文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1) 業績等の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は先行き不透明な状況が継続しました。米国では、個人消費や設備投資が増加しており、景気は着実に回復が続いています。しかし中国では、米国との通商問題が長期化していることや、過剰債務問題等、先行きの不透明感が高まっており、経済成長の減速傾向がみられました。国内経済は、相次いだ自然災害の影響が一時的にはあったものの、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しや企業の設備投資の堅調な推移を受け、緩やかな回復基調が続きました。
このような状況の中で、当社グループは、2018年度から2020年度までの3年間を対象期間とする第3次中期事業計画「Move on 革進と飛翔」(2018年5月31日発表)の経営目標達成に向け、急激な外部環境変化に対応可能な強靭な企業体質への革進を図るとともに、長期ビジョンを見据えた成長戦略に全社一丸となって取り組んでいます。
2018年10月以降の紙・板紙事業については、工場の大規模定期修理があったこと、及び原燃料価格の高騰に対して難処理古紙の活用等による収益改善に取り組んできましたが、引き続き厳しい状況が続いています。ホーム&パーソナルケア事業については、川之江工場及び行田工場が稼動したことに伴い衛生用紙で増販効果はあったものの、パルプ等の原燃料価格の高騰、また海外事業のインドネシアでの販売減の影響により、収益を伸ばすことができませんでした。
なお、2019年3月期の連結業績の見通しについては、想定よりも原燃料価格や物流コストの高止まりが見込まれること、及び出生人口が減少している国内のベビー用紙おむつで販売目標が未達となる見通しであること、さらに当社主力の三島工場で2019年1月に火災が発生したため一部生産設備の操業を停止したこと等の影響により、2018年5月11日に公表した2019年3月期の連結業績予想を下回る見通しとなりました。詳細については、2019年2月8日公表の「業績予想の修正に関するお知らせ」を参照ください。
当第3四半期連結累計期間の連結業績は、以下のとおりとなりました。
セグメントの状況は、次のとおりです。
① 紙・板紙
新聞用紙は、新聞の発行部数減少の影響等により、販売数量・金額ともに前年同四半期を下回りました。
洋紙(新聞用紙を除く)は、印刷用紙の需要減少が進み、販売数量・金額ともに前年同四半期を下回りました。
板紙・段ボールは、通販や飲料を中心とした加工食品分野の需要増加があったものの、台風、地震等の災害の影響により、販売数量は前年同四半期並で推移しました。販売金額は、価格修正による影響もあり、前年同四半期を上回りました。
セグメント利益は、原燃料価格の高騰によるコストアップがあったものの、段ボール原紙及び段ボール製品の価格修正に取り組んだこと、及び工場でのコストダウンにより、前年同四半期のセグメント損失から黒字転換しました。
② ホーム&パーソナルケア
国内事業については、リニューアルした「コットンフィールティシュー」、「消臭+(プラス)トイレットティシュー」、川之江工場及び行田工場の新マシン稼動により需要が伸長している長尺型トイレット、保湿ティシュー等、高付加価値品の販売が好調に推移したことで販売数量・金額は前年同四半期を上回りました。
ベビー用紙おむつは、少子化による需要の減少に伴う競争激化の影響で販売数量・金額ともに前年同四半期を下回りました。
大人用紙おむつは、市販ルートでは、下着のような新しい価値を提供する「アテント 超うす型パンツ下着爽快プラス」及び「アテント うす型パンツ下着安心プラス」、伸長するコンチネンス市場で天然素材という差別化された商品「アテント コットン100%自然素材パッド」等の販売が拡大し、また業務ルートでは、大型広域法人等への新規配荷が順調に進みました。なお、地域包括ケアの推進に向けて新たに構築した専用SNS「アテント排泄ケア支援アプリ」の活用を進め、病院から在宅まで一貫した排泄ケアの提案が販売店等に評価されたことも拡販に寄与しました。
フェミニンケア用品は、新商品「エリス コンパクトガード」のプロモーションと連動した売場の獲得、及び成長市場である吸水ケアセグメントにおける吸水ライナー「ナチュラ さら肌さらり」の配荷拡大が寄与しました。また、社会貢献活動の一環として、世界の女性たちへの支援活動「ハートサポート2018」プロジェクトを始動させ、elis(エリス)商品を途上国の女性たちへ届けるとともに、生理に関する教育も合わせて行う取組みを開始しました。
ウェットワイプは、「キレキラ!」シリーズ商品と除菌ウェット商品の販売が引き続き好調に推移しました。
海外事業については、ベビー用紙おむつの需要が縮小している韓国や、現地メイン代理店の事業縮小に伴い代理店政策を見直したインドネシアでの販売減による影響がありましたが、中国では主力のベビー用紙おむつで超プレミアムゾーンの商品やパンツタイプの販売が順調に伸長した他、プレミアムトイレットの配荷拡大の取組みを進めました。また、タイ国内及びタイ周辺のASEAN諸国では、ベビー用紙おむつに加え、生理用ナプキンやウェットワイプ等との複合事業化による販売が拡大しました。
セグメント利益は、海外事業でのベビー用紙おむつを中心とした増販効果があったものの、国内事業でのパルプの高騰や、物流コストの増加により、前年同四半期を下回りました。
③ その他
主に売電事業、機械事業、木材事業及び物流事業であり、売上高は電力販売やチップ販売の増加により前年同四半期を上回りましたが、物流倉庫を集約する過程において一時的に二重コストが発生したこと、及び機械事業の受注減により、セグメント損失となりました。
(2) 財政状態
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、主に現金及び預金の増加、及び川之江工場の衛生用紙生産設備新設による固定資産の増加により、前連結会計年度末に比べ63,741百万円増加し、749,882百万円となりました。
負債は、主に設備投資による有利子負債の増加により、前連結会計年度末に比べ60,224百万円増加し、553,300百万円となりました。
純資産は、主に保有株式の時価下落によるその他有価証券評価差額金の減少があったものの、2020年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の権利行使による資本金と資本剰余金の増加、及び利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ3,517百万円増加し、196,582百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.6ポイント低下し、24.3%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、2,066百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設等の計画は次のとおりです。
(注)設備が多岐にわたり、完成後の増加能力を算定することが困難なため、記載を省略しています。