第2【事業の状況】

当社グループの消費税等に係る会計処理は、税抜方式によっているため、この項に記載の売上高、販売実績等の金額には、消費税等は含まれておりません。

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善が続くなかで、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、米国における新大統領就任後の政策や中国経済の減速、英国のEU離脱に向けた動きに伴う欧州経済の不安定化など世界経済全体の不透明な状況が継続しており、国内経済も先行き不透明な状況が続きました。

 当業界におきましては、住宅ローン金利の低下や政府による住宅取得支援策の追加等に伴い、住宅取得に対する関心が高まったことから、新設住宅着工戸数は堅調に推移いたしました。

 このような状況のなか、当社グループは、木材関連事業では主力となる収納製品の一層の認知度を高め、家中の収納をトータルで提案することをコンセプトに、自社の製造する収納製品(20種類以上)を総称した新ブランド「収納生活NANKAI」を立ち上げました。また、玄関からプライベートルームまで家中の全ての空間に、機能的かつデザイン性に優れた収納製品を求めるお客様のニーズに応えるため、様々な規格やサイズ、色柄など豊富な品ぞろえを充実させました。更に自社サイトの「プランセレクトツール」の展開等、様々な角度からの積極的な提案活動に努めてまいりました。

 電線関連事業では、引き続き四国エリアを中心とした販売展開を行いましたが、依然として電材業界に寄与する商業施設物件などの新設が低迷するなか、競合他社との価格競争が厳しい状況が継続しております。そのようななか、当社グループは引き続き、リニューアル物件やスマート商材市場の販路開拓に注力しつつ、価格の適正化によるシェアの拡大に努めてまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高16,852百万円(前年同期比4.4%増)、営業利益680百万円(前年同期は営業損失12百万円)、デリバティブ評価益等で、経常利益764百万円(前年同期は経常損失342百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益446百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失341百万円)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

(木材関連事業)

当セグメントでは、国内市場では、主力製品の拡販によるシェアの拡大、新製品の積極的な開発、リフォーム市場や非住宅市場への参入を積極的に推進しつつ、引き続き、収納材を中心にお客様のニーズに合った製品の生産・販売活動に注力したことで売上高、利益ともに増加いたしました。一方、海外市場ではフランス子会社の合板製造販売事業において、調達する原材料や製造工程の見直しによるプロダクトミックスの改善や、新たな市場開拓等のビジネスモデルの再構築に着手いたしましたが、利益率の改善には至らないままに推移いたしました。この結果、当セグメントの業績は、売上高15,595百万円(前年同期比6.2%増)、セグメント利益661百万円(前年同期はセグメント損失31百万円)となりました。

(電線関連事業)

当セグメントでは、地方における電材業界に寄与する物件の新設が減少傾向にあることに加え、価格競争の激化が継続している中、競争志向型の価格戦略による営業展開やセールスミックスの改善が急務となっておりますが、売上の改善には至らないまま推移いたしました。この結果、当セグメントの業績は売上高1,256百万円(前年同期比13.7%減)、セグメント利益18百万円(前年同期比1.4%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益、デリバティブ評価益、売上債権の増加などから前連結会計年度末に比べ149百万円増加し、2,148百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は1,082百万円(前年同期比24.3%増)となりました。
 これは、主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益761百万円、減価償却費553百万円、たな卸資産の減少513百万円であるのに対し、減少要因として、売上債権の増加525百万円、デリバティブ評価益382百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、支出した資金は983百万円(前年同期比83.2%増)となりました。

これは、主に有形固定資産の取得による支出603百万円、定期預金の預け入れによる支出469百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、増加した資金は289百万円(前年同期比7.5%増)となりました。
 これは、主に長期借入れによる収入481百万円によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績及び受注状況

当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため生産等の状況については、「1.業績等の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しております。

(2) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

木材関連事業(千円)

15,595,277

106.2

電線関連事業(千円)

1,256,868

86.3

合計(千円)

16,852,146

104.4

(注)1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

SMB建材㈱

5,408,028

33.5

5,910,405

35.1

住友林業㈱

3,206,252

19.9

3,438,519

20.4

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.SMB建材㈱は、三井住商建材㈱と丸紅建材㈱が平成29年1月1日付で合併し、SMB建材㈱に商号変更したこ

とにより発足しております。そのため、平成27年4月1日から平成28年12月31日までの期間のSMB建材㈱

販売実績は、三井住商建材㈱と丸紅建材㈱の販売実績を合算しております。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社は、「経営ならびに製品の独自性と安定成長」を基本理念に、変化する外部環境に対して柔軟に対応できる経営体制のもと、メーカーの使命である製品の安定供給を続けてまいります。そのために、原材料仕入先である現地子会社ならびに協力工場に対して技術的援助をおこない、安定的な調達を実現してまいります。また、環境問題につきましては、現地の規制強化にともない植林事業への投資を実施いたしております。今後も市場ニーズを先取りしたオリジナル製品の開発により、顧客満足度の高い住宅内装メーカーを目指してまいります。

(2) 経営戦略等

 当社製品の販売に大きく影響をおよぼす新設住宅着工戸数は、将来において大きく増加することは期待できません。また、これまでの主力製品であった天井材は和室減少の流れにより売上高は微減を続けています。このような状況のもと「収納材のトップメーカーを目指す。」を方針としてかかげ、お客様の真のニーズをつかんだ製品開発を行い、安全性と真の価値を追求した満足度の高い製品を創造し、住文化の発展向上に努めていくことにより収納材トップメーカーの実現を目指してまいります。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、住宅着工戸数の変動に業績が大きく左右される傾向にあるため、住宅着工戸数の低迷下においても、外部環境に左右されず安定的な収益が確保できるようシェアの拡大を目指しており、住宅着工一戸当たりの販売金額を経営上のひとつの指標としています。

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(4) 経営環境

今後の経営環境は、国内経済につきましては、米国の政策動向、英国のEU離脱に向けた動き等に加え、新興国の景気低迷や北朝鮮問題などの地学的リスクの高まりによる世界経済の下振れの影響等、景気の先行きの不透明感は引き続き高いものと想定されます。そのようななか、当社グループの主たる市場となる、住宅業界につきましては、雇用・所得環境が引き続き改善傾向にあるほか、政府による住宅取得支援策が継続していること、住宅ローン金利が極めて低い水準にあることなどにより、住宅取得需要は、今後も概ね堅調に推移するものと予想されます。このような状況に対応するため、当社グループは収納材を中心とする新製品の生産販売に力を注ぎ、リフォーム市場・非住宅市場の販路拡大へ取り組むとともに生産体制の充実を図ることで収益の確保に努めてまいります。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社といたしましては、経営を取り巻く環境の変化に迅速かつ的確に対応するとともに、その透明度を高め、より効率性・健全性を追求すべく、コーポレート・ガバナンスの強化に積極的に取り組んでまいります。また、コンプライアンス体制につきましては、企業倫理及び法令遵守の基本体制を構築するため、コンプライアンス、情報システム、海外情勢の変化、災害時等のリスクにおける事業の継続を確保するための整備を図ってまいります。さらに当社においては、資源問題・環境問題を考慮し、海外子会社において植林事業への投資を実施するとともに、植林材使用比率の拡大を図るための加工技術を習得し、生産技術力の強化に取り組みます。また、海外子会社と国内工場連携による生産体制の整備を推進し、効率的な運用をおこなってまいります。こうした活動を通じて、高収益体質の実現を目指すとともにお客様に安心して使用していただける建築内装材をお届けできるよう、全社をあげて鋭意努力してまいります。
 当面の課題といたしましては、①輸入原材料の確保と品質の安定 ②生産技術力の強化と製造原価率の低減 ③多品種少量受注の生産性向上 ④リフォーム市場における受注拡大 ⑤環境問題等の法的規制への対応と顧客満足度の向上などが挙げられます。

 

(6) 株式会社の支配に関する基本方針について

株式会社の支配に関する基本方針については、重要な事項と認識しており、継続的に検討しておりますが、現時点では具体的な方針および買収防衛策等は導入しておりません。

 

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、以下の文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経済状況について

景気後退による経済状況の悪化から、大幅な新設住宅着工戸数の減少がある場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 海外事情の変化について

当社グループはインドネシアより原材料を調達することで、コスト削減を進めております。そのため、現地の政治及び経済の状況が変化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 為替レートの変動について

当社グループは為替リスクをヘッジするために通貨オプション等を行っており、為替変動の製品コストへの影響を最小限にとどめておりますが、急激な為替変動は当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 価格競争について

新設住宅のコスト削減要求と、新設住宅着工戸数の減少傾向のため、業界における価格競争がさらに激しくなった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 災害について

近い将来発生が予想される南海沖地震等による災害が、広範囲でかつ深刻なものであった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります

(6) 海外子会社の業績について

当社のフランス子会社であるNP ROLPIN SASは、主として合板の製造及び販売を行っております。同社は、2014年の買収当初より業績の低迷が続いているため、経営全般にわたる積極的な経営支援を含む経営再建計画を策定し、業績の回復を図っておりますが、今後同社の業績が回復しない場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

6【研究開発活動】

当社の特徴を生かした、時代のニーズに合った商品の開発を進めております。
  研究開発は、木材関連事業セグメントにおいて、天井材、収納材、床材の3部門に分け、当社商品開発グループ(当連結会計年度末現在8名)で行っております。
  当連結会計年度の主な研究開発の概要とその成果及び工業所有権の取得状況は次のとおりであります。

(1) 天井材部門

新柄の検討

基材 LVL桟木の検討、パネルタイプの検討

 

(2) 収納材部門

インディニの仕様変更

新中段・枕棚の開発

サニタリー収納の開発

エノークの仕様変更

エントレージの仕様変更

キッチンバック収納の開発

耐水アートランバーの開発

アルミ階段の開発

フィクサスコストダウンの検討

 

(3) 床材部門

MDFと合板の複合フロアの開発

6ミリフロアの開発

3ミリMDFフロアの開発

サニタリーフロアの開発

 

(4)その他

エノーク カタログ作成

フィクサスカタログ作成

サニタリーフロアカタログ作成

 

(5) 工業所有権の取得状況

平成29年3月31日現在

 

 

登録件数

出願中の件数

合 計

特  許

16件

2件

18件

意  匠

8件

0件

8件

商  標

19件

3件

22件

 

尚、当連結会計年度において、上記の研究開発に要した費用の総額は64百万円となりました。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 以下の文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1) 当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、住宅ローン金利の低下や政府による住宅取得支援策の追加等に伴い、住宅取得に対する関心が高まったことから、新設住宅着工戸数が堅調に推移した事等により、増収増益となりました。

木材関連事業では主力となる収納製品の一層の認知度を高め、家中の収納をトータルで提案することをコンセプトに、自社の製造する収納製品(20種類以上)を総称した新ブランド「収納生活NANKAI」を立ち上げました。また、玄関からプライベートルームまで家中の全ての空間に、機能的かつデザイン性に優れた収納製品を求めるお客様のニーズに応えるため、様々な規格やサイズ、色柄など豊富な品ぞろえを充実させました。更に自社サイトの「プランセレクトツール」の展開等、様々な角度からの積極的な提案活動に努めてまいりました。

電線関連事業では、引き続き四国エリアを中心とした販売展開を行いましたが、依然として電材業界に寄与する商業施設物件などの新設が低迷する中、競合他社との価格競争が厳しい状況が継続しております。そのようななか、当社グループは引き続き、リニューアル物件やスマート商材市場の販路開拓に注力しつつ、価格の適正化によるシェアの拡大に努めてまいりました。

この結果、売上高は前連結会計年度に比べ4.4%増収の16,852百万円となりました。利益面におきましては、営業利益は680百万円、デリバティブ評価益等により、経常利益は764百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は446百万円となりました。

(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について

① 売上高

木質建築内装材の製造、販売を中心に事業を行っているため、新設住宅着工戸数が当社グループの売上高に重要な影響を与えます。

② 原材料仕入

原材料の調達を海外に依存しているため、為替相場の変動及び相手国の政策の変更等は、当社グループの経営成績に重要な影響を与えます。当社グループは、海外生産拠点の充実、植林事業への出資と通貨オプション等による為替ヘッジにより、原材料の安定した供給体制を確立し、これらの状況に柔軟に対処できる体制を整備しております。

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況について、営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益761百万円、減価償却費553百万円、たな卸資産の減少513百万円により、前連結会計年度に比べ211百万円の増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出603百万円、定期預金の預入による支出469百万円等により、前連結会計年度に比べ83.2%増の446百万円の支出の増加となっております。財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入れによる収入481百万円によるものであり、前連結会計年度に比べ7.5%増の20百万円の収入の増加となりました。
 この結果、当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ149百万円増加し、2,148百万円となりました。
 また、当社グループは、製品製造のための原材料の調達、経費等の支払いをはじめとした運転資金のほか、安定した製品の生産を行うための設備投資資金の需要がありますが、自己資金と借入金を中心とした資金調達によっております。