1 棚卸資産の評価基準及び評価方法
通常の販売目的で保有する棚卸資産
評価基準は原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
(1) 商品及び製品、原材料及び貯蔵品(但し、木材を除く)
月別総平均法
(2) 仕掛品
先入先出法
(3) 木材
個別法
2 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(2) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法
3 デリバティブ取引の評価基準及び評価方法
時価法
4 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
建物、機械及び装置
a 2007年3月31日以前に取得したもの
旧定額法
b 2007年4月1日以降に取得したもの
定額法
構築物
a 2007年3月31日以前に取得したもの
旧定率法
b 2007年4月1日以降2012年3月31日までに取得したもの
定率法(250%定率法)
c 2012年4月1日以降2016年3月31日までに取得したもの
定率法(200%定率法)
d 2016年4月1日以降に取得したもの
定額法
その他の有形固定資産
a 2007年3月31日以前に取得したもの
旧定率法
b 2007年4月1日以降2012年3月31日までに取得したもの
定率法(250%定率法)
c 2012年4月1日以降に取得したもの
定率法(200%定率法)
また、2007年3月31日以前に取得したものについては、償却可能限度額まで償却が終了した翌年から5年間で均等償却する方法によっております。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、ソフトウェア(自社利用分)については、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっております。
5 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については、貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員の賞与支給に充てるため、支給見込額基準により計上しております。
(3) 役員賞与引当金
役員の賞与支給に充てるため、当事業年度における支給見込額に基づき、当事業年度に見合う分を計上しております。
(4) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。
数理計算上の差異については、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による按分額をそれぞれ発生の翌事業年度より費用処理しております。
(5) 環境対策引当金
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」によるPCB廃棄物の処理支出等、環境対策に係る費用に備えるため、処理見積額を計上しております。
(6) 災害損失引当金
災害により被災した資産の復旧等に要する支出に備えるため、その発生見込額を計上しております。
6 収益及び費用の計上基準
当社では、主に紙及びパルプ等の製造及び販売をしております。当該商品及び製品の販売については、商品及び製品を顧客に引き渡した時点又は顧客が検収した時点において顧客が当該商品及び製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、当該商品及び製品の引渡時点又は検収時点で収益を認識しております。ただし、当該国内の一部の販売については出荷から顧客への引渡しまでの期間が通常の期間である場合には、出荷時点で収益を認識しております。
なお、パルプの販売のうち、当社が代理人に該当すると判断したものについては、純額で収益を認識しております。
当該商品及び製品の販売契約については、契約締結後の値引きやリベートがあることから、変動対価が含まれており、これらの変動対価には見積りの要素が含まれます。見積りは、見積りが行われた時点での当社の過去の経験及び顧客との交渉による合理的な予想に基づいており、重要な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲で取引価格に含めております。
また、販売奨励金等の顧客へ支払われる対価がありますが、顧客から受領する別個の財又はサービスと交換に支払われるものである場合を除き、取引価格から減額しております。
当該商品及び製品の販売に関する取引の対価は、収益を認識後、短期で受領しており、当該顧客との契約に基づく債権について、重要な金融要素は含まれておりません。
7 ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジによっております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
・ヘッジ手段…デリバティブ取引(為替予約取引)
・ヘッジ対象…相場変動等による損失の可能性がある輸入取引
(3) ヘッジ方針
当社の行うデリバティブ取引は、原則実需の範囲内で支払額を確定することを目的としております。
(4) ヘッジの有効性評価の方法
ヘッジ対象とヘッジ手段の変動率が概ね80%から125%の範囲にあることを検証しております。
8 その他財務諸表作成のための重要な事項
退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表における会計処理の方法と異なっております。
(重要な会計上の見積り)
1 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産については、合理的な仮定に基づく将来事業計画によって将来の課税所得を見積り、回収可能性を判断することが必要となります。
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(百万円)
(2) 会計上の見積りの内容について財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
① 当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出方法
将来事業計画により見積もられた将来の課税所得に基づき、繰延税金資産を計上しております。
② 当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
将来事業計画は原燃料価格や製品市況、為替相場などの影響を受けます。最善の見積りを行う上での一定の仮定として、原燃料価格や製品市況、為替相場は足元の水準が継続するものと仮定して、事業計画に当該影響を織り込み、将来課税所得の見積りを行っております。
③ 翌事業年度の財務諸表に与える影響
課税所得が生じる時期及び金額は、将来の不確実な経済状況の変動によって影響を受ける可能性があり、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合、当事業年度の財務諸表に計上した繰延税金資産に重要な影響を与える可能性があります。
2 固定資産の減損
固定資産に減損の兆候が認められる場合、減損テストを実施することが求められます。
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(百万円)
上記のうち、紙パルプ事業の長岡工場抄紙機においては、前事業年度において有形固定資産2,123百万円、当事業年度においては2,124百万円を計上しております。
(2) 会計上の見積りの内容について財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
① 当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出方法
減損の兆候の有無は、資産又は資産グループについて、それらが使用されている事業における営業活動から生ずる損益の状況や使用範囲・方法のほか、関連する経営環境や市場価格の状況に基づいて判定します。
減損の兆候が認められた場合には、減損損失を認識するかどうかの判定を行い、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識します。資産又は資産グループの帳簿価額が回収可能価額を上回った額を減損損失として計上しますが、回収可能価額は使用価値と正味売却価額のいずれか大きい額としております。
② 当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
減損兆候の判定や減損損失の金額は原燃料価格や製品市況、為替相場などの影響を受けます。最善の見積りを行う上での一定の仮定として、原燃料価格や製品市況、為替相場は足元の水準が継続するものと仮定して、事業計画に当該影響を織り込み、将来営業キャッシュ・フローの見積りを行うこととしております。
③ 翌事業年度の財務諸表に与える影響
将来の市場環境の業績に及ぼす影響は不確実であり、将来業績が上記の仮定を反映した計画と異なった場合、当事業年度の財務諸表に計上した固定資産について重要な減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(会計方針の変更)
(法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」といいます。)等を当事業年度の期首から適用しております。
これにより、法人税等の計上区分に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による財務諸表への影響はありません。
(表示方法の変更)
(税効果会計関係)
前事業年度において、「繰延税金負債」の「その他」に含めておりました「前払年金費用」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度において、「その他」に表示していた△683百万円は、「前払年金費用」△674百万円、「その他」△9百万円として組み替えております。
※1 関係会社に対する資産及び負債
区分掲記されたもの以外で当該関係会社に対する金銭債権又は金銭債務の金額は、次のとおりであります。
※2 担保に供している資産
担保に供している資産は、次のとおりであります。
(注)関税法に基づく輸入許可前貨物引取承認制度の担保として供託しているものであります。
※3 圧縮記帳額
国庫補助金等の受入により、有形固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額は次のとおりであります。
※4 期末日満期手形及び電子記録債権債務の会計処理については、満期日に決済が行われたものとして処理しております。
なお、期末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形及び電子記録債権債務が、期末残高から除かれております。
5 貸出コミットメント(借手側)
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行3行と貸出コミットメント契約を締結しております。事業年度末における貸出コミットメントに係る借入金未実行残高は次のとおりであります。
※1 関係会社との営業取引及び営業取引以外の取引の取引高の総額は、次のとおりであります。
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
おおよその割合
※3 固定資産売却益の内容は、次のとおりであります。
※4 固定資産除売却損の内容は、次のとおりであります。
子会社株式及び関連会社株式
前事業年度(2024年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
当事業年度(2025年3月31日)
(注)上記に含まれない市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
(注)前事業年度については、税引前当期純損失を計上しているため記載を省略しております。
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、2026年4月1日以後開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産および繰延税金負債を計算する法定実効税率は30.5%から31.4%に変更されます。
なお、この税率変更による影響は軽微であります。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。