資金の減少は2億14百万円、財務活動による資金の減少は18億8百万円となりました。
・資金の流動性に係る情報
資金の流動性については、今後継続的な企業価値の向上を実現するための資金需要に対して、迅速かつ確実に資金を確保することを基本としております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は94億57百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループは継続的な企業価値の向上を実現するため、事業の成長性と収益性を高めることを重視し、なかでも収益性の追求は欠かせないものと考え、売上高営業利益率7%以上を重要な目標指標として位置付けております。当連結会計年度における売上高営業利益率は4.5%であり、引き続き、生産性の向上及びコスト削減等に努め、当該指標の達成に向け取り組んでまいります。
ロシアによるウクライナ侵攻をはじめとする海外情勢、急激に変動する為替動向、原油価格の高騰など、予断を許さない状況が続くものと思われます。このような急激な変化を受け、当社グループをとりまく外的環境は著しく変化し、事業の環境及び構図はこれまでとは様相を異にすると見られます。また、関連ビジネスは大きな転換が求められるようになっており、当社グループにおきましても、こうした変化に対応すべく、ブランディング戦略を重視しつつ新商品の認知度を高め、効果的に訴求してまいります。また、海外への事業拡大、開発体制の強化や収益構造の改善を積極的に進め、デジタル技術を最大限に活用し、新時代に柔軟に対応すべく経営投資を惜しみなく行っていかなければならないと考えております。
2024年3月期の連結業績は、売上高365億円(前期比3.0%増)、営業利益14億円(前期比12.8%減)、経常利益19億50百万円(前期比15.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益17億50百万円(前期比56.4%増)を予想しております。現時点で当社が把握可能な情報に基づいておりますが、当予想は大きく変動する可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、技術開発本部を核として、本体及びグループ各社の連携を強化し、また産地協力企業とのクラスター活動や、多くの大学や公設試験場と共同研究を推進し、世界を席巻するブランドへの飛躍をめざし、事業戦略に沿った要素技術及び商品の開発を推進しております。
特に、当社の新たな環境方針として策定した「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン(KSV)」をコンセプトとし、環境に配慮した技術開発を主軸として進めており、環境配慮型素材『mateReco(マテレコ)』として当社グループ売上に占める比率を2030年までに50%以上へ拡大することを目標としております。
なお、当社グループの当連結会計年度末現在の特許及び実用新案の所有は121件、出願中は52件であり、研究開発費は、
・『ナイロン版WS糸』…染色温度の低温化及び速染化による二酸化炭素排出量10%削減
環境配慮型素材開発としてポリエステル糸に続いてナイロン糸に関しても、糸加工技術にまで関与することで染色効率を向上出来ることが判明し、従来糸対比、染色温度を15℃下げることが可能となり、二酸化炭素排出量が10%程度削減できております。北陸先端科学技術大学院大学と共同で高分子構造解析も行っており、理論的にも検証出来ております。さらに削減率をアップさせるべく、染色条件の最適化も進めております。
・『テクノビンテージKK』…ポリエステル100%素材での形状記憶風合加工
ファッション分野で要望を多く頂いていたポリエステル100%素材での形状記憶性を持ち、独特なハリ・コシ感を備えた風合素材として、技術確立し、12月の総合展にて上市しております。ポリエステルの通常工程に対して、追加工程、追加化学薬剤も必要なく、物理的条件変更と糸使い、生地設計の最適化によって技術確立に至っております。
・『ベリフォーマー』…排水処理場で発生する汚泥減容化バイオ製剤
排水処理場で発生する余剰汚泥を最大100%削減可能な汚泥減容化バイオ製剤として上市しております。自社だけでなく公共の排水処理施設や化学工場などの施設へ、管理手法も含めた営業を本格化し、減容化事業として拡大していきます。別途、群馬大学にて学術的な見地から理論検証を行ってもらっています。
・『グリーンビズ カリュー』を農業振興に貢献させるプロジェクトを進行しております。
能登の粘土質土壌での土壌改良フィールド試験を進める中で、収穫量アップのデータが得られています。農業使用における学術的な解析、安心安全の担保について、東京農業大学、石川県立大学と共同で進めており、農業分野での事業化を目指していきます。