第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社は2017年6月に迎えた会社設立70周年を経た現在、改めて原点である顧客起点に立ち返り「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、中期ビジョン「Yamato2023」を始動しております。

 時代・市場・環境は常に変化し、企業はその変化を敏感に察知し、柔軟に対応し、その時々でベストなパフォーマンスをしていかなければ生き残っていくことができないと考えます。

 今後当社が更なる成長を遂げるためには、時代に適合した戦略を実践していくことが不可欠であります。メーカー発アパレル企業として当社が取り組んできた安心安全で高品質な商品の提供は今後も継続してまいりますが、時代の流れとともに物づくり以外にも求められる価値は益々多様化しております。転換期を迎えた人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中、いつの時代でもお客様に求められ続ける真のブランド創りを目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点から、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指して経営に取り組んでおります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社は、中長期的な経営戦略として中期ビジョン「Yamato2023」を始動しております。

 当社最大の基幹ブランドである「クロコダイル」は、ライフスタイルテーマ「クロコダイルTrad2020」のもと、改めて顧客起点に立ち返り、ブランドコンセプトに基づいた既顧客の満足度向上と活性化につながる商品の強みや付加価値を戦略的に構築し、また潜在顧客が興味を持ち共感できる新しいスタイルを提案してまいります。さらに商品・店・コミュニケーション等すべてにおいて一貫性を保ち提供することで、お客様のブランドに対する認知・認識を深め顧客を獲得し、事業の持続的成長を目指してまいります。新規事業である「CITERA」は、“アクティブ・トランスファー・ウェア”をテーマにスタンダードなスタイルにテクノロジーを用いた素材や機能を持たせ、都市内都市間の移動を「より快適」で「よりスマート」にするフリクションレスで利便性の高い商品の開発に注力するとともに、新しいファンクションやサービスへの投資を積極的に行うことで、更なる売上拡大を目指しております。また、米国発アウトドアファッションブランド「Penfield(ペンフィールド)」と、ハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」はブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業の拡大を目指してまいります。

 また、株主還元と成長投資のバランスを重視し、業績と連動した高配当かつ安定配当の実施に努め、より一層の株主価値・企業価値の向上を目指してまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 来期の展望としましては、消費増税による衣料品に対する根強い節約志向に加え、新型コロナウイルス感染症の収束時期が不透明である中で、国内外の経済活動の停滞による個人消費の落ち込みも懸念され、当社を取り巻く環境の先行き不透明感は継続するものと思われます。現時点で、新型コロナウイルス感染症の収束時期や影響を正確に予測することは困難ではありますが、今後の状況によっては、各商業施設・直営店舗における営業時間の短縮及び臨時休業等が実施され、既存店舗の稼働率が低下し売上高が減少する等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 このような状況の中、当社グループは、原点である顧客起点に立ち返り「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、3年後のあるべき姿を目指し、中期ビジョン「Yamato2023」を始動しております。大きな転換期を迎えた人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中、いつの時代でもお客様に求められ続ける真のブランド創りを目指してまいります。

 また、現コロナ禍を切り抜け、将来にわたり継続的に利益を残せる企業へ向けた構造改革に着手しながら、①収益率を高める分野(GMS) ②売上を徹底的に伸ばす分野(EC/CITERA) ③将来の成長基盤を確立する分野(直営)、それぞれの戦略を着実に実行することで事業構造の転換を図ってまいります。

①収益率を高める分野(GMS)については、ミッションである「もの創り」「人創り」に基づき、顧客起点で商品開発・店舗運営・販売を推し進めることで既顧客の活性化と潜在顧客の獲得に努め、収益率を高めながら店舗当たりの売上向上を目指してまいります。

②売上を徹底的に伸ばす分野(EC/CITERA)については、成長著しいEC事業への積極投資により、既顧客に加え店舗で獲得した新規登録会員に向けた販売を強化。また、特にレディスを重視し、EC専用商品の開発も試みながら潜在顧客をも取り込むことで更なる成長拡大を図ってまいります。

③将来の成長基盤を確立する分野(直営)については、直営店をECと共に将来の成長領域と位置付け、潜在顧客の獲得を目指し、改めて商品と店舗の原型をつくることから再スタートいたします。

これら一つ一つの戦略を確実に実行することで事業構造の転換を図り、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があるとして認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。記載内容のうち将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 

(1)特定製品への依存によるリスク

 当社グループが展開するブランドのうち基幹ブランドであります「クロコダイル」が、当連結会計年度において占める売上高構成比は、89.4%と非常に大きな比重となっております。当ブランドの売上動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)消費者の嗜好の変化等によるリスク

 当社グループが取り扱う衣料品は、比較的ファッショントレンドの変化に左右されないアダルト層をターゲットにしたものやアウトドア分野の商品の比率が高くなっておりますが、景気変動の影響による個人消費の低迷や競合する同業他社の動向に加え、消費者の嗜好の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)顧客の少子高齢化に伴うリスク

 当社グループが展開するブランドには、売上高構成比は高くはありませんがファッション動向に敏感な年代をターゲットとしたものもあり、少子化によって購買層の減少が懸念されます。また、他の年代をターゲットとしたブランドに関しても高齢化によって、将来的には購買層の減少といった問題が発生する可能性があり、これらの問題によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)新規開発事業によるリスク

 当社グループでは、特定製品への依存回避及び企業価値を向上させるために、消費者ニーズや市場動向に対応した新規業態やブランドの開発に積極的に取り組んでおります。新規開発事業については、十分な市場調査を行っておりますが、市場環境の急激な変化によっては当初計画が達成されない場合もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)天候等、自然災害によるリスク

 当社グループが取り扱う衣料品等の売上高は、冷夏暖冬等の異常気象や、台風や地震等の自然災害によって減少することが考えられます。特に売上高比率の高い冬季の天候不順や異常気象は、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

  (6)新型コロナウイルス感染症および新型インフルエンザ等の伝染病によるリスク

 新型コロナウイルス感染症の拡大や、新型インフルエンザ等の伝染病が日本国内で流行した場合、店舗の営業時間の短縮や臨時休業の実施等、事業の一部中断や消費が減少する恐れがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当連結会計年度におきまして、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、各商業施設・直営店舗の営業時間の短縮及び臨時休業等が実施されたことにより、既存の店舗における稼働率が低下する等、売上高が減少し当社グループの業績に大きな影響を与えております。

 現時点で、新型コロナウイルス感染症の収束時期や、その影響を正確に予測することは困難であり、今後の状況によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)品質に関するリスク

 当社グループが取り扱う衣料品の品質を維持することは、消費者からの信頼を得ると同時に、企業及びブランドイメージの維持につながることと認識しており、厳しい品質基準による管理を行っております。

 このような管理体制にも関わらず、品質面での問題や製造物責任に関する事故が発生した場合には、企業及びブランドイメージの低下や損害賠償の請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)店舗出退店に関するリスク

 当社グループが運営する直営店舗は賃借契約を締結することが基本であり、出店にあたり敷金・保証金を差し入れ、内・外装等の初期投資費用を掛けており、出店後も人件費及び家賃等が継続的に発生いたします。

 そのため、政策により出店が増加すれば関連費用も比例して増加いたします。その際、賃貸人の倒産等によって敷金・保証金の全部または一部が回収できなくなる可能性があります。

 なお、ショッピングセンターやGMS等へ出店している場合は、売上高如何または閉館等によってデベロッパーからの退店要請を受けることがあります。

 また、新規出店に関しましては、ショッピングセンター等の出店計画が遅れるといった理由によって、会社の店舗政策が計画通りに進まないこともあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)店頭販売員の増加に関するリスク

 当社グループが運営する直営店を主とする小売・自主管理型売場が増加することにより、店頭販売員数も増加することとなり、人件費、採用関連費用等の費用負担が発生いたします。また、売場は全国で展開しており、地域によっては販売員を採用することが困難な場合や、顧客サービス向上のための教育が徹底されないこともあり、当社グループの企業イメージや業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)海外におけるリスク

 当社グループは、仕入に関しては中国を中心としたアジア諸国からの輸入比率が高水準にあります。それに伴い、為替レートの変動、テロや戦争等の政情不安、天災、SARS等の伝染病といったリスクが発生する恐れがあり、その結果、原価の高騰並びに、工場操業や製品輸入が困難になるといったリスクが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)知的財産権に関するリスク

 当社グループでは国内外で商標権を所有し、管理・運営を行っておりますが、第三者による当社グループの権利侵害等により、企業またはブランドイメージの低下等の悪影響を受けることもあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)取引先に関するリスク

 当社グループは、製造・卸・小売業として数多くの取引先を有しておりますが、取引先の信用度については、信用情報を検討し、常時取引先の経営状況を把握する体制を整えております。しかし予期せぬ経営破綻等により貸倒損失を計上する場合もあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、GMS・百貨店等の取引については、今後、取引条件等の変更内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)個人情報に関するリスク

 当社グループは、小売・自主管理型売場や通信販売等を通じて多くの個人情報を所有しており、これらの取り扱いについては管理体制を整備し細心の注意を払っておりますが、犯罪行為や管理面での問題により情報漏洩が発生した場合、社会的な信用問題や個人に対する賠償問題等が発生することがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)法的規制に関するリスク

 当社グループでは法令遵守の重要性を強く認識し、商品の販売、仕入れ、情報管理において、景品表示法、独占禁止法、下請法、個人情報保護法等の法律の遵守を徹底しております。

 しかしながら、社内でのコンプライアンス意識の徹底にも関わらず、法律違反を起こし損害賠償等の問題が発生した場合、あるいは法改正された場合、その内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)税制の改正に伴うリスク

 当社グループの事業は主として衣料品を取り扱っており、税制の改正、例えば消費税の引き上げ等が実施された場合、個人消費が低迷することも考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善を背景にこれまで緩やかな回復傾向が続いておりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により経済活動が大きく停滞し景況感が急速に悪化する等、先行き不透明な状況で推移いたしました。
 一方、当アパレル・ファッション業界におきましては、消費増税による根強い節約志向に加え、新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う商業施設の臨時休業や人々の外出自粛等による影響も大きく、極めて厳しい状況が続きました。
 このような経営環境の中、当社グループは、現コロナ禍を切り抜け継続的に利益を残せる企業へ向けた構造改革に着手する中で「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、3年後のあるべき姿を目指し、中期ビジョン「Yamato2023」を始動しております。大きな転換期を迎えた人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中で、いつの時代でもお客様に求められ続ける真のブランド創りを目指してまいります。
 基幹事業である「クロコダイル」は、販売開始から半世紀以上が経ち、現在のGMSにおける自主管理売場の展開開始から20年の経過を機に「クロコダイルTrad2020」を掲げました。改めて原点である「顧客起点」に立ち返り、ミッションに基づいた「もの創り」「人創り」を実践するべく、既顧客の満足度向上と活性化に繋がる価値創造に注力するとともに、これからの潜在顧客が興味を持ち共感できる価値を創造し、商品・店・コミュニケーション等すべてにおいて一貫性を保ち提供することで更なるブランドの認知・認識を深め、事業の持続的な成長を目指してまいります。
 新規事業では、“アクティブ・トランスファー・ウェア”をテーマとした「CITERA(シテラ)」と米国発アウトドアファッションブランド「Penfield(ペンフィールド)」を展開しております。ブランドの顔となる商品開発に注力するとともに、新しいファンクションやサービスへの投資を積極的に行い、WEBマーケティングやPop-upストアの展開を筆頭に、当社が直接運営する事業に加え、国内外のライセンス展開も目指してまいります。また、日本国内における商標権を取得したハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」は、従来のライセンスパートナーによる専門店向け卸に加え、新たなパートナーと共に立ち上げたトップライン「Lightning Bolt Black Label(ライトニングボルトブラックレーベル)」によるブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業の拡大を目指してまいります。
 一方、当社グループの物流業務を請負う子会社ヤマト ファッションサービス株式会社では、在庫管理や入出荷業務の精度向上に努めるとともに、新たに導入した自動ソーターが本格稼働し始める等、積極的な投資を行うことで更なる業務の生産性向上を図っております。

 

 以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

 (ア)財政状態

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は、90億9千5百万円となり、前連結会計年度末と比べ22億5千万円減少いたしました。現金及び預金と有価証券を合わせた手元流動性資金は75億2千5百万円から21億9千1百万円減少し、53億3千4百万円となりました。

当連結会計年度末における固定資産は、118億2千2百万円となり、前連結会計年度末と比べ2億2千7百万円減少いたしました。主な要因は、無形固定資産が8千5百万円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は209億1千7百万円となり、前連結会計年度末と比べ24億7千7百万円減少いたしました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は40億1千万円となり、前連結会計年度末と比べ10億1千5百万円減少いたしました。主な要因は、支払手形及び買掛金が2億7千5百万円、電子記録債務が3億4千万円、その他の流動負債が1億9千5百万円、それぞれ減少したこと等によるものであります。

当連結会計年度末における固定負債は11億7百万円となり、前連結会計年度末と比べ8千8百万円増加いたしました。主な要因は、繰延税金負債が2億9百万円新たに発生し、長期借入金が1億1千7百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は51億1千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ9億2千7百万円減少いたしました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は157億9千9百万円となり、前連結会計年度末と比べ15億5千万円減少いたしました。主な要因は、利益剰余金が16億4千4百万円減少し、その他有価証券評価差額金が1億1千8百万円増加したこと等によるものであります。

この結果、自己資本比率は75.5%(前連結会計年度末は74.2%)となりました。

 

 (イ)経営成績

 当連結会計年度における連結業績は、新型コロナウイルス感染症による影響を大きく受け、売上高が142億5千2百万円(前年同期比15.3%減)と減収になりました。利益面では、売上総利益率は42.1%(前年同期比3.3ポイント減)となり、販売費及び一般管理費は69億2千9百万円(前年同期比1.8%減)、営業損失は9億2千3百万円(前年同期は営業利益5億8千2百万円)、経常損失は7億6千万円(前年同期は経常利益6億6千9百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は、12億9千5百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益5億2千9百万円)となりました。

 セグメントごとの売上高では、繊維製品製造販売業139億4千6百万円(前年同期比15.5%減)、不動産賃貸事業3億6百万円(前年同期比2.1%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により14億8千5百万円、投資活動により1億6千8百万円、財務活動により5億3千6百万円、それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末と比べ21億9千1百万円減少し、当連結会計年度末には53億3千4百万円となりました。

なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は14億8千5百万円(前年同期は得られた資金7億3千4百万円)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失10億2千8百万円、減価償却費2億2千2百万円、減損損失1億7千5百万円、仕入債務の減少額6億1千6百万円、売上債権の減少額3億5千4百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は1億6千8百万円(前年同期は得られた資金2億3千8百万円)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出3億2千5百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入2億7千3百万円、投資有価証券の取得による支出1億5百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は5億3千6百万円(前年同期は使用した資金3億7千4百万円)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出2億2千9百万円、配当金の支払額3億4千9百万円等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

 (1)生産実績

 当連結会計年度は当社グループ内での生産は行っておりませんので、記載を省略しております。

 

 (2)仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(アイテム別)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品製造販売業

カットソーニット

2,370,896

89.5

 

布帛シャツ

1,421,773

90.1

 

横編セーター

1,060,787

103.0

 

アウター

2,487,395

98.8

 

ボトム

671,675

81.3

 

小物・その他

360,898

66.1

 

8,373,427

91.6

不動産賃貸事業

合計

8,373,427

91.6

 

(顧客別)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品製造販売業

メンズ

4,874,664

91.7

 

レディス

3,494,884

91.4

 

その他

3,877

67.0

 

8,373,427

91.6

不動産賃貸事業

合計

8,373,427

91.6

(注)1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 (3)受注実績

 受注生産を行っていないため、記載を省略しております。

 

 

 (4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

①セグメント販売実績

(アイテム別)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品製造販売業

カットソーニット

4,017,107

83.8

 

布帛シャツ

2,428,526

81.7

 

横編セーター

1,829,143

96.1

 

アウター

3,785,857

83.8

 

ボトム

1,141,790

83.0

 

小物・その他

743,753

79.2

 

13,946,177

84.5

不動産賃貸事業

306,208

97.9

合計

14,252,386

84.7

 

(顧客別)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

繊維製品製造販売業

メンズ

7,769,956

83.6

 

レディス

6,052,138

85.6

 

その他

124,083

85.8

 

13,946,177

84.5

不動産賃貸事業

306,208

97.9

合計

14,252,386

84.7

(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年9月1日

至 2019年8月31日)

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

金額(千円)

比率(%)

金額(千円)

比率(%)

イオングループ

4,518,722

26.9

3,914,741

27.5

株式会社イトーヨーカ堂

4,133,305

24.6

3,242,172

22.7

ユニー株式会社

2,373,835

14.1

1,896,636

13.3

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

②ブランド別販売実績

区分

金額(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

クロコダイル

12,747,902

89.4

84.3

その他

1,504,483

10.6

88.6

合計

14,252,386

100.0

84.7

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成は、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りは過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる方法により行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果と異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当連結会計年度の財政状態の分析

 当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 (ア)財政状態」をご参照ください。

 

③当連結会計年度の経営成績の分析

(ア)売上高

 当連結会計年度における売上高は、142億5千2百万円と、前年同期の168億1千8百万円と比べ25億6千5百万円の減少となりました。

 基幹事業である「クロコダイル」につきましては、まず上期における消費増税や気象災害、さらには暖冬等による影響を想定以上に受けた結果となり、MD設計・在庫・粗利率等の個別の課題克服に向けた戦略を描き下期に臨みました。しかしながら、3月以降新型コロナウイルスの感染拡大に伴う商業施設の臨時休業や人々の外出自粛等により来店客数が減少したことで、第3四半期(3~5月)における既存店売上は前年同期比約50%となり、本来最盛期となる春夏プロパー販売の落ち込みにより利益面への影響も強く受けました。第4四半期(6~8月)における既存店売上は前年同期比約90%と回復基調となるものの、クロコダイルグループの年間売上高は前年同期と比較して16%の減収となりました。一方、現コロナ禍におけるチャネル戦略で最も重要な位置づけと言っても過言ではないEコマースは、デジタルとアナログを効果的に融合したマーケティングや利便性向上を目指した新サービスの導入、さらに「クロコダイル」アプリもスタートする等積極的な投資を行った結果、「クロコダイル」の会員数は前年同期比37%増の約27万人に達し、その売上も前年同期比31%増、新規事業も加えた全社EC売上は前年同期比34%増と引き続き高い伸び率を継続しております。

 

(イ)売上総利益率、販売費及び一般管理費、営業損益

 当連結会計年度における売上総利益率は、上期の増税・気象災害・暖冬等の影響によるプロパー販売不振、および下期の新型コロナウイルス感染症の影響による不採算ブランドの整理等に伴う在庫適正化を行ったことで42.1%(前年同期比3.3ポイント減)となりました。

 販売費及び一般管理費は、新たな会員獲得に向けた新サービスの導入や、テレコマースを主目的とした新聞広告等、優位性を生む事業への先行投資を行いながらも、コロナ禍において徹底した経費の見直しや無駄の排除を行ったことで、前年同期の70億5千8百万円と比べ1億2千8百万円の減少となっております。

 この結果、当連結会計年度における営業損失は、9億2千3百万円となり、前年同期の営業利益5億8千2百万円と比べ15億6百万円の減益となりました。

 

(ウ)税金等調整前当期純損益

 当連結会計年度における税金等調整前当期純損失は、10億2千8百万円となり、前年同期の税金等調整前当期純利益6億8千8百万円と比べ17億1千7百万円の減益となりました。前年同期に発生しなかった特別利益の投資有価証券売却益、特別損失の減損損失が当連結会計年度に発生したことが主な要因であります。

 

(エ)親会社株主に帰属する当期純損益

 これらの結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、12億9千5百万円となり、前年同期の親会社株主に帰属する当期純利益5億2千9百万円と比べ18億2千5百万円の減益となりました。

 

④当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2016年8月期

2017年8月期

2018年8月期

2019年8月期

2020年8月期

自己資本比率(%)

70.8

73.8

75.3

74.2

75.5

時価ベースの自己資本比率(%)

33.5

39.6

47.4

35.9

35.0

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

5.1

3.4

1.6

1.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

13.6

20.0

38.8

103.0

 自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

(注5)2020年8月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

 

⑤経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照ください

 

⑥資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。

 この方針に従い、当連結会計年度における運転資金及び設備投資資金については、自己資金により充当しました。

 今後の資金需要のうち、主なものは、運転資金の他、店舗の出店及び改修などの設備投資資金等であります。これらの資金についても、基本方針に基づき、主に自己資金により充当する予定でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。

 

⑦経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、株主資本の効率的運用及び収益性の追求の観点から、ROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指して経営に取り組んでおります。

 当連結会計年度におけるROEは、△7.8%と前年同期比10.8ポイント減少しました。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 特に記載すべき事項はありません。