当中間連結会計期間における、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当中間連結会計期間における我が国経済は、企業収益の回復に伴う個人所得や雇用環境の改善に伴い、緩やかな回復基調となりました。一方で、為替相場の動向、物価上昇、人件費の高騰、各地で長期化する地政学リスク、米国の通商政策の影響による景気の減速懸念など、先行きの不透明な状況が続いております。
針を掲げて、当期より中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を開始しております。
中期経営計画の基本方針と企業価値向上に向けた取り組み状況は以下の通りです。
① 技術・研究の“SHINKA”で特色ある機能・環境配慮商品を拡大、生産性向上を加速(深化)
当社グループは技術・研究開発力を活かし、成長事業である機能商品事業の高付加価値化とグローバル展開による拡販、紙素材事業の環境配慮商品拡販と生産性向上、また、両事業それぞれのマーケティング面、技術面におけるシナジー効果による事業拡大を進めております。
研究開発力の強化に向けては、2025年4月に基盤技術センターを設立、紙素材の用途開発及び、テープ原紙・医療用滅菌紙といった生活資材分野の開発を進め、コア技術分野の強化を進めております。
紙素材事業の収益性向上に向け、北上工場N1抄紙機を停機いたしました。引き続き、高効率マシンへの生産集約による固定費削減、生産効率化を進めてまいります。
海外子会社の収益性向上に向けては、ドイツ連結子会社の三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHにて、従業員の希望退職を実施しました。引き続き、事業構造改革による収益性向上を進めてまいります。
② 地球環境への貢献を”SHINKA”(進化)
カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの加速(化石エネルギー原単位改善、グリーントランスフォーメーションへの挑戦)、循環型社会への貢献(森林資源の活用、プラスチック資源の再資源化率向上、SDGsに貢献する事業拡大、気候変動リスクへの取り組み推進)を進めております。
当社の村火社有林が、環境省、農林水産省、国土交通省の新法「地域生物多様性増進法」において「自然共生サイト」に認定されました。今後も「三菱製紙グループ環境憲章」のもと、生物多様性の維持・保全活動をはじめとして、環境価値を創出し、持続可能な地球環境に貢献してまいります。
③ ガバナンス・人的資本経営の”SHINKA”(浸化)
ガバナンストランスフォーメーション(品質管理体制の強化、ステークホルダーエンゲージメント向上、プライム上場企業に求められる要求水準の高まりへの対応、リスクマネジメント強化)、人財力、組織力の強化(多様な人財の確保と育成、環境整備、インテグリティ重視の企業文化確立、従業員の成長と意識向上、安全最優先の徹底、DX推進)を進めております。
当社子会社の三菱製紙エンジニアリング株式会社白河事業所で製造していた耐熱プレスボード製品に係る品質不適切事案に関し、2025年5月14日に特別調査委員会の調査報告書を受領し公表しました。経営陣自ら国内全工場・子会社への巡回・説明会を実施し、品質管理やコンプライアンスの重要性の浸透を改めて図りました。引き続き、ステークホルダーの皆様からの信頼回復に向け、再発防止策を確実に実行し、業務改善に全力で取り組んでまいります。
当中間連結会計期間の連結売上高は790億2千3百万円(前中間連結会計期間比10.6%減)となりました。
損益面では、原燃料のコスト安はありましたが、国内事業の輸出向け印刷用紙とパルプ、海外事業の情報用紙において販売数量が減少したことや、設備老朽化によるトラブルの発生などにより、連結営業利益は5千8百万円(前中間連結会計期間比93.7%減)、連結経常利益は3億6千2百万円(前中間連結会計期間比19.7%減)となりました。親会社株主に帰属する中間純損失は12億8千1百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失2億3千2百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りとなりました。
(単位:百万円)
(注)調整額は主として内部取引に係るものです。
情報用紙関連製品では、感熱紙はPOS市場でシェアを拡大したことにより、販売金額は前年を上回りました。ノーカーボン紙、PPC用紙は需要減少により販売数量、販売金額ともに前年を下回りました。リライトメディアは海外向けの増販により、販売金額は前年を上回りました。
イメージング関連製品では、インクジェット用紙の欧州向け需要を取り込み、販売数量、販売金額ともに前年を上回りました。
機能材関連製品では、ガラス繊維不織布・化粧板原紙は、堅調な需要に加え価格改定が寄与し、販売金額は前年並みとなりました。テープ原紙は好調を維持し、販売金額は前年並みとなりました。全熱交換素子は、海外市場を中心に増販し、販売金額は前年を上回りました。水処理膜基材は中国市場の競争激化により販売数量が減少し、蓄電デバイス用セパレータは一部用途が顧客要望による製品仕様の変更により販売金額は前年を下回りました。
ドイツ事業は、ドイツを含めた欧州圏の経済の低迷、価格競争激化等により、販売数量、販売金額ともに前年を下回りました。また、収益改善に向けた構造改革の一環として従業員の希望退職を実施しました。
この結果、機能商品事業は減収減益となりました。
情報用紙関連製品では、感熱紙は高砂工場の安定生産及び、POS市場用途の拡販に継続して取り組んでまいります。PPC用紙は大手通販会社向けの大口需要獲得に向けて、製販体制の強化を進めます。また、環境配慮商品における取り組みとしては、ライナーレスラベル用感熱紙による新規需要獲得や、FSC森林認証紙製品(PPC)の拡大による収益安定化を図ってまいります。
イメージング関連製品では、既存顧客への増販に向けて京都工場の仕上げ体制の効率化を図り、また、大型ポスター・ラベル用途や産業用インクジェット用紙の拡販、海外拠点の積極的な活用により、アジア新興国・欧州向けへの更なる拡販に取り組んでまいります。
機能材関連製品は、成長分野として位置付けた製品群となります。工場・開発体制を強化し、営業部門と一体となり、需要獲得に向けた取り組みを推進します。水処理膜基材は、成長市場である工業用途及び海水淡水化プラント用途の新規需要獲得に向け、開発品を市場に提案してまいります。蓄電デバイス用セパレータは、補助電源用途向け及び車載用電装用途向けコンデンサの拡販に取り組んでまいります。テープ原紙は、成長が見込める海外向け拡販を進め、市場ニーズにフレキシブルに対応いたします。化粧板原紙は銘柄の統廃合を含めた富士工場の生産効率の改善などにより収益の安定化を図ります。また、全熱交換素子などのサステナビリティ商品の販売や新規製品である超耐熱ガラス繊維不織布の販売に注力してまいります。
ドイツ事業は、希望退職などによる事業構造改革を実施することで収益基盤の強化を図るとともに、欧州域外での拡販や更なる生産効率の向上を実施し、長期安定的に収益改善を進めてまいります。
印刷用紙では、需要の減少傾向が継続している国内市場において製品価格を維持しながら市場要望の高い製品への置き換えを進めつつ、減少分を輸出向け販売で補った結果、販売数量、販売金額ともに前年並みとなりました。
包装紙は、国内向けの晒クラフト紙を中心に販売を伸ばしましたが、円高とアジア市況下落の影響で輸出が減少し、販売金額は前年を下回りました。
市販パルプにつきましては、国内向けは製品価格を維持しつつも海外市況下落の影響を受けて販売数量が減少、輸出向けも選択受注で収益を優先した結果、販売金額は前年を下回りました。
また、八戸・北上工場の設備老朽化によるトラブルが発生したことなどにより操業が悪化しました。
この結果、紙素材事業は減収増益となりました。
紙素材事業では印刷用紙の国内需要減少を輸出で補完しながら、包装紙、市販パルプを伸ばして売上規模を維持し、生産効率化とコストダウンで収益性を向上させます。
印刷用紙に関しては国内外の需給トレンドに即応した生産体制最適化、在庫水準適正化及び製品価格改定を進めてまいります。包装紙では持続可能な社会への意識の高まりを背景とした脱プラ・減プラ需要を取り込み、ユーザーのニーズに合致した特長ある製品を増販しながら、成長余地の大きいアジア新興国市場の開拓を進めます。市販パルプでは北上工場の国産材100%パルプの供給体制を拡充して高付加価値製品の拡販に注力し、事業の更なる成長を目指します。八戸・北上両工場では老朽化した設備の整備を進めて安定操業を実現、工場運営の一体化を推進して人員の共通化による生産効率化及びコストダウンを追求し、事業基盤を一層強固にしてまいります。特に、八戸工場では11月に設備点検・修繕を集中的に行い、操業の安定を図ってまいります。
(エンジニアリング事業)
工務関連子会社での外部工事受注等により、売上高は27億1千8百万円(前中間連結会計期間比14.1%増)となりました。営業利益は76百万円(前年同期は3百万円の営業損失)となりました。
当中間連結会計期間末の資産は、売掛金等の減少や減価償却により前連結会計年度末に比べ55億9千9百万円減少し、2,026億1千7百万円となりました。
負債は、有利子負債や仕入債務、未払法人税等の減少等により前連結会計年度末に比べ30億2千8百万円減少し、1,199億6百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の減少等により前連結会計年度末に比べ25億7千1百万円減少し、827億1千1百万円となりました。
自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.1ポイント減少し、40.8%となりました。
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ11億7千9百万円増加し、74億1千9百万円となりました。
営業活動の結果得られた資金は、前中間連結会計期間に比べ50億3千8百万円増加し、68億7千4百万円となりました。収入の主な内訳は、売上債権の減少などです。
前中間連結会計期間に比べ営業活動の結果得られた資金が増加した主な要因は、売上債権の減少等によるものです。
投資活動の結果使用した資金は、前中間連結会計期間に比べ7億78百万円増加し、20億4千3百万円となりました。
前中間連結会計期間に比べ投資活動の結果使用した資金が増加した主な要因は、投資有価証券の売却による収入はありましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものです。
財務活動の結果使用した資金は、前中間連結会計期間に比べ21億3千6百万円減少し、35億9千2百万円となりました。これは主に有利子負債の返済によるものです。
当中間連結会計期間において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は4億2千6百万円であります。
当中間連結会計期間において、連結会社の従業員数に著しい増減はありません。
当中間連結会計期間において、提出会社の従業員数に著しい増減はありません。
当中間連結会計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい増減はありません。
当中間連結会計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。