第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さが見られたものの、政府や日銀による経済対策、金融緩和策を背景に、雇用・所得環境の改善や設備投資の緩やかな増加などにより、基調としては緩やかな回復が続きました。
 このような状況の下、当社グループの連結売上高は151,353百万円(前期比1.9%増)、連結経常利益は5,605百万円(同31.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,577百万円(同240.6%増)となりました。

 

セグメントの業績は次の通りです。

 

段ボール

段ボールの需要は、国内経済が総じて緩やかな回復基調にある中、飲料や青果物等の食料品向けの増加により生産量は前年を上回りました。
 当社グループの段ボール生産量につきましては、飲料等の加工食品向けや通販・宅配向け等が増加し、需要の伸長率を上回りました。
 当社は、甲信地区の段ボール需要に対応するため、長野県茅野市に予てより保有していた土地に、高品質、高効率、高付加価値の新しきビジネスモデルに取り組む長野工場を竣工し、本年3月に稼働開始致しました。
 一昨年の大雪により被災した館林工場は、労働環境に配慮した加工場に建替え、生産性と品質の向上を目指して最新鋭の加工機に更新し、昨年末にはIT機器を装備したインテリジェント・オフィスを目指した事務所棟を工場棟に併設致しました。
 神戸工場は、世界最速のコルゲートマシンTM450Ⅱをはじめ当社の技術の粋・オリジナリティを随所に織り込んだ最新鋭の設備等を導入して、「感動のモノ創りを」との想いを込めた先端工場として期初から順調に稼働しております。昨年8月には浜松工場の加工の生産能力増強と品質強化を目的に最新鋭の加工機に更新致しました。
 人材育成については、製造技術全般と現場力を鍛錬する場としての「錬匠館」、営業担当者の総合力を磨いていく場としての「販捷館」、新しい発想を活かし新商品等の開発力を養う場としての「漠尚館」という社内研修機関を軸に、それらの一部を新たに神戸工場内にも開設し、お客様と社会のニーズに的確にお応えできる体制構築を目指し、人材の育成と組織の活性化に取組んでおります。
 段ボールでは、販売数量の増加もあって、売上高は84,730百万円(前期比3.7%増)となり、営業利益は、新工場稼働による減価償却費の増加や輸送コストの高騰もありましたが4,124百万円(同11.5%増)となりました。

 

住宅

住宅市場においては、景気回復による雇用・所得環境の改善が継続し、フラット35Sの金利優遇幅拡大や省エネ住宅ポイント制度等の政府による様々な住宅取得支援策等により新設住宅着工戸数は前年比増加傾向にあります。
 スウェーデンハウス㈱は、2016年2月発表のオリコン顧客満足度ランキング、ハウスメーカー(注文住宅)部門で昨年に引き続き第1位を受賞しました。
 スウェーデンハウスの高い断熱性能と高効率設備を活かし、年間の1次エネルギー消費量がネットでゼロとなる住宅(ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の断熱基準を標準装備で大幅に上回る新商品「HUS ECO ZERO(ヒュース エコ ゼロ)」 の販売を開始しました。
 住まいの原点に立ち返るこだわりのライフスタイル「ヒュース プレミエ ゴーデン(hus Premie Gården)」の販売等を通して高級ブランドイメージの拡大並びに高級層への一層の浸透等、販売強化に取り組みました。
 住宅の売上高は、前期並みの45,778百万円(前期比0.6%減)となりましたが、営業利益は、経営効率の改善に努め、787百万円(同212.5%増)となりました。

 

運輸倉庫

運輸倉庫においては、昨年3月の神戸工場の稼働に伴い神戸営業所を開設し、10月には飲料に関連する物流の合理化、効率化を目指してトーウンロジテム㈱を設立しました。物流体制の効率化とコストの軽減を目的として前期開設した大規模物流センターの「群馬センター」は飲料関係の取扱が増加するなど高い稼働率で推移し、売上高は20,844百万円(前期比0.0%減)となりました。営業利益はドライバー不足などによるコストの増加がありましたが運送効率化に積極的に取組むとともに経費削減に努め、978百万円(同28.3%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,418百万円増加し、15,039百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動によるキャッシュ・フローは、16,832百万円の収入(前期は3,165百万円の収入)となりました。収入は主に税金等調整前当期純利益6,203百万円、減価償却費6,199百万円等によるもので、支出は売上債権の増加額624百万円、法人税等の支払1,344百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動によるキャッシュ・フローは、13,497百万円の支出(前期は12,327百万円の支出)となりました。主に有形固定資産の取得による支出13,175百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動によるキャッシュ・フローは、116百万円の収入(前期は1,661百万円の収入)となりました。主に長期借入れによる収入2,848百万円と長期借入金の返済による支出2,060百万円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産金額
(百万円)

前年同期比(%)

段ボール

段ボール

56,628

105.8

 

印刷紙器

1,231

98.3

 

(注) 1 段ボール・印刷紙器の生産金額は製造原価で表示しております。

2 当社グループ(当社及び連結子会社)が営んでいる住宅事業では、「生産」を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。

3 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

なお、段ボールは受注生産でありますが、生産から販売までの製品の回転が早く期末における受注残高が少ないので別表に掲げる販売実績を受注とみて大差がありません。また、運輸倉庫も販売実績を受注とみて大差がないため記載を省略しております。

 

セグメントの名称

受注高

前年同期比(%)

受注残高

前年同期比(%)

住宅

 

1,045棟

97.5

505棟

92.2

 

(注)受注高、受注残高には提携店は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

段ボール

84,730

103.7

住宅

45,778

99.4

運輸倉庫

20,844

100.0

合計

151,353

101.9

 

(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

わが国経済は政府の経済政策等の効果を背景に引き続き緩やかな回復を続けるものと期待されています。しかし中国を含む新興国での過剰設備や在庫調整等による減速や資源価格の低迷によるロシア等資源国の景気の下押しなど、先行き不透明な状況が予想されます。
 その中で段ボールにおいては、当社の技術を織り込んだ最新鋭の設備を備えた神戸工場と館林工場の本格稼働と長野工場の稼働開始に伴って、高品質製品の供給体制の強化を進めてまいります。またお客様の高度で多様化したニーズに対し、生産力の強化と品質管理体制の整備・強化に取組み、最高水準の品質創りを積極的に推進し、更なる内部コストの削減に努めるとともに再生産可能な製品価格の維持に引続き粘り強く取組んでまいります。
 住宅においては、景気対策による住宅ローン金利の低下や省エネ住宅に対する支援政策が出され住宅需要は高まるものとみられます。その中で「オリコン日本顧客満足度ランキング」で2年連続第1位の受賞を積極的に訴求するとともに、スウェーデンハウスの強みである省エネ性能に力点を置き「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」対応の新商品「HUS ECO ZERO(ヒュース エコ ゼロ)」を本格的に販売するとともに施工品質の更なる向上を目指した体制作りに取組んでまいります。
 運輸倉庫においては、トーウンサービス㈱が本年4月に長野工場の稼働に伴い長野営業所を開設し稼働を開始しました。トーウンロジテム㈱は飲料事業の物流拠点を拡大し、取扱数量の増加に対応できるよう体制を強化してまいります。ドライバー不足や車両不足等の問題も懸念されており、依然として厳しい事業環境におかれておりますが、お客様から信頼される物流パートナーとして、安全で高品質な輸送に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には次のようなものがあります。なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。当社グループが事業活動する上でさまざまなリスクが伴います。これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避、分散、ヘッジ等による軽減を図っております。しかし、予想以上の事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(1)事業に関するリスクについて

当社グループの主力事業である段ボールは中国市場の特需を背景とした原料逼迫によるコストプッシュ要因が一時的に経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)為替及び金利変動に関するリスクについて

当社グループの業績、財政状況は為替相場の変動により影響を受けます。為替変動は外貨建取引から生じる資産及び負債の円換算額に影響を与えるほか、外貨建てで取引される製品の価格及び売上高にも影響を与える可能性があります。また、金利変動リスクにもさらされており、借入金の金利負担に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は247百万円であり、セグメントの研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
 

段ボール

段ボール・紙器事業の主な研究開発活動としては、「エコロジー・エコノミー」を理念として、省資源・省エネルギーで安全性・利便性が高く、開封・解体・リサイクルが容易な箱型や材料の使用量が少ない箱型・形状の研究開発等に取組んでおります。また一般段ボール及び美粧印刷を同一の機械で行う研究開発など当社の技術の粋・オリジナリティを随所に織り込んだ最新鋭の設備の開発を行っております。
 そのほか省エネルギー・生産性の向上を図るため、事前型替え装置やその他機械設備の開発・改良に努めております。また店頭でのディスプレイ性の高い箱型や、国内初の発酵食品用段ボールトレーの開発・商品化も行っております。当事業に係る研究開発費は134百万円であります。
 

住宅

住宅事業の主な研究開発活動としては、スウェーデンハウスの高い断熱性能と高効率設備を活かし、年間の1次エネルギー消費量がネットでゼロとなる住宅(ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の断熱基準を標準装備で大幅に上回る新商品「HUS ECO ZERO(ヒュース エコ ゼロ)」 を開発いたしました。また、高級ブランドイメージの拡大並びに高級層への一層の浸透を図るため、住まいの原点に立ち返るこだわりのライフスタイルを目指した新商品「ヒュース プレミエ ゴーデン(hus Premie Gården)」の開発を行いました。当事業に係る研究開発費は112百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比599百万円増加し139,839百万円となりました。
 流動資産はたな卸資産が減少したものの現金及び預金の増加により前連結会計年度末比754百万円増加し55,761百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末比、建物及び構築物などの有形固定資産の増加656百万円がありましたが、投資その他の資産の減少704百万円などにより154百万円減少の84,078百万円となりました。

負債の部は前連結会計年度末比1,629百万円減少の84,877百万円となりました。これは主に流動負債では1年内返済予定の長期借入金や未払法人税等の増加により増加しましたが、固定負債は長期借入金の減少等により減少しました。

純資産の部は前連結会計年度末比2,229百万円増加し54,961百万円となりました。これは利益剰余金の増加などによるものです。

 

(2)経営成績の分析

①売上高

当連結会計年度の売上高は151,353百万円で、前連結会計年度の148,590百万円に比べ2,762百万円の増収となりました。段ボールにおいては販売量が増加したことにより3,033百万円の増収、住宅においては販売棟数が減少したことにより268百万円の減収、運輸倉庫では2百万円の減収となりました。

②営業利益

当連結会計年度の営業利益は5,088百万円で、前連結会計年度の3,971百万円に比べ1,117百万円の増益となりました。

③経常利益

当連結会計年度の経常利益は5,605百万円で、前連結会計年度の4,258百万円に比べ1,346百万円の増益となりました。これは、持分法による投資利益の227百万円増加などにより営業外収支が229百万円改善し、上記の営業利益の増加もあり増益となりました。

④特別損益

特別利益は前連結会計年度に比べ2,232百万円増加の4,471百万円となりました。増加の主な内訳は、保険差益1,907百万円などであります。
  特別損失は前連結会計年度に比べ1,085百万円増加の3,872百万円となりました。増加の主な内訳は、固定資産圧縮損1,621百万円が発生したことなどであります。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は3,577百万円で、前連結会計年度の1,050百万円に比べ2,527百万円の増益となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、1業績等の概要(2)キャッシュ・フローに記載のとおりであります。