第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、住宅内装システムの専門メーカーとして室内ドア、収納ボックス、化粧造作材を受注生産し、顧客へジャストインタイムで提供できる独自のシステムを構築し、様々な製品を社会に送り出し高い評価を得てまいりました。

 今後においても、自社システムの強みを生かし、新製品の開発、新規顧客の開拓を進め、業容の拡大と安定した収益を確保してまいります。

 当社は、住空間を構成する内装部材及び周辺分野における顧客ニーズに対して、優れた技術と最高のサービスを提供することにより、社会に貢献してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループが目標としている経営指標は、ROE(株主資本利益率)20%以上であります。この指標は事業効率向上と株主価値の最大化を図るためのものであり、連結・個別ともに継続的に達成できるための強い体質を確立することを目標としております。目標達成策として、合理化、原価低減、高い効率の設備投資等により一人当たりの生産性を高め、長年かけて創り上げた多品種少量生産のIT技術を有効に活用し、また、従業員のスキルアップを図るための教育訓練の実施により、従業員一人ひとりが常に利益を意識した活動を行ってまいります。

 今後も目標達成に向けて各施策を実施し、業績及び株主価値の向上を図ってまいります。

(3)中長期的な会社の経営戦略

今後の木質内装業界は、国内においては少子高齢化が進むことから、当社の業績に大きく影響のある新設住宅着工戸数の大きな増加は期待できず、厳しい受注、価格競争が継続するものと予想されます。反面、海外においては、中国のように経済成長が鈍化傾向ではありますが、「都市化」と「内装付住宅の推進」を背景に地域(省)毎に格差はありますが、堅調な需要は見込めるものと考えております。このような状況下にあって、国内外を問わず、当社の持つ受注生産の強みを発揮できる分譲マンション市場に加え、医療介護や戸建分野等への新たな販路を開拓してまいります。また、一戸当たりに占める自社製品の占有率のアップとコスト競争力を確保し、着実な業容拡大と安定した利益確保に努めてまいります。

 ①日本国内では、営業力強化と販売網拡充を図るため、セールスエンジニアの育成、都市部の営業拠点への営業マン投入等を行い、より充実した営業体制を構築してまいります。また、当社のマス・カスタマイゼーションの能力に磨きをかけ、付加価値の向上を目指してまいります。

 ②中国国内の需要に対応するため、中国国内の広域にわたって品質の高い施工管理体制の構築と維持を図ります。生産体制については、生産技術力の高い工場となる取組みを積極的に進めてまいります。また、販売体制の強化に向けては、営業管理体制の拡充を図り、当社グループのブランドを確立させ、財務基盤が強固で信用力のある取引先の新規開拓を推進し拡販を図ってまいります。さらに、販売代理店網を生かしたスケルトン市場向けの販売についても戦略的に進めてまいります。

 ③日本・中国国内とも、生産体制においては、生産品目に即したレイアウト変更と省力化を図り、生産性と技術力の向上に取組んでまいります。また、市場ニーズに適応する新商品・新デザインの開発にも積極的に取組んでまいります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

今後の経済見通しにつきましては、米国の通商政策の動向や欧州、東アジアにおける不確実性の高まりが、世界経済への下振れや為替の動向に大きな影響を及ぼす可能性があり、景気の先行きの不透明感は引き続き高いものと想定されます。国内経済は設備投資や雇用の拡大に向けた企業マインドの改善傾向が続いており、実質賃金の伸び悩みや節約志向の長期化から個人消費は弱含みで推移するものの、企業収益は高いレベルを維持し、景気は緩やかな回復基調が継続するものと考えられます。一方、中国では「中央経済工作会議」において、政策の中心に「質の高い発展」の促進が据えられ、8大重点活動の一つに「住宅供給拡大、賃貸・販売併存の住宅制度確立の加速」が挙げられており、金融リスクの防止に取組みながら、不動産市場の安定・健全化が図られるものと考えております。このことから、投機目的ではない居住を目的とする住宅供給整備は、今後も堅調に推移するものと見込んでおります。もっとも、環境規制に対する対応や国際的な政治イベント(上海協力機構青島サミット等)が開催されることから起こる工場操業規制などのリスクは今後も発生すると考えられます。

 

このような環境の中、当社グループは以下の対応を行ってまいります。

 

・国内の対応について

国内での新設住宅着工戸数は、少子高齢化の進展による所帯数の減少によって、今後も減少傾向で推移するものと考えております。このことから、業務改善や省力化設備の導入などにより、生産性向上に向けた取組みを継続的に行い、経営の効率化を目指してまいります。営業活動においては、新規顧客開拓や既存顧客への深耕、納入シェアの低い地域への営業活動の強化を図ってまいります。そのためにも今まで以上に訪社件数を増やし、いち早く顧客ニーズを掴み、積極的な提案により受注獲得に繋げてまいります。また、一住戸当たりの売上増を図るための施策である収納家具の販売、ホテルなどの非住宅分野及び老健施設などの医療介護分野での拡販のため、木製防火扉や遮音ドア等、機能的新商品開発にも注力し、安定した収益の確保に努めてまいります。

 

・中国の対応について

中国事業におきましては、インフィル販売(内装付き住宅)を手掛ける優良なマンションデベロッパーへの深耕、新規開拓による拡販を引き続き行ってまいります。加えて、販売代理店によるルート販売を積極的に進めており、主要都市を中心に中国全土へ販売代理店(ショールーム設置)を拡充しております。また、中国政府は安全性、環境や健康問題、加えて投機目的ではない居住を目的とする住宅供給の観点から「内装付き住宅」を推進しており、内装全てを一式で外注できる専門業者の需要も高まっております。この需要に応える為、2016年6月に住宅内装工事会社を設立し、事業を開始しております。今後は良質な施工実績を積み上げ、顧客からの信頼を得るとともに施工体制の充実を図り、施工地域の拡大にも努めてまいります。2016年7月に設立し、準備を進めてまいりました住器製造会社(流し台、洗面、収納家具等)は、2017年10月より試験操業を開始しており、本格操業に向けて取組んでおります。一般住器販売を含めた施工及び製品供給体制を備える建材グループ企業として、より一層の業容拡大に向け邁進してまいります。

2【事業等のリスク】

 当社の事業の状況、及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響をおよぼすと考えられる事項は、下記のとおりであります。また、記載事項のうち将来に関する事項は、当社グループ(当社及び連結子会社)が当連結会計年度末現在において判断したものであります。なお、業績に影響を与える要因はこれらに限定されるものではありません。

(1)住宅着工件数等の動向について

 当社グループは、内装システム部材事業を日本及び中国をセグメントとして運営しており、今後の景気動向、社会情勢、金利の上昇等により住宅購入予定者の取得意欲が減退し、住宅着工件数の減少が起こる場合等、建築市況の動向の影響を受けます。特に当社グループの場合は、主要な顧客が分譲マンション業者(ゼネコン、デベロッパー等)であり、構造計算書偽造に端を発する平成19年6月施行の改正建築基準法による建築確認の承認遅延が発生したように、長期間に亘り建築着工が遅延した場合等、分譲マンション市場の動向により、当社グループの業績及び財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

(2)地震・津波・火事等の影響について

 当社グループの生産体制は、当初の1工場体制から現在の5工場体制(日本国内は、本社工場、北海道工場、海外は中国の昆山日門建築装飾有限公司の工場、日門(青島)建材有限公司の工場及び日門(江西)建材有限公司の工場)へと生産拠点の分散を行いリスク回避に努めておりますが、まだ本社工場の生産ウエイトは高い状態にあります。当社グループは引き続き、危機管理対応を継続してまいりますが、地震・津波・火事等の不測の事態の発生により本社工場が影響を受け生産体制に問題が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

(3)海外業務に関するリスクについて

 当社グループの中国の子会社が製造する製品は、基本的に中国国内の市場向けに販売を行っており、今後の中国市場の拡大に伴い、更なる中国における事業拡大を図ってまいります。従いまして、当社グループ製品の生産・販売・調達等を行う中国において、政治的・経済的不安定要素、予期せぬ法律又は規制の変更、貿易保護措置及び輸出入許可要件変更、税制の変更、為替相場の変動、及びこれまでに貸倒れの実績はありませんが、中国建築業界特有の商慣習に基づく売掛債権回収のリスク等が生じた場合等、当社グループの業績及び財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

(中国)売掛債権残高推移表                              単位:千円

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

平成30年3月期

売上高

7,452,709

8,774,974

10,553,093

8,975,061

11,834,150

売掛債権残高

4,599,882

5,747,255

6,404,955

5,590,984

6,084,941

%

62%

65%

61%

62%

51%

※これまでに貸倒れの実績はありません。

 

(4)原材料価格の変動について

 当社グループの製品の主な原材料である木材及び表面材等の価格変動に対処するため当社グループでは、生産性向上及びコスト削減を行ない、また、市場環境を注視しながら、顧客に対する販売価格への転嫁の要請等を実施しております。しかし、今後、各種原材料が大幅に高騰した場合には、適時・適切に販売価格へ転嫁できる保証はなく、当社グループの業績及び財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

(5)法的規制について

 当社グループの事業は、製造物責任法、労働安全衛生法、建設業法(許認可の名称、一般建設業・許可番号第19464号・有効期限 平成34年1月24日)並びに貿易管理令等の各種法規制を受けております。

 当社グループは各種法規制の遵守に努めておりますが、今後、何等かの理由により、当社グループが法令上の義務に違反していると判定され、当社グループの事業展開を制限又は停止された場合、あるいは当社グループの事業展開に関連のあるこれらの法的規制が強化・改正され、又は新たな法的規制が新設・追加されることにより、当社グループの事業が計画どおりに進展しない場合や、相当額の出費が発生する場合等には、当社グループの業績及び財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

(6)マンションデベロッパー及びハウスメーカーへの依存について

 当社グループは、マンションデベロッパー及びハウスメーカー(以下、マンションデベロッパー等)に対し、物件毎に新製品等を提案し、事業を展開しております。

 さらに、当社グループは、新製品の優先提供あるいはメンテナンス、アフターフォロー等の製品納品後の対応を重視し、良好な取引関係の維持及び取引の深耕に努めているため、国内外とも特定のマンションデベロッパー等の物件への依存度が高くなっており、今後も高い水準で推移することが見込まれます。

 従って、マンションデベロッパー等の着工戸数が減少すること等、何等かの要因により、当社グループの受注が減少した場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。

 

(7)業績の偏重について

 当社グループの取り扱う内装システム部材は、マンション等の建築スケジュールのうち、後工程において取り付けられることが一般的であります。物件の引渡時期については、物件の販売時期や入居時期のニーズに対応した工期で事業年度末にかけて増加する傾向があるため、当社グループの売上、利益とも下期に偏重する傾向にあります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による各種政策により、企業業績や雇用環境は改善傾向にあり、緩やかな回復基調が続いております。その一方で、海外経済の不確実性や金融資本市場変動の影響等、依然として予断を許さない状況が続いております。

 国内の住宅市場では、相続税の節税目的で増えていた賃貸物件が一巡し、また都市部を中心とした新築マンションは、震災復興や東京五輪の開催決定で建設資材や人件費が高騰し高値が続いておりますが、低金利の住宅ローンや政府の住宅取得支援策の継続もあり住宅取得に対する需要は底堅く推移致しました。このような状況の中、大型再開発物件の着工延期などもありましたが、安定したリピート顧客からの受注により、国内の売り上げは概ね良好な結果となりました。また、非住宅部門のホテルや老健施設、サ高住物件の受注強化と当社の主力製品である建具・造作材に加えシステム収納家具の販売も積極的に推進致しました。

 一方、中国においては、不動産バブルを警戒する政府の金融引締め政策や住宅購入制限の結果、北京や上海等一線都市では売買が鈍化しつつあるものの、実需を背景とした不動産の在庫調整は地方都市を中心に徐々に進んでおり、中国全体での住宅販売は前年度を上回る形で推移致しました。また環境規制強化に関連してVOC対策や粉塵対策のための設備投資等による多額の出費や生産停止など、日系企業も含めた工場の生産活動などに重要な影響が及びました。中国政府は、環境負荷の低減や投機目的の購入を抑える為に、マンション建設における方針をスケルトン(内装別)からインフィル(内装付)へシフトしており、これを受けて分譲住宅の内装工事を義務付ける政策が、多数の省や市から発表されました。このような背景の中、当社グループは、主要都市25ヶ所に営業所を展開し、内装付住宅の開発を進める大手有力デベロッパーへのシェアの確保と新規顧客開拓を積極的に行って参りました。

 また、拡大するインフィル市場に加え、従来からのスケルトン市場についても、当社はこの市場を狙ったルート販売(代理店を通じたエンドユーザーへの販売)にも注力し、現在主要都市を中心に、ショールームを設置する代理店網構築に向けて取組んでおり、各工場に代理店専用の製造ラインを設置するなど、成長拡大と安定への布石を着々と打って参りました。

 さらに、2016年6月に設立した吉屋(煙台)集成建築科技有限公司(住宅内装工事合弁会社)は、順調に営業活動を展開しております。また、2016年7月に設立した吉屋(青島)家居有限公司(流し台、洗面、収納ボックス等の生産販売会社)は2017年9月に竣工し、10月から試験操業を開始致しました。

 デベロッパーをはじめとした、顧客からの品質、価格、納期に対する要求水準は年々高まっており、また環境規制等を背景とした製造コストの増加に対応するため、生産性の効率化推進等、全部署を挙げて活動して参りました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前年同期比15.8%増収の20,639百万円、営業利益は前年同期比14.9%増益の3,163百万円、経常利益は前年同期比17.4%増益の3,112百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比22.6%増益の2,345百万円となり、各項目において過去最高を更新致しました。

 

 

 セグメントの業績

 国内においては、売上高は、前年同期比0.3%増の9,023百万円、セグメント利益(営業利益)につきましては前年同期比0.8%増の1,170百万円となりました。

 中国においては、売上高は、前年同期比31.6%増の11,885百万円、セグメント利益(営業利益)につきましては前年同期比25.1%増の1,993百万円となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,224百万円となり、前連結会計年度末より461百万円減少いたしました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により増加した資金は1,773百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,110百万円、減価償却費324百万円、棚卸資産の増加額838百万円、法人税等の支払額995百万円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュロー)

 投資活動により減少した資金は2,035百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,082百万円、有価証券の取得による支出2,326百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により減少した資金は236百万円となりました。これは主に短期借入れによる収入264百万円、配当金の支払額501百万円、によるものです。

生産、受注及び販売の状況

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

生産高(千円)

前年同期比(%)

日本

7,701,889

97.2

中国

7,031,750

136.2

合計

14,733,639

112.6

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

9,387,434

103.0

6,656,085

109.6

中国

17,041,035

185.2

10,137,076

165.0

合計

26,428,469

144.3

16,793,161

137.5

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

日本

8,805,180

99.5

中国

11,834,150

131.9

合計

20,639,330

115.8

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

大和ハウス工業株式会社

2,930,935

16.4

2,921,693

14.2

(注)外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める顧客(法人)名を記載しております。

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループ(当社及び連結子会社)の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りを行っている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。

 将来に関する事項につきましては、当社グループが当連結会計年度末現在で実績や状況に応じ、合理的な基準に従って見積り及び判断したものでありますが、実際の結果は、予測困難な不確実性があるため、これら見積りと大きく異なる可能性があります。

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、16,685百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,954百万円増加いたしました。主な要因は、受取手形及び売掛金が643百万円増加し、有価証券が1,392百万円増加したことによるものです。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、7,659百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,159百万円増加いたしました。主な要因は、機械装置及び運搬具(純額)が540百万円増加し,建設仮勘定が193百万円増加し,投資有価証券が286百万円増加したことによるものです。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、5,057百万円となり、前連結会計年度末に比べ762百万円増加いたしました。主な要因は、支払手形及び買掛金が158百万円増加し、短期借入金が272百万円増加し、未払金が393百万円増加したことによるものです。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、640百万円となり、前連結会計年度末に比べ0百万円減少いたしました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、18,646百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,352百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金が1,838百万円増加し、為替換算調整勘定が336百万円増加したことによるものです。

(3) 経営成績の分析

(売上高)

 当社グループの売上高は、前年同期に比べ2,818百万円増加し、20,639百万円となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

 売上原価は、前年同期に比べ1,979百万円増加し、13,615百万円となりました。売上原価率は、前年同期に比べ0.7ポイント増加し、66.0%となりました。

 販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ429百万円増加し、3,859百万円となりました。対売上高販管費率は、年同期に比べ0.5ポイント減少し、18.7%となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度の営業利益は、前年同期に比べ409百万円増加し、3,163百万円となりました。対売上高営業利益率は、前年同期に比べ0.1ポイント減少し、15.3%となりました。

(営業外損益)

 当連結会計年度の営業外収益は、前年同期に比べ204百万円増加し、306百万円となりました。また、営業外費用は前年同期に比べ152百万円減少し、358百万円となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度の経常利益は、前年同期に比べ460百万円増加し、3,112百万円となりました。対売上高経常利益率は、前年同期に比べ0.2ポイント増加し、15.1%となりました。

(特別損益)

 当連結会計年度において、特別損失が1百万円発生しております。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期に比べ432百万円増加し、2,345百万円となりました。

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 全体的には、新設住宅着工戸数の動向が当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因となりますが、関連する新設着工床面積、及び当社の強みを活かせる分譲マンションの新設着工戸数の動きにも影響を受けます。

 また、当社グループ製品の主要材料である木材の価格変動、原油価格の変動に起因する表面材の価格変動による調達コスト変動要因があり、また一方で競争激化に伴う販売価格の下落要因もあるため、これらの市況動向は当社グループの収益に重要な影響を与える可能性があります。

(5) 経営戦略の現状と見通し

 当社グループをとりまく環境は、内外の諸情勢からみて、今後とも厳しい状況が予想されます。日本国内における昨今の不況による住宅需要の大幅な減少に加え、長期的にも少子化等の要因により市場規模が縮小することが予想されることから、損益分岐点を短期間に集中して引き下げを行い、厳しい環境下にあっても利益を計上できる強い体制を確保いたします。また、中国国内においては良好な市場への積極的なチャレンジによる高成長を確保するため、今後とも諸施策を着実に実施してまいります。

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,733百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが2,035百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが236百万円の支出となり、現金及び現金同等物は前連結会計年度末から461百万円減少し、4,224百万円となっております。なお、各キャッシュ・フローの要因等につきましては、「業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。

 当社グループでは製品製造のための原材料の調達、経費等の支払を始めとした運転資金のほか、安定した製品の生産を行うための設備投資資金、新製品開発を行う研究開発費等の資金需要がありますが、基本的には海外子会社を含めた設備投資資金、国内における運転資金については自己資金により充当し、海外子会社における運転資金については国内、海外との金利差、為替リスク等を総合的に検討し、現地金融機関を含め、有利な金融機関の利用を適宜行っております。

(7) 経営者の問題意識と今後の方針について

 当社グループは、新設住宅着工戸数が100万戸を割り込み収縮する国内市場と、景気環境の改善が著しく、同着工戸数が1,000万戸とも言われる中国市場を経営の基盤としております。

 そのような中にあって当社グループは、日本市場においては主力製品であるマンション向け製品の他、高齢者福祉施設向け製品、戸建向け製品等の新製品の開発、製造原価低減による価格競争力の向上等に努め、市場シェアアップを図り安定した成長を目指します。

 拡大する中国市場にあっては、従来の3社体制(工場2、商事会社1)に加え、中国内陸部への供給体制の拡充を図るため、江西省宜春市に新工場を建設し、2013年9月1日から本格操業を開始しております。また、営業所を大幅に拡充し、省都を中心とした主要都市25ケ所に展開する等、積極的な投資を継続し、その投資効果を最大限に活用し高成長を実現してまいります。

 また、当社は、平成28年5月26日開催の取締役会において、山東紅旗置業集団の傘下である烟台市紅旗置業有限公司と中国で内装工事会社及び住器製造会社を合弁にて設立することを決議いたしました。今後、住宅内装工事会社として、また、住器製造会社として、合弁2社が本格的に稼働した際には、既存の昆山、青島、宜春の3工場を併せた、施工及び製品供給体制を以って、中国市場への加速度的な事業拡大を目指して参ります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、更なる反り対策の研究を行うことで高さ2.7mドア製品を開発しました。また、子供や高齢者の安全に配慮したドアや、利便性に特化した収納家具製品の開発に取り組み、商品の品揃えをさらに充実させました。今後ますます幅広い顧客層を開拓できるよう高性能な製品開発を進めております。

 また、品質を維持したコスト削減、安全性や生産性を考慮した製品設計、クレーム発生時における即時対応策の検討、材料評価基準の策定など、これまで培ってきた技術開発力を活かし、競争優位性の向上に取り組んでおります。

顧客の真のニーズを掴むためにも、市場の最新動向を把握すると共に、直接顧客のもとに伺い、打ち合わせの場を持たせていただくことにより、付加価値を高める製品・技術をご提案しております。

さらに、特許や技術ノウハウなどの知的財産が重要な経営資産であるという認識のもと、その管理強化を図っております。

なお、当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発費は、日本13,294千円、中国で42,940千円、その総額は56,234千円となっております。主な活動は次のとおりです。

 

(日本の研究の成果)

(1) ウォールドアの改善

従来品よりさらに豊富な間取りパターンができるよう、システム金物を一新しました。また、操作性も向上させています。

 

(2) 指詰緩和ドアの開発

子供や高齢者がドアに指を挟む危険を回避するため、吊元側に隙間をあける指詰緩和ドアを開発しました。

 

(3) 高さ2.7mドアの開発

近年、高さが2.7mのドアが要望されています。新規設計したドアは反り性能に対して研究をおこない、ドア構造を変えて性能を高めました。

 

(4) ドア枠の開発

従来のドア戸当たりを使用しない見た目も美しい開きドア枠を開発しました。

 

(5) 寝具たっぷり収納

収納幅を広くすることで布団が収納できるスペースを確保した収納家具を開発しました。