(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復が続いたもののそのペースは緩慢なものにとどまりました。鉱工業生産は年央に在庫調整圧力から減産となりましたが持ち直し、設備投資は好調な企業収益を背景に増加基調を維持しました。ただし、個人消費は名目賃金の上昇と物価上昇率低下による押上げがあったものの、インバウンド需要を除いて力強さを欠く状況となりました。住宅投資も緩やかに持ち直したものの、10月以降は再び90万戸水準を割り込むこととなりました。中国を含む新興国経済の減速や原油価格低下による資源国リスクの高まりに伴う悪影響も懸念される状況下、12月には日本銀行が質的・量的金融緩和の補完措置の導入を決定しました。
段ボールの国内消費は、食料品用、通販・宅配引越用で高い伸びを見せる一方で、電気器具・機械器具用や繊維製品用は伸び悩み、業界全体の年間生産量は前年比100.8%となりました。
このような環境下当社グループは、再生産可能な適正価格と、生産量の確保に努めてまいりました。
国内販売数量は、安定した需要がある加工食品(飲料を含む)をはじめ、多くの分野で前年を上回る水準を確保したことにより、前年比100.4%となりました。
国内販売金額では、段ボール総需要の伸び悩みに伴う競争環境の激化に加え、顧客ニーズを反映して製品の薄物化や軽量化も進んだため、単価面は前年を下回り国内販売金額は前年比99.2%の結果となりました。
収益面においては、主原材料価格および運送費の高止まりによるコスト増加要因があったものの、継続して取り組んでまいりました製品価格の改定および合理化施策が一定の成果を収めるとともに、エネルギー価格の低下もコスト削減に寄与しました。このため、収益は昨年を上回る結果となりました。
海外では、新たな拠点としてフィリピンに設立したDynapac Packaging Technology (Philippines) Inc.が2月より、ベトナムでの2拠点目となるDynapac (Haiphong) Co.,Ltd.が8月より稼働しております。海外事業の販売金額は6,229百万円(売上構成比13.5%)となりました。
以上の結果により、当社グループの業績は次のとおりとなりました。
〔連結〕
売上高 46,320百万円 前期比 98.9%
経常利益 891百万円 前期比 107.5%
当期純利益 701百万円 (前期は230百万円の当期純損失)
セグメントの業績の状況は次のとおりであります。
a 包装材関連事業
当セグメントにおきましては、売上高は48,990百万円(前期比99.3%)、セグメント利益(営業利益)は698百万円(前期比109.9%)となりました。
b 不動産賃貸事業
当セグメントにおきましては、売上高は401百万円(前期比93.8%)、セグメント利益(営業利益)は273百万円(前期比209.1%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ4億50百万円減少し、10億79百万円となりました。
これは、営業活動により得られた資金24億48百万円、投資活動により使用した資金18億8百万円および財務活動により使用した資金10億29百万円によるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は24億48百万円(前連結会計年度は20億62百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益9億4百万円および減価償却費19億48百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は18億8百万円(前連結会計年度は17億95百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出18億74百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は10億29百万円(前連結会計年度は1億64百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出4億25百万円および配当金の支払い3億95百万円などによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
|
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
包装材関連事業 |
45,709,829 |
99.0 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
|
合計 |
45,709,829 |
99.0 |
(注)1 セグメント間取引は消去しております。
2 金額は販売価額(消費税等抜き)により算出しております。
(2)受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
包装材関連事業 |
45,938,178 |
98.8 |
1,392,715 |
98.3 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
45,938,178 |
98.8 |
1,392,715 |
98.3 |
(注)1 セグメント間取引は消去しております。
2 金額は販売価額(消費税等抜き)により算出しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
包装材関連事業 |
45,962,848 |
99.0 |
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不動産賃貸事業 |
357,882 |
93.1 |
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合計 |
46,320,730 |
98.9 |
(注)1 セグメント間取引は消去しております。
2 販売実績には消費税等を含めておりません。
今後の日本経済は、海外経済の減速による影響は受けるものの、雇用情勢が安定しており個人消費、設備投資の回復が続くことや、2016年度末にかけて消費税率引き上げ前の駆け込み需要も生じることから、プラス成長が持続されるものと見込まれます。
このような状況下、当社グループは製販一体となって次のような施策を推進してまいります。
国内においては、段ボール、印刷紙器、軟包装材、紙製緩衝材など主力製品の品質、サービスの向上に努めるとともに、地域特性や顧客ニーズに呼応する企画・開発力を磨き、幅広い商品群におけるトータル・パッケージング・ソリューション・プロバイダーとしての競争力を強化してまいります。3月稼働のデジタルオンデマンド印刷機は、顧客ニーズの多様化に応えるだけでなく、新たな市場を創出する提案力強化につながるものと考えております。また、東北、関東、東海地域における各エリア戦略に基づき最適な製販体制による拡販と収益強化に注力してまいります。
海外においては、東南アジア市場における需要拡大を積極的に取り込む戦略を継続してまいります。特に、ベトナムにおいては、既存のハノイ拠点に加えて昨年新設したハイフォン拠点の本格稼働に伴い、生産能力強化のスケジュールを前倒しして伸長する需要に応えてまいります。他の海外拠点においても、市場の変動に応じて販売・生産両面における施策遂行スピードを早め、一層の収益向上を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。
なお、本文中における将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在(平成28年3月24日)において判断したものであります。
(1)主要製品の販売数量および販売価格の変動について
当社グループの主要製品である包装資材関連製品は受注生産であり、取引先の動向、景気の影響、消費者の嗜好、天候の状況等による顧客の生産高の増減が影響を及ぼす可能性があります。また、包装資材関連製品の価格は市況により変化するため、業界の再編等による業界動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)主要原材料の価格変動について
当社グループの主要原材料である段ボール原紙の価格は市況により変化するため、主要原材料の変化が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)生産体制の再編成について
当社グループは、2020年に向けた長期経営計画「ダイナミック10」を掲げており、その中で拠点再配置等の抜本的な改革を実施していきます。その過程において発生する生産体制、生産設備の見直しが当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)海外事業について
当社グループは、ユーザーの海外生産移管に伴い、中国をはじめ東南アジアに事業展開しております。海外事業に関しましては、リスクを十分に検討したうえで意思決定を行っておりますが、為替変動および進出先の経済的、政治的な変化が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)資金運用について
当社グループは、有価証券を保有しており、金利動向および株式市場動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)コンプライアンスについて
当社グループは、各種法令、規制等に違反しないよう、コンプライアンス体制の強化に努めておりますが、業務遂行にあたり不適切な行為、もしくは企業倫理に反する行為等が発生した場合、当社グループの信頼を失うことにより、また、規制当局による措置その他の法的手続きにより業績に影響をおよぼす可能性があります。
(7)その他
地震、火災等の自然的、人的災害およびその他操業に影響する事故等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループにおける研究開発活動は、主として提出会社の開発部門が行っており、経営理念「パッケージを通じて社会のあらゆるニーズに応え、社会の役に立つ企業を目指す」のもと、「人に、モノに、地球にやさしいパッケージ」を提供し続けることを目指しております。「地球環境負荷の少ない容器包装資材の開発=3R活動」と「少子高齢化社会に対応し、多くの人に識別しやすく使いやすいパッケージの開発=ユニバーサルデザイン」をテーマに、新製品・応用技術の組み合わせによる開発と海外子会社を含むグループの営業支援活動に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の主な研究開発概要とその成果は、次のとおりであります。
(包装材関連事業)
(1) 段ボール部門
① 省資源包装
段ボールの省資源包装のため軽量化に取り組んでおります。Cフルートおよびマイクロフルートの推進、リテールレディーパッケージの企画および形状考案取り組みによる外装箱兼用形状による軽量化を実現させております。また、蓄積されたノウハウを活用した構造設計技術による適正包装化の取り組みにおいて軽量化も実現させております。また、段ボール自体の使用量の削減に取り組み省資源化を図っております。
② 機能性段ボールの開発
多角形段ボールの開発に継続して取り組むとともに、封緘設備に関し機械メーカーと共同で汎用型封緘設備の開発に取り組んでまいりました。
また、昨年度に引き続き青果物用罫割れ抑制外装箱の開発に取り組むとともに、展示機能性を持つ外装箱形状改善にも取り組みました。
③ 段ボールパレット
主にワンウェイのパレットとして、標準段ボールパレットの開発と生産設備の開発に取り組みました。
当部門に係る研究開発費は2億3百万円であります。
(2) 印刷紙器部門および軟包装材部門
印刷紙器部門におきましては、シェルフレディパッケージ(即棚陳列)などに取り組み、店頭でのディスプレイ効果のある商品企画および陳列棚用治具との組み合わせの開発を継続して取り組みました。また、印刷紙器箱によるギフト向け形状に創造性の高い形状の考案、販売促進用ディスプレイの形状考案に取り組みました。
また、軟包装材部門におきましては、アロフィニティパッケージ(ガス抜き袋)の開発および特殊素材などの開発に取り組みました。
当部門に係る研究開発費は51百万円であります。
(3) その他部門
① 新しい印刷技術
インクを使用しないレーザー印刷の用途開発を継続して進め、段ボール、印刷紙器以外の容器素材への展開のための基礎的研究を行いました。
また、段ボール専用デジタル印刷に関しての研究に取り組み、デジタル印刷に適した素材を含めた用途開発に取り組んでおります。
② パルプモールド
製造用の型作成では3Dプリンターを使用した新技術(プラスティック型)の試作型に継続して取り組んでおり、量産用の型として一定量への対応を実現しました。また、プレス型(高熱対応型)への転用技術の開発にも取り組んでおります。
美粧モールドへの取り組みとしては、美粧効果を持ったパッケージとしての位置づけで形状開発および素材の開発ならびに他素材との混抄素材の開発にも取り組んでおります。
加えて、新しい印刷技術とパルプモールドの組み合わせによる、新しい容器の用途開発にも継続して取り組んでおります。
当部門に係る研究開発費は21百万円であります。
その結果、当社グループの研究開発費の総額は2億76百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用とともに、連結会計年度末時点での資産・負債および収益・費用の計上を行うため、必要に応じて会計上の見積りを用いております。当社グループの経営陣は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、その性質上不確実であり、実際の結果と異なる可能性があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
売上高は、生産数量の確保に努めたものの段ボール製品の軽量化、薄物化に伴う販売価格の低下および海外連結子会社では外貨建売上高は増加したものの、円高基調により日本円換算額が減少したことなどに伴い前連結会計年度に比べ5億14百万円減少し463億20百万円となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価および販売費及び一般管理費は、売上原価では生産数量は増加したものの生産コスト削減などの取り組みにより、前連結会計年度に比べ7億73百万円減少し387億3百万円となりました。
販売費及び一般管理費においては生産数量増加に伴う変動費の増加などにより前連結会計年度に比べ1億12百万円増加し69億82百万円となりました。
③ 営業利益
営業利益は、前連結会計年度に比べ1億46百万円増加し6億34百万円となり、売上高に対する営業利益の比率は前連結会計年度より0.4ポイント増加し1.4%となりました。
④ 営業外損益
営業外損益は、前連結会計年度の3億41百万円の収益(純額)から、2億56百万円の収益(純額)となりました。
⑤ 経常利益
経常利益は、前連結会計年度に比べ62百万円増加し8億91百万円となり、売上高に対する経常利益の比率は前連結会計年度に比べ0.1ポイント増加し1.9%となりました。
⑥ 特別損益
特別損益は、前連結会計年度の5億6百万円の損失(純額)から12百万円の利益(純額)となりました。
⑦ 当期純利益
以上の結果、当期純利益は、前連結会計年度に比べ9億32百万円増加し7億1百万円となりました。売上高に対する当期純利益の比率は前連結会計年度では△0.5%であったものが、当連結会計年度では1.5%となりました。
(3)資本の財源および資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4億50百万円減少し10億79百万円となりました。
営業活動においては、前連結会計年度に比べ3億85百万円収入が増加し、24億48百万円の収入となりました。これは、前連結会計年度に比べ税金等調整前当期純利益の計上金額が大きく増加したことによるものであります。
投資活動においては、前連結会計年度に比べ12百万円支出が増加し、18億8百万円の支出となりました。これは、前連結会計年度に比べ有形固定資産取得に係る支出が増加したことなどによるものであります。
財務活動においては、前連結会計年度に比べ11億93百万円支出が増加し、10億29百万円の支出となりました。これは、前連結会計年度に比べ長期借入れによる収入が減少したことなどによるものであります。
財政状態およびキャッシュ・フローの状況に関する主な経営指標は次のとおりであります。
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|
平成26年12月期 |
平成27年12月期 |
|
流動比率(%) |
100.5 |
98.7 |
|
固定比率(%) |
121.6 |
120.4 |
|
自己資本比率(%) |
56.2 |
58.7 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
23.4 |
22.1 |
|
債務償還年数(年) |
2.0 |
1.4 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
59.7 |
87.8 |
(注)上記各指標の算出方法は次のとおりであります。
流動比率=流動資産合計÷流動負債合計
固定比率=固定資産合計÷純資産合計
なお、純資産合計は「純資産合計-新株予約権-少数株主持分」により算出しております。
自己資本比率=自己資本÷総資産
なお、自己資本は「純資産額合計-新株予約権-少数株主持分」により算出しております。
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
債務償還年数=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い
なお、株式時価総額は、期末株価数値×(期末発行済株式総数-自己株式数)により算出しており、営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としております。利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。また、各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。