(1)会社の経営の基本方針
当社グループは経営の基本理念に『木を活かし、よりよい暮らしを』を掲げ、地球、社会、人との共生を通じて、豊かで持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けることを目指しております。
「持続可能な森林の木を使う」「木を無駄なく使う」「木を循環して使う」という3つの循環の輪に沿った事業を展開するとともに、地球環境に配慮した製品を開発することにより、社会に貢献してまいります。
また、すべての世代の安全と使い勝手に配慮した製品を提供することにより、豊かな住環境を創造し、国際社会の一員として国や地域の多様性を尊重し、雇用の確保や製品の提供等を通じて地域社会の発展を推進し、ステークホルダーの皆様に報いてまいりたいと考えております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは事業の継続性とともに、株主に対する安定配当を持続するためにも収益の確保が最も重要と考え、売上高を増大させながら売上高経常利益率を高めるとともに、資本効率を高めることでROA(営業利益)を向上させることにより、企業体質を強化してまいります。
当面の経営指標として、売上高経常利益率5%以上およびROA(営業利益)5%以上を目標とし、業容拡大に取り組んでおります。
(3)経営環境
今後の住宅業界におきましては、人口減少、世帯構成の変化といった構造的な問題を背景に新設住宅着工戸数は減少していくと考えております。このような経営環境のもと、当社グループは、新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換を目指し、各施策に取り組んでまいります。
(4)経営計画及び経営戦略等
当社グループでは、2019年3月期を初年度とする経営三ヵ年計画の達成に向けて取り組んでおりましたが、台風による被災の影響等を考慮した結果、中期経営計画の見直しが必要との結論に至りました。
2019年4月1日付で新たな経営体制に移行したことを受け、社業の一層の発展・飛躍を図りたいとの思いから、中長期的な業容拡大を念頭においた中期経営計画の抜本的な見直しを進め、2020年3月期を初年度とする経営五ヵ年計画を新たに策定いたしました。
経営五ヵ年計画では、厳しさを増す事業環境において当社グループが対処すべき課題を以下の6項目の基本方針にまとめており、数値目標を達成するための施策を明確にし、取り組んでまいります。
経営五ヵ年計画の主な内容は以下のとおりです。
<事業環境>
わが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、海外に目を向けると米中貿易摩擦問題をはじめとして海外の政治、経済情勢の不確実性が懸念されるなど、先行きには不透明感が残っています。
住宅業界におきましては、低水準で推移する住宅ローン金利や各種住宅取得支援策が下支えし、2018年度の新設住宅着工戸数は952千戸(前年度比0.7%増)と底堅い動きになりました。また、2019年10月に予定されている消費増税後も手厚い住宅取得支援制度が整備されており、駆け込み需要やその反動は前回と比較し限定的になると思われます。しかしながら、人口減少や世帯構成の変化といった構造的な問題を背景に、消費増税後さらには2020年に開催される東京オリンピック後の景気の動向を勘案すると、今後の事業環境は、これまで以上に厳しさを増していくものと考えております。
このような事業環境の中、新たな取り組みを通じて、当社グループの経営基盤を強化し、さらなる成長と企業価値を向上させるべく、以下の6項目を基本方針として2020年3月期を初年度とする経営五ヵ年計画を新たに策定いたしました。
2024年3月期の年商800億円をファーストステップとして、さらにその先へ向かって前進し続けるために、これらの企業活動を通じて、お客様をはじめとする全てのステークホルダーの皆様と共存共栄できる企業を目指してまいります。
<数値目標>
① 当社グループの目標
(単位:百万円)
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2019年3月期 (実績) |
2020年3月期 (業績予想) |
2021年3月期 (計画) |
2022年3月期 (計画) |
2023年3月期 (計画) |
2024年3月期 (計画) |
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売上高 |
58,246 |
62,500 |
66,900 |
72,600 |
76,700 |
80,800 |
|
営業利益 |
△1,609 |
200 |
50 |
1,450 |
2,900 |
4,150 |
|
経常利益 |
△1,400 |
100 |
△150 |
1,250 |
2,750 |
4,000 |
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EBITDA(注) |
- |
1,950 |
2,750 |
4,750 |
6,200 |
7,200 |
(注)EBITDA=税金等調整前当期純利益に特別損益、支払利息および減価償却費を加算した値です。
② 資本政策・収益計画の基本方針
1)資本政策の基本方針
当社の資本政策の基本方針は、株主価値の持続的成長を目指し、事業拡大の機会を迅速、確実に捉えるために必要となる十分な株主資本の水準を保持するとともに、連結配当性向30%以上を確保しつつ、自己株式の取得を必要に応じて検討することとしております。
2)収益力・資本効率に関する目標
当社は、収益力・資本効率に関する目標を以下のとおり設定しております。
収益力に関する目標 :売上高経常利益率 5%以上
資本効率に関する目標:ROA(営業利益)5%以上
<基本方針>
① お取引先様及びエンドユーザー様に満足いただける製品品質とサービスの提供
当社では、設計、製造から販売に至るまで、「お取引先様及びエンドユーザー様にご満足いただくこと」を最優先とし、お客様の声に耳を傾け、各施策を通じて製品品質とサービス、そして信頼を提供してまいります。
② 住宅分野でのシェアアップと新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換
1)住宅分野でのシェアアップ
今後、新設住宅着工戸数は減少が見込まれますが、当社の主力である住宅分野においては、多様なニーズを取り入れた製品開発とライフスタイルの変化に合わせた製品の拡充に取り組み、効果的な販売促進策を通じて、これまで以上のシェアアップと売上の拡大を図ってまいります。
2)新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換
現状の当社の業績は新設住宅着工戸数と強い相関関係があります。今後、新設住宅着工戸数の減少が見込まれますが、当社のさらなる売上の拡大と将来の事業基盤を強固なものとするため、当五ヵ年計画においては、各施策を通じて事業構造の転換を加速し、事業領域の拡大と収益力の強化を図ってまいります。
③ 木質ボード事業の強化と拡大
新設住宅分野は縮小傾向にありますが、パーティクルボード(以下、PB)については構造用、フローリング基材用を中心に需要の拡大が見込まれます。これらの状況下、当社は2019年4月24日に日本ノボパン工業株式会社とPBの製造を目的とする合弁会社を設立することを決定いたしました。各施策を通じて、木質ボード事業の拡大と収益向上を図ってまいります。
なお、合弁会社設立の詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおりであります。
④ 生産性の向上とグループ全体での生産体制の最適化
当社グループの製造部門においては、生産性の改善をはじめ、海外拠点を含めたグループ全体での生産体制の最適化を図るとともに、コスト低減に継続して取り組んでまいります。
⑤ 物流及び情報システムの改革を推進
先に述べた生産体制の構築や、物流・情報システムの改革を推進することにより、労働人口減少への対応を含め、BCM(事業継続マネジメント)の強化と安定したサプライチェーンを構築し、経営基盤のさらなる強化を図ってまいります。
⑥ SDGsの取り組み
当社グループは、「持続可能な社会の形成や地域社会の発展に貢献する企業」として、社会的な課題やニーズに対して取り組んでまいりました。これまでの事業活動に加え、今後新たに展開する方針・施策を通じて、持続可能な開発目標「SDGs」《Sustainable Development Goals》に貢献してまいります。
なお、経営五ヵ年計画の詳細につきましては、当社ホームページに掲載しております。
(参考URL https://www.eidai.com/profile/ir/management.html)
注)経営計画等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
(5)会社の支配に関する基本方針について
当社は2008年5月26日開催の取締役会において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を決定しました。さらに同取締役会にて当社株式の大規模買付行為に関する対応策の内容を決定し、同年6月27日開催の当社定時株主総会における第2号議案、第6号議案を通じて承認されました。
その後、2011年6月29日開催の当社定時株主総会における第3号議案、2014年6月26日開催の当社定時株主総会における第5号議案及び2017年6月28日開催の当社定時株主総会における第4号議案の承認可決を経て更新されております(以下、更新後の対応策を「現プラン」といいます。)。
なお、現プランの詳細につきましては、当社ホームページに掲載の「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご覧ください。
(参考URL https://www.eidai.com/profile/data/201705221600.pdf)
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、金融商品取引所市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えております。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものも想定されます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。
② 基本方針実現のための具体的取組
ア.当社グループの財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組
当社グループは、当社グループの企業価値ひいては株主価値の向上のために次のような取組を行っております。当社グループは、住宅用建材の素材から製品に至るまでの幅広い事業を展開し、快適な住環境作りに貢献できる製品を提供しています。また、経営の基本理念に「木を活かし、よりよい暮らしを」を掲げ、地球、社会、人との共生を通じて、豊かで持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けることを目指しております。
当社グループの得意とする木質材料加工技術、ステンレス加工技術を最大限に活かしながら、顧客ニーズや市場動向にマッチした製品の開発に取り組んでおります。
また、当社グループは、コーポレート・ガバナンスの強化・充実が経営の基本的課題であると認識し、公正性・透明性の高い意思決定と迅速で適切な経営判断により、継続的な企業価値の向上に取り組んでおります。
イ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組
現プランは、当社株式の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をされるのに必要かつ十分な情報及び時間並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保すること、当社取締役会が独立委員会の勧告を受けて当該大規模買付行為に対する賛否の意見又は代替案を株主の皆様に対して提示すること、あるいは、株主の皆様のために、当該大規模買付行為を行おうとする者と交渉を行うこと等を可能とするものです。
現プランにおいては、以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に該当する当社株式の買付け又はこれに類似する行為(ただし、当社取締役会が承認したものを除きます。かかる行為を、以下「大規模買付等」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。
(ⅰ)当社が発行者である株式について、保有者の株式保有割合が20%以上となる買付け
(ⅱ)当社が発行者である株式について、公開買付けに係る株式の株式所有割合及びその特別関係者の株式所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
③ 上記の取組に対する当社取締役会の判断及びその理由
ア.企業価値向上のための取組は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保、向上させるための具体的方策として策定されております。
イ.現プランは、下記の点において公正性・客観性が担保される工夫がなされており、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
・買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること
・当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保又は向上の目的をもって導入されていること
・株主意思を重視するものであること
・独立性の高い社外者(独立委員会)の判断の重視と情報開示
・合理的な客観的発動要件の設定
・デッドハンド型又はスローハンド型買収防衛策ではないこと
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとして必ずしも事業上のリスクと考えていない事項についても、当社グループの事業活動を理解いただくうえで重要と考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)新設住宅着工戸数について
当社グループは住宅用の木質建材と内装部材及び設備機器の製造販売を主たる事業としているため、当社グループの売上は新設住宅着工戸数の増減に強い影響を受けます。新設住宅着工戸数は景気動向、金利動向、税制変更等に左右されやすく、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原材料価格と為替相場の変動について
当社グループはフローリング用基材となる合板をはじめ、接着剤の原材料などを海外から調達しております。これらは国際市場価格及び為替相場の変動に大きく影響され、かつ、仕入先の切り替えが困難なものや、特定少数の仕入先から入手せざるを得ないものもあります。また、原油価格の高騰は接着剤などの価格を押し上げる要因となります。これらの動向によっては、生産に必要な原材料が十分に調達できなくなる可能性や、調達に多額の資金が必要になるなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)価格競争激化による販売価格低下の影響について
新設住宅着工戸数は100万戸を下回る水準で推移しており、今後も超高齢社会の進行や住宅ストックの余剰、世帯数の減少等により、さらに減少していくことが見込まれます。縮小するマーケットにおいては、販売先であるハウスメーカー等の価格競争は熾烈を極め、住宅資材メーカーにおける受注競争も激化することが考えられます。こういった状況は当社の販売価格の下落圧力となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)製品の品質問題について
当社グループの製品において、製品事故の発生や製品の品質上の問題、とりわけ、製造物責任の対象となる製品の欠陥に起因する損害に対しては、当社グループのブランド価値の低下を招くとともに、損害賠償請求の発生など、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)自然災害等について
大地震等の大規模な自然災害が発生した場合は、生産活動の停止や配送の遅延、また、損害を被った事業所や保有設備の復旧等に多額の費用が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制等について
当社グループの事業に関係する法規制には、建築基準法や住宅品質確保促進法、個人情報保護法など様々な規制があります。当社グループは、事業運営の中でこれらの法規制の遵守に努めておりますが、関係する法規制の改廃や新たな法規制の制定が行われた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)情報セキュリティについて
当社グループでは、情報管理に関する社内規程等の整備や従業員等への教育の徹底により、情報管理には万全を期しております。しかしながら、予測できないコンピュータウイルスの侵入等により、情報が外部に漏洩した場合、損害賠償等の発生や当社グループのブランド価値の低下を招くなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績等の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦問題をはじめとする海外の政治、経済情勢の不確実性が懸念されるなど、景気の先行きには不透明感が残りました。
住宅業界におきましては、低水準で推移する住宅ローン金利や各種住宅取得支援策が下支えし、新設住宅着工戸数は952千戸(前年度比0.7%増)と底堅い動きになりました。
このような状況のなか、当社グループでは住宅分野での収益力強化、非住宅分野の開拓・拡販推進、海外事業の強化など各施策に取り組んでまいりました。
しかしながら、2018年9月4日に近畿地方を襲った台風21号により、当社大阪事業所(堺市西区)において甚大な被害が発生し、生産から出荷に至るすべての工程の復旧に多大な時間を要しました。お客様に対しては、納期遅延によりご迷惑をお掛けしたことに加え、一部の製品において受注をお断りせざるを得ない状況が続いたため、売上高は減少しました。その後、生産・出荷に関しては年内で一定の目処が立ったため、第4四半期には被災により毀損した信頼と業績の回復を図るべく、新ブランド「Skism(スキスム)」の提案をはじめとした販売促進に全社一丸となって取り組みました。
当連結会計年度の経営成績は、原材料の高騰や企業間の販売競争が一層激化したことに加え、台風により被災した影響が非常に大きく、売上高58,246百万円(前年同期比13.0%減)、営業損失1,609百万円(前年同期は営業利益2,173百万円)、経常損失1,400百万円(前年同期は経常利益2,407百万円)となりました。また、被災に伴う損失を特別損失として計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失3,434百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1,264百万円)となりました。
また、中期的な経営指標として売上高経常利益率5%以上及びROA(営業利益)5%以上を目標に取り組んでおりますが、前述のとおり、営業損失及び経常損失を計上したため、目標は未達となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(住宅資材事業)
建材分野では、高級感のあるヘリンボーンのデザインを取り入れたフローリング「銘樹ヘリンボーン」の提案を強化するなど、銘樹ブランドのより一層の強化を図るとともに、室内階段の正寸プレカットの販売拡大に注力しました。
内装システム分野では、設置場所や収納量に合わせて幅広いプランニングが可能なビルトイン収納「フィルフィット」を発売するなど、収納製品の販売拡大を図りました。
住設分野では、当社の強みであるステンレス加工技術を活かした個別ユーザーへのオリジナルキッチンの提案を強化するとともに、新規顧客の開拓を推進しました。
しかしながら、台風21号により、内装システム分野及び住設分野の主力工場である大阪事業所が甚大な被害を受けたため、生産能力の大幅な低下や物流拠点の混乱が発生し、受注が大幅に減少しました。さらに、台風被害の直接的な影響がなかった建材分野においても、内装システム分野の製品とともに邸別一括見積にて対応している物件は、受注が減少することとなりました。
これらの結果、売上高は51,459百万円(前年同期比14.6%減)、セグメント損失は358百万円(前年同期はセグメント利益3,821百万円)となりました。
(木質ボード事業)
パーティクルボード分野では、好調な販売が続いていた置床が第3四半期以降は販売競争の激化により苦戦し、化粧パーティクルボードにつきましても新規顧客の開拓を推進したものの、販売は伸び悩みました。一方、接着剤など諸資材の高騰に対応するため、適正な販売価格への引き上げを推進するとともに、生産性の向上や固定費の圧縮を図りました。
これらの結果、木質ボード事業の売上高は6,632百万円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益は429百万円(同893.6%増)となりました。
(その他事業)
当社グループは、上記事業のほか、不動産有効活用事業、太陽光発電事業を推進しております。
当期の売上高は154百万円(前年同期比13.9%減)、セグメント利益は73百万円(同10.2%減)となりました。
(2)中期経営計画の達成状況
当社グループは、中期経営計画として2019年3月期を初年度とする経営三ヵ年計画を策定し、各施策に取り組んでまいりました。
しかしながら、(1)経営成績等の概要に記載しましたとおり、台風により被災した影響が非常に大きく、初年度となる2019年3月期の売上高は58,246百万円(当初計画比14.3%減)となりました。損益面におきましても、被災による影響に加えて、原材料の高騰などもあり、営業損失1,609百万円(当初計画は営業利益2,700百万円)、経常損失1,400百万円(当初計画は営業利益2,850百万円)を計上する結果となりました。
当社グループでは、台風による被災の影響等を考慮した結果、中期経営計画の見直しが必要との結論に至り、中期経営計画の抜本的な見直しを進めた結果、2020年3月期を初年度とする経営五ヵ年計画を新たに策定しております。
経営五ヵ年計画につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営計画及び経営戦略等」に記載のとおりであります。
(3)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
住宅資材事業(百万円) |
27,445 |
95.6 |
|
木質ボード事業(百万円) |
6,663 |
97.5 |
|
報告セグメント計(百万円) |
34,109 |
96.0 |
|
その他(百万円) |
21 |
65.0 |
|
合計(百万円) |
34,130 |
96.0 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
住宅資材事業(百万円) |
12,442 |
88.8 |
|
木質ボード事業(百万円) |
273 |
53.3 |
|
報告セグメント計(百万円) |
12,716 |
87.6 |
|
その他(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
12,716 |
87.6 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は概ね見込生産を行っております。内装システム分野では主として受注生産を行っておりますが、その多くが短期間で販売されるため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
住宅資材事業(百万円) |
51,459 |
85.4 |
|
木質ボード事業(百万円) |
6,632 |
101.1 |
|
報告セグメント計(百万円) |
58,092 |
87.0 |
|
その他(百万円) |
154 |
86.1 |
|
合計(百万円) |
58,246 |
87.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
住友林業株式会社 |
11,627 |
17.4 |
9,400 |
16.1 |
|
SMB建材株式会社 |
10,990 |
16.4 |
9,273 |
15.9 |
3.金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)財政状態の概要
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,418百万円減少し、68,032百万円となりました。主な要因は、たな卸資産が3,389百万円増加したものの、現金及び預金が3,728百万円、売上債権が5,100百万円及び投資有価証券の時価評価差額により1,135百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,288百万円減少し、23,592百万円となりました。主な要因は、繰延税金負債が337百万円増加したものの、仕入債務が1,012百万円、未払法人税等が430百万円、未払消費税等が344百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,129百万円減少し、44,440百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失3,434百万円、その他有価証券評価差額金850百万円の減少及び配当金770百万円の支払いによるものです。なお、内部留保につきましては、今後の成長戦略及び経営体質の改善強化を図る資金需要に充当したいと考えております。
(5)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動に758百万円、投資活動に3,197百万円、財務活動に770百万円の資金を使用したことにより、前連結会計年度末に比べ4,728百万円減少し、当連結会計年度末には9,691百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは758百万円の減少(前年同期は4,822百万円の増加)となりました。その主な要因は、たな卸資産が3,847百万円増加したものの、売上債権が5,097百万円減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは3,197百万円の減少(前年同期は2,604百万円の減少)となりました。その主な要因は、定期預金の払戻しにより3,000百万円増加したものの、定期預金の預入による支出4,000百万円、有形固定資産の取得により1,684百万円支出したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは770百万円の減少(前年同期は770百万円の減少)となりました。その要因は、配当金の支払770百万円によるものです。
(6)資本の財源及び資金の流動性について
「(5)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、当社グループは製品製造のための原材料の調達、経費等の支払いを始めとした運転資金のほか、安定した製品の生産を行うための設備投資資金、ソフト開発資金の需要があります。これらの資金需要に対し、自己資金にて調達することを基本としておりますが、2019年5月に設立したENボード株式会社に係る設備投資資金については、金融機関等からの借入により資金調達を行う予定であります。
当社は、2019年4月24日開催の取締役会において、日本ノボパン工業株式会社と木質ボード事業におけるパーティクルボードの製造を目的とした合弁会社を設立することを決議し、同年5月22日にENボード株式会社を設立いたしました。
なお、詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおりであります。
当社グループでは顧客、市場のニーズに的確に応えるため、デザイン・機能・価格の3要素を常に意識し、徹底したマーケティングリサーチに基づいて、「見て、施工して、使って違いの分かる」製品の開発を基本としております。また、顧客ニーズを創り出すという視点を重視し、品質・コスト・サービスなど、顧客満足度を高める新製品の開発に取り組んでおります。
強みとする「木質材料加工技術」と「ステンレス加工技術」を最大限活かし、「環境への配慮」、「健康と安心・安全性の重視」、「独自性のある製品の追求」を最重要項目に掲げ、研究活動を行っております。
中でも「環境への配慮」に関しては、持続可能な森林資源を使用した基材や国産材を積極的に利用した製品の開発、さらにはマテリアルリサイクルを通じて地球温暖化防止に寄与しているパーティクルボードの新たな用途開発に力を注いでおります。
当社の研究開発体制は、基礎研究・応用研究を担当する総合研究所、具体的な新製品の開発及び生産技術を担当する各事業部の傘下の開発部門で構成されます。総合研究所では新基材や木質ボードの研究に加え、新たなデザインや加工技術、化粧技術、さらには環境対応技術の研究など、中長期にわたるテーマに基づいて活動しております。一方、各事業部の傘下の開発部門では市場ニーズに沿った新製品の発案、製品設計やデザインの研究、既存製品の改良から具体的な製品化、量産化のための生産技術や生産工程の研究・開発を行っております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は
(1)住宅資材事業
住宅資材事業では、建材・内装システム・住設の3分野を横断した製品開発を推進しました。フローリング、室内階段、室内ドア、収納等の色柄、デザインを体系化し、それらを組み合わせてインテリアスタイルを提案いただける新ブランド「Skism(スキスム)」を発売しました。
分野別では、建材関連製品として、調湿、消臭などの機能を備え、施工性にも優れた壁材「アットウォール」を、内装システム関連製品として、設置場所や収納量に合わせて幅広いプランニングが可能なビルトイン収納「フィルフィット」をそれぞれ発売しました。
当セグメントに係る研究開発費は、
(2)木質ボード事業
パーティクルボード分野では、生産性の向上に加えて、品質をより安定させるため、接着剤の改良や製造技術面の改善に取り組みました。
当セグメントに係る研究開発費は、