第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針について

当社グループは、創業以来、「包装」を通じて人から人へ、企業から企業へと顧客の想いを大切に包んでお届けすることを基本的な概念としており、段ボール、印刷紙器、軟包装材および紙製緩衝材などの環境対応商品などを併せ持つ総合包装企業として、国内だけでなく海外にも事業を展開しております。

また、経営理念として「パッケージを通じて社会のあらゆるニーズに応え、社会の役に立つ企業を目指す」としており、加速する市場の変化、技術革新またはニーズの多様化など様々な環境変化に対し、当社グループの技術力、デザイン力、マーケティング力および提案力などに磨きをかけ、スピード感をもって取り組み、弊社を取り巻く多くのステークホルダーから満足と信頼を得られる企業として成長してまいります。

 

(2)目標とする経営指標について

 当社グループは、財務基盤の強化を図りつつ、成長市場への投資を通じて売上高および収益力の向上により企業価値の向上を図るため、2023年度連結売上高:566億円、2023年度営業利益:12億円および連結売上高営業利益率:2.2%を経営指標としております。

なお、当期におきましては、売上高は567億円、営業利益は13億円、営業利益率は2.4%であります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略および優先的に対処すべき課題について

 当社グループでは、2021年から2023年度までの3年間を対象期間とした中期経営計画を2021年2月5日に公表しております。

 その中で、中期的な経営課題の認識および課題に対する経営戦略を示しており、その内容は次のとおりであります。

 

a) 構造改革による「収益力強化」

・グループ拠点の収益構造を再構築し、収益力を強化する。

・利益は企業が継続するための次代を担う投資の原資であり、確実に利益を生む構造をつくる。

・地球環境保全の観点から脱プラ社会に向け、新規事業としてパルプモールド事業に再挑戦する。

・デジタル印刷技術を活用し、段ボール市場での差別化戦略を展開するとともに、生産革命、スマートファクトリー実現への挑戦に着手する。

 

b) 海外事業の「持続的成長」

・海外事業の持続的成長により、グループの事業成長を図る。

・海外事業での収益力強化のほか、環境変化に合わせた拠点の再編・新設を実行する。

 

c) 新たな日常への「変化対応力強化」

・新たなリスク、環境変化を察知して、スピード感をもって修正し、目標を追求していかなければ目標達成は困難となる。変化を認識し、素早い「修正能力」を追求する。

・常に「ムダ、ムラ、ムリ」を排除し続け、変化への対応力を高める。

 

 なお、2021年から2023年の3年間は新型コロナウイルスによる影響で落ち込んだ需要の回復期として、次なる成長に向けた準備をする期間と捉えており、収益体質への転換を確実なものとするとともに、さらにその先の成長に向けた取り組みを進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、本文中における将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在(2023年3月30日)において判断したものであります。

(1)主要製品の販売数量および販売価格の変動について

 当社グループの主要製品である包装資材関連製品は受注生産であり、取引先の動向、景気の影響、消費者の嗜好、天候の状況等による顧客の生産高の増減が影響を及ぼす可能性があります。また、包装資材関連製品の価格は市況により変化するため、業界の再編等による業界動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)主要原材料の価格変動について

 当社グループの主要原材料である段ボール原紙の価格は市況により変化するため、主要原材料の変化が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)生産体制の再編成について

 当社グループは、2023年に向けた新・中期経営計画を掲げており、その中で構造改革を進めております。その過程において発生する生産体制、生産設備の見直しが当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)海外事業について

 当社グループは、ユーザーの海外生産移管に伴い、中国をはじめ東南アジアに事業展開しております。海外事業に関しましては、リスクを十分に検討したうえで意思決定を行っておりますが、為替変動および進出先の経済的、政治的な変化が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)新規事業等の取り組みについて

 当社グループでは地球環境保全の観点から脱プラスチック社会に向けた新規事業等に取り組んでおります。これらの取り組みが軌道に乗るまでに想定以上の期間を要した場合、または、将来の事業環境等の変化によって、当初の想定どおりの事業規模に至らなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)資金運用について

 当社グループは、有価証券を保有しており、金利動向および株式市場動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)コンプライアンスについて

 当社グループは、各種法令、規制等に違反しないよう、コンプライアンス体制の強化に努めておりますが、業務遂行にあたり不適切な行為、もしくは企業倫理に反する行為等が発生した場合、当社グループの信頼を失うことにより、また、規制当局による措置その他の法的手続きにより業績に影響をおよぼす可能性があります。

(8)情報システムについて

 当社グループは、コンピューターウイルスによる感染または外部からの不正アクセスならびに社内からの情報流出などを可能な限り防止するための仕組みを導入し、コンピューターウイルス対策や情報管理の徹底に努めておりますが、予測不能なシステム運用上のトラブル、不正アクセスまたはコンピューターウイルスへの感染により、システム障害、情報消失および社外への情報流出が発生した場合は生産活動および営業活動に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症が長期化することにより、顧客企業の販売低迷をうけた当社製品の需要減少により、売上高および収益が減少する可能性があります。

 また、これにより顧客企業の財政状態または経営成績が悪化することにより、顧客企業からの売掛債権の回収遅延または回収不能となる可能性があります。

 加えて、当社グループの社員が新型コロナウイルスに感染し、社員間の接触により社内で感染が拡大した場合には、生産活動および営業活動に支障をきたすなど、一時的な操業停止により製品出荷が不能となる可能性があります。

 これら新型コロナウイルス感染拡大によるリスクを回避するために、当社グループでは以下のような取り組みを行っております。

・売上高の減少による収益の低下に対しては、当社グループ内での生産体制の見直し、生産の効率化またはコストの見直しなど収益向上に資する取り組みを継続的に実施しております。

・顧客企業からの回収遅延または回収不能に対しては、与信管理規程に基づいた顧客企業の動態確認や調査会社を利用した情報収集など与信管理を継続的に実施しております。

 

・社員の感染防止については、マスクの着用に加えてパーテーションなどを利用した飛沫拡散の防止、時差出勤または在宅勤務の活用による社員間の接触機会の減少、出勤途上における第三者との接触機会の減少または密の回避、WEBシステムを利用した会議および外部との面談による移動または対面における接触機会の減少などの諸施策を継続して実施しております。

(10)地震等の天災および自然災害

 当社グループは、国内外の各地に拠点を設けて事業活動を行っておりますが、その中でも本社が所在する中部地区においては東海・東南海・南海地震の発生のリスクが予測されております。また、他の地域においても地震などの天災だけに限らず、大雨または洪水などの自然災害により、社員、工場、事務所および製造設備などに被害が発生し、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。なお、当社グループではリスク管理のためBCPを策定し、情報システムのハードウェアの複数地域への設置、社員の安否確認システムの整備、被災拠点での操業不能を想定した代替生産拠点の準備など、災害時に被害を受けても早急な復旧および事業活動の継続ができるような取り組みを行っております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。

 これにともない、前連結会計年度と会計処理が異なることから、当連結会計年度における経営成績に関する説明において、前連結会計年度と比較しての増減額および前年同期比を記載せずに説明しております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に係る行動制限が多くの国で緩和される一方で、ウクライナ情勢の長期化や円安の影響により原材料およびエネルギー価格の高騰が進むなど依然として先行き不透明な状況で推移しました。

 このような状況下、当社グループでは、中期的な経営施策として、2021年から2023年までの3年間を対象期間とする中期経営計画に基づき、財務基盤の強化を図りつつ、成長市場への投資を通じた売上高および収益力の向上による企業価値の向上を目的として、構造改革による収益力強化、海外事業の持続的成長、新たな日常への変化対応力強化に取り組んでおります。

 以上の結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は567億86百万円(前年同期は563億00百万円)、営業利益は13億51百万円(前年同期は12億17百万円)、経常利益は20億24百万円(前年同期は19億97百万円)および親会社株主に帰属する当期純利益は16億11百万円(前年同期は13億95百万円)となりました。

 セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント業績の金額には、セグメント間取引が含まれております。

 

包装材関連事業

 段ボールの国内生産動向は、1-12月累計数量(速報値)では、加工食品向けや通販向けでは堅調に推移したものの、物価高による消費者マインドの低下の影響もあり、前年比100.1%と前年並みの水準となりました。

 このような環境下、当社グループの国内販売数量は、段ボールケースでは主力の食料品やアフターコロナで定着した通販向けは堅調に推移しましたが、主原材料や動燃料、諸資材、運送費などのコストが上昇する中で収益性を優先した顧客ポートフォリオの見直しによって、前年比97.0%となりました。段ボールシートでは需要家であるボックスメーカーの業績が堅調に推移し前年比100.9%となりました。

 収益面においては、期中二度にわたり主原材料である段ボール原紙の値上り影響を受けたものの、4月以降段ボール製品の価格改定が浸透したことに加えて、印刷紙器事業や軟包装事業、海外事業が好調を維持し、また、㈱小倉紙器や城西パック㈱など近年当社グループ入りした子会社が連結業績へ寄与しました。

 海外事業では、サプライチェーンの混乱や世界的な景気減速の影響により顧客の生産動向は低い水準に留まり、収益面では厳しい状況が続きましたが、製品価格の改定が浸透したことにより収益を確保しました。

 さらに、全社でコスト削減や効率化を進めた結果、包装材関連事業は増益となりました。

 

以上により、包装材関連事業の売上高は602億50百万円(前年同期は597億71百万円)、セグメント利益(営業利益)は12億39百万円(前年同期は11億85百万円)となりました。

 

不動産賃貸事業

 当セグメントにおきましては、商業施設等への土地の賃貸事業またはマンション等建物の賃貸事業を主としております。収入については、一部の賃貸物件で賃貸料の見直しを実施したことによる減収があり、収益に関しては、収入の減少に加え、修繕費用等が増嵩したことなどを受け、売上高は3億58百万円(前年同期は3億71百万円)、営業利益(セグメント利益)は2億94百万円(前年同期は3億3百万円)と前年同期比で減収、減益となりました。

 

② 財政状態

 当連結会計年度における総資産は680億49百万円(前年同期比2.8%増)となりました。流動資産は253億41百万円(前年同期比8.3%増)、固定資産は427億7百万円(前年同期比0.2%減)となりました。

 負債合計は273億92百万円(前年同期比1.4%増)、流動負債は202億91百万円(前年同期比6.6%増)、固定負債は71億1百万円(前年同期比11.0%減)となりました。

 純資産合計は406億57百万円(前年同期比3.8%増)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ12億15百万円増加し、44億78百万円となりました。

 これは、営業活動により得られた資金30億65百万円、投資活動により使用した資金18億8百万円および財務活動により得られた資金27百万円によるものであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により得られた資金は30億65百万円(前年同期比28.7%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益15億54百万円および減価償却費18億51百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により使用した資金は18億8百万円(前年同期比13.5%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出19億23百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により得られた資金は27百万円(前年同期は16億65百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の増加9億16百万円、長期借入金の返済3億43百万円および配当金の支払4億96百万円などによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

包装材関連事業

56,339,269

100.8

不動産賃貸事業

合計

56,339,269

100.8

(注)1 セグメント間取引は消去しております。

2 金額は販売価額により算出しております。

 

b) 受注実績

当連結会計年度における受注状況をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

包装材関連事業

56,553,903

101.2

1,606,213

105.8

不動産賃貸事業

合計

56,553,903

101.2

1,606,213

105.8

(注)1 セグメント間取引は消去しております。

2 金額は販売価額により算出しております。

 

c) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

包装材関連事業

56,465,136

100.9

不動産賃貸事業

321,846

96.0

合計

56,786,982

100.9

(注) セグメント間取引は消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

① 財政状態の分析

a) 資産の部

 当連結会計年度における総資産は680億49百万円(前年同期比2.8%増)となりました。流動資産は253億41百万円(前年同期比8.3%増)、固定資産は427億7百万円(前年同期比0.2%減)となりました。

 流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金が12億15百万円増加したことおよび受取手形及び売掛金が5億34百万円増加したことなどによるものであります。

 固定資産の減少の主な要因は、外貨建て出資金の為替評価替えによる減少に加え出資金評価損の計上などにより投資その他の資産のその他が6億92百万円減少したことなどによるものであります。

b) 負債の部

 当連結会計年度における負債合計は273億92百万円(前年同期比1.4%増)となりました。流動負債は202億91百万円(前年同期比6.6%増)、固定負債は71億1百万円(前年同期比11.0%減)となりました。

 流動負債の増加の主な要因は、短期借入金が9億16百万円増加したことおよび電子記録債務が8億77百万円増加したことなどによるものであります。

 固定負債の減少の主な要因は、ダイナパック㈱で繰延税金資産を計上した際に、繰延税金負債と組替えをしたことなどにより、繰延税金負債が8億23百万円減少したことなどによるものであります。

c) 純資産の部

 当連結会計年度における純資産合計は406億57百万円(前年同期比3.8%増)となりました。

 純資産合計の増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を16億11百万円計上したことなどによるものであります。

 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の59.1%から59.6%となり、1株当たり純資産額は3,943.72円から4,085.90円となりました。

 

② 経営成績の分析

a) 売上高

 売上高は、当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用したことにより20億44百万円の減収影響を受けた一方で、原材料の値上がりの影響を受け実施した製品価格の改定による増収影響があったことから、前連結会計年度に比べ4億86百万円増加し567億86百万円となりました。

b) 売上原価、販売費及び一般管理費

 売上原価は、原材料の値上がりだけでなく、動燃料費等が高騰していることを受け、前連結会計年度に比べ3億75百万円増加し470億51百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、運搬費の高騰などによる増加影響があったものの、販売費の抑制効果などにより、前連結会計年度に比べ23百万円減少し83億84百万円となりました。

c) 営業利益

 営業利益は、前連結会計年度に比べ1億34百万円増加し13億51百万円の営業利益の計上となり、売上高に対する営業利益の比率は前連結会計年度の2.2%から2.4%となりました。

d) 営業外損益

 営業外損益は、前連結会計年度の7億80百万円の利益(純額)から6億73百万円の利益(純額)となりました。

e) 経常利益

 経常利益は、前連結会計年度に比べ27百万円増加し20億24百万円の経常利益の計上となり、売上高に対する経常利益の比率は前連結会計年度の3.5%から3.6%となりました。

f) 特別損益

 特別損益は、前連結会計年度の49百万円の損失(純額)から4億70百万円の損失(純額)となりました。

g) 親会社株主に帰属する当期純利益

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ2億15百万円増加し16億11百万円の親会社株主に帰属する当期純利益の計上となりました。売上高に対する親会社株主に帰属する当期純利益の比率は前連結会計年度の2.5%から2.8%となりました。

 なお、1株当たり当期純利益金額については前連結会計年度の140.80円から162.36円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ12億15百万円増加し44億78百万円となりました。

 営業活動においては、前連結会計年度に比べ12億33百万円収入が減少し、30億65百万円の収入となりました。これは、前連結会計年度と比較して税金等調整前当期純利益の計上額が減少したことなどによるものであります。

 投資活動においては、前連結会計年度に比べ2億14百万円支出が増加し、18億8百万円の支出となりました。これは、前連結会計年度よりも有形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものであります。

 財務活動においては、前連結会計年度に比べ16億92百万円支出が減少し、27百万円の収入となりました。これは、短期借入金が増加したことなどによるものであります。

 財政状態およびキャッシュ・フローの状況に関する主な経営指標は次のとおりであります。

 

2021年12月期

2022年12月期

流動比率(%)

123.0

124.9

固定比率(%)

109.2

105.0

自己資本比率(%)

59.1

59.6

時価ベースの自己資本比率(%)

19.8

18.2

債務償還年数(年)

0.2

0.5

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

251.9

96.7

(注)上記各指標の算出方法は次のとおりであります。

流動比率=流動資産合計÷流動負債合計

固定比率=固定資産合計÷純資産合計

自己資本比率=自己資本÷総資産

なお、自己資本は「純資産額合計-新株予約権-非支配株主持分」により算出しております。

時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産

債務償還年数=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い

 なお、株式時価総額は、期末株価数値×(期末発行済株式総数-自己株式数)により算出しており、営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としております。利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。また、各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、段ボールを製造するために必要な原紙などの材料または商品の購入費用のほか、製造原価、販売費及び一般管理費などの営業費用であり、投資を目的とした資金需要は主に設備投資によるものであります。

 当社グループでは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金などの長期運転資金の調達につきましては自己資金および金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は15億56百万円であり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は44億78百万円であります。

 

⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループにおける研究開発活動は、主として提出会社の開発部門が行っており、経営理念「パッケージを通じて社会のあらゆるニーズに応え、社会の役に立つ企業を目指す」のもと、「人に、モノに、地球にやさしいパッケージ」を提供し続けることを目指しております。「地球環境負荷の少ない容器包装資材の開発=3R活動、プラから紙化」と「少子高齢化社会に対応し、多くの人に識別しやすく使いやすいパッケージの開発=ユニバーサルデザイン」をテーマに、新製品・応用技術の組み合わせによる開発と海外子会社を含むグループの営業支援活動に取り組んでまいりました。

 当連結会計年度の主な研究開発概要とその成果は、次のとおりであります。

(包装材関連事業)

(1) 段ボール部門

① 省資源包装

 段ボールの省資源包装のため軽量化設計に取り組んでおり、段ボールの薄物化の推進をしております。また、当社保有のノウハウを活用した構造設計技術により、包装資材の小型化も実現させており、適正包装化の取り組みを推進しております。加えて、内容品の配置を見直しパッケージの完成寸法を小さくし積載効率を向上させ、物流改善と環境負荷低減の提案を継続して行っております。

 

② 機能性段ボールの開発

 少子高齢化にともなう就労人口減少や、人材の多様化に対応するための包装・梱包が求められております。作業負荷低減に向けたシェルフレディパッケージ(即棚陳列)の企画および形状考案に取り組み、外装箱兼陳列トレイを開発、販売しております。さらに、人材の多様化への対応として、糊付け・テープを使用しない簡易ロック機能が付いたワンタッチで組み立てられる形式を開発し、バリエーションを増やしながら販売しております。また、通販分野で活用が見込まれる易開封・易廃棄箱の仕様に加えてテープを使用しない封かん形状の開発も継続して行っており、販売も開始しております。

 その他に、手に優しい持ちやすい箱の開発や防災およびイベント用品向けに防炎性能のある段ボールの開発にも取り組んでおります。

 このように多くのユーザービリティ―に配慮した包装・梱包の開発改善に取り組みました。

当部門に係る研究開発費は1億34百万円であります。

 

(2) 印刷紙器部門および軟包装材部門

 印刷紙器部門におきましては、顧客の販売促進につながるデザイン提案を中心に、シェルフレディパッケージ(即棚陳列)などに取り組み、店頭での販売効果を上げる包装資材の開発に継続して取り組みました。また、中食需要に対応した持ち帰り用のパッケージをプラスチックから紙製素材へ切り替えることで環境対応にも努めております。

 また、軟包装材部門におきましては、調理機能を付加した袋の開発およびプラスチック使用料減を目的としたバイオマス素材、リサイクル素材や紙製素材を活用したパッケージの開発に取り組みました。高付加価値商品としてレトルト袋も製造しております。

 当部門に係る研究開発費は26百万円であります。

 

(3) その他部門

① 災害時対応

 近年、災害時の避難所で使用される段ボールベットなどの防災対策商品のニーズが高まっており、当社が開発した備蓄用段ボールベットを大学・医療機関の研究・教育活動に提供し、また各自治体との防災協定締結を進めております。

 

② 紙製容器(パルプモールド他)

 海洋プラスチックごみ問題を受けて、「プラから紙への転換」が加速し、パルプモールドは象徴的な紙製容器として注目されております。長年の設計および生産のノウハウと3Dプリンターを活用し、緩衝性に加え美粧性・耐水機能を合わせ持ったプラスチック容器に変わる紙製容器の開発に取り組んでおります。

 

 

③ セールスプロモーション

 2016年度に導入した段ボール専用デジタルオンデマンド印刷機の活用に関して用途開発に継続して取り組んでおり、可変印刷、ラミネートおよび従来印刷との組み合わせを含めた技法開発を進め、商品化しております。展示会のブースをオール段ボール化し、本来廃棄される部分もデザインの一部として利用し、視覚効果を向上するとともにSDGsを意識した展示物に仕上げ納入しております。

 また、木材の高騰・入手難、使用後の処分問題を受けて紙製の商品展示台や天井から吊り下げる案内板を開発し販売しております。設置期間の短縮と使用後の処分も容易になり高評価を頂いております。

 

④ バイオマスプラスチックの開発

 プラスチック使用量減を目指し、バイオマスプラスチック素材の開発およびそれを活用したパッケージの開発を進めております。

 

 当部門に係る研究開発費は8百万円であります。

 その結果、当社グループの研究開発費の総額は169百万円であります。

また、以上の研究開発活動における2022年度の工業所有権の申請は4件であります。