第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などにより緩やかな回復基調が見られましたが、英国のEU離脱問題や米国の新政権による経済政策の不確実性の影響など、先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループにおきましては、「包装を通じて社会に奉仕します」の社是に則り、当社グループ一体でお客様の環境に則した事業活動を推進するとともに、「優秀な製品」「確実な納品」「適正な価格」の造り込みを進めてまいりました。

その結果、売上高は16,309百万円(対前期比1.4%減)、営業利益は567百万円(対前期比12.9%増)、経常利益は543百万円(対前期比23.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は351百万円(対前期比22.7%増)となりました。

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 ① 日本

 当社および国内連結子会社においては、企業収益や雇用・所得環境の改善などにより緩やかな回復基調が見られた中、お客様の環境に則した事業活動にまい進し、品質の向上とともに、生産の効率化とコストの削減に努めてまいりました。その結果、売上高は12,770百万円(対前期比0.3%増)と前連結会計年度より40百万円の増加となり、セグメント利益は572百万円(対前期比5.4%増)となりました。

  ② 中国

 当社グループにおいては、中国の経済成長の減速し続ける中、販売価格競争が激化する状況において、社会ニーズに合致した技術による受注獲得活動に努め、仕入コストの低減や人件費の圧縮などに努めてまいりました。その結果、セグメント間の売上高を含め売上高は4,413百万円(対前期比8.1%減)と前連結会計年度より389百万円の減少となり、セグメント利益は171百万円(対前期比28.5%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローの増加等により前連結会計年度に比べ154百万円(対前期比16.4%増)増加し、当連結会計年度末残高は1,094百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、1,040百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益543百万円、減価償却費676百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、427百万円となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出607百万円を行ったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、404百万円となりました。これは、長短借入金の減少によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

日本

10,929,063

4.7

中国

4,441,670

△7.4

合計

15,370,733

0.9

 (注)1 中国は台湾を含んでおります。

    2 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

日本

12,784,350

0.3

1,149,135

1.3

中国

3,505,914

△8.5

295,770

△17.6

合計

16,290,263

△1.7

1,444,905

△3.3

 (注)1 中国は台湾を含んでおります。

    2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

日本

12,770,158

0.3

中国

3,538,690

△7.3

合計

16,308,848

△1.4

 (注)1 中国は台湾を含んでおります。

    2 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

    3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

花王株式会社

3,068,149

18.5

3,043,014

18.7

4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

 当社グループは「私たちは、包装を通じて社会に奉仕します。優秀な製品・確実な納品・適正な価格」の社是の下で、お客様のニーズを汲み取り何処にも出来ないようなものを開発し、お約束したことは必ず守るという信念で事業活動に取り組んでおります。単に利益を求めるのみではなく、「包装を通じて社会に奉仕する」ことを愚直に追い求め、先進的な取組みにより包装分野を開拓し続け消費文化に貢献する事業会社として今後も邁進してまいります。

(2)経営戦略等

 当社グループは社是を準拠するに当たり、経営理念を基本として、企業集団全体とする企業行動憲章、行動基準を定め、使命や考え方、行動を普遍的なものとして社内に浸透させております。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、事業計画を定め、会社として達成すべき目標を明確にするとともに、さらなる企業価値の向上を図っております。

(4)経営環境

 当社グループをめぐる経営環境は、企業収益や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調が見られましたが、英国のEU離脱問題や米国の新政権による経済政策の不確実性の影響など、先行き不透明な状況が続いております。

(5)事業上および財務上の対処すべき課題

 ① 市場と営業活動

当社グループが関わる市場は、狭く浅いものとなっております。これは、社会動向等への関心の薄さが、マーケット知識の不足に結びついた結果であると認識しております。

これらの課題を克服するため、今後関わるべきターゲット市場を明確化するとともに、行動計画をベースにした活動を目指してまいります。

営業活動では、顧客情報を遅滞なく収集し、顧客が目指す次の未来にターゲットを絞るとともにコンペティターの動向を把握し、当社グループの製造キャパシティーや工程能力レベルの向上に磨きをかける生産活動につなげてまいります。

 ② 顧客要求事項と設備と生産技術と製造技術

営業はお客様の意思を聴取し、正確に関連部署に伝え、購買・生産部門は決められた生産工程プロセスに沿って、お客様と締結した品質契約と個別契約の要求基準を満たす製品を生産し、確実な納品を徹底します。

すべての印刷方式、すべてのダイカット方式、すべての箔押、コーターやエンボス技術、あらゆるフィニッシュ工程と品質保証の分野、職場環境の従業員満足度をベースにしながら、二酸化炭素や有機溶剤の撲滅を目指してまいります。

当社グループ内の現有設備を積極的に活用すべく、遊休設備の本来の仕様・能力に加え自ら改良・改善を施し、設備資源の最大活用を進めてまいります。

 ③ コーポレート・ガバナンス体制の強化

当社グループはコンプライアンスの徹底を最重要課題と位置づけており、実行性のあるコーポレート・ガバナンス体制を構築していきます。経営監視機能としては独立性の高い社外監査役2名と独立性の高い社外取締役2名を独立役員として選任しております。

 ④ 人財(人材)の育成

事業の継続的発展には人財の確保と成長が課題であり、めまぐるしく変化する企業を取り巻く環境に対し、「変化対応力」を備えた次世代経営幹部を育成し、いかなる状況にも対応出来得る経営基盤を築いてまいります。

また、働き方改革を推進するため、人材活性化マニュアルの抜本的見直しを実施し、社員のモチベーションを高めるとともに、ひいては生産性向上、収益力向上を目指してまいります。

(6)株式会社の支配に関する基本方針について

 ① 基本方針の内容

上場会社である当社の株式は、株主、投資家のみなさまによる自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案またはこれに類似する行為があった場合においても、一概に否定するものではなく、最終的には株主のみなさまの自由な意思により判断されるべきであると考えます。

しかしながら、近年わが国の資本市場においては、大規模買付提案またはこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しております。これらの大規模買付提案の中には、濫用目的によるものや、株主のみなさまに株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの等、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれをもたらすものも少なくありません。

株主総会での議決権の行使等により会社を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、会社を支配する者として不適切であると考えます。

 ② 基本方針の実現に資する取組み

当社では、中期的な経営改善の推進とコーポレート・ガバナンスの強化の両面から、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上に取り組んでおります。

社内管理体制においても、コンプライアンス委員会、内部監査室を設置し、内部統制機能・監査機能を強化するとともに、経営の意思決定の迅速化と監督機能の強化ならびに業務執行の明確化を目的として執行役員制度を導入しております。

 ③ 不適切な支配の防止のための取組み

会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策」を導入しております。当社取締役会は、当社株式に対して大規模な買付行為等が行われた場合に、株主のみなさまが適切な判断をするために、必要な情報や時間を確保し、買付者等との交渉等が一定の合理的なルールに従って行われることが、企業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関する一定のルールを設定することとし、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって大規模買付行為がなされた場合の対抗措置を含めた買収防衛策としております。

 ④ 不適切な支配の防止のための取組みについての取締役会の判断

当社では、以下の諸点を考慮することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものとはならないと考えております。

イ 買収防衛策に関する指針の要件を充足していること

経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針の定める三原則」を充足しております。また、平成20年6月30日に経済産業省企業価値研究会から発表された「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。

ロ 株主共同の利益を損なうものではないこと

当社株式に対する買付等がなされた際に、当該買付に応じるべきか否かを株主のみなさまが判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、または株主のみなさまのために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入したものです。

買収防衛策の継続は、株主のみなさまのご意思によっては廃止も可能であることから、株主共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。

ハ 株主意思を反映するものであること

有効期間の満了前であっても、株主総会において廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で廃止されることになり、株主のみなさまのご意向が反映されます。

ニ 独立性の高い社外者の判断の重視

対抗措置の発動は、当社の業務執行から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するよう、透明な運用を担保するための手続きも確保されております。

ホ デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと

当社の株主総会において選任された取締役により構成される取締役会によって廃止することが可能です。従って、デッドハンド型買収防衛策ではありません。

また、当社は取締役の任期を1年と定めているため、スローハンド型買収防衛策でもありません。

なお、取締役解任決議要件につきましても、特別決議を要件とするような決議要件の加重をしておりません。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)景気の動向

 当社グループは、幅広い業種の顧客と取引を行い、特定の顧客に偏らない事業活動を展開しております。中国における子会社は、主に現地においてパッケージの製造販売を行っております。従って、国内の景気変動により個人を中心とした消費需要が落ち込む場合はもとより、中国経済に急激な環境や法制の変化が起こった場合、グループ業績に影響を与える可能性があります。

(2)価格競争について

 当社グループは、パッケージ専業メーカーとして多くの競合先と受注競争を行っており、一部市場では競争の激化により受注価格が低下しております。当社グループ固有の技術ならびに開発力を駆使し、ニーズに即応した新製品および競合他社と差別化した高品質かつ高性能、低コストの製品をすばやく提供することにつとめ、利益の確保と価格低下に対応していく方針でありますが、さらなる競争の激化より今後のグループ業績に影響を与える可能性があります。

(3)原材料調達の変動

 当社グループの主要な原材料は、市況により変動します。安定的な原材料の確保と最適な調達価格の維持につとめておりますが、原材料の購入価格が著しく上昇し、販売価格への転嫁が困難な場合、グループ業績に影響を与える可能性があります。

(4)法的規制等

 当社グループは、製造物責任や環境・リサイクル関連、税制等において、国内外を問わずさまざまな法的規制を受けており、今後さらにその規制が強化されることも考えられます。そうした場合、事業活動に対する制約やコストの増加も予想され、グループ業績に影響を与える可能性があります。

(5)災害の発生

 当社グループは、製造設備等の主要設備には、防火、耐震対策等を実施するとともに、製造拠点の分散化を図り、災害などによって製品の供給に混乱をきたすことのないよう努めております。しかしながら、大地震や水害など予想を超える被害が発生し生産活動が停止した場合、グループ業績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は、品質改善のための素材、加工方法の研究、製販一体となった生産技術開発と高付加価値製品の開発、高齢化・循環型社会に適合した商品開発など、お客様のニーズに先駆けたサービスの提供を目指して活動しております。当連結会計年度は、紫外線発光顔料を活用した加飾加工の研究、高感度UVクリアニスを使ったオフセット印刷の省電力化、植物由来原料を用いた環境負荷低減印刷技術の開発に取り組んでまいりました。今後とも当社コア技術と新技術の組合せ技術による新商材の開発を活性化すべく、素材メーカーなど外部との技術交流を通じて社員のスキルアップを図りながら新しい素材・技術開発に邁進してまいります。

 なお、当連結会計年度の研究開発費は、150百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の分析

 当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ286百万円減少し、16,896百万円となりました。これは、流動資産が204百万円、固定資産が79百万円減少したこと等によるものであります。

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ394百万円減少し、9,078百万円となりました。これは、流動負債が276百万円、固定負債が118百万円それぞれ減少したことによるものであります。

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ108百万円増加し、7,819百万円となりました。

(2)キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローの増加等により前連結会計年度に比べ154百万円(対前期比16.4%増)増加し、当連結会計年度末残高は1,094百万円となりました。当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、1,040百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益543百万円、減価償却費676百万円等によるものであります。当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、427百万円となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出607百万円を行ったこと等によるものであります。当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、404百万円となりました。これは、長短借入金の減少によるものであります。

(3)経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、日本では企業収益や雇用・所得環境の改善などにより緩やかな回復基調が見られた一方、中国においては販売価格競争が激化する中、お客様の環境に則した事業活動を推進し、品質の向上に努め、社会ニーズに合致した技術による受注獲得活動に努めたことで売上高は16,309百万円(対前期比1.4%減)となりました。

 利益面では、販売価格の下落を吸収するべく、生産の効率化とコスト削減に努めたことで、営業利益は567百万円(対前期比12.9%増)、経常利益は543百万円(対前期比23.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は351百万円(対前期比22.7%増)となりました。