文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、中長期の経営課題を「低成長からの脱却」、目指す姿を「Life & Work Style Company」とした上で中期経営計画を進めております。
2019年12月期を初年度とする3ヵ年の第2次中期経営計画では、経営の基本方針を「持続的な成長力の獲得 Smart & Sustainable Transformation 2021」と定めております。
また、中長期の経営課題及び目指す姿を実現するための次なるテーマを「事業規模の持続的成長」とします。足元の収益性の改善が進みつつある今こそ、中長期の取り組みとして、成長が望める新しいエリアや顧客ニーズを取り込むことで、事業規模の拡大を目指します。
既存事業の収益性維持・強化に加えて、成長領域・新規領域での拡大(売上高1,500~2,000億円)により、中長期の到達イメージを2030年に全社で売上高4,500~5,000億円、営業利益率8~9%とします。
なお、2030年をゴールとした「長期ビジョン2030」を2020年に策定・発表する予定です。
(2)目標とする経営指標
中期経営計画の最終年度である2021年12月期の目標は、以下のとおりです。
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2018年12月期 |
2021年12月期 |
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実績 |
目標 |
2018年12月期比 |
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売上高 |
3,151億円 |
3,460億円~ |
9.8% |
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売上総利益率 |
35.7% |
37.0%~ |
+1.3ポイント |
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営業利益 |
182億円 |
215億円~ |
18.1% |
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営業利益率 |
5.8% |
6.2%~ |
+0.4ポイント |
(3)経営環境
当社グループの経営環境については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営成績」をご参照ください。
(4)対処すべき課題
当社グループでは、第2次中期経営計画「持続的な成長力の獲得 Smart & Sustainable Transformation 2021」において、メリハリを意識したスマートな稼ぐ力の向上と、中長期の事業成長の加速を前提とした効率的な事業運営を推進しています。
・事業ドメイン運営
これまで以上にダイナミックな改善や大胆な成長に事業本部を超えて挑戦するために、将来の顧客ニーズの変化を捉えたコト視点で、2019年12月期から3つの事業ドメイン(空間価値、ビジネスサプライ、グローバルステーショナリー)を推進しております。これにより、それぞれの事業ドメインの戦略方針を、売上の成長率や事業の収益性・効率性等によって明確化し、よりメリハリのある投資やリソースの配分を行います。
① 空間価値ドメイン
国内外のファニチャー事業に加えアクタスを含む同ドメインにおいては、働く人の目的や働き方に合わせて空間やスタイルを選択できる「ABW(Activity Based Working)」のニーズが全世界で広がっていることに対し、国内ファニチャー事業の持続的成長を確実なものとしながら、中長期での成長領域(グローバル、暮らす等)の検証を進めます。これにより、国内ファニチャー事業におけるシェア向上と収益基盤の盤石化を実現し、売上高と営業利益の拡大を目指します。
② ビジネスサプライドメイン
オフィス関連用品の卸及びオフィス通販が含まれる同ドメインにおいては、流通事業を取り巻く環境の変化によって事業の課題がより顕著になってきたことに対して、卸販売モデルと通販モデルを一体として捉えて効率化に取り組むことによって、持続性を高めるための構造改革や顧客基盤の強化を進めます。これにより、営業利益率は維持しながら、運転資本の効率的活用等によって事業効率性の向上を目指します。
③ グローバルステーショナリードメイン
国内外のステーショナリー事業を含む同ドメインにおいては、国内における文具シェアトップメーカーとしての強みを活かし、各国市場における成長トレンドを継続しつつ、新たな成長領域を意識した成長戦略の策定と検証を行います。これにより、国内外における選択と集中を行い、海外における売上成長及び国内でのシェア維持と売上総利益率の向上を進めることによって、グローバル文具市場でのシェアの成長を目指します。
・戦略投資の強化
既存事業の効率性改善等を行うことに加え、今後成長が望める新エリア・新カテゴリーへの参入、新たな顧客ニーズの研究開発等に取り組んでまいります。第2次中期経営計画における3ヵ年で、既存設備更新等の定常的な投資とは別に、戦略投資枠として約150億円を設定しております。
・株主還元について
株主還元方針として、2021年までに配当性向40%を目指して安定的な増配を継続し、株主の皆様への利益還元に努めます。それとともに、中長期の成長に必要な設備投資、研究開発及びM&A等の資金需要のための内部留保の充実を図りながら、持続的成長力の獲得と企業価値向上に努めてまいります。
以上の経営方針に基づき、当社グループにおける持続的成長の獲得を目指してまいります。
(5)会社の支配に関する基本方針の内容の概要
1.基本方針の内容
①当社グループは創業以来、事務用紙製品分野からオフィスファニチャー分野へと事業領域を拡大し、国内最大級の総合オフィスサプライヤーへと成長してまいりました。
現在では、ステーショナリー及びオフィスファニチャー製品の開発・製造・販売、オフィス・官公庁・学校・病院等の空間構築設計・施工・コンサルティング、オフィス用品の通信販売、個人向け家具・インテリア・雑貨の販売等、商品だけでなくサービスも含めた総合提案力によって、お客様の課題解決を一手に担うことのできる企業グループへと進化を遂げております。
これまで当社グループの持続的な成長を支え、推進してきたものは、株主・顧客・取引先・従業員・地域社会等のステークホルダーとの間に築かれた良好な信頼関係であります。今後も当社グループが培ってきたこうした有形無形の財産を企業価値の源泉として守っていくことが大変重要な課題であると認識しております。
②当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として、当社の企業理念、企業価値を生み出す源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係等を十分理解、活用し、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を長期的に確保・向上させる者が望ましいと考えております。もっとも、その在り方については、最終的には株主の皆様にご判断いただくべきものであることから、株主の皆様が適切な判断を行う上で、十分な情報と時間を確保できるような施策の必要性を認識しております。
③当社は、経営支配権の異動を通じた企業活動及び経済の活性化の意義を一概に否定するものではありませんが、株式の大規模な買付行為及びその提案の中には、当社に回復し難い損害をもたらすおそれのあるものも含まれます。このような行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な存在であると考えます。
現在のところ、特定の第三者からの株式の大規模な買付行為及びその提案によって、当社に具体的な脅威が生じているわけではありませんが、必要に応じて対抗措置を講じる仕組みを株主の皆様のご意思に基づき構築しておくことが必要であると考えております。
2.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループは、2018年11月28日に、2019年12月期を初年度とする3ヵ年の第2次中期経営計画「持続的な成長力の獲得 Smart & Sustainable Transformation 2021」を発表しました。内容につきましては、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
3.基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2007年6月28日開催の当社第60回定時株主総会において、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、特定の株主又は株主グループによって当社株式の一定規模以上の買付行為が行われた場合の対応策を導入しました。その後、当社は、直近では2017年3月30日開催の当社第70回定時株主総会における株主の皆様のご承認に基づき、当該対応策の内容の一部を改定した上で当該対応策を継続しております。(以下、当社第70回定時株主総会において承認された買収防衛策を「本施策」といいます。)。
本施策は、大規模買付者が従うべき手続と大規模買付行為に対して当社が採りうる大規模買付対抗措置から構成されており、大規模買付者に対し、株主及び当社取締役会による判断のための情報提供と当社取締役会による検討・評価の期間の付与を要請しております。
大規模買付者が当該手続を遵守しない場合又は当該行為によって当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益が著しく毀損される場合に限り、当社取締役会は、対抗措置として当社株主に対する新株予約権無償割当て等を決議することができます。
4.前記2及び3の取組みについての当社取締役会の判断及びその判断に係る理由
前記2の取組みにつきましては、当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主の皆様の共同の利益の実現を直接の目的とするものでありますので、前記1の基本方針の実現に沿うものと考えております。
また、この取組みは当社株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
前記3の取組みにつきましては、当社取締役会が大規模買付対抗措置の発動を決議するにあたり、その判断の客観性・合理性を担保するための十分な仕組みが確保されているものと考えます。従って、前記1の基本方針の実現に沿うものであり、当社株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであると考えます。
従いまして、当社取締役会としては、いずれも当社の基本方針に沿うものであると判断しております。
5.買収防衛策の非継続(廃止)について
当社は、2007年の買収防衛策の導入以降も、中期経営計画の着実な実行による企業価値の向上、株主還元の充実、コーポレート・ガバナンスの強化に積極的に取り組んでまいりました。2020年3月27日開催の当社第73回定時株主総会終結の時をもって本施策の有効期間の満了を迎えるにあたり、国内外の機関投資家をはじめとする株主の皆様のご意見、当社を取り巻く経営環境の変化や買収防衛策の最近の動向等を踏まえ、今後の本施策の取扱いについて慎重に検討してまいりました結果、2020年2月14日開催の当社取締役会決議により、当社第73回定時株主総会終結の時をもって、本施策を継続せず、廃止いたしました。
なお、当社は、本施策廃止後も引き続き、当社グループの企業価値向上や株主共同の利益の確保・向上に取り組むとともに、当社株式の大規模買付行為を行おうとする者に対し、株主の皆様が当該行為の是非を適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための情報と時間の確保に努めるほか、金融商品取引法、会社法及びその他関連法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況
当社グループの売上は概ね日本国内向けであり、日本国内の景気変動に伴う企業収益や設備投資、公共投資の動向により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの販売、生産、仕入の一部はアジアをはじめとした世界各地で行っており、各地域の政治・経済・社会情勢の変化や各種規制により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)市場環境
当社グループは、顧客にとって付加価値の高い商品開発や提案活動を進めてまいりますが、事業を展開する市場は景気変動や顧客の購買チャネルの変化等の影響を受けており、また、激しい競争に晒されております。これらのことから、当社グループの優位性を維持又は獲得できない場合があり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法規制の遵守
当社グループは、商品の品質、取引関連、環境、労務、安全衛生、会計基準や税務など様々な法規制の適用を受けております。当社グループは、法規制を遵守し、社会倫理に従って企業活動を行うための「コクヨグループ行動基準」を制定するなどコンプライアンス体制の構築とその遵守に努めております。しかしながら、これら法規制を遵守できなかった場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、現行の法規制の変更や新たな法規制などが追加された場合には、当社グループの事業活動が制限され、あるいはその他対応のための投資が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)品質保証
当社グループは、JIS規格や業界規格などの社外基準及び社内基準に基づき、製品化の審査を行っております。また、コールセンターでの対応やお届け、アフターサービスに至るまでバリューチェーン一体となって品質の向上に努めております。しかしながら、不測の事態発生により、リコールが発生する可能性があります。リコール費用及び製造物責任賠償については、保険に加入しておりますが、損失額を全て賄える保証はなく、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの結果、当社グループのブランド価値への悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)購買調達
当社グループが主に使用する原材料は原紙、樹脂、鋼材等であり、これらは国内外の調達先から購入しております。また、当社が販売する商品の一部についても国内外の調達先から購入しており、外貨建取引の一部については為替予約を行っております。これら原材料や仕入商品の価格は世界的な需給動向や為替変動により影響を受ける場合があり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)情報セキュリティ
当社グループは、事業上の機密情報や事業の過程で入手した顧客情報や個人情報を保有しております。当社グループは、これら情報の取扱いに関する管理を強化するとともに、情報システムのウィルス感染やサイバー攻撃によるシステム障害、社外への情報漏洩に対する対策を図っております。しかしながら、当社グループの想定を超える攻撃等により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす可能性があります。これらの結果、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)企業に対する出資等
当社グループは、持続的に企業価値を向上させていくために企業に対する出資等を行っております。その実施にあたっては、事前に対象企業の財務内容や契約内容等の審査を行い、リスクを検討したうえで決定しておりますが、実施後の事業環境の変化等により、当初想定していた成果が得られないと判断された場合には、有形固定資産やのれん等の無形固定資産、投資有価証券の減損損失を認識することにより、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)有価証券の時価変動
当社グループは、投資有価証券を保有しております。金融市場等の変動により投資有価証券の時価が悪化し、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)自然災害、感染症等
当社グループは、地震・台風等の自然災害や感染症発生に備え、事業の継続や早期復旧を図るために必要な対策・手順について計画を立て、危機管理の徹底に取り組んでおります。しかしながら、自然災害や感染症の全てのリスクを回避することは困難で、当社グループの想定を超える規模での発生も考えられます。このような場合、事業活動が縮小されるなど、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債及び収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価を行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積り結果と異なる場合があります。
(2)経営成績
当連結会計年度(2019年1月1日から2019年12月31日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善が続き、景気は緩やかな回復基調にあるものの、米中間の貿易摩擦問題や新興国の景気減速などの不確実な経済情勢の影響が懸念され、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
このような状況のもと、当社グループは、第2次中期経営計画「持続的な成長力の獲得 Smart & Sustainable Transformation 2021」において、メリハリを意識したスマートな稼ぐ力の向上と、中長期の事業成長の加速を前提とした効率的な事業運営を推進しております。
売上高は、オフィス家具販売が好調に推移し、前年同期比1.6%増の3,202億円となりました。売上総利益は、増収により前年同期比1.2%増の1,139億円、売上総利益率は原材料価格の高騰や商品構成の変化により0.2ポイント減の35.6%となりました。一方、販売費及び一般管理費は、物流費の増加等により前年同期比3.0%増の971億円、売上高販管費率は30.4%となりました。以上により、営業利益は、前年同期比8.5%減の167億円、経常利益は、前年同期比5.1%減の181億円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益等が発生したことにより前年同期比7.5%増の153億円となり、過去最高額となりました。
なお、2019年12月期の目標(2019年4月22日公表)に対し、売上高は目標比99.4%の3,202億円、営業利益は目標比99.7%の167億円、営業利益率は目標と同様の5.2%となりました。また、ROEは7.2%となり、前年の6.9%を0.3ポイント上回りました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当社グループは2019年12月期より、これまで以上にダイナミックな改善や大胆な成長を事業本部を超えて挑戦するために、将来の顧客ニーズの変化を捉えたコト視点での3つの事業ドメインを設定しましたので、これをもって事業セグメント区分としております。
前年同期の数値は変更後のセグメント区分に組み替えて分析しております。
①空間価値ドメイン
空間価値ドメインでは、働き方・空間ニーズの多様化を取り込んだ新たな価値を創りつつ、盤石な収益性の構築に取り組んでおります。
国内事業は、「働き方改革」を事業機会と捉え、主に首都圏における民間オフィスの需要に対し、新規顧客の開拓並びに積極的な先行営業や提案活動を行いました。
海外事業は、中国の非日系顧客へ向けて、国内で培った知見を活かしたワークスタイル提案に注力しました。
アクタスは、新規出店並びに増床リニューアル効果の最大化に努めました。
このような状況のもと、売上高は、オフィス家具販売が好調に推移し、前年同期比2.2%増の1,520億円となりました。営業利益は、国内事業の増収や商品構成の改善に伴う売上総利益の増加により、前年同期比2.0%増の153億円となりました。
②ビジネスサプライドメイン
ビジネスサプライドメインでは、顧客数拡大のために顧客基盤強化と複数の流通チャネルをより効率的に運営するためのマイグレーション戦略を推進しており、特に販売面及び物流面の効率化の検証を行いました。
このような状況のもと、売上高は、カウネットの大企業向け販売が好調に推移し、前年同期比2.0%増の1,180億円となりました。営業利益は、物流費やカウネットの顧客獲得に伴う販売費の増加により、前年同期比29.2%減の23億円となりました。
③グローバルステーショナリードメイン
グローバルステーショナリードメインでは、国内シェア拡大・収益維持を実現するとともに、海外市場の成長に取り組んでおります。
国内事業は、BtoC市場において重点商品の拡販による店頭シェアの拡大を図りました。
海外事業は、主にインド、中国において「学ぶ」市場をターゲットとして、シェアの拡大と収益率の改善に取り組みました。
このような状況のもと、売上高は、国内事業の需要低迷により前年同期比0.6%減の818億円となりました。営業利益は、減収による売上総利益の減少に加え、原材料価格の高騰及び商品構成の変化による売上総利益率の悪化により、前年同期比9.4%減の60億円となりました。
第2四半期連結会計期間より、PI投資事業有限責任組合(当組合は、ぺんてる㈱への出資を目的として設立され、当社における取得日において、ぺんてる㈱の株式を37.45%保有しておりましたが、その後全株式を配当により当社に譲渡しております。)を連結の範囲に含めております。
なお、2019年9月24日付のぺんてる㈱の取締役会にて、PI投資事業有限責任組合が保有するぺんてる㈱の普通株式の当社への譲渡が承認され、当社は同日付でぺんてる㈱の株主となりました。これにより、当第3四半期連結会計期間より、重要性が増したため、ぺんてる㈱を持分法適用の範囲に含めております。
ぺんてる㈱との間の資本関係のさらなる強化により緊密な協業関係を構築し、ぺんてる㈱及び当社双方の利益の拡大及び企業価値の向上を目的として、株式の取得を実施しました。当連結会計年度末において当社が有するぺんてる㈱の議決権所有割合は45.05%となりました。今後もぺんてる㈱の企業価値向上に向けた取り組みを進めてまいります。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
空間価値ドメイン |
15,510 |
97.1 |
|
グローバルステーショナリードメイン |
25,146 |
99.3 |
|
合計 |
40,657 |
98.5 |
(注)1 金額の表示は製造原価による。
2 上記金額は消費税等を含まない。
3 ビジネスサプライドメインは生産活動を行っていないため、記載を省略している。
②受注実績
当社グループは、主として見込生産のため、受注実績の記載を省略しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
空間価値ドメイン |
149,550 |
102.1 |
|
ビジネスサプライドメイン |
111,916 |
102.0 |
|
グローバルステーショナリードメイン |
58,295 |
99.6 |
|
その他 |
437 |
98.8 |
|
合計 |
320,200 |
101.6 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去している。
2 上記金額は消費税等を含まない。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。
(3)財政状態
当連結会計年度末の総資産は3,184億円となり、前連結会計年度末に比べ147億円増加しました。流動資産は1,876億円で、前連結会計年度末に比べ34億円増加しました。主な要因として、有価証券が107億円、商品及び製品が27億円、受取手形及び売掛金が12億円、それぞれ増加した一方、現金及び預金が111億円減少したためであります。固定資産は1,307億円で、前連結会計年度末に比べ112億円増加しました。主な要因として、投資有価証券が111億円、退職給付に係る資産が12億円、それぞれ増加した一方、有形固定資産が10億円減少したためであります。
当連結会計年度末の負債は971億円となり、前連結会計年度末に比べ23億円増加しました。主な要因として、支払手形及び買掛金が21億円、未払法人税等が12億円、それぞれ増加した一方、短期借入金が6億円、長期預り保証金が3億円、それぞれ減少したためであります。
当連結会計年度末の純資産は2,212億円となり、前連結会計年度末に比べ123億円増加しました。主な要因として、利益剰余金が112億円、退職給付に係る調整累計額が9億円、それぞれ増加したためであります。
(4)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、834億円と前連結会計年度末に比べ11億円の資金増となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は167億円(前年同期比41億円の収入減)となりました。これは、主として税金等調整前当期純利益216億円、減価償却費60億円の資金収入等があった一方、法人税等の支払額52億円、投資有価証券売却損益28億円、たな卸資産の増加25億円の資金支出等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は96億円(前年同期比72億円の支出増)となりました。これは、主として投資有価証券の売却による68億円の資金収入等があった一方、関係会社株式の取得による支出29億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式等の取得による支出99億円、設備投資による48億円の資金支出等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は58億円(前年同期比12億円の支出増)となりました。これは、主として配当金の支払額40億円、リース債務の返済による11億円の資金支出等があったことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部留保のほか金融機関からの借入により調達しております。2019年12月期を初年度とする3ヵ年の第2次中期経営計画で、今後成長が望める新エリア・新カテゴリーへの参入、新たな顧客ニーズの研究開発等に取り組むため、既存設備更新等の定常的な投資とは別に、戦略投資枠として約150億円を設定しております。これらの投資についても、内部留保により賄う予定であります。
また、内部留保により必要な資金の流動性を確保するとともに、当社グループにおいてキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ内資金の効率化を図っております。このほか当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行4行と100億円の貸出コミットメント契約を締結しております。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社は、2019年5月10日開催の当社取締役会において、㈱マーキュリアインベストメントが管理・運営するPI投資事業有限責任組合の有限責任組合員としての持分すべてを取得することを決議し、2019年5月10日に契約を締結しました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は、
1.空間価値ドメイン
働き方改革やストレスチェックの義務化、WELL認証の広がりなど企業がワーカーの心身の健康を積極的にサポートすることが重要になってくる中「アタマ・ココロ・カラダ」のエビデンスに裏付けられた環境作りをめざし、以下の商品を開発・製品化しました。
(1)オフィス家具ブランド「inGREEN(イングリーン)」
カフェやシェアオフィスなどオフィス以外の場所でも仕事ができる時代を迎え、あえてオフィスと対極にあるアウトドアで余暇を過ごすような雰囲気を想起させる、ワーカーがそれぞれのユニークを持ち寄って自然体でコミュニケーションができる、そんなワークスタイルを目指したシリーズです。
各構成は、テント、テーブル、チェアー、スツール、スクリーン等を用意しました。それぞれがオフィス家具としての品質、使いやすさにこだわった仕上がりで、オフィスとは思えない自然の雰囲気で、ワーカーが自分らしさを持ち寄り、「働く」を楽しみながら、新たな価値を生み出すワークスタイルを提供します。
(2)ソロワークブース「dop(ドップ)」
オープンで開放感があるオフィスにおいて、個人ワークでの集中ワークやリラックスモードでの思考をサポートすることを目指したソロワークブースです。
仕事内容(集中、パソコンやタブレット操作等)やモードに合わせて、身体を前傾の姿勢や後傾の姿勢をとれるように、無段階に調節が可能な電動リクライニング機能を備えています。
リクライニング機能は座面や背もたれが連動して作動し、またヘッドレストやフットレストが付属するため、身体全体をしっかりとサポートすることができます。
(3)角度調整できる電動昇降テーブル「SEQUENCE-TILT(シークエンスチルト)」
上下昇降機能に加えて、デスク天板の傾斜角度を調整できる機能を備えた、新しい発想の電動昇降テーブルです。
スタンディングワークでも座り姿勢でも、デスク天板の高さと角度を、一人ひとりの体格に合わせることで、身体にやさしい姿勢をサポートすることができます。特にパソコンワークでは、デスク天板を傾斜させることで首の前傾角度が垂直に近くなると共に、視線角度も改善します。
オフィスワーカーの「すべての姿勢を叶える1台を。」をコンセプトに、既存の当社オフィスチェアー「ing」や角度調整型ワークステーション「UPTIS」等とともに、当社独自の健康的なワークスタイルを提案します。
(4)タスクチェアー「FABRE(ファブレ)」
これまでのオフィスチェアーの概念を覆す、薄く丸みを帯びた背座一体の軽快なデザインで、カジュアルなオフィス空間にも調和するタスクチェアーです。デスクワークに必要な座り心地と骨盤サポート機能を備えており、耐久性のある弾性糸メッシュに、モールドウレタンを重ねた座面構造が、長時間にわたる作業でも常に身体を支えます。
また、座る人に最適に調整されるオートアジャストロッキングメカが、座る人に合わせてリクライニングの強さを自動で調整します。張地は、カジュアルからシックな空間に調和する11色のカラーを用意し、縫製仕上げはプレーンタイプ、ストライプタイプを用意しました。
(5)軽量チェアー「KATE(ケイト)」
実用金属の中でも非常に軽量なマグネシウムを採用しており、1台当たりの重量約2.3㎏の軽量化を実現した持ち運びしやすく、ラウンジやコミュニケーション空間に調和するデザインの軽量チェアーです。
驚くほどの軽量感なので、ラウンジや多目的スペースなどの多様なレイアウト設定を行う空間で、スピーディーに持ち運びやレイアウト変更が行えます。また空間全体に軽快な印象を与えるようなデザインを採用し、4本脚の直線的なデザインと、背座の緩やかなカーブで、全体のフォルムをすっきりとした仕上がりにしています。バリエーションは、ヌードタイプと座パッド付タイプの2種類とともに、5色のカラーバリエーションを用意しました。最大4台までのスタッキングが可能です。
さらに、本体は持ち運びに便利なハンドル付きで、使用しない時はコンパクトに折りたたむことが可能です。
以上の結果、当連結会計年度における研究開発費の金額は、
2.ビジネスサプライドメイン
当連結会計年度における研究開発費の金額は、
3.グローバルステーショナリードメイン
顧客のシーンごとに未充足ニーズを見出し、当社ならではの価値ある商品、差別化された商品を世の中に出すことで、お客様に支持され続ける商品づくりを目指しております。
際立った価値を提供できる商品や、新たな着眼点で既存の商品の価値を見直すことにより顧客ニーズに応える商品として、以下の商品を開発・発売しました。
(1)ライフアクセサリー「KOKUYO ME」
自分らしさにこだわりのあるアクティブワーカーをターゲットに、コクヨがこだわってきた「使いやすさ」と「機能性」に加えて、「最新のデザイン性(カラー、素材)」を追求した新ブランドです。
「Life Accessories」をコンセプトに、アクセサリー感覚でアイテムの組合せを楽しみながら、持つ人をいつもより少し個性的に魅せる新しい文具シリーズの第一弾として、ノートやペン、テープのりなどアクティブワーカーをサポートする10アイテム45品番をラインアップしました。
(2)キャンパス プリントもとじやすい2穴ルーズリーフバインダー
手書きのルーズリーフと授業で配布されるプリントをまとめて整理したいという学生の困りごとを解決するために、ルーズリーフを抜き差ししやすく、めくりやすい新開発のとじ具を採用した2穴ルーズリーフバインダーです。
スリムでありながら100枚まで収納でき、なおかつ手で持った状態でもめくりやすい工夫が施されています。
(3)キャンパス まとめがはかどるノートふせん
キャンパスノートと同じ原紙を用い、ノートと同じドット罫線にすることで、学習内容をノートと一体感を保ってきれいに書き足すことができ、見やすくまとめられる“ノートタイプのふせん”です。
「ノートのスペースが足りなくてあと数行が書ききれないが、同じページにまとめたい」というときに、ワンアクションでノートの端に筆記スペースをつけたせて、きれいに内側に折りたたむことができます。
(4)女子文具シリーズ
コクヨの強みである「創業100年を超える歴史」「ユニークで独自性のある商品」「紙製品を中心とする製造ノウハウ」を活かしつつ、文具好きの女性にとってかわいく楽しみながら使っていただける「女子文具シリーズ」です。
歴史あるコクヨ定番商品をミニサイズの文具にアレンジした「レトロブング」、旅の計画や記録をまとめた“旅しおり”作りをサポートする「旅する野帳」、和紙の風合いを活かした手のひらサイズの一筆箋「ほんのキモチ箋」の3シリーズをラインアップしました。
(5)「もちはこ」シリーズ
働き方改革により、ワーカーのライフスタイルやライフステージに適した働き方の選択肢が広がり、フリーアドレスやクリアデスクの増加、時間や場所を選ばないフレキシブルな働き方の増加など、仕事に必要なツールを持ち運ぶニーズが高まっています。
「もちはこ」は、多様化する働き方にあわせ、ビジネスツールをまとめて収納し、働く場所まで持ち運び、仕事する際には必要なツールが見やすく取り出しやすい、ビジネスツールの持ち運びをサポートする新シリーズです。
ラインアップは、パソコンや書類をまとめて収納できる社内移動に適したバッグ「モ・バコ アップ」、デスク周りのワークツールをひとまとめにして立てて使えるツールペンスタンド「ハコビズ」、ペン以外の小物も収納できるツールペンケース「ネオクリッツシェルフ」の3アイテムです。
以上の結果、当連結会計年度における研究開発費の金額は、
4.全社共通
次世代の働き方や学び方の研究をベースにコクヨグループの新たな商品やサービスに関しての開発を行い、当連結会計年度における研究開発費の金額は、83百万円となりました。