文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは「優れた建材製品の製造・販売を通じ、より良い住空間の創造につとめ、もって社会の発展に寄与し、強い総合建材メーカーとなる」ことを目指しております。長年培ってきた合板、MDF(中質繊維板)など木質系建材の素材についてのノウハウを生かし、多様化するユーザーのニーズに適合した総合的な製品群を安定的に提供することにより社会に貢献してまいります。これらの企業活動を通じ、営業基盤の拡充、経営資源の最適活用、コスト競争力の強化に努め永続的な収益力の向上をはかることにより、株主、取引先、従業員など全ての利害関係者の信頼にお応えしてまいります。
当社グループは、各種施策の徹底により収益力の強化をはかり、業績の向上や企業体質の強化に努めておりますが、その進捗度合いをはかる経営指標として「営業利益」「経常利益」などの損益項目に加え「自己資本比率」「売上高経常利益率」を重視しています。
当社グループは、激変する経営環境に耐えうる低コスト体質の構築をはかり、業績や収益力の向上を目指してまいります。
当業界の指標である新設住宅着工戸数は、少子化、増加した住宅ストック等の観点から減少すると予想しておりますが、高齢化が進展するなか安心安全・快適な住環境の確保や、老朽化した住宅の建替え、リフォーム需要など、住環境の改善に対する潜在的なニーズには根強いものがあると確信しており、当社グループは多様化するユーザーのニーズを迅速、的確にとらえるとともに、不安定な為替相場や木質系建材の原材料である原木の資源問題について適切に対応するため、国産材の活用をはじめ、原材料調達パイプの多様化や、原材料の分散化を進め、競争力のある製品開発に役立て、顧客ニーズに合致した無駄のない品揃えや一層の品質向上、積極的な需要の開拓に努め、業績向上と企業体質の強化に努めてまいります。
当社グループを取り巻く事業環境において、新設住宅着工戸数は当期(平成30年11月期)後半にかけてやや持ち直しの動きが見られたなか、本年10月には消費税率の引き上げが予定されておりますが、増税後の各種住宅取得支援策が充実していることから、過去と比べて増税前の駆け込み需要は緩やかであると見込んでおり、次期の新設住宅着工戸数は大幅な増加が期待できないものと予想されます。また、米中貿易摩擦の激化等が国内外の経済に影響を及ぼすことが懸念され、住宅需要や国内合板相場、原材料コスト等の動向は、先行きに不透明感を抱えた状況で推移するものと思われます。
当社グループはこのような事業環境のもと、床材や建具、住宅構造材など主力の建材製品のシェアアップに努めるとともに、これら建材製品の原材料として、循環可能な木材資源であり為替相場の影響を受けにくい国産材合板や、地球環境に優しいリサイクル素材のMDFを積極的に活用いたします。また、国内人口の減少に伴う新設住宅着工戸数の減少や少子高齢化への対応として、高齢者向け施設や商業施設など非住宅分野への販売強化や、リフォーム・リノベーション市場に向けた製品開発の強化や販売体制の構築に取り組みます。加えて、設備投資による省力化やITの活用、人材育成などを推進し、生産性向上やコスト競争力の強化、安全管理の徹底など、各種施策を引き続き実施して、更なる収益力の向上と企業体質の強化に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループの属する建材業界は、新設住宅着工戸数の動向に影響を受けます。当社グループの業績は、新設住宅のなかでも持家の建築動向に深い関係がありますが、貸家、分譲住宅、高齢者施設などの非住宅市場やリフォーム市場等の一層の開拓に注力するなど、その影響の軽減をはかっております。
当社グループ製品の主要原材料である輸入木材・輸入合板は、国際相場や為替動向等による価格変動を受けやすく、仕入価格に大きな変化があった場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、木材資源国の伐採規制等の動向によっては、調達が難しくなるリスクも内在しています。
当社グループは、為替変動の影響を最小限に抑えるように各種手段を講じるとともに、製品、原材料の調達パイプの多様化、分散化を進め、それらのリスクの軽減に努めております。
当社グループでは、生産拠点や営業拠点において、地震、台風などの自然災害等に備え耐震体策や定期的な設備点検及び緊急連絡体制の整備、防災訓練等を行っておりますが、大規模な自然災害や火災等の事故が発生した場合には、生産活動の停止や配送の遅延、たな卸資産の破損等により、当社グループの業績及び財務状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが営む住宅建材事業や合板事業の製品とサービスは、国内競合他社との激しい競争にさらされておりますが、今後、さらに企業間競争が激化した場合には、製品販売価格の下落や販売数量の減少に伴う収益性の低下が生じるおそれがあり、これにより当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、製品の品質管理には細心の注意を払っておりますが、万一、製品の欠陥による品質問題が発生した場合、欠陥に起因する損害に対しては損害賠償などの費用が発生するおそれがあり、これにより当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
a. 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、36,350百万円となり、前連結会計年度末に比べ564百万円増加しました。その主な要因は、現金及び預金の増加190百万円、受取手形及び売掛金の増加131百万円、製品を中心としたたな卸資産の増加605百万円などによるものです。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、22,015百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,895百万円増加しました。その主な要因は、持分法適用関連会社であったスラインダー社(PT. SURA INDAH WOOD INDUSTRIES)の株式を追加取得し子会社化したことなどによる有形固定資産の増加1,536百万円、投資有価証券の増加40百万円、繰延税金資産の増加117百万円などによるものです。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、21,726百万円となり、前連結会計年度末に比べ315百万円減少しました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加396百万円、短期借入金の減少14百万円、未払法人税等の減少316百万円、その他に含まれる未払消費税等の減少243百万円などによるものです。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、9,238百万円となり、前連結会計年度末に比べ257百万円減少しました。その主な要因は、長期借入金の減少489百万円、退職給付に係る負債の増加229百万円、その他に含まれるリース債務の増加107百万円などによるものです。
当連結会計年度末における純資産の残高は、27,400百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,034百万円増加しました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加3,196百万円及び配当による利益剰余金の減少407百万円、その他有価証券評価差額金の減少187百万円、退職給付に係る調整累計額の増加88百万円、非支配株主持分の増加374百万円などによるものです。
当連結会計年度(平成29年12月~平成30年11月)における我が国経済は、企業業績の改善により設備投資が緩やかに増加し、雇用・所得環境の改善により個人消費が堅調に推移するなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。
住宅需要につきましては、低水準の住宅ローン金利など下支え要因もあるなか、持家や貸家を中心に新設住宅着工戸数は、当期前半は前期に比べ緩やかな減少が続いたものの、後半はやや持ち直しの動きが見られました。
こうしたなか当社グループは、昨今のトレンド変化に対応した床材や建具など建材製品の拡販や、製造コストの低減、製品短納期化による競争力の強化など種々の改善に取り組んだほか、合板類の適切な生産、仕入、販売に努め、収益力の向上をはかりましたが、原材料や物流のコストアップが損益の圧迫要因となりました。
これらの結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高66,216百万円(前期比1.0%減)、営業利益3,799百万円(前期比15.1%減)、経常利益4,140百万円(前期比13.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,196百万円(前期比7.6%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
住宅建材事業
内装建材シリーズ「ビノイエ」「アートクチュール」などの拡販に努めるとともに、国産材合板を基材に使用した床材として、特殊加工化粧シートを表面に使用した「Jネクシオ」や、天然銘木単板を表面に使用し繊細な木肌の風合いを表現した高級感あふれる新製品「ラスティックフェイス リッチJベース」などの市場定着に取り組みました。
また、地球環境に優しいリサイクル素材を使用し、耐震性能や劣化軽減性能に優れた構造用MDF(中質繊維板)の販売に注力するとともに、バリアフリー商品群「ユニバーサル ディレクト」を足がかりに、サービス付き高齢者向け住宅や福祉施設、幼稚園などの非住宅分野の開拓に取り組みました。さらに、各シリーズから短納期対応製品を厳選した「レギュラーズ セレクション」を展開し、リフォーム・リノベーション需要の獲得に努めました。
なお、これら建材製品の原材料であるMDFの製造コスト(接着剤等)や輸入南洋材合板の仕入コストが上昇したほか、台風や豪雨など自然災害に伴う物流の混乱が、従来から上昇基調であった物流コストの上昇に拍車をかけたことも損益の圧迫要因となりました。
この結果、住宅建材事業の売上高は40,382百万円(前期比1.0%減)、セグメント利益は2,397百万円(前期比15.6%減)となりました。
合板事業
国産針葉樹合板は、安定した合板相場が続いており、生産・販売とも概ね好調に推移しましたが、住宅着工戸数の減少などの影響から需要が徐々に弱含み傾向となり、前期と比べて販売量が緩やかに減少いたしました。一方、マレーシアなど生産現地における不安定な天候や違法伐採規制強化の影響から原木相場が高騰し、輸入南洋材合板は、仕入コストや販売価格が上昇しましたが、仕入量が一時的に落ち込んだことなどから、販売量が減少いたしました。
この結果、合板事業の売上高は25,834百万円(前期比1.0%減)、セグメント利益は2,818百万円(前期比8.5%減)となりました。
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ190百万円増加し、 14,805百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4,678百万円となり、減価償却費の計上による1,976百万円の増加や、段階取得に係る差益の計上による668百万円の減少、持分法投資利益の計上による360百万円の減少、売上債権の増加による79百万円の減少、たな卸資産の増加による251百万円の減少、仕入債務の増加による351百万円の増加、未払消費税等の減少による243百万円の減少、法人税等の納付による1,331百万円の減少などの要因から、4,224百万円の収入(前期は6,103百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資などの有形固定資産の取得による2,055百万円の減少などの要因から、2,824百万円の支出(前期は1,844百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の借入による1,200百万円の増加、長期借入金の返済による1,649百万円の減少、配当金の支払額407百万円などの要因から、1,209百万円の支出(前期は691百万円の支出)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製品製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。
当社グループの生産は主に見込生産を行っているため、記載を省略しています。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及びそれぞれ総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、たな卸資産、貸倒引当金、退職給付に係る負債等につき、合理的と考えられる諸々の要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を基礎として金額を算出しております。これらは期末時における資産・負債の金額及び会計期間の収益・費用の金額に影響を与えます。なお、これらの見積りは特有の不確実性があるため、将来における実際の結果と異なる場合があります。
当連結会計年度(平成29年12月~平成30年11月)における我が国経済は、企業業績の改善により設備投資が緩やかに増加し、雇用・所得環境の改善により個人消費が堅調に推移するなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。
住宅需要につきましては、低水準の住宅ローン金利など下支え要因もあるなか、持家や貸家を中心に新設住宅着工戸数は、当期前半は前期に比べ緩やかな減少が続いたものの、後半はやや持ち直しの動きが見られました。
こうしたなか当社グループは、昨今のトレンド変化に対応した床材や建具など建材製品の拡販や、製造コストの低減、製品短納期化による競争力の強化など種々の改善に取り組んだほか、合板類の適切な生産、仕入、販売に努め、収益力の向上をはかりましたが、原材料や物流のコストアップが損益の圧迫要因となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は66,216百万円となり、前連結会計年度に比べ681百万円の減少となりました。営業利益は3,799百万円となり、前連結会計年度に比べ675百万円の減少となりました。また、経常利益は4,140百万円となり、前連結会計年度に比べ656百万円の減少しました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、スラインダー社株式の追加取得により発生した段階取得に係る差益668百万円を特別利益に計上したことなどにより3,196百万円となり前連結会計年度に比べ224百万円の増加となりました。
当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシャ・フローの状況の分析、(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、当社グループの運転資金及び設備投資資金は、営業活動から獲得する自己資金及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。
該当事項はありません。
・環境にやさしい循環可能な木材資源の有効利用
・リサイクル可能な素材の開発
2.様々なライフスタイルに対応した安全・快適に関する分野
・高齢者,障害者,児童が安全に暮らせるユニバーサルデザイン製品の開発
・スペースの有効活用により様々な場面に提案可能な生活支援プラスα製品の開発
3.防災に関する分野
・住宅の耐久性向上に対応する製品の開発
・地震発生時の安全な避難、防災品の備えに関する製品の開発
4.リフォームに関する分野
・国土交通省の長期優良住宅化リフォーム推進事業に合わせたリフォーム用製品の開発
当連結会計年度において、平成27年5月から稼働・生産開始した自社合板工場で生産される国産材合板を活用した製品のラインナップ拡充として、高密度MDF+国産材合板の複合基材と銘木単板を組み合わせ、挽き板のような質感とラスティックな高級感を実現したフロア「ラスティックフェイス(4柄)」を市場投入しました。同時に階段でもラスティックフェイスに対応した製品を設定しました。
また、シートフロアでは「ネクシオハード ラスティック」及び「ネクシオ ラスティック45」で新たなラスティック柄5種類、アートクチュールシリーズの「アートクチュール ソン45、ドゥーズ、ドゥーズハード」で新たなラスティック柄2種類を追加しラスティック調製品の拡充を図り、さらなる対応インテリアの拡大を実施しました。
ユニバーサルディレクト(UD)商品においては、どちらから押しても開けられるユニバーサルデザインドア「ケアシスト」に無造作に閉めてもブレーキが掛かってゆっくり閉まる「クローズアシスト機能」を追加、反対側から見通すことができる広い採光部と指はさみ防止クッションを備えた「幼保向け引戸」を発売しました。
これら新製品の発売により使う人のさまざまな場面での快適な住まいづくりを目指した製品の充実を進めています。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、174百万円であります。