第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本文における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当企業グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当企業グループは、創業以来一貫して、婚礼衣裳の製造販売を主たる業務として行い、社是として「お客さまの利益を創る」「社会奉仕」「社員の生活向上」の3つの理念、信条として「夢を持って」「夢を創り」「夢を売ろう」を掲げ、労使一体の経営を進めております。

 

(2) 経営戦略等

 当企業グループは経営戦略として、以下の展開を推進しております。

 第1の経営戦略は、総合ブライダル企業として確固たる地位を築くことであります。婚礼衣裳業界への販売を積極的に進めるとともに、挙式関連サービス事業領域(貸衣裳・挙式・披露宴・写真・映像・美容市場)の事業展開を積極的に推進し、当企業グループの市場拡大に向けさらに推し進めてまいります。

 第2の経営戦略は、財務体質の強化であります。積極的なコンシューマー事業部門の展開に伴い継続的な資金需要が予想されますが、収益力を高めることでキャッシュ・フローの増加を図り、強固な企業体質構造に変革する必要があります。

 第3の経営戦略は、人材の確保及び育成であります。新たな事業領域を拡大させていくなかで、優秀な人材の確保は重要な課題であります。モチベーションを高める労務管理と人事教育部門の強化を図り、経営資源の一つであります人材の効率化を積極的に進めてまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当企業グループは、2019年8月期から2021年8月期までの3カ年について、中期経営計画を策定し、売上高(連結ベース)、自己資本利益率(ROE)、自己資本比率(連結ベース)を経営の目標指標としておりましたが、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を予測することが困難なことから、中期経営計画の最終年度である2021年8月期の連結業績予想については未定とさせていただいております。

このような事業環境のなか、状況に応じてスクラップ・アンド・ビルドの決定を迅速に進め、健全な企業体質を保持し、新たな成長戦略への足がかりを築いてまいります。

 

(4) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の当企業グループを取り巻く経営環境を展望すると、ブライダル市場は、日本国内の少子高齢化が進展し、婚姻組数の減少は避けられない状況であります。また、当企業グループの主要販売先である婚礼衣裳業界は、挙式・披露宴の多様化や新規挙式施設の増加等により競争がますます熾烈になっております。当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、3月以降に予定されていた挙式・披露宴の大部分が日程延期やキャンセルになる等、当企業グループの経営成績等に重要な影響が生じております。新型コロナウイルス感染症の影響については、今後も一定期間にわたり継続するものと見込まれ、引き続き大変厳しい環境であると認識しております。

 このような状況を踏まえ、当企業グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下のようなものが挙げられます。

① 成長戦略

 当企業グループは、主たる販売先である貸衣裳業界の需要動向に左右されない企業体質にするため、挙式関連サービス事業領域に位置するコンシューマー事業部門の展開を積極的に推進しております。

 コンシューマー事業部門においては、業務提携を軸にした衣裳事業、写真・映像事業、美容事業に力を入れ、市場のシェアアップを図ってまいります。同時に、各事業の店舗のスクラップ&ビルドを積極的に進め、利益の出やすい企業体質に変えてまいります。

 衣裳事業につきましては、オープンショップ事業では「銀座クチュールNAOCO」ブランドで主要拠点にて積極的に店舗展開しており、一方で、新規の国内インショップ店舗の増加及び衣裳外部提携の強化を図ってまいります。2020年8月期末現在でインショップ店舗38店、オープンショップ店舗11店を有しております。今後成長が見込まれる写真・映像事業、美容事業につきましては、業務提携強化による収益の確保を図ってまいります。リゾート挙式事業につきましては、受注獲得回復に努めてまいります。式場事業につきましては、提案力を磨き、サービスの品質向上による受注獲得率の増加を図ってまいります。

 

 

② 財務体質の強化

 当企業グループは、生産加工費の削減の軸として、海外子会社の中国青島工場やベトナム工場を中心として海外調達比率の向上に努めております。また、国内の生産拠点を見直し、生産の効率化を推進することにより、製造原価の低減を図ってまいります。

 写真・映像事業、美容事業においては、カメラマンやスタイリストの外注比率を低減し、内製化を進めてまいります。

 また、全社的なコスト削減や業務の効率化の推進による財務体質の更なる強化に取り組んでまいります。

 

③ 人材の確保と育成

 雇用環境が大きく変化するなか、採用施策の強化による優秀な人材の確保に加え、社員教育の充実による人材育成に取り組んでおります。

 

④ 新型コロナウイルス感染症への対応

 経営の安定化を図るための運転資金の確保、状況に応じた人員配置の最適化による人件費の抑制、固定費の削減等、健全な財務体質の再構築を進めてまいります。また、新型コロナウイルス感染拡大の防止及びお客様、従業員の安全の確保のため、ホールセール事業部門においては、ソーシャルディスタンスを確保したうえでの発表展示会の開催、コンシューマー事業部門においては、直営店舗におけるオンライン相談窓口の拡充等、感染防止策の徹底に努めております。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 なお、本文における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。

(1) 事業の内容について

① 婚礼衣裳等のレンタル業務及び挙式サービス業務について

  1) 業務提携について

   当企業グループは、最大の強みであるウエディングドレスの商品開発及び商品供給力を背景に業務提携を積極的に進めております。

 業務提携先数は増加傾向にあり、提携先との関係は良好でありますが、これらの業務提携先の競合が激化し集客力や事業方針、業績等が変化した場合、また、これらの契約が終了、解除又は契約内容が大きく変更された場合には、当企業グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当企業グループは当該リスクへの対応策として、特定の業務提携先に依存するのではなく、引き続き新規業務提携を積極的に進めてまいります。

  2) 店舗保証金について

 業務提携のうち結婚式場、ホテル等の貸衣裳店の運営受託に際しては、基本的に営業保証金及び入居保証金を差入れております。提携先の経営破綻その他の事由により保証金の全部又は一部が回収できなくなる可能性があり、その場合には当企業グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当企業グループは当該リスクへの対応策として、これらの提携先の信用調査等を提携前に充分に行い、提携後も信用調査等で定期的にモニタリングすることでリスクの低減を図っております。なお、当連結会計年度の差入保証金は2,606,849千円であり、総資産額の17.8%を占めております。

② 結婚式場の運営業務について

法的規制(食品衛生法)について

 当社の運営する結婚式場は、「食品衛生法」(昭和22年法律第233号)の飲食業に関する関連法令に基づく規制を受けております。食中毒事故を起こした場合には、営業許可の取消し、営業の禁止又は一定期間の営業停止等を命じられるほか、社会的信用の低下、損害賠償請求の発生等により当企業グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は、低いものと認識しております。当企業グループは当該リスクへの対応策として、各結婚式場において従業員に対し衛生管理について徹底した教育を行っており、これまでのところ食中毒事故等が生じたことはありません。

(2) 人口動態による業績への影響について

 厚生労働省の「2019年人口動態統計」によれば、2019年の婚姻件数は599,007組で前年比12,526組増加(出生数は865,239人で前年比53,161人減)いたしましたが、婚姻件数は少子高齢化や非婚・晩婚化の時流のなか、減少傾向が続いております。また、再婚需要となる離婚件数も、2019年は208,496組で前年比163組と微増いたしましたが、引き続き減少傾向にあります。このように当企業グループの業績は、婚姻件数、将来の人口動態、婚姻年齢及び未婚率の動向により影響を受ける可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期は、予測することは困難でありますが、当企業グループは当該リスクへの対応策として、当企業グループの最大の強みであるウエディングドレスの商品開発及び商品供給力を活かしてブライダルマーケットのシェア拡大に注力してまいります。

(3) 婚礼に対する意識、趣向の変化による業績への影響について

 近年、挙式・披露宴の形態は多様化しており、従来の専門式場、ホテルを中心とした挙式・披露宴だけではなく、ハウスウエディング、レストランウエディング、海外挙式や、少人数婚、フォトウエディングなど、挙式・披露宴のスタイルも増加する傾向にあります。これらの嗜好の変化に対応できない場合又は変化に応じた製・商品の市場への供給に時間を要した場合には業績に影響を与える可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当企業グループは当該リスクへの対応策として、各種トレンドの変化に十分なマーケティングを行い、様々な挙式・披露宴のスタイルに対応した商品開発に努めております。

(4) 業績の季節変動について

 当企業グループの最近2連結会計年度の経営成績は、第1四半期(9月から11月)及び第3四半期(3月から5月)の婚礼シーズン時期に売上高が偏重する傾向があります。何らかの理由により婚礼シーズン時期の受注が獲得出来なかった場合には業績に影響を与える可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、当連結会計年度の下半期に予定されていた挙式・披露宴の大部分に日程延期やキャンセルが発生したため、当連結会計年度においては、第3四半期以降売上高が大きく減少しております。

 当企業グループの直前2連結会計年度の四半期別の売上高は、次のとおりであります。

 

 

 

 2019年8月期

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

合計

 

金 額
(千円)

割 合
(%)

金 額
(千円)

割 合
(%)

金 額
(千円)

割 合
(%)

金 額
(千円)

割 合
(%)

金 額
(千円)

割 合
(%)

売上高

3,819,404

30.9

2,389,711

19.3

3,367,196

27.3

2,782,852

22.5

12,359,164

100.0

 

 

 2020年8月期

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

合計

 

金 額
(千円)

割 合
(%)

金 額
(千円)

割 合
(%)

金 額
(千円)

割 合
(%)

金 額
(千円)

割 合
(%)

金 額
(千円)

割 合
(%)

売上高

3,877,284

46.9

2,348,420

28.4

1,168,947

14.1

877,528

10.6

8,272,181

100.0

(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.割合は各期の売上高の合計を100.0%とした百分比を記載しております。

(5) 自然災害について

 大規模な地震、風水害等の自然災害が発生により、当企業グループの施設に被害が発生し、事業活動を中断せざるを得ない状況になった場合や、消費者マインドの冷え込みにより結婚式・披露宴が中止や延期になった場合、当企業グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当企業グループは当該リスクへの対応策として、従業員の安全確保と施設への対策強化に努めているほか、施設の損害に対する想定内のリスクについては、損害保険にてカバーする対策を講じております。

(6) 感染症の流行について

 新型コロナウイルス等の感染症の流行に伴う外出自粛要請等により、事業活動の中断や著しい縮小を余儀なくされた場合には、当企業グループの業績に影響を与える可能性があります。

 なお、新型コロナウイルス感染拡大により、当連結会計年度の下半期に予定されていた挙式・披露宴の大部分に日程延期やキャンセルが発生する等、当企業グループの事業全般にわたり事業活動に制約を受ける状況が発生いたしました。これにより、当企業グループの経営成績等に重要な影響が生じております。新型コロナウイルスの収束時期の見通しは不透明であり、今後、当企業グループの経営成績等に更なる影響を及ぼすおそれがあります。当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。当企業グループは当該リスクへの対応策として、経営の安定化を図るための運転資金の確保、状況に応じた人員配置の最適化による人件費の抑制、固定費の削減等、健全な財務体質の再構築を進めてまいります。

(7) 借入金の依存度について

 当企業グループは、これまで事業の拡大に必要な資金の大部分を主に金融機関からの借入により調達してまいりました。また、新型コロナウイルス感染拡大による影響を踏まえ、手元資金を厚く保持し、財務基盤の安定性をより一層高めることを目的に、金融機関からの借入を実行しております。

 このため、当企業グループの当連結会計年度末現在における有利子負債残高は9,505,481千円(負債純資産合計の65.1%)と、負債純資産合計に対する有利子負債への依存度が高くなっております。今後、金融情勢や経済情勢等により金利水準や金融環境等に変動があった場合、当企業グループの経営成績等に影響を及ぼすおそれがあります。当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当企業グループは当該リスクへの対応策として、引き続き収益力を高めることでキャッシュ・フローの増加を図ってまいります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当企業グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

a.経営成績

 当企業グループは、婚礼衣裳メーカーとして“ものづくり”をコアとしつつ、より最終消費者に近く、より大きなマーケットである挙式関連サービス事業領域(B to C)の開拓を推進し、当企業グループの市場拡大に向け引き続き注力しております。

 当連結会計年度の連結業績は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、3月以降に予定されていた挙式・披露宴の大部分が日程延期やキャンセルになったことにより、売上高は8,272百万円(前年同期比33.1%減)と、前年同期に比べて大幅な減収となりました。なお、写真・映像・美容売上高は、写真・映像事業において、前連結会計年度の2019年3月1日付にて実施した内田写真株式会社からの会社分割や、株式会社有賀写真館からの事業譲受による売上寄与もあったことから、前年同期に比べ増収となりました。

 利益面につきましては、広告宣伝費や人件費を中心に、販売費及び一般管理費の削減に努めましたが、減収に伴う売上総利益の減少分を吸収するには至らず、営業損失は2,311百万円(前年同期は308百万円の利益)、経常損失は2,061百万円(前年同期は399百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,367百万円(前年同期は61百万円の利益)と、前年同期に比べて大幅な減益となりました。

 なお、当社及び連結子会社の繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、当該繰延税金資産の一部を取り崩したこと等により、法人税等調整額249百万円を計上いたしました。

 

 当企業グループは単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略しております。

 当連結会計年度における事業部門別売上高の状況は、次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2018年9月1日

至 2019年8月31日)

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

増減

増減率

(%)

ホールセール事業部門 売上高

3,346

2,404

△942

△28.2

 

製・商品売上高

1,935

1,321

△614

△31.7

 

レンタル収入等

1,411

1,083

△327

△23.2

コンシューマー事業部門 売上高

9,012

5,867

△3,144

△34.9

 

衣裳取扱収入

3,453

2,271

△1,182

△34.2

 

リゾート挙式売上高

2,072

1,208

△863

△41.7

 

式場運営収入

2,455

1,301

△1,154

△47.0

 

写真・映像・美容売上高

1,031

1,087

55

5.4

連結売上高

12,359

8,272

△4,086

△33.1

※上記の売上高の数値につきましては、事業部門内及び事業部門間の取引消去後となっております。

 

 なお、当連結会計年度に行った事業展開のうち主なものは、次のとおりであります。

 店舗展開につきましては、ヒルトン成田(千葉県成田市)内に2019年10月に美容室「クチュールクレオ ヒルトン成田店」を、同年11月に衣裳室「ヒルトン成田コスチュームサロン」を新規オープンいたしました。また、2020年3月に帝国ホテル大阪(大阪市北区)内の衣裳室「Irida maison(イリーダ メゾン)」、同年7月に仙台ロイヤルパークホテル(仙台市泉区)内の美容室「クチュールクレオ 仙台ロイヤルパークホテル店」、同年8月に星野リゾート トマム(北海道勇払郡占冠村)内の美容室「クチュールクレオ 星野リゾート トマム店」を新規オープンいたしました。

 また、2020年3月には、当社の100%子会社である内田写真株式会社が、新たに子会社(孫会社)として株式会社梅花ブライダル(大阪市北区)を設立いたしました。株式会社梅花ブライダルは、2020年5月より大阪天満宮内の天満宮会館を賃借し、同会館における婚礼事業の運営を行っております。

 

b.財政状態

 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,714百万円増加し、5,597百万円となりました。これは主に、現金及び預金3,072百万円の増加、受取手形及び売掛金610百万円の減少によるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ622百万円減少し、9,013百万円となりました。これは主に、繰延税金資産241百万円、差入保証金173百万円の減少によるものであります。

 この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ2,091百万円増加し、14,610百万円となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ4,681百万円増加し、8,018百万円となりました。これは主に、短期借入金5,540百万円の増加によるものであります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ87百万円減少し、3,437百万円となりました。これは主に、長期借入金85百万円の減少によるものであります。

 この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ4,593百万円増加し、11,455百万円となりました。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ2,501百万円減少し、3,155百万円となりました。これは主に、利益剰余金2,524百万円の減少によるものであります。この結果、自己資本比率は21.6%となりました。

 なお、現金及び預金、短期借入金が大幅に増加した主な要因といたしましては、今般の新型コロナウイルス感染拡大による影響を踏まえ、手元資金を厚く保持し、財務基盤の安定性をより一層高めることを目的として、当座貸越契約に基づく借入を実行したことによるものであります。

 

②キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが1,935百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローが249百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが5,247百万円の収入となり、この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,062百万円増加し、3,996百万円(前年同期は933百万円)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により使用した資金は1,935百万円(前年同期は726百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失2,088百万円、仕入債務の減少218百万円、未払消費税等の減少216百万円の支出があった一方で、減価償却費351百万円、貸倒引当金の増加127百万円、売上債権の減少533百万円の収入によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により使用した資金は249百万円(前年同期は985百万円の使用)となりました。これは主に、建設協力金の回収による収入51百万円があった一方で、有形固定資産の取得254百万円、無形固定資産の取得40百万円の支出があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により得られた資金は5,247百万円(前年同期は192百万円の収入)となりました。これは主に、短期・長期借入れによる6,550百万円の収入があった一方で、長期借入金の返済1,092百万円、配当金の支払額157百万円の支出によるものであります。

③生産、受注及び販売の実績

当企業グループは単一セグメントであるため、事業部門別の情報を記載しております。

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

前年同期比(%)

ホールセール事業部門(千円)

420,694

95.7

コンシューマー事業部門(千円)

合計(千円)

420,694

95.7

 (注)1.金額は、製造原価額(一部予定原価額を含む)によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。

事業の名称

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

受注高

前年同期比

(%)

受注残高

前年同期比

(%)

ホールセール事業(千円)

1,434,576

66.5

264,980

52.1

式場事業(組)

479

81.0

550

128.2

 (注)1.ホールセール事業部門のうちホールセール事業(婚礼衣裳の卸売り)については、製・商品の販売価額によっております。なお、ホールセール事業部門のうちリース事業(貸衣裳店向けレンタル)については、当該事業の性質上受注高及び受注残高を正確に把握することが困難であるため含めておりません。

2.コンシューマー事業部門のうち衣裳事業、リゾート挙式事業、写真・映像事業、美容事業については、施行予定月ごとの受注状況管理を行っているため、受注高及び受注残高を把握することが困難であり記載しておりません。なお、式場事業については、金額による記載に代えて組数による記載をしております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

前年同期比(%)

ホールセール事業部門(千円)

2,404,571

71.8

コンシューマー事業部門(千円)

5,867,609

65.1

合計(千円)

8,272,181

66.9

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

    2.事業部門間の取引については相殺消去しております。

    3.販売実績が総販売実績の10%以上の相手先はありません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りへの反映については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当企業グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 当連結会計年度の売上高は8,272百万円(前年同期比33.1%減)、営業損失は2,311百万円(前年同期は308百万円の利益)、経常損失は2,061百万円(前年同期は399百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,367百万円(前年同期は61百万円の利益)と、前年同期に比べて大幅な減益となりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、3月以降に予定されていた挙式・披露宴の大部分が日程延期やキャンセルになったことにより写真・映像事業を除く全ての事業部門において、売上高が減少いたしました。販売費及び一般管理費については、事業承継等の影響を除いた既存店ベースで約758百万円削減いたしましたが、売上総利益の減少分を吸収するには至りませんでした。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

 当企業グループの運転資金需要のうち主なものは、各事業部門における仕入れ、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要としては、販売店舗、結婚式場、リゾート挙式施設、ソフトウエア等への設備投資や、M&Aによる投資資金等であります。これらの運転資金や投資資金に必要な資金は、主として自己資金及び銀行借入により調達しております。

 

c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当企業グループは中期経営計画において、売上高、自己資本利益率(ROE)及び自己資本比率を重要な経営指標として位置付けております。当連結会計年度における売上高は8,272百万円(前年同期比33.1%減)、自己資本利益率(ROE)は△53.7%(前年同期は1.1%)、自己資本比率は21.6%(前年同期は45.2%)となりました。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1) 業務提携契約

契約会社名

相手先名

契約内容

株式会社クラウディア コスチュームサービス

(連結子会社)

株式会社アルカンシエル

株式会社アルカンシエルが運営する結婚式場における衣裳販売、貸衣裳業務及びこれに付帯する一切の業務

 

(2) ブランドライセンス契約

契約会社名

相手方の名称

契約内容

契約期間

 株式会社クラウディア

(連結子会社)

株式会社スペースクラフト・プロデュース

「神田うの」商品企画プロデュース

自 2019年12月1日

至 2020年11月30日

(注)1.ミニマムロイヤリティとは別にロイヤリティとして売上高の一定率を支払っております。

 2.商品企画プロデュース契約とは、「シェーナ・ドゥーノ」ブランドに「神田うの」が製品開発に参加し、ブランド名等に「神田うの」及び「神田うの」に類する名称の使用を許諾することであります。

 

(3) 資金の借入

当社は、2020年5月29日開催の取締役会において、下記の通り資金の借入について決議し、当該借入を2020年6月10日付にて実行いたしました。

1.資金借入の理由

今般の新型コロナウイルス感染拡大による影響を踏まえ、手元資金を厚く保持し、財務基盤の安定性をより一層高めることを目的としております。

 

2.借入の概要

(1)借入先   :取引先金融機関

(2)借入金額  :3,000,000千円

(3)返済期限  :2021年5月31日

(4)担保の有無 :無担保無保証

 

 

 

5【研究開発活動】

  該当事項はありません。