文中の、将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループを取り巻く環境は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けたインフラ整備や、老朽化したインフラの再整備などにより、公共事業の拡大が見込まれることや、空調服や冷感コンプレッション等の、猛暑対策・熱中症対策商品の需要拡大が見込まれることから、ワーキングウェアの市場拡大も期待されます。しかしながら、2019年10月からの消費税増税による景気への影響や、米中貿易摩擦や、日韓経済摩擦、朝鮮半島情勢などの国際情勢が今後、日本経済にどのような影響をもたらすか不透明な状況が続くことが懸念され、長期的には少子高齢化に伴う労働人口の減少が懸念されるなど、経営を取り巻く環境は引き続き厳しい状況が続くものと想定されます。
このような状況のなか当社グループといたしましては、積み増した豊富な在庫を武器に、「揃う自重堂」、ご注文に即座に対応できる自重堂として、販売代理店・ユーザーの皆様の信頼回復に努め、売上・利益の拡大を図ってまいります。生地などの原材料費や、物流費等の経費が上昇しているなか、全社を挙げて、今まで以上に経費削減を推し進め、コスト抑制を図る一方で、引き続き、広告宣伝活動を積極的に推し進め、「JICHODO(ジチョウドウ)」、「Jawin(ジャウィン)」、「Z-DRAGON(ジィードラゴン)」の主力3ブランドを中心に、ブランド知名度の向上による市場シェアの拡大に努めてまいります。また、フットウェアや、医療用白衣・介護ウェア、メンズカジュアルにおいては、新たな流通ルートの開拓と、販売力のある取引先との関係強化に努め、売上拡大に努力してまいります。
生産面におきましては、リニューアルした在庫予測システム並びに製品納期管理システムを更に進化させ、顧客サービスの向上と販売機会ロスの低減に取り組んでまいります
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)特定の地域への生産の依存について
当社グループは、衣料用繊維製品の製造・販売を主な事業内容としておりますが、その製品の多くが海外拠点において生産されております。現在海外生産拠点の分散化を推進してはおりますが、現状では、特に中華人民共和国に集中しております。当該国における何らかの要因により生産活動に支障が生じた場合には、他地域への生産の振替を行う必要が発生いたしますが、振替がスムーズに行えなかった場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に悪影響を与える可能性があります。
(2)為替変動について
当社グループは輸入仕入比率が高く、仕入価格は直接又は間接的にUSドル及び人民元と連動していることから、為替変動の影響を受け仕入コストが変動する要因となります。このため、為替予約取引によりリスクヘッジを行っておりますが、これにより当該リスクを完全に回避できるものではありませんので、為替の動向により当社の業績に影響を与える可能性があります。
(3)デリバティブ取引について
当社グループにおきましては、輸入取引に係る為替変動のリスクに対応するため、デリバティブ取引を実施しております。デリバティブ取引については、時価による損益処理を行っておりますので、各期末における為替レートや日米金利差等により評価損益が計上され、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)棚卸資産等の評価について
当社グループにおきましては、需要予測による見込み生産を行っております。過去の実績や市況の動向などを勘案し、生産量を算定しておりますが、市況の急激な変化や天候不順などの理由により見込み違いとなる可能性があります。その結果、棚卸資産の増加や、見切り販売による利益率の低下などにより財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)株式保有について
当社グループは、金融機関や販売または仕入に係る取引会社の株式を保有しているため、株式市場の価格変動リスクを負っております。
(1)経営成績等の概要
① 財政状態及び経営成績
当連結会計年度(2018年7月1日~2019年6月30日)におけるわが国経済は、2018年内におきましては、堅調な企業業績や雇用環境の改善等により、緩やかな回復基調にありましたが、2019年に入ってからは景気回復の力強さを欠き、足踏み状態が見受けられます。加えて、長期化する米中貿易摩擦問題や英国のEU離脱問題などの影響による世界経済の減速懸念や、地震や豪雨など相次ぐ自然災害の影響もあり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。ワーキングウェア業界におきましては、高齢化・労働人口の減少などによりマーケットは縮小傾向にある一方で、異業種からの参入が相次ぎ、競争はますます激化しております。また、深刻な人手不足を理由とする物流費の上昇、段ボール等の紙、光熱費、そして、生地などの原材料価格も上昇しており、引き続き厳しい経営環境となっております。
このような状況のもと当社グループにおきましては、ワーキングウェア事業においては、前連結会計年度において商品の品切れ、納期遅れが多発し、代理店・ユーザーの皆様にご迷惑をお掛けしたことから、当連結会計年度においては、積極的に在庫の積み増しを行い、当社事業の基幹である、ご注文に即時対応できる体制・備蓄型ビジネスモデルの再整備に努め、販売機会ロスの低減と、代理店・ユーザー様からの信頼回復を図ってまいりました。フットウェア分野におきましては、商品開発を強化し、デザイン性、機能性、価格訴求力を兼ね備えた商品の充実に注力し、個人需要だけでなく、法人需要の受注強化に努めてまいりました。医療用白衣・介護ウエアにおきましては、新規開拓に取り組むとともに、販売力のある大手販売先との取組みを強化し、売上の拡大を図ってまいりました。メンズカジュアル事業においては、大手販売店との更なる取組みが奏功し、売上・利益ともに大幅に拡大いたしました。
また、拡大が続くネット販売市場においても当社商品が支持されるよう、主要ブランド「JICHODO(ジチョウドウ)」、次世代戦略ブランド「Jawin(ジャウィン)」、世界戦略ブランド「Z-DRAGON(ジィードラゴン)」の3ブランドを中心に、さまざまな媒体での広告宣伝活動を積極的に行い、ブランド知名度の向上に努め、売上・利益の拡大を図ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、広告宣伝活動の効果などにより「Jawin(ジャウィン)」ブランドや、市原隼人氏をイメージキャラクターに起用した「Z-DRAGON(ジィードラゴン)」ブランド、熱中症対策商品として「空調服」が好調に売上を伸ばしていることや、メンズカジュアル事業も事業構造の転換により売上が大幅に拡大していること、及び前連結会計年度において子会社化した株式会社ライオン屋の業績が寄与したことなどにより、売上高は19,359百万円(前連結会計年度比11.5%増)と、前年を上回る結果となりました。営業利益については、顧客満足度の向上を図るため、当社グループと海外工場間の資材や製品の輸送の一部を従来の船便から航空便に切り替えたことによる費用が累計約270百万円かかったこと、そして、老朽化した設備の補修・整理・解体・廃棄により約100百万円の費用がかかったことなどにより、2,548百万円(前連結会計年度比12.2%減)となりました。経常利益は、営業利益の減少などにより2,744百万円(前連結会計年度比13.2%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、当社グループの生産委託先が倒産したこと等により無償支給材料の回収が困難となったため、当該損失262百万円を「無償支給材料関連損失」として特別損失に計上したことなどにより、1,571百万円(前連結会計年度比29.4%減)となりました。
なお、当社グループは衣料品製造販売事業の単一セグメントに該当するため、セグメント情報は記載しておりません。
(注) 上記記載金額には、消費税等を含んでおりません。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は前連結会計年度より5,451百万円減少し、1,942百万円(前連結会計年度比73.7%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は3,899百万円(前連結会計年度は897百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,474百万円、減価償却費132百万円、仕入債務の増加970百万円等による増加と、売上債権の増加270百万円、たな卸資産の増加6,266百万円、法人税等の支払額798百万円等による減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は692百万円(前連結会計年度は211百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出392百万円、関係会社出資金の払込による支出131百万円、保険積立金の積立による支出124百万円等による減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は872百万円(前連結会計年度は734百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額865百万円等による減少によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、衣料品製造販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年7月1日 至 2019年6月30日) |
前年同期比(%)
|
|
衣料品製造販売事業(千円) |
177,910 |
10.4 |
(注) 金額は、販売価格により算出しており、消費税等を含んでおりません。
b.製品仕入実績
当社グループは、衣料品製造販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の製品仕入実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年7月1日 至 2019年6月30日) |
前年同期比(%)
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衣料品製造販売事業(千円) |
12,560,190 |
126.9 |
(注) 金額は、仕入価格により算出しており、消費税等を含んでおりません。
c.受注実績
当社グループは、主として需要見込みによる生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当社グループは、衣料品製造販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年7月1日 至 2019年6月30日) |
前年同期比(%)
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衣料品製造販売事業(千円) |
19,359,599 |
11.5 |
(注) 販売実績金額には、消費税等を含んでおりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高につきましては、概ね計画どおりに推移し、前連結会計年度に比べ2,000百万円増加し19,359百万円となりました。
売上総利益は、粗利率が低下したものの売上高が増加したことにより、前連結会計年度に比べ136百万円増加し6,006百万円となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ355百万円減少し2,548百万円となりました。
経常利益は、営業利益が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ418百万円減少し、2,744百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益が688百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ653百万円減少し1,571百万円となりました。
③ 財政状態に関する分析
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,238百万円増加し、38,881百万円となりました。
流動資産は28,719百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,508百万円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金が270百万円、商品及び製品が6,480百万円、流動資産その他が416百万円増加したことと、現金及び預金が5,451百万円、原材料及び貯蔵品が210百万円減少したことなどによるものであります。
固定資産は10,161百万円となり、前連結会計年度末に比べ269百万円減少いたしました。これは主に、土地が332百万円増加したことと、投資有価証券が668百万円減少したことなどによるものであります。
流動負債は6,151百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,254百万円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が970百万円、未払金が125百万円、未払法人税等が174百万円増加したことなどによるものであります。
固定負債は1,241百万円となり、前連結会計年度末に比べ257百万円減少いたしました。これは主に、繰延税金負債が209百万円減少したことなどによるものであります。
純資産は31,488百万円となり、前連結会計年度末に比べ241百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が706百万円増加したことと、その他有価証券評価差額金が465百万円減少したことなどによるものであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当連結会計年度においては、前述の「2.事業等のリスク」に記載した需要予測に大きな差異は発生せず、また、海外における生産については、一部生産計画に乱れが生じたものの速やかに対応を行ったことにより、経営成績に重要な影響を与える要因は発生しておりません。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、3,899百万円の資金を使用しております。投資活動によるキャッシュ・フローでは、有形固定資産の取得による支出などにより692百万円の資金を使用しており、財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払額などにより872百万円の資金を使用しております。これにより現金及び現金同等物は前連結会計年度に比べ5,451百万円減少し1,942百万円となりました。資金残高は当面必要と考えられる資金額として問題ない水準にあると判断しております。
これらの資金に対しましては、自己資本比率が81.0%と十分な資本を維持しているため、全額自己資金にて調達しており、外部からの有利子負債残高はありません。今後の資金需要におきましては、銀行借入も検討してまります。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
目標とする経営指標といたしましては、当社グループにおきましては、自己資本利益率(ROE)の維持・向上を重要な経営課題と認識しております。
当社グループの主力事業であるユニフォーム事業においては、需要予測のもとメーカーである当社が製品在庫を保有し、販売代理店を経由したユーザー様からのご注文に対し、即座に納品する体制を整えています。そのため機会ロスを低減するよう豊富な在庫を準備しており、このような備蓄型ビジネスモデルが当社経営戦略の重要な柱の一つであります。この備蓄型ビジネスモデルを中長期的に実施していくためには健全な財務基盤が必要であり、ROEの向上を過度に追求することは、株主様に対する継続的かつ長期的な利益還元につながらないと考えております。ROE5%を目安としながら、更なる資本効率の向上を図ってまいります。
なお、当社グループにおきましては、ROEの計算に際しては、「為替デリバティブ評価損益」を除くものとしております。当社グループでは、外貨建取引の為替ヘッジを目的とした為替デリバティブ取引を行っており、期末時点において為替デリバティブ評価損益を計上しております。この為替デリバティブ評価損益は、期末日時点の時価評価であり、実現した損益ではありません。このような為替デリバティブ時価評価損益を損益計上した当期純利益を基準としてROEを計算すると、当社グループの場合、実態と乖離した数値となる可能性が高くなります。従ってROE計算の前提条件としては、「為替デリバティブ評価損益」を除いて算出しております。以上の前提による当連結会計年度の、実質ROEは5.1%となります。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。