第2【事業の状況】

当社グループの消費税等に係る会計処理は、税抜方式によっているため、この項に記載の売上高、販売実績等の金額には、消費税等は含まれておりません。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社は、「経営ならびに製品の独自性と安定成長」を基本理念に、変化する外部環境に対して柔軟に対応できる経営体制のもと、メーカーの使命である製品の安定供給を続けてまいります。そのために、原材料仕入先である現地子会社ならびに協力工場に対して技術的援助をおこない、安定的な調達を実現してまいります。また、環境問題につきましては、現地の規制強化にともない植林事業への投資を実施いたしております。今後も市場ニーズを先取りしたオリジナル製品の開発により、顧客満足度の高い住宅内装メーカーを目指してまいります。

(2) 経営戦略等

 当社製品の販売に大きく影響をおよぼす新設住宅着工戸数は、将来において大きく増加することは期待できません。また、これまでの主力製品であった天井材は和室減少の流れにより売上高は微減を続けています。このような状況のもと「収納材のトップメーカーを目指す。」を方針としてかかげ、お客様の真のニーズをつかんだ製品開発を行い、安全性と真の価値を追求した満足度の高い製品を創造し、住文化の発展向上に努めていくことにより収納材トップメーカーの実現を目指してまいります。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、住宅着工戸数の変動に業績が大きく左右される傾向にあるため、住宅着工戸数の低迷下においても、外部環境に左右されず安定的な収益が確保できるようシェアの拡大を目指しており、住宅着工一戸当たりの販売金額を経営上のひとつの指標としています。

0102010_001.png

 

 

(4) 経営環境

今後の経営環境は、国内経済につきましては、米国の政策動向、英国のEU離脱に向けた動き等に加え、新興国の景気低迷や北朝鮮問題などの地政学的リスクの高まりによる世界経済の下振れの影響等、景気の先行きの不透明感は引き続き高いものと想定されます。そのようななか、当社グループの主たる市場となる、住宅業界につきましては、雇用・所得環境が引き続き改善傾向にあるほか、政府による住宅取得支援策が継続していること、住宅ローン金利が極めて低い水準にあることなどにより、住宅取得需要は、今後も概ね堅調に推移するものと予想されます。このような状況に対応するため、当社グループは収納材を中心とする新製品の生産販売に力を注ぎ、リフォーム市場・非住宅市場の販路拡大へ取り組むとともに生産体制の充実を図ることで収益の確保に努めてまいります。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社といたしましては、経営を取り巻く環境の変化に迅速かつ的確に対応するとともに、その透明度を高め、より効率性・健全性を追求すべく、コーポレート・ガバナンスの強化に積極的に取り組んでまいります。また、コンプライアンス体制につきましては、企業倫理及び法令遵守の基本体制を構築するため、コンプライアンス、情報システム、海外情勢の変化、災害時等のリスクにおける事業の継続を確保するための整備を図ってまいります。さらに当社においては、資源問題・環境問題を考慮し、海外子会社において植林事業への投資を実施するとともに、植林材使用比率の拡大を図るための加工技術を習得し、生産技術力の強化に取り組みます。また、海外子会社と国内工場連携による生産体制の整備を推進し、効率的な運用をおこなってまいります。こうした活動を通じて、高収益体質の実現を目指すとともにお客様に安心して使用していただける建築内装材をお届けできるよう、全社をあげて鋭意努力してまいります。
 当面の課題といたしましては、①輸入原材料の確保と品質の安定 ②生産技術力の強化と製造原価率の低減 ③多品種少量受注の生産性向上 ④リフォーム市場における受注拡大 ⑤環境問題等の法的規制への対応と顧客満足度の向上などが挙げられます。

 

(6) 株式会社の支配に関する基本方針について

株式会社の支配に関する基本方針については、重要な事項と認識しており、継続的に検討しておりますが、現時点では具体的な方針および買収防衛策等は導入しておりません。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、以下の文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経済状況について

景気後退による経済状況の悪化から、大幅な新設住宅着工戸数の減少がある場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 海外事情の変化について

当社グループはインドネシアより原材料を調達することで、コスト削減を進めております。そのため、現地の政治及び経済の状況が変化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 為替レートの変動について

当社グループは為替リスクをヘッジするために為替予約及び通貨オプション等を行っており、為替変動の製品コストへの影響を最小限にとどめておりますが、急激な為替変動は当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 価格競争について

新設住宅のコスト削減要求と、新設住宅着工戸数の減少傾向のため、業界における価格競争がさらに激しくなった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 災害について

近い将来発生が予想される南海沖地震等による災害が、広範囲でかつ深刻なものであった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 海外子会社の業績について

当社のフランス子会社であるNP ROLPIN SASは、主として合板の製造及び販売を行っております。同社は、2014年の買収当初より業績の低迷が続いているため、経営全般にわたる積極的な経営支援を含む経営再建計画を策定し、業績の回復を図っておりますが、今後同社の業績が回復しない場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、フランス子会社のNP ROLPIN SASに対してこれまで14百万ユーロの資本投資、14百万ユーロの融資を行っておりますが、経営再建計画における利益計画とは想定以上の乖離が発生しており、2019年3月末時点においては、同社が453百万円の債務超過となったため、貸倒引当金繰入額95百万円を追加計上しております。これにより当社が同社の株式に対して計上した関係会社株式評価損は1,820百万円、同社への貸付金に対して計上した貸倒引当金は453百万円になります。

また、当社は、NP ROLPIN SASの完全子会社であるROLKEM SASに対して、2019年3月末時点において4百万ユーロの運転資金融資を行っております。ROLKEM SASは主要な販売先の内製化や、原材料価格の上昇等により利益計画の達成が困難な状況が続いており、同社は185百万円の債務超過となりました。そのため当社はROLKEM SASの債務超過額に対して貸倒引当金繰入額△2百万円を追加計上しております。これにより同社への貸付金に対して計上した貸倒引当金は185百万円になります。

今後NP ROLPIN SAS及びROLKEM SASの業績が回復せず、純資産価値が引き続き毀損した場合には、追加で損失を計上するリスクがあります。連結財務諸表上におきましては、フランス子会社の業績は毎期の連結業績及び連結財政状況に反映されております。なお、連結グループ内の事象であります当社の子会社に対する関係会社株式評価損や貸倒引当金は計上されません。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

  当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、通商問題、金融・資本市場の動向及び影響に留意が必要な状況が続きましたが、堅調な企業収益、雇用環境や個人消費の改善などを背景に緩やかな景気回復が持続しました。

 当住宅関連業界におきましては、低水準にある住宅ローン金利や政府による各種住宅取得支援政策により戸建住宅の建築に回復が見られたものの、賃貸住宅の建築は金融機関の融資姿勢の変化により減少傾向を示し、新設住宅着工戸数はほぼ横ばいで推移しました。

 このような状況のなか、当社グループは、木材関連事業では主力となる収納製品の一層の認知度を高め、家中の収納をトータルで提案することをコンセプトに、生活動線を快適にする家中の収納プランの提案や様々な規格やサイズ、色柄など豊富な品ぞろえを充実させ、お客様のニーズに合った製品の生産・販売活動に注力いたしました。

 電線関連事業では、引き続き四国エリアを中心とした販売展開を行いましたが、依然として電材業界に寄与する商業施設物件などの新設が低迷するなか、競合他社との価格競争が厳しい状況が継続しております。そのようななか、当社グループは引き続き、リニューアル物件やスマート商材市場の販路開拓に注力しつつ、価格の適正化によるシェアの拡大に努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ514百万円増加し、22,019百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ175百万円減少し、3,469百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ689百万円増加し、18,550百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高19,280百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益1,567百万円(前年同期比37.8%増)、経常利益1,644百万円(前年同期比14.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益864百万円(前年同期比22.9%増)となりました。

 

 なお、当連結会計年度における各セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

(木材関連事業)

 当セグメントでは、国内市場では、収納材を中心にお客様のニーズを第一に製品の生産・販売活動に注力したことで売上高、セグメント利益ともに増加いたしました。海外市場ではフランス子会社の合板製造販売事業において、販売価格の値上げや製造工程の見直しによる赤字幅の縮小を目指しておりますが、依然として経営を取り巻く状況は非常に厳しく、同社の経営成績の改善は遅延する見通しとなっております。この結果、当セグメントの経営成績は、売上高17,756百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益1,562百万円(前年同期比39.4%増)となりました。

(電線関連事業)

 当セグメントでは、地方における電材業界に寄与する物件の新設が減少傾向にあることに加え、競争志向型の価格戦略による営業展開やセールスミックスの改善に取り組みましたが、大幅な経営成績の改善には至らないまま推移いたしました。この結果、当セグメントの経営成績は売上高1,524百万円(前年同期比10.3%増)、セグメント利益5百万円(前年同期比69.4%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ70百万円減少し、1,993百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は1,044百万円(前年同期比21.3%増)となりました。

 これは、主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益1,647百万円、売上債権の減少額160百万円等であるのに対し、減少要因として、法人税等の支払額711百万円、たな卸資産の増加額658百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、支出した資金は642百万円(前年同期は228百万円の獲得)となりました。

 これは、主に投資有価証券の取得による支出219百万円、有形固定資産の取得による支出448百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、支出した資金は423百万円(前年同期比62.5%減)となりました。

 これは、主に短期借入金の減少額32百万円、長期借入金の減少額292百万円等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績及び受注実績

当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

 

b.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

木材関連事業(千円)

17,756,404

7.0

電線関連事業(千円)

1,524,116

10.3

合計(千円)

19,280,520

7.3

(注)1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

SMB建材㈱

4,897,635

27.3

5,216,651

27.1

住友林業㈱

3,482,439

19.4

3,673,102

19.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 以下の文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末における資産の額は22,019百万円となり、前連結会計年度末と比べ514百万円の増加となりました。主な要因は、原材料及び貯蔵品375百万円の増加、仕掛品141百万円の増加、受取手形及び売掛金110百万円の増加等によるものです。

(負債の部)

 当連結会計年度末における負債の額は3,469百万円となり、前連結会計年度末と比べ175百万円の減少となりました。主な要因は、短期借入金103百万円の減少、未払法人税等84百万円の減少等によるものです。

(純資産の部)

 当連結会計年度末における純資産の額は18,550百万円となり、前連結会計年度末と比べ689百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金767百万円の増加、その他有価証券評価差額金98百万円の減少等によるものです。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,309百万円増加し、19,280百万円(前年同期比7.3%増)となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ430百万円増加し、1,567百万円(前年同期比37.8%増)となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ188百万円減少し、275百万円(前年同期比40.6%減)となりました。営業外費用は、前連結会計年度に比べ37百万円増加し、198百万円(前年同期比23.2%増)となりました。

 以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ204百万円増加し、1,644百万円(前年同期比14.2%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度に比べ74百万円減少し、21百万円(前年同期比78.0%減)となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ163百万円減少し、18百万円(前年同期比90.1%減)となりました。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益864百万円(前年同期比22.9%増)となりました。

 

c.キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金を含む有利子負債の残高は492百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,993百万円となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

5【研究開発活動】

当社の特徴を生かした、時代のニーズに合った商品の開発を進めております。
  研究開発は、木材関連事業セグメントにおいて、天井材、収納材、床材、その他の4部門に分け、当社商品開発グループ(当連結会計年度末現在9名)で行っております。
  当連結会計年度の主な研究開発の概要とその成果及び工業所有権の取得状況は次のとおりであります。

(1) 天井材部門

新柄の検討

基材 パネルタイプの検討

 

(2) 収納材部門

新中段・枕棚の開発

サニタリー収納の開発

キッチンバック収納の開発

フレーム収納の開発

耐水アートランバーの開発

フィクサスコストダウンの検討

 

(3) 床材部門

6mmMDFフロアの開発

サニタリーフロアの開発

 

(4) その他

アルミ階段の開発

 

(5) 工業所有権の取得状況

2019年3月31日現在

 

 

登録件数

出願中の件数

合 計

特  許

7件

0件

7件

意  匠

8件

0件

8件

商  標

22件

0件

22件

 

尚、当連結会計年度において、上記の研究開発に要した費用の総額は69百万円となりました。