(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済対策や日銀の金融政策を背景に企業収益や雇用・所得環境の改善が見られ、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、地政学リスクの高まりや米国における金融政策の動向等、将来的な不安要素が散見し、個人消費につきましても、実質賃金の緩やかな改善が見られるものの可処分所得の伸び悩み等から、依然として節約志向は強く、厳しい状況が続いております。
このような経営環境の中、当社グループでは会社設立70周年を迎え、アパレル・流通業界における市場と環境の変化に対応するため、「中期構造改革」を推進し、「ハードからソフトへの変革」を実行してまいりました。
販売面については、当社最大の基幹ブランドである「クロコダイル」において、プレミア エイジ(60~75歳)をターゲットにしたコンテンツの開発やSNS・WEB対応といったソフトへの積極的な投資を行い、お客様が求める差別化された“新しい価値”を“新しいつながり方”で提供することで、「集客の拡大」と「利益の拡大」を目指しております。
新規事業では、“アクティブ トランスファーウェア”をテーマとした新レーベル「CITERA(シテラ)」が平成28年9月1日にスタートいたしました。これを筆頭に、WEBマーケティングによる独自のECプラットフォームの確立に努めています。また、平成29年4月28日より、新たに商標権を伊藤忠商事株式会社と共同保有した米国発ファッションアウトドアブランド「PENFIELD(ペンフィールド)」の展開を開始いたしました。当社が直接運営する事業に加え、国内外のライセンス展開も目指す等、事業シナジーを狙ったソフトの投資により、新たなブランディング型ビジネスを確立してまいります。
一方、当社グループの物流業務を請負う子会社ヤマト ファッションサービス株式会社では、在庫管理や入出荷業務の精度向上に努めるとともに、ECの物流業務を外部委託から移管し内製化する等、更なる業務の生産性向上を図っております。また、布帛シャツ及びアウター等の製造を行う上海雅瑪都時装有限公司では、低コストで高品質な商品調達をメリットとして、23年間にわたり操業してまいりましたが、平成29年8月31日に公表いたしましたとおり、平成29年11月20日を以って上海工場の操業停止を決定いたしました。近年の人件費の高騰、新規雇用環境の悪化、設備機器の老朽化等が懸念され、将来にわたり利益を伴いながら安定した商品供給を維持することが困難になりつつあると判断し、東南アジアでの生産拠点が充実した現在の当社の生産体制に鑑み、決定したものであります。
以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、エーグル及びカジュアル部の事業終了に伴い、売上高が187億4百万円(前年同期比13.3%減)と減収になりました。利益面では、「ハードからソフトへの変革」の成果により、売上総利益率は46.9%と前年同期比で0.8ポイント上昇し、販売費及び一般管理費についても80億1千6百万円(前年同期比16.6%減)と大きく改善したことから、営業利益は7億5千6百万円(前年同期比123.6%増)、経常利益は8億1千7百万円(前年同期比126.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億7百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失34億6千8百万円)と全段階の利益において大幅な増益になりました。
セグメントごとの売上高では、繊維製品製造販売業184億5千9百万円(前年同期比13.5%減)、不動産賃貸事業2億4千4百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により4億3百万円、投資活動により4億5千6百万円増加したことに対し、財務活動により5億1千万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ3億7千4百万円増加し、当連結会計年度末には94億6千8百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4億3百万円(前年同期は得られた資金2億7千8百万円)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益4億2千9百万円、減価償却費2億7千3百万円、減損損失3億2百万円、事業構造改善引当金の増加額3億6百万円、売上債権の減少額2億6千1百万円、ライセンス契約終了益3億2千5百万円、仕入債務の減少額3億3千9百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は4億5千6百万円(前年同期は使用した資金2億7千8百万円)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出4億5千5百万円、有形固定資産の除却による支出1億5千5百万円、投資有価証券の取得による支出4億1千6百万円、差入保証金の回収による収入4億3千3百万円、ライセンス契約終了による収入9億2千2百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億1千万円(前年同期は使用した資金1億4千5百万円)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入5千万円、長期借入金の返済による支出1億1千7百万円、自己株式の取得による支出1億6千9百万円、配当金の支払額2億5千3百万円等によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(アイテム別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
カットソーニット |
- |
- |
|
|
布帛シャツ |
880,516 |
109.9 |
|
|
横編セーター |
- |
- |
|
|
アウター |
62,249 |
98.3 |
|
|
ボトム |
173,691 |
128.8 |
|
|
小物・その他 |
- |
- |
|
|
計 |
1,116,457 |
111.7 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
|
|
合計 |
1,116,457 |
111.7 |
|
(顧客別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
メンズ |
742,786 |
104.3 |
|
|
レディス |
373,671 |
130.2 |
|
|
キッズ |
- |
- |
|
|
その他 |
- |
- |
|
|
計 |
1,116,457 |
111.7 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
|
|
合計 |
1,116,457 |
111.7 |
|
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(アイテム別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
カットソーニット |
2,696,779 |
91.7 |
|
|
布帛シャツ |
604,420 |
59.7 |
|
|
横編セーター |
1,290,988 |
90.8 |
|
|
アウター |
2,790,597 |
88.9 |
|
|
ボトム |
575,932 |
92.4 |
|
|
小物・その他 |
716,957 |
70.4 |
|
|
計 |
8,675,676 |
85.4 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
|
|
合計 |
8,675,676 |
85.4 |
|
(顧客別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
メンズ |
4,983,297 |
87.1 |
|
|
レディス |
3,672,057 |
85.1 |
|
|
キッズ |
165 |
0.3 |
|
|
その他 |
20,156 |
35.0 |
|
|
計 |
8,675,676 |
85.4 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
|
|
合計 |
8,675,676 |
85.4 |
|
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
受注生産を行っていないため、記載を省略しております。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
①セグメント販売実績
(アイテム別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
カットソーニット |
5,065,123 |
92.4 |
|
|
布帛シャツ |
2,946,759 |
84.8 |
|
|
横編セーター |
2,188,965 |
85.6 |
|
|
アウター |
5,487,307 |
87.6 |
|
|
ボトム |
1,396,677 |
100.1 |
|
|
小物・その他 |
1,374,906 |
63.5 |
|
|
計 |
18,459,739 |
86.5 |
|
不動産賃貸事業 |
244,812 |
105.6 |
|
|
合計 |
18,704,551 |
86.7 |
|
(顧客別)
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
繊維製品製造販売業 |
メンズ |
10,543,841 |
86.3 |
|
|
レディス |
7,745,532 |
88.5 |
|
|
キッズ |
22,735 |
15.4 |
|
|
その他 |
147,630 |
69.8 |
|
|
計 |
18,459,739 |
86.5 |
|
不動産賃貸事業 |
244,812 |
105.6 |
|
|
合計 |
18,704,551 |
86.7 |
|
(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年9月1日 至 平成28年8月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年9月1日 至 平成29年8月31日) |
||
|
金額(千円) |
比率(%) |
金額(千円) |
比率(%) |
|
|
株式会社イトーヨーカ堂 |
4,644,045 |
21.5 |
4,494,613 |
24.0 |
|
イオングループ |
3,592,572 |
16.7 |
3,913,072 |
20.9 |
|
ユニー株式会社 |
2,445,607 |
11.3 |
2,431,665 |
13.0 |
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
②ブランド別販売実績
|
区分 |
金額(千円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
|
クロコダイル |
14,715,644 |
78.7 |
101.1 |
|
エーグル |
2,427,881 |
13.0 |
51.2 |
|
その他 |
1,561,024 |
8.3 |
68.8 |
|
合計 |
18,704,551 |
100.0 |
86.7 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.エーグルブランドのライセンス契約は平成29年2月28日を以って終了しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は2017年に迎えた会社設立70周年を第三の創業と位置付け、新たな企業理念に「Sail for Change!“新しい価値”を“新しいつながり方”で」を掲げました。
時代・市場・環境は常に変化し、企業はその変化を敏感に察知し、柔軟に対応し、その時々でベストなパフォーマンスをしていかなければ生き残っていくことができないと考えます。
今後当社が更なる成長を遂げるためには、時代に適合した戦略を実践していくことが不可欠であります。メーカー発アパレル企業として当社が取り組んできた安心安全で高品質な商品の提供は今後も継続してまいりますが、時代の流れとともに物づくり以外にも求められる価値は益々多様化しております。お客様が求める“新しい価値を”テクノロジーを利用した“新しいつながり方”で提供するために、当社は未来を見据え時代・市場・環境の変化に呼応し、Change!しつづけてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点から、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指して経営に取り組んでおります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、中長期的な経営戦略として「ハードからソフトへの変革」を掲げ、お客様に対し“新しい価値”を“新しいつながり方”で伝えていくことで、「集客の拡大」「利益の拡大」を目指してまいります。
平成29年6月に迎えた会社設立70周年を第三の創業と位置付け、当社最大の基幹ブランドである「クロコダイル」の成長に注力するとともに新規事業の開発を推進してまいります。同時に、コスト削減と会社運営全体の効率化を図り、会社の更なる成長を目指してまいります。
また、株主還元と成長投資のバランスを重視し、業績と連動した高配当かつ安定配当の実施に努め、より一層の株主価値・企業価値の向上を目指してまいります。
(4)会社の対処すべき課題
来期の展望としましては、地政学リスクの高まりや米国の金融政策の動向等、世界経済に影響を与えるリスクが顕在化しており、当社を取り巻く環境の先行き不透明感は継続するものと思われます。
このような状況の中、当社グループは、これまで推進してまいりました「中期構造改革」が完了し、中期ビジョン「ハードからソフトへの変革」を中心に位置付けながら、次のフェーズ「中期成長戦略」へ舵を切ってまいります。引き続き「事業戦略」「投資戦略」「ワークスタイル変革」にフォーカスを絞り、他社にはない当社の強みを活かした独自のブランディング型ビジネスの確立に取り組んでまいります。
また、「中期構造改革」により、販管費が大幅に圧縮されるとともに収益を生み出しやすい機動的かつ効率的な収益構造に生まれ変わった今、当社グループは3年間の投資フェーズの中で、基幹事業及び新規事業へ積極的に投資を行い「中期成長戦略」を着実に推し進め、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
(5)会社の財務及び事業方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
(a)基本方針の内容
上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案またはこれに類似する行為があった場合においても、一概に否定するものではなく、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
一方で、わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大規模買付提案またはこれに類似する行為を強行する動きが想定されます。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
(b)不適切な支配の防止のための取組み
企業価値ひいては株主共同の利益の中長期的な確保・向上を目指す当社の経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに顧客、従業員及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠です。これら当社の事業特性に関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を適切に判断することはできません。突然大規模買付行為がなされたときに、大規模買付者の提示する提案内容が適正か否かを株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、大規模買付者及び当社取締役会の双方から必要かつ十分な情報が提供されることが不可欠であり、当社株式をそのまま継続保有することを考える株主の皆様にとっても、大規模買付者が当社の経営に参画したときの経営方針や事業計画の内容等は、その継続保有を検討するうえで重要な判断材料であります。同様に、当社取締役会が当該大規模買付行為についてどのような意見を有しているのかも、株主の皆様にとっては重要な判断材料となると考えます。以上のことから、当社取締役会は大規模買付行為が一定の合理的なルールに従って行われることが、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資すると考え、大規模買付行為がなされた場合における情報提供等に関する一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を設定するとともに、前述の会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって大規模買付行為がなされた場合には、それらの者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして対抗措置を含めた買収防衛策(以下「本プラン」といいます。)を継続しております。
<当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)の概要>
本プランは、①特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、②結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為を対象とします。
本プランにおける大規模買付ルールとは、事前に大規模買付者が当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、必要情報の提供完了後、対価を現金のみとする公開買付による当社全株式の買付けの場合は最長60日間、またはその他の大規模買付行為の場合は最長90日間を当社取締役会による評価・検討等の取締役会評価期間として設定し、取締役会評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始する、というものです。
本プランにおいては、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置はとりません。ただし、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合、大規模買付ルールを遵守しても当該大規模買付行為が会社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、必要かつ相当な範囲で新株予約権の無償割当等、会社法その他の法律及び当社定款上検討可能な対抗措置をとることがあります。このように対抗措置をとる場合、その判断の合理性及び公正性を担保するために、取締役会は対抗措置の発動に先立ち、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外監査役並びに社外有識者から選任された委員で構成する独立委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は対抗措置の発動の是非について、取締役会評価期間内に勧告を行うものとします。当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際して、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとします。
本プランは、平成27年11月20日開催の当社第69回定時株主総会において株主の皆様のご承認を賜り継続し、その有効期限は平成30年11月に開催予定の定時株主総会終結の時までとなっております。
本プランの詳細につきましては当社インターネットホームページ(http://www.yamatointr.co.jp/)をご参照ください。
(c)不適切な支配の防止のための取組みについての取締役会の判断
本プランは、会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであり、以下の点から、当社役員の地位維持を目的としたものではなく当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものではないと考えております。
(ア)買収防衛策に関する指針の要件を充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性の原則)を充足しています。
また経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。
(イ)株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること
本プランは、当社株式に対する大規模買付行為等がなされた際に、当該大規模買付行為等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続したものです。
(ウ)合理的な客観的発動要件の設定
本プランは、あらかじめ定められた合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されています。
(エ)独立性の高い社外者(社外監査役並びに社外有識者)の判断の重視
本プランにおける対抗措置の発動等に際しては、独立している社外者のみで構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するよう、本プランの透明な運用を担保するための手続きも確保されています。
(オ)株主意思を反映するものであること
本プランは、定時株主総会における株主の皆様のご承認を条件に、継続されたものであり、その継続について株主の皆様のご意向が反映されております。また、本プラン継続後、有効期間中であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、株主の皆様のご意向が反映されます。
(カ)デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により廃止することができるものとされており、当社の株式を大量に買付けた者が、当社株主総会で取締役を指名し、かかる取締役で構成される当社取締役会により、本プランを廃止することが可能であり、デッドハンド型買収防衛策ではありません。また、当社の取締役任期は1年であり、期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策でもありません。
当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクについては以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
(1)特定製品への依存によるリスク
当社グループが展開するブランドのうち基幹ブランドであります「クロコダイル」が、当連結会計年度において占める売上高構成比は、78.7%と非常に大きな比重となっております。当ブランドの売上動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)消費者の嗜好の変化等によるリスク
当社グループが取り扱う衣料品は、比較的ファッショントレンドの変化に左右されないアダルト層をターゲットにしたものやアウトドア分野の商品の比率が高くなっておりますが、景気変動の影響による個人消費の低迷や競合する同業他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)顧客の少子高齢化に伴うリスク
当社グループが展開するブランドには、売上高構成比は高くはありませんがファッション動向に敏感な年代をターゲットとしたものもあり、少子化によって購買層の減少が懸念されます。また、他の年代をターゲットとしたブランドに関しても高齢化によって、将来的には購買層の減少といった問題が発生する可能性があり、これらの問題によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)新規開発事業によるリスク
当社グループでは、特定製品への依存回避及び企業価値を向上させるために、消費者ニーズや市場動向に対応した新規業態やブランドの開発に積極的に取り組んでおります。新規開発事業については、十分な市場調査を行っておりますが、市場環境の急激な変化によっては当初計画が達成されない場合もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)天候、自然災害、新型インフルエンザ等の伝染病によるリスク
当社グループが取り扱う衣料品の売上は、冷夏暖冬等の異常気象や台風や地震等の自然災害によって、減少することが考えられます。特に売上比率の高い冬季の天候不順や異常気象は、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
また、新型インフルエンザ等の伝染病が日本国内で流行した場合、事業の一時中断や消費が減少する恐れがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)品質に関するリスク
当社グループが取り扱う衣料品の品質を維持することは、消費者からの信頼を得ると同時に、企業及びブランドイメージの維持につながることと認識しており、厳しい品質基準による管理を行っております。
このような管理体制にも関わらず、品質面での問題や製造物責任に関する事故が発生した場合には、企業及びブランドイメージの低下や損害賠償の請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)店舗出退店に関するリスク
当社グループが運営する直営店舗は賃借契約を締結することが基本であり、出店にあたり敷金・保証金を差し入れ、内・外装等の初期投資費用を掛けており、出店後も人件費及び家賃等が継続的に発生いたします。
そのため、政策により出店が増加すれば関連費用も比例して増加いたします。その際、賃貸人の倒産等によって敷金・保証金の全部または一部が回収できなくなる可能性があります。
なお、ショッピングセンターやGMS等へ出店している場合は、売上高如何または閉館等によってデベロッパーからの退店要請を受けることがあります。
また、新規出店に関しましては、ショッピングセンター等の出店計画が遅れるといった理由によって、会社の店舗政策が計画通りに進まないこともあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)店頭販売員の増加に関するリスク
当社グループが運営する直営店を主とする小売・自主管理型売場が増加することにより、店頭販売員数も増加することとなり、人件費、採用関連費用等の費用負担が発生いたします。また、売場は全国で展開しており、地域によっては販売員を採用することが困難な場合や、顧客サービス向上のための教育が徹底されないこともあり、当社グループの企業イメージや業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)海外におけるリスク
当社グループは、中国での生産事業を行っており、仕入に関しては中国を中心としたアジア諸国からの輸入比率が高水準にあります。それに伴い、為替レートの変動、テロや戦争等の政情不安、天災、SARS等の伝染病といったリスクが発生する恐れがあり、その結果、原価の高騰並びに、工場操業や製品輸入が困難になるといったリスクが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)知的財産権に関するリスク
当社グループでは国内外で商標権を所有し、管理・運営を行っておりますが、第三者による当社グループの権利侵害等により、企業またはブランドイメージの低下等の悪影響を受けることもあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)取引先に関するリスク
当社グループは、製造・卸・小売業として数多くの取引先を有しておりますが、取引先の信用度については、信用情報を検討し、常時取引先の経営状況を把握する体制を整えております。しかし予期せぬ経営破綻等により貸倒損失を計上する場合もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、GMS・百貨店等の取引については、今後、取引条件等の変更内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)個人情報に関するリスク
当社グループは、小売・自主管理型売場や通信販売等を通じて多くの個人情報を所有しており、これらの取り扱いについては管理体制を整備し細心の注意を払っておりますが、犯罪行為や管理面での問題により情報漏洩が発生した場合、社会的な信用問題や個人に対する賠償問題等が発生することがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)法的規制に関するリスク
当社グループでは法令遵守の重要性を強く認識し、商品の販売、仕入れ、情報管理において、景品表示法、独占禁止法、下請法、個人情報保護法等の法律の遵守を徹底しております。
しかしながら、社内でのコンプライアンス意識の徹底にも関わらず、法律違反を起こし損害賠償等の問題が発生した場合、あるいは法改正された場合、その内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)税制の改正に伴うリスク
当社グループの事業は主として衣料品を取り扱っており、税制の改正、例えば消費税の引き上げ等が実施された場合、個人消費が低迷することも考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外提携先と契約し、提携先所有の知的所有権を使用したブランド(ライセンスブランド)の衣料品等を販売しておりました。その契約の主なものは次のとおりであります。
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会社名 |
契約締結先 |
国名 |
契約内容 |
契約締結日 |
契約期間 |
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提出会社 |
エーグル・インターナショナル・エス・アー |
フランス |
1.商標使用権の許諾 2.技術情報の提供 3.製造権及び販売権の許諾 |
平成21年 6月29日 |
自平成22年1月1日 至平成29年2月28日 |
(注) 商標使用権の許諾料(ロイヤリティ)については、純売上高(直営店については総売上高)に対して一定料率を乗じた金額となっております。
なお、上記エーグル・インターナショナル・エス・アーとのライセンス契約は、平成29年2月28日を以って期間満了となり、同年3月1日に株式会社ラコステ ジャパンに承継いたしました。
特に記載すべき事項はありません。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成は、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りは過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる方法により行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
当連結会計年度における売上高は、187億4百万円となり、前年同期の215億6千6百万円と比べ28億6千1百万円の減少となりました。
②差引売上総利益
当連結会計年度における差引売上総利益は、87億7千3百万円となり、前年同期の99億5千1百万円と比べ11億7千8百万円の減益となりました。差引売上総利益率は46.9%と0.8ポイント向上いたしました。
③販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、80億1千6百万円となり、前年同期の96億1千3百万円と比べ15億9千6百万円の減少となり、売上高販管費率は44.6%から42.9%と1.7ポイント低下いたしました。
④営業利益
当連結会計年度における営業利益は、7億5千6百万円となり、前年同期の3億3千8百万円と比べ4億1千7百万円の増益となり、営業利益率は1.6%から4.0%と2.4ポイント向上いたしました。
⑤営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は、9千8百万円となり、前年同期の1億3百万円と比べ4百万円の減少となりました。受取配当金が3百万円減少したことが主な要因であります。
当連結会計年度における営業外費用は、3千7百万円となり、前年同期の8千万円と比べ4千2百万円の減少となりました。賃貸契約解約損が1千2百万円減少し、為替差損及び貸倒引当金繰入額が当連結会計年度は発生しなかったことが主な要因であります。
⑥経常利益
当連結会計年度における経常利益は、8億1千7百万円となり、前年同期の3億6千万円と比べ4億5千6百万円の増益となり、経常利益率は1.7%から4.4%と2.7ポイント向上いたしました。
⑦特別損益
当連結会計年度における特別利益は、3億6千4百万円となり、前年同期の5千3百万円と比べ3億1千万円の増加となりました。当連結会計年度にライセンス契約終了益3億2千5百万円が発生したことが主な要因であります。
当連結会計年度における特別損失は、7億5千1百万円となり、前年同期の39億5千3百万円と比べ32億1百万円の減少となりました。減損損失が30億9千1百万円、特別退職金が4億1千6百万円減少し、当連結会計年度に事業構造改善引当金繰入額が3億6百万円発生したことが主な要因であります。
⑧税金等調整前当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、4億2千9百万円となりました。前年同期は税金等調整前当期純損失35億3千8百万円であります。
⑨法人税等
当連結会計年度における法人税等合計は、2億2千2百万円となり、前年同期の△7千万円と比べ2億9千2百万円の増加となりました。
⑩親会社株主に帰属する当期純利益
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2億7百万円となりました。前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失34億6千8百万円であります。
(3)当連結会計年度の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、134億3千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億4千7百万円減少いたしました。主な要因は、商品及び製品が4億6千1百万円減少したことによるものであります。また、現金及び預金と有価証券を合わせた手元流動性資金は91億4千万円から5億1千1百万円増加し、96億5千2百万円となりました。固定資産は103億2千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億7百万円減少いたしました。主な要因は、有形固定資産が3億6千6百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は237億6千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億5千5百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は57億4千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億2千2百万円増加いたしました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が10億5千万円増加し、事業構造改善引当金が3億6百万円発生し、その他が7億3千4百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は4億9千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億6千5百万円減少いたしました。主な要因は、長期借入金が11億1千7百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は62億3千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億4千2百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は175億3千万円となり、前連結会計年度末に比べ8千7百万円増加いたしました。主な要因は、自己株式が1億6千9百万円増加し、その他有価証券評価差額金が1億6千1百万円増加したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は73.8%(前連結会計年度末は70.8%)となりました。
(4)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。