当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績が向上し、雇用状況は人手不足を背景に改善が進んでおります。また、株価が回復傾向にあり、所得環境の改善により個人消費も緩やかな回復状態が継続しています。海外においては、米国経済は堅調に推移し、中国経済も経済成長率が下げ止まり復活の流れにあります。しかし、北朝鮮をはじめとする地政学的リスクが減少する兆しはなく、先行きは不透明と言えます。
当社の主たる販売市場である流通小売業界は、百貨店など一部ではインバウンド消費の恩恵が続いています。また、総合スーパーなどのGMSは苦戦が続いており、大型再編を終えたコンビニエンスストアが主軸に変わろうとしています。また、eコマースなどが台頭してきており、消費者の購買スタイルは大きく変化しています。
このような状況の中、当社は中期経営計画の目標達成に向けて「グループ力結集 更なる成長」をスローガンに、グループ全社が結束して新たな市場開拓と適正価格による販売に注力する一方、積極的な設備投資、新商品開発や品質管理の改善など業績の向上に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は903億13百万円(前年同期比1.3%増加)、営業利益は72億73百万円(前年同期比12.2%増加)、経常利益は75億89百万円(前年同期比11.2%増加)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は52億9百万円(前年同期比14.7%増加)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
当社グループ売上高の61.5%を占めるこの部門では、紙袋(対連結売上高構成比31.9%)は、当社を含め、西日本印刷工業株式会社と中国子会社の販売が堅調に推移しました。その結果、同上売上高は288億35百万円(前年同期比1.2%増加)となりました。
紙器(同上構成比16.3%)は、販売強化商品として取組んだこともあって食品用パッケージが堅調に推移し、さらにeコマース市場にも積極的に販売を推し進めました。その結果、同上売上高は147億62百万円(前年同期比6.9%増加)となりました。
段ボール(同上構成比10.9%)は、メーカー向けやeコマースの販売が好調で、同上売上高は98億34百万円(前年同期比3.6%増加)となりました。
印刷(同上構成比2.4%)は、株式会社京浜特殊印刷の販売が低調であったこともあり、同上売上高は21億44百万円(前年同期比3.6%減少)となりました。
以上により、この部門の売上高は555億77百万円(前年同期比2.9%増加)となり、営業利益は54億92百万円(前年同期比12.8%増加)となりました。
当社グループ売上高の21.7%を占めるこの部門では、国内専門店向けの販売が低調でしたが、紙おむつ用製品の受注が好調に推移し、同部門の売上高は195億57百万円(前年同期比1.3%増加)となり、営業利益は12億2百万円(前年同期比13.6%増加)となりました。
当社グループ売上高の16.8%を占めるこの部門では、主にPASシステム(包装資材その他の製造・調達から在庫管理、納品まで一括で請け負うアウトソーシングシステム)に係る用度品等の売上が減少し、同部門の売上高は151億78百万円(前年同期比4.3%減少)となり、営業利益は13億89百万円(前年同期比7.9%減少)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて63億28百万円増加し、192億28百万円(前期比49.1%増加)となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益75億74百万円、減価償却費16億45百万円、法人税等の支払額による支出23億99百万円等により68億73百万円の収入(前連結会計年度は65億97百万円の収入、前期比4.2%増加)となりました。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入80億2百万円等があった一方、有形固定資産の取得による支出13億68百万円、有価証券の取得による支出61億1百万円等により4億52百万円の収入(前連結会計年度は41億44百万円の支出)となりました。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額9億80百万円等により9億92百万円の支出(前連結会計年度は9億95百万円の支出)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
紙加工品事業 |
23,034 |
100.6 |
|
化成品事業 |
3,734 |
120.2 |
|
その他 |
61 |
90.4 |
|
合計 |
26,829 |
102.9 |
(注) 1.金額は製造原価で計算しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高 |
前年同期比 |
受注残高 |
前年同期比 |
|
紙加工品事業 |
55,672 |
102.5 |
4,406 |
102.2 |
|
化成品事業 |
19,751 |
102.7 |
1,354 |
116.7 |
|
その他 |
15,096 |
95.3 |
74 |
47.5 |
|
合計 |
90,520 |
101.3 |
5,835 |
103.7 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.その他事業の一部は受注生産を行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
紙加工品事業 |
55,577 |
102.9 |
|
化成品事業 |
19,557 |
101.3 |
|
その他 |
15,178 |
95.7 |
|
合計 |
90,313 |
101.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社の属する業界は、既存の顧客、取扱い製品だけでは大きな業績の伸長を望みにくい成熟産業とされています。そのため、当社は、従来からの主力製品に加え、米袋、紙おむつ用製品、食品用パッケージ等、販売先市場や取扱い製品を開拓してまいりました。今後も、需要が見込める新たな市場の開拓や製品の開発に注力し、必要となる設備には積極的に投資して事業の拡大に努めてまいります。
また、近年では、原材料や輸入品の価格上昇に加え、物流費も上昇傾向にありコストアップが予想されます。当社は、企画提案販売と品質管理を強化して顧客満足度の向上を図ることにより適正価格による販売に努め、業務改革による合理化を一層推進して利益体質強化を図り、中長期的な経営方針を着実に実行して、さらなる業績の向上に努める所存です。
当社は、これまで培ってきた人材、組織、設備、商品力、技術力、経営陣と従業員との信頼関係、当社と顧客・取引先その他のステークホルダーとの信頼関係、立案・実行されてきた経営施策など、当社の経営に重要不可欠な要素である有形無形の財産により形成され支えられているものと考えております。
当社の企業価値を高め、株主共同の利益に資するために、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者はこれらの経営要素を維持・向上しなければなりません。
もちろん、株主は市場における自由な取引を通じて決定されることが原則であり、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、最終的に株主全体の意思に基づき決定されるべきものと考えております。
そのため、当社株式を大規模に買付けて当社の財務及び事業の方針の決定を支配しようとする、または当社の財務及び事業の方針の決定に影響を及ぼそうとする特定の者もしくはグループが、当社経営陣の賛同を得ずに一方的に株式の大規模な買付けを行う場合でも、当社の企業価値及び株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかしながら、上記の経営要素を毀損するなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されるおそれが存する場合には、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令及び定款により許容される限度において相当の措置を講じることといたします。
これらをもって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針としております。
当社は「愛し愛され」を社是とし、「人を大切にし、人を育てる経営」を指針に、「どのような環境の変化にも対応し得る経営体質」を目指し、また地球環境問題への取組みなど、社会的責任を念頭に置きつつ、包装の総合企業体として社会の発展と繁栄に貢献し、業績の向上に努めることを経営方針としてまいりました。
当社は、昭和27年に日本ケース株式会社として設立され、パッケージ専業メーカーとして事業を開始いたしました。洋服箱の製造販売に始まり、昭和34年には段ボールシート及びケースの本格的な一貫生産を開始、その後は積極的に生産設備を増強し、扱い品目を紙器、紙袋、化成品、印刷事業等へと拡大し、顧客につきましても当初は主に紳士服小売店であったものを百貨店・量販店等の流通小売市場、食品・家電・サニタリー等のメーカー市場等へと拡大してまいりました。昭和58年には社名を現在のザ・パック株式会社に変更いたしました。
その後、海外においては、昭和62年にザ・パックアメリカコーポレーションを設立し、アメリカにおいて高級紙袋の製造販売事業を開始、平成18年には特百嘉包装品貿易 (上海)有限公司を中国上海市に設立し、中国市場における紙加工品・化成品等の販売事業を開始、平成19年には特百嘉包装制品(常熟)有限公司を江蘇省常熟市に設立して紙包装製品の生産・加工・販売を開始した他、国内においても平成21年に株式会社パックタケヤマを設立し、株式会社タケヤマの紙袋、紙器、ポリ袋等の製造・販売に関する事業を譲り受けて中部地区に製造拠点を設け、平成23年には埼玉県日高市に東京工場を竣工し、生産能力の増強と物流機能の集約を行い、首都圏市場への対応力を強化しました。また、平成26年1月に連結子会社である株式会社ザ・ニコルスの吸収合併を行い、不採算事業の整理を行うとともに、同年6月に西日本印刷工業株式会社の全株式を取得して完全子会社化し、九州地区における生産拠点を確立する等、ザ・パックグループとして事業を拡大してまいりました。
その間、平成3年に大阪証券取引所市場第二部へ株式を上場、平成13年に東京証券取引所市場第二部、平成15年には東京・大阪証券取引所市場第一部へ上場いたしました。
これらの業績向上や財務体質強化に努める一方、当社は従来から企業の社会的責任を強く認識し、包装文化の発展を担う企業としての自覚のもと、昭和56年に包装資料館を設置して国内外のパッケージ研究及び情報発信の拠点とした他、平成5年にザ・パックフォレスト基金を設立して森林保護及び植林活動を推進し、主力事業におきましては環境対応新商品及び新技術の開発に積極的に取組んでまいりました。また、平成11年の茨城工場を皮切りに、現在は当社の国内四工場及び全事業所においてISO14001「環境マネジメントシステム」、ISO9001「品質マネジメントシステム」の認証を取得しております。
平成11年には、
・環境対応NO.1の会社になろう
・品質NO.1の会社になろう
・コストNO.1の会社になろう
・世界に通用する会社になろう
・誇りを持ち、夢を実現できる会社になろう
を全社スローガン「ザ・パック21ビジョン」として決定し、役員・従業員が一体となって企業価値を高める意思統一を図り、今日に至っております。
当社及び当社グループの主力事業が属する包装業界は、国内にあっては成熟産業とされています。この中にあって当社及び当社グループが持続的に発展するためには、販売力、設備総合力、技術開発力、企画提案力の強化はもちろんのこと、従来の取組みに安住することなく、海外市場の開拓強化及び新たな需要や市場の開発・創造に積極的にチャレンジしていかなければなりません。そのためには当社及び当社グループの人材と組織力を結集することが不可欠であり、この結集を可能ならしめるのが、社是「愛し愛され」に基づく「人を大切にし、人を育てる」経営指針であり「どのような環境の変化にも対応し得る経営体質」を目指す経営方針であります。
今後も、総合包装事業を中核事業として、顧客第一主義を柱に様々な業種や規模の顧客及び消費者のニーズを的確に把握して対応し、株主の皆様、顧客、取引先、従業員、地域住民その他のステークホルダーのご意見を重視し信頼関係を維持しながら、業績向上、財務体質強化、社会的責任の遂行に関する的確な中長期的計画を立案し実行していくことを、当社及び当社グループの企業価値及び株主共同の利益を高める取組みとして実行してまいります。
当社は、平成19年8月9日開催の取締役会において、当社株式の大規模買付け行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます)の導入を決議して同日より発効し、本プランの一部変更を経て平成29年3月30日開催の第65期定時株主総会において、同株主総会の日から3年間(平成31年12月期に関する定時株主総会の終結の時まで)の継続が承認可決されました。
本プランは、予め当社取締役会の承認を得ることなく当社株式の20%以上を取得する大規模買付け行為を行おうとする者またはグループ(以下「大規模買付け者」といいます)に対し、当社が定める大規模買付けルールの遵守を求めて、株主の皆様に大規模買付け行為に応じるか否かの適切な判断をいただくための十分な情報及び期間を確保し、大規模買付け者が大規模買付けルールを遵守しない場合や当社の企業価値・株主共同の利益が毀損される可能性が高いと合理的理由に基づき判断されるなどの一定の場合には、当社取締役会が、株主の皆様に対する責務として、対抗措置としての効果を勘案した行使条件、取得条件、行使期間等を設けた新株予約権を無償割当するなど、必要かつ相当な措置をとることができるとするものです。
当社取締役会は、上記③の取組みが、上記①の会社の支配に関する基本方針に則って策定された、当社の企業価値・株主共同の利益を確保することを目的とした取組みであり、株主の皆様共同の利益を損なうものではないと考えます。
また、当社の業務執行を行う経営陣から独立した社外取締役、社外監査役及び社外の有識者等から構成する独立委員会の勧告を尊重して対抗措置を発動することが定められていること、当社の株主総会または当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも本プランを廃止できること、対抗措置の発動、不発動、中止、停止について独立委員会の勧告要件及び当社取締役会の決議もしくは判断の合理的な客観的要件が定められていることなどから、取締役の地位の維持を目的とする恣意的な判断や発動を防止するための仕組みをもった取組みであると考えております。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には次のようなものがあります。なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。
当社グループの売上高は、概ね内需型産業で、国内景気動向の影響を大きく受けます。国内景気の大幅後退による国内需要の減少及び市況価格の下落が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、災害による影響を最小限に留めるための万全の対策をとっておりますが、災害によるすべての影響を防止・軽減できる保証はありません。災害による影響を防止・軽減できなかった場合、当社グループの生産能力の低下及び製造コストの増加等により、当社グループの財政状態及び経営成績に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事業は、環境規制、知的財産等の様々な法規制の適用を受けており、それらによる訴訟等のリスクにさらされる可能性があります。
訴訟の結果によっては当社グル-プの財政状態及び経営成績に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品につき、当社グループは製造物責任に基づく損害賠償請求の対象となっております。
現在のところ重大な損害賠償請求を受けておりませんが、将来的に直面する可能性があります。
製造物責任に係る保険(生産物賠償責任保険)に加入しておりますが、当社グループが負う可能性がある損害賠償責任を保障するには十分でない場合が考えられます。
原材料調達及び商品仕入は、国内及び海外の複数のメーカーから行い、供給及び価格の安定維持に努めております。しかし、石油価格の高騰などにより需要供給のバランスが崩れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
保有する固定資産等の使用状況等によっては、損失が発生する場合があります。
当社グループとしても取引先の信用リスクについては細心の注意を払っておりますが、取引先の業績悪化等により取引額の大きい得意先の信用状況が悪化した場合、当該リスクの顕在化によって、当社グループの財政状態及び経営成績に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
当社は、平成29年12月18日開催の取締役会において、カンナル印刷株式会社(大阪市淀川区十三本町3-4-23)の株式を取得することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しております。同社は医薬品パッケージの生産・販売を専門に扱っている企業です。
当該株式取得に伴い、平成30年4月2日よりカンナル印刷株式会社は当社の連結子会社となる予定です。
(1) 株式取得の目的
当社グループは、総合パッケージメーカーとして紙袋・紙器・化成品・段ボールを主力とする包装関連製品の生産・販売等を展開しております。今後、更なる事業の拡大を図るため、成長市場の一つである医療関係市場への参入を目指しております。
カンナル印刷株式会社は創業70年の歴史を持ち、医薬品パッケージの生産・販売を専門に扱っている企業です。同社をグループに迎え入れ、医療関係市場で培われた高い品質管理能力やノウハウを取得することが、当社グループ事業の更なる拡大・強化に繋がるものと判断いたしました。
当社グループは、保有する設備と能力を最大限に活用して国内外における一層の市場開拓・事業の拡大を行い、顧客に愛される製品・サービスの提供と企業価値の向上に努める所存です。
(2) 株式取得の相手先の名称
吉竹了 他個人株主3名
(3) 買収する相手会社の名称、事業の内容、規模
①名称 カンナル印刷株式会社
②事業内容 印刷業、紙加工品の製造並びに販売業
③資本金の額 12百万円
(4) 株式取得の時期
平成30年4月2日
(5) 取得する株式の数、取得価額及び取得後の持分比率
①取得する株式の数 207,000株
②取得価額 大株主が個人であり、株式譲渡契約の定めにより当社が秘密保持義務を負っていること
から非開示とさせていただきます。
③取得後の持分比率 89.6%
(6) 支払資金の調達方法及び支払方法
自己資金により充当
当社グループ(当社及び連結子会社)は、段ボール、紙器、紙袋、プラスチックフィルム袋(ポリ袋)等の包装全般について“環境”と“安全”をコンセプトに新製品や加工技術の開発及び将来のための技術や材料の研究を、製造・技術・商品開発部門が連携を図り進めております。
なお、研究テーマは事業の種類別セグメントに共通しているため、セグメント別には行っておりません。当連結会計年度における、グループ全体の研究開発費用の総額は3億85百万円であり、以下のテーマを主要課題としております。
①紙器、紙袋、フィルム基材への印刷等、技術向上のため、版の高精度化としてフルデジタルの CTP(Computer To Plate(ダイレクト刷版方式))印刷を積極的に推進し、高品位印刷の確立と共に校正刷りや版作成の過程で出されるゴミや有害物質排出の低減を進めております。
また、印刷の更なる高画質化を目指して新規設備及び周辺機器等の開発にも取組んでおります。
②印刷技術・技法に新しく高輝度印刷、疑似エンボス加工を加え、高付加価値印刷表現の商品開発に取組んでおります。
③フレキソ印刷をはじめ、グラビア印刷やオフセット輪転印刷の機能性付与及び高付加価値性に優れた印刷加工技術の研究に取組んでおります。
①素材減量化に向け、フィルムについては、個々の品質要求に応じた設計に伴う薄膜化技術に取組みながら商品化を継続しております。
②再生が容易ではないプラスチック成形加工品や発泡素材などに代わる紙製緩衝材として、リサイクルしやすい紙及び段ボール素材を用いた包装設計に積極的に取組み、大型家電商品から小型精密機器の包装として商品化をしております。
③環境保全活動基金「ザ・パックフォレスト」に協賛することを目的に、古紙配合率の高い環境対応原紙を製紙メーカーと共同開発し商品化しております。
④環境に優しい植物性インキや水性フレキソインキを全てのパッケージの印刷に採用し、VOC(volatile organic compounds(揮発性有機化合物))の発生やCO2排出量を抑えた印刷方式を提案しております。
⑤高輝度インキを用いて、アルミホイル紙や蒸着紙に代わるリサイクル可能な高輝度加工原紙のバリエーションを増やし商品化を継続しております。
①ユニバーサルデザインパッケージを目的として、デザイン性・機能性・利便性・環境対応などニーズに応じた商品パッケージの開発及び生産機械の開発に取組んでおります。
②小ロット短納期生産システムに対応する高速生産設備の改良と新鋭機導入及び印刷時に発生する廃棄物であるインキスラッジの減量化と再資源化について取組んでおります。
③森林管理から消費者の手に届くまでの加工・流通過程を確認した環境意識の高いFSC(Forest Stewardship Council®: 森林管理協議会)の認証を受けられる製品の製造可能な体制を整えております。
④コンビニエンスストア・ファストフード向けとして、汎用性の高いテイクアウト可能な食品対応容器を商品化しました。
⑤視覚効果があるスキャニメーション技術を応用し、趣向性の高いパッケージを商品化しました。
⑥通信販売の梱包用に適した、一度開封した後に再封緘ができるジッパー付きの段ボール製梱包箱を開発し商品化しました。
⑦食品や雑貨、イベント等の贈答品に適した箱で、蓋と箱の隙間をなくして異物混入を防ぎ、外観の美粧性に優れた組立箱の構造について特許権を取得しました。
⑧重量のある商品を保護する段ボール製外枠で、商品を積み重ねた荷重による胴膨れを抑えた折り曲げ角の罫線の構造と形状について特許権及び意匠権を取得しました。
⑨一口サイズの食品を収容するカップ容器に装着するディスプレイ効果の高いカップ用キャリアの外観形状について意匠権を取得しました。
⑩できたての温かい食品を収容する容器で、食感を保持する蒸気抜き孔付きの紙製容器の外観形状について意匠権を取得しました。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社の連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積り及び判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度の売上高は、紙加工品事業並びに化成品事業が伸長し903億13百万円(前期比1.3%増加)となりました。
当連結会計年度の売上原価は、紙加工品事業並びに化成品事業が伸長したため683億68百万円(前期比0.3%増加)となりました。
売上総利益は、生産性向上によるコスト改善活動に努めたことにより、219億44百万円(前期比4.4%増加)となり、前連結会計年度と比べ9億28百万円の増益となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、経費管理を徹底しグループコストの低減に継続して取組み、紙加工品事業並びに化成品事業が伸長したため146億71百万円(前期比1.0%増加)となりました。
この結果、営業利益は72億73百万円(前期比12.2%増加)となり、前連結会計年度と比べ7億89百万円の増益となりました。
営業外損益は、受取配当金が増加し、預金利息及び為替差益が減少しました。
この結果、経常利益は75億89百万円(前期比11.2%増加)となり、前連結会計年度と比べ7億63百万円の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、52億9百万円(前期比14.7%増加)となり、前連結会計年度と比べ6億69百万円の増益となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ56億36百万円増加し、819億28百万円となりました。これは主に「現金及び預金」36億13百万円・「受取手形及び売掛金」6億65百万円・「有価証券」7億98百万円・「投資有価証券」6億61百万円の増加によるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ7億82百万円増加し、284億70百万円となりました。これは主に「支払手形及び買掛金」1億52百万円・「電子記録債務」7億46百万円の増加によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ48億53百万円増加し、534億57百万円となりました。これは主に「利益剰余金」42億29百万円・「その他有価証券評価差額金」4億28百万円の増加によるものです。
戦略的現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
|
|
平成25年12月期 |
平成26年12月期 |
平成27年12月期 |
平成28年12月期 |
平成29年12月期 |
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自己資本比率(%) |
60.7 |
61.0 |
62.0 |
63.6 |
65.1 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
57.1 |
64.8 |
81.7 |
67.1 |
87.2 |
|
キャッシュ・フロー対有利子 |
0.2 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
|
インタレスト・カバレッジ・ |
237.6 |
561.9 |
5,259.7 |
7,883.0 |
8,274.9 |
(注) 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務諸表数値を用いて、以下の計算式により計算しております。
自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い
2.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象として
おります。
4.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動による
キャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。