当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、判断したものであります。
(1)経営成績に関する分析
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大により、経済環境は急速に悪化しました。
このような状況のもと、当社グループは、2021年を最終年とした中期経営計画「持続的な成長力の獲得 Smart & Sustainable Transformation 2021」として、メリハリを意識したスマートな稼ぐ力の向上と中長期事業成長を前提とした効率的な事業運営に取組んでおります。
売上高は、オフィス家具販売が好調に推移し、前年同期比1.1%増の902億円となりました。売上総利益は、オフィス家具販売におけるコンサルティング業務の受託や各案件における自社シェアの高まり等を通じた生産性向上により、前年同期比4.5%増の348億円となりました。また、売上総利益率は1.2ポイント向上の38.6%となりました。一方、販売費及び一般管理費は、前年同期比3.2%増の259億円、売上高販管費率は28.7%となりました。
以上により、営業利益は、前年同期比8.5%増の89億円、経常利益は、前年同期比2.2%減の89億円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に投資有価証券売却益を計上していた反動等により前年同期比15.6%減の60億円となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。
(空間価値ドメイン)
空間価値ドメインでは、働き方・空間ニーズの多様化を取り込んだ新たな価値を創りつつ、盤石な収益性の構築に取組んでおります。
国内事業は、「働き方改革」を事業機会と捉え、主に首都圏における民間オフィスや官公庁の需要に対し、積極的な提案営業を行いました。
海外事業は、中国の非日系顧客へ向けて、国内で培った知見を活かしたワークスタイル提案に注力しました。
アクタスは、来店客数や購入件数に拘り、顧客との関係強化に取組みました。
このような状況のもと、売上高は、オフィス家具販売が好調に推移し、前年同期比4.6%増の470億円となりました。営業利益は、国内事業の増収や商品構成の改善に伴う売上総利益の増加により、前年同期比17.4%増の80億円となりました。
(ビジネスサプライドメイン)
ビジネスサプライドメインでは、流通基盤の統合とお客様にとって最適な販売体制の構築を図るマイグレーション戦略を推進しております。
カウネット事業は、顧客数拡大を目的とした品揃えの拡大や顧客との関係強化に取組みました。
代理店販売事業は、マイグレーション戦略として販売面及び物流面の効率化の検証を進めております。
このような状況のもと、売上高は、カウネットの新型コロナウイルス感染拡大影響による生活用品の販売増等により、前年同期比0.6%増の310億円となりました。営業利益は、前年同期にカウネットの販売費が増加したことの影響等により、前年同期比33.0%増の6億円となりました。
(グローバルステーショナリードメイン)
グローバルステーショナリードメインでは、国内市場のシェア拡大・収益維持を実現するとともに、海外市場の成長に取組んでおります。
国内事業は、付加価値と収益性に拘り、特にBtoC市場におけるシェアの拡大を図りました。
海外事業は、主にインド、中国において「学ぶ」市場をターゲットとして、シェアの拡大と独自ポジションの確立に取組みました。
このような状況のもと、売上高は、国内・海外市場ともに新型コロナウイルス感染拡大影響による需要低迷により、前年同期比8.2%減の208億円となりました。営業利益は、前年同期比14.4%減の21億円となりました。
(2)財政状態に関する分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は3,183億円となり、前連結会計年度末に比べ68百万円減少しました。流動資産は1,915億円で、前連結会計年度末に比べ38億円増加しました。主な要因として、受取手形及び売掛金が131億円、有価証券が114億円、仕掛品が8億円、それぞれ増加した一方、現金及び預金が217億円減少したためであります。固定資産は1,268億円となり、前連結会計年度末に比べ39億円減少しました。主な要因として、投資その他の資産が35億円、無形固定資産が2億円、有形固定資産が1億円、それぞれ減少したためであります。
当第1四半期連結会計期間末の負債は965億円となり、前連結会計年度末に比べ5億円減少しました。
当第1四半期連結会計期間末の純資産は2,217億円となり、前連結会計年度末に比べ4億円増加しました。主な要因として、利益剰余金が36億円増加した一方、その他有価証券評価差額金が27億円、為替換算調整勘定が2億円、それぞれ減少したためであります。
(3)キャッシュ・フローの状況に関する分析
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は735億円であり、前連結会計年度末に比べ98億円の資金減となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の営業活動により支出した資金は63億円(前年同期比96億円の収入減)となりました。これは、主として税金等調整前四半期純利益89億円、賞与引当金の増加20億円、減価償却費15億円の資金収入、売上債権の増加133億円、たな卸資産の増加17億円、仕入債務の減少5億円、法人税等の支払額35億円の資金支出等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における投資活動により支出した資金は12億円(前年同期比18億円の支出増)となりました。これは、主として投資有価証券の売却による5億円の資金収入、設備投資による支出14億円、関係会社株式の取得による1億円の資金支出等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における財務活動により支出した資金は21億円(前年同期比7億円の支出増)となりました。これは、主として配当金の支払額24億円の資金支出等があったことによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、将来にわたる企業のありたい姿を「コクヨは、商品・サービスを通じて、顧客の創造性を向上する価値を提供することにより、人々のより良い はたらく・まなぶ・生活する“Quality of Lifeの向上”を実現し、社会の役に立つ Life & Work Style Companyを目指す」としています。また、中長期の経営課題を「低成長からの脱却」としたうえで、中期経営計画を進めております。
2019年12月期を初年度とする3ヵ年の第2次中期経営計画では、目指す姿の実現及び中長期の経営課題を解決するための次なるテーマを「事業規模の持続的成長」としました。足元の収益性の改善が進みつつある今こそ、中長期の取組みとして、成長が望める新しいエリア及び顧客ニーズを取り込むことで、事業規模の拡大を目指します。
既存事業の収益性維持・強化に加えて、成長領域・新規領域での拡大(売上高1,500億円から2,000億円)により、中長期の到達イメージを2030年に全社で売上高4,500億円から5,000億円、営業利益率8%から9%としています。
なお、2030年をゴールとした「長期ビジョン2030」を2020年に策定・発表する予定です。
第2次中期経営計画の概要につきましては、以下としております。
1.第2次中期経営計画骨子
第2次中期経営計画「持続的な成長力の獲得 Smart & Sustainable Transformation 2021」において、メリハリを意識したスマートな稼ぐ力の向上と、中長期の事業成長の加速を前提とした効率的な事業運営を推進します。
2.事業ドメイン運営
これまで以上にダイナミックな改善及び大胆な成長に事業本部を超えて挑戦するために、将来の顧客ニーズの変化をとらえたコト視点で、2019年12月期から3つの事業ドメイン(空間価値、ビジネスサプライ、グローバルステーショナリー)を推進しております。
3.戦略投資の強化
第2次中期経営計画における3ヵ年で、既存設備更新等の定常的な投資とは別に、戦略投資枠として約150億円を設定しております。
4.目標とする経営指標
第2次中期経営計画の最終年度である2021年12月期の財務目標数値として、売上高3,460億円以上、売上総利益率37.0%以上、営業利益215億円以上、営業利益率6.2%以上を目標としております。
5.株主還元について
株主還元方針として、2021年までに配当性向40%を目指して安定的な増配を継続し、株主の皆様への利益還元に努めます。それとともに、中長期の成長に必要な設備投資、研究開発及びM&A等の資金需要のための内部留保の充実を図りながら、持続的成長力の獲得と企業価値向上に努めてまいります。
ドメイン別の取組み方針は次のとおりであります。
(空間価値ドメイン)
国内外のファニチャー事業に加えアクタスを含む空間価値ドメインにおいては、働く人の目的及び働き方に合わせて空間及びスタイルを選択できる「ABW(Activity Based Working)」のニーズが全世界で広がっていることに対し、国内ファニチャー事業の持続的成長を確実なものとしながら、中長期での成長領域(グローバル、暮らす等)の検証を進めます。これにより、国内ファニチャー事業におけるシェア向上及び収益基盤の盤石化を実現し、売上高及び営業利益の拡大を目指します。
(ビジネスサプライドメイン)
オフィス関連用品の卸及びオフィス通販が含まれるビジネスサプライドメインにおいては、流通事業を取り巻く環境の変化によって事業の課題がより顕著になってきたことに対して、卸販売モデル及び通販モデルを一体としてとらえて効率化に取組むことによって、持続性を高めるための構造改革及び顧客基盤の強化を進めます。これにより、営業利益率は維持しながら、運転資本の効率的活用等によって事業効率性の向上を目指します。
(グローバルステーショナリードメイン)
国内外のステーショナリー事業を含むグローバルステーショナリードメインにおいては、国内における文具シェアトップメーカーとしての強みを活かし、各国市場における成長トレンドを継続しつつ、新たな成長領域を意識した成長戦略の策定及び検証を行います。これにより、国内外における選択と集中を行い、海外における売上成長ならびに国内でのシェア維持及び売上総利益率の向上を進めることによって、グローバル文具市場でのシェアの成長を目指します。
会社の支配に関する基本方針の内容の概要につきましては、以下としております。
Ⅰ.基本方針の内容
①当社グループは創業以来、事務用紙製品分野からオフィスファニチャー分野へと事業領域を拡大し、国内最大級の総合オフィスサプライヤーへと成長してまいりました。
現在では、ステーショナリー及びオフィスファニチャー製品の開発・製造・販売、オフィス・官公庁・学校・病院等の空間構築設計・施工・コンサルティング、オフィス用品の通信販売、個人向け家具・インテリア・雑貨の販売等、商品だけでなくサービスも含めた総合提案力によって、お客様の課題解決を一手に担うことのできる企業グループへと進化を遂げております。
これまで当社グループの持続的な成長を支え、推進してきたものは、株主・顧客・取引先・従業員・地域社会等のステークホルダーとの間に築かれた良好な信頼関係であります。今後も当社グループが培ってきたこうした有形無形の財産を企業価値の源泉として守っていくことが大変重要な課題であると認識しております。
②当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として、当社の企業理念、企業価値を生み出す源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係等を十分理解、活用し、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を長期的に確保・向上させる者が望ましいと考えております。もっとも、その在り方については、最終的には株主の皆様にご判断いただくべきものであることから、株主の皆様が適切な判断を行う上で、十分な情報と時間を確保できるような施策の必要性を認識しております。
③当社は、経営支配権の異動を通じた企業活動及び経済の活性化の意義を一概に否定するものではありませんが、株式の大規模な買付行為及びその提案の中には、当社に回復し難い損害をもたらすおそれのあるものも含まれます。このような行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な存在であると考えます。
現在のところ、特定の第三者からの株式の大規模な買付行為及びその提案によって、当社に具体的な脅威が生じているわけではありませんが、必要に応じて対抗措置を講じる仕組みを株主の皆様のご意思に基づき構築しておくことが必要であると考えております。
Ⅱ.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループは、2018年11月28日に、2019年12月期を初年度とする3ヵ年の第2次中期経営計画「持続的な成長力の獲得 Smart & Sustainable Transformation 2021」を発表しました。内容につきましては、前記2.(4)「事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載のとおりであります。
当社は、監査役会設置会社であり、取締役は7名(うち社外取締役3名)、監査役は3名(3名全て社外監査役)で構成されます。取締役の任期は1年であり、取締役の選解任のための株主総会決議要件の加重等は採用しておりません。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2007年6月28日開催の当社第60回定時株主総会において、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、特定の株主又は株主グループによって当社株式の一定規模以上の買付行為が行われた場合の対応策を導入しました。その後、当社は、直近では2017年3月30日開催の当社第70回定時株主総会における株主の皆様のご承認に基づき、当該対応策の内容の一部を改定した上で、当該対応策を継続しておりましたが、2020年2月14日開催の当社取締役会決議により、当社第73回定時株主総会終結の時をもって、当該対応策を継続せず、廃止いたしました。
当社は、当該対応策廃止後も引き続き、当社グループの企業価値向上や株主共同の利益の確保・向上に取組むとともに、当社株式の大規模買付行為を行おうとする者に対し、株主の皆様が当該行為の是非を適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための情報と時間の確保に努めるほか、金融商品取引法、会社法及びその他関連法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
Ⅳ.前記Ⅱ及びⅢの取組みについての取締役会の判断及びその判断に係る理由
前記Ⅱの取組みにつきましては、当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主の皆様の共同の利益の実現を直接の目的とするものでありますので、前記Ⅰの基本方針の実現に沿うものと考えております。
また、前記Ⅲの取組みにつきましては、当社株式に対する大規模買付行為が行われる際に、当該行為の是非について株主の皆様が適切な判断をするために必要な情報や時間を確保し、大規模買付行為を行う者と協議を行うなど、当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主の皆様の共同の利益を実現するものでありますので、前記Ⅰの基本方針の実現に沿うものと考えております。
従いまして、これらの取組みは当社株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は286百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。