第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは5つの企業理念を旗頭に、総合包装資材メーカーとしてのノウハウや技術をベースにそのドメインをロジスティクス全般と捉え、広範に顧客ニーズを把握し課題解決に向け、グローバルに事業展開を行っております

・常に新しく価値ある商品・サービスを提供する。

・働きがいのある豊かな生活を実現する。

・成長分野で、優れた業績を約束する。

・社会と地域に有用な存在となる。

・地球環境の保全に貢献する。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、当社及び子会社3社で構成され、主な事業内容は包装関連資材の製造及び販売を通して、包装資材分野におけるアジアのリーディングカンパニーを目指しております。

 「ロジスティクスにおける最適解を提供する」ことを事業活動の中心に据え、環境変化に迅速に対応すると共に、コア・コンピタンスに根ざした新規製品・事業の育成、顧客満足を目指した営業活動の展開、全社をあげての抜本的なコスト削減、効率的かつ効果的な財務体質への転換などの諸施策を着実に実践して業績向上に努め、一層強靭で収益力のある企業体質の構築を目指す所存であります。

 具体的には、包装資材メーカーとしての技術やノウハウを結集して、TPS(トータル・パッケージング・ソリューション)提案を中心に置いた営業活動を行うこと、来るべき日本国内の人口減少トレンドや伸びゆくアジア市場を見据えて、海外での事業展開の加速を一段と早めて参ります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、売上高及び利益の確保を目標として成長するとともに、株主の皆様への継続的、安定的な還元を目指しております。

 平成31年3月期は売上高19,800百万円、営業利益1,150百万円、経常利益1,350百万円を目標値としており、配当については連結純資産配当率(DOE)1.5%以上を目安に配当する予定です

 

(4)経営環境

 今後の見通しにつきましては、国内では雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復が続くことが期待されております。海外では米国を中心に先進国経済が回復基調を維持するほか、新興国経済も上向きになっておりますが、先進国の保護主義的な政策圧力の高まり、米国の金融政策正常化の影響等、海外経済の不確実性や金融・資本市場の変動が景気を押し下げる懸念があります。

 来期におきましても、原油・原料高は続くものと予測され、当社グループを取り巻く事業環境は厳しさを増すものと考えております。

 

(5)事業及び財務上の対処すべき課題

 このような状況下、当社グループは販売、製造部門のイノベーション活動の展開を更に活発化するとともに、品質改善、原価低減への継続的な取り組み、業績向上に努めてまいります。

 重点課題として、以下の6点に取り組みます。

 ① 海外事業・新しいフィルム分野への積極投資

 ② 緩衝機能材事業の構造改革

 ③ 新規事業の安定化

 ④ 積極的な省人化、省力化投資および働き方改革

 ⑤ 最適生産、コスト削減による収益力強化

 ⑥ TPS(トータル・パッケージング・ソリューション)提案での総合営業

  なお、来期における製品セグメント別の取り組みは以下のとおりであります。

  1) 緩衝機能材事業

・既存製品の機能性向上および拡販

・畜産、農業、工業全分野における新製品の開発・開拓の推進

・顧客・市場ニーズに合わせた技術サービスを含めた総合提案力の強化

・最適生産体制の確立と徹底的なコストダウンによる収益力強化

  2) 包装機能材事業

・海外新市場の開拓

・品質の徹底的な見直し

・新機能フィルムの製品開発

・自動化技術による生産現場の省人化・品質向上推進

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として次のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅したものではありません。

 

(1)製品需要、景気動向

当社グループは主要4製品(農作物、鶏卵等の畜産、農産物用および工業品向けなどの段ボールおよびパルプモウルド製の緩衝機能材、肥料および化学薬品用のクラフト重包装袋及び食品フィルム用などの包装機能材)について国内および海外において、幅広い業種のお客様と広く取引を行っており、地域・業種に偏らない活動を展開しております。しかしながら、景気後退による当社製品が利用される製商品需要の減少、競争の激化等による市況の悪化要因により、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)原燃料価格

当社グループは、包装資材や各種加工フィルムの主要材料として、クラフト素材の原紙やプラスチック素材の樹脂・フィルムを使用しております。また、燃料としてLPG、LNGを使用しております。これらの価格は、クラフト原紙仕入価格、石油価格等の動向で変動することによって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、パルプモウルド製品に関しては原料として古紙を使用しておりますが、古紙価格は国際古紙市況に影響されますので、その価格が大きく変動した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

(3)為替変動

当社海外営業拠点及び当社グループの海外子会社の事業、業績および財務状況は、為替相場の変動によって影響を受けます。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらずとも円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 

(4)海外展開について

当社グループは、顧客のグローバル化に対応するため、販売拠点としてシンガポール支店を、生産拠点をマレーシ

アに有しており、今後も積極的な海外展開を行う方針であります。このため、為替変動、進出国の経済動向、政情不安、法規制の変更等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5)自然災害・事故災害

当社グループは、国内外に複数の製造拠点を設けることや多品種の製品を取り扱うことで自然災害に伴う操業停止や操業度低下リスクを分散させております。さらに、BCPに基づいた防災訓練等に取り組んでおります。

しかしながら、想定を超える自然災害等が発生することを起因として、工場の操業停止や操業度低下が生じて、当社グループの業績に重大な影響が生じる可能性があります。

また、当社グループの需要先には、農産物関係が含まれておりますが、台風や地震等の天候変化、自然災害の影響でこれらの生産物の出荷が変動することによって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)環境規則等

当社グループは、環境保全を経営の重要課題であると認識し、事業活動を行っております。しかしながら、今後、環境等に関する様々な法的規制の強化または社会的責任の要請等に起因して事業活動に制約を受けるような事象が生じた場合には、計画外の設備投資や環境対策費用等の負担が生じることとなり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、個人消費の持ち直し、企業収益の改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、米国の政策動向をはじめとする世界経済の不確実性や金融・資本市場の変動の影響により、景気を押し下げる懸念があります。
 このような経営環境のもと、当社グループは「TPS(トータル・パッケージング・ソリューション)提案」により顧客満足を徹底的に追求するとともに、全社をあげてイノベーション活動に取り組み、業績向上に努めてまいりました。

 その結果、当連結会計年度の売上高は、食品容器用フィルム製品、ASEAN地区の重包装袋事業の拡大による紙袋製品、段ボール製品の売上増により、183億67百万円(前期比6.5%増)となりました。利益については、原材料費等の値上がりにより営業利益は10億79百万円(前期比21.6%減)、経常利益は12億50百万円(前期比18.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億6百万円(前期比15.8%減)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりです。

(緩衝機能材事業)

 パルプモウルド部門は、畜産・農業分野では青果物で出荷増となったものの消費財向け鶏卵容器の出荷減で減収となりました。工業分野では、住宅機器向けおよび医療機器向け需要減少等もあり減収となり、パルプモウルド部門全体で減収となりました。

 段ボール部門は、農業分野は柑橘類、蔬菜関連向けの出荷増により増収となりました。工業分野では提案営業等により増収となり、段ボール部門全体で増収となりました。

 この結果、当事業の売上高は78億86百万円(前期比2.8%増)となりましたが、原燃料費の増加等により、セグメント利益は7億7百万円(前期比14.2%減)となりました。

 

(包装機能材事業)

 樹脂部門は、樹脂袋は出荷減となりましたが、食品容器フィルムや機能性フィルムの出荷量、販売価格ともに伸長し、増収となりました。

 紙袋部門は、国内は化学薬品向けおよび新規拡販が好調で増収、海外は堅調なASEAN需要に対応するための設備投資効果が表れ、化学・食品向け重包装袋で増収となりました。

 その結果、当事業の売上高は100億69百万円(前期比10.2%増)となりましたが、原材料費及び減価償却費等の増加により、セグメント利益は11億86百万円(前期比15.5%減)となりました。

 

 

(その他)

 売上高は4億11百万円(前期比4.9%減)となり、8百万円のセグメント利益(前期は0百万円のセグメント利益)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末とほぼ同額であり、当連結会計年度末には52億69百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によって得られた資金は、14億51百万円(前期比3億35百万円の減少)となりました。主な収入項目は、税金等調整前当期純利益12億34百万円、減価償却費6億97百万円、主な支出項目は、法人税等の支払額4億24百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、10億60百万円(前期比1億40百万円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出8億90百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によって使用した資金は、3億88百万円(前期比3億56百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出2億4百万円及び、配当金の支払額2億14百万円であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

緩衝機能材事業

4,610,517

2.9

包装機能材事業

6,956,603

19.4

報告セグメント計

11,567,120

12.2

その他

217,180

1.3

合計

11,784,300

12.0

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、原価によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

緩衝機能材事業

1,310,014

7.3

包装機能材事業

1,088,946

22.9

報告セグメント計

2,398,960

13.9

その他

160,570

△18.4

合計

2,559,531

11.1

(注)1 金額は、仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.受注実績

 主要製品は得意先からの受注によって即納する一種の受注生産ですが、生産及び商品仕入と販売との関連において製品及び商品の回転が早く、月末における受注残高が僅少なので、(1)生産実績及び(2)商品仕入実績を受注実績とみなして大差ありません。

 

d.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

緩衝機能材事業

7,886,455

2.8

包装機能材事業

10,069,428

10.2

報告セグメント計

17,955,884

6.8

その他

411,476

△4.9

合計

18,367,361

6.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態の分析

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて10億26百万円増加し、210億33百万円となりました。流動資産については、受取手形及び売掛金等、電子記録債権等の増加により前連結会計年度末に比べて10億35百万円増加しております。固定資産については、有形固定資産及び投資有価証券等の増加はありましたが、退職給付に係る資産の減少等により、前連結会計年度末に比べて8百万円減少しております。

 当連結会計年度末における負債合計は75億55百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億41百万円の増加となりました。流動負債については、支払手形及び買掛金、電子記録債務等の増加等により、前連結会計年度末に比べて4億2百万円増加しております。固定負債については、長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べて2億60百万円減少しております。

 当連結会計年度末における純資産合計は134億78百万円となり、前連結会計年度末に比べて8億84百万円の増加となりました。これは、利益剰余金の増加等によるものであります。

 

②経営成績の分析

 当連結会計年度における売上高は183億67百万円(前期比6.5%増)となりました。売上総利益は、40億69百万円(前期比5.5%減)となりました。

 販売費及び一般管理費は、29億90百万円(前期比2.0%増)となりました。

 以上の結果、営業利益は10億79百万円(前期比21.6%減)、経常利益は12億50百万円(前期比18.4%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は9億6百万円(前期比15.8%減)となりました。

 売上高については、食品容器用フィルム製品、段ボール製品の増収、およびアセアン地区の重包装袋事業の拡大により増収となりました。利益については、増収による増益はあったものの、原燃料費や電力料など変動費の増加や固定経費の増加等もあり減益となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末とほぼ同額の52億69百万円となりました。

 詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 当連結会計年度においての運転資金及び設備投資につきましては、内部資金及び短期借入によって調達しており、新たな長期借入は行っておりません。また、今後当面の重要な資本的支出についても、内部資金及び短期借入による調達を予定しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループでは、企業理念の一つである「常に新しく価値ある商品・サービスを提供する」企業であり続けるため、当社各事業とその周辺事業領域において、常に顧客や市場の視点・立場でニーズの把握に努め、省資源、省エネルギー、環境保全型の地球に優しい商品・サービスの研究開発を推し進めております。

 当連結会計年度は、「ワクワク ドキドキ 考えながら踏み出そう 答えはいつもお客様」をスローガンに掲げ、今後も引き続き顧客の課題解決を通して社会とともに発展を続けるための新製品開発を加速させました。

 研究開発体制は、技術開発部と各事業部門の開発スタッフを中心に連携・協力を図りながら、効果的かつ迅速に市場調査、研究開発活動を行っております。

 新たな事業・製品・市場の開発を技術開発部、各事業部門と連携し、社会情勢・動向の調査、市場分析により、新しい発想、角度から新市場・新需要の開拓と環境に配慮した製品の開発を推進しております。

 また、同業社や公設の試験研究機関、専門大学との連携も取り入れながら、新たな開発テーマの準備を進めております。

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は71百万円であります。

 

 セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(1)緩衝機能材事業

 パルプモウルド部門では、古紙リサイクルという環境にやさしい製品特性を最大の武器として新製品開発を進めております。特に従来の緩衝性能やユーザー様における利便性、効率性をベースにして、消費者ニーズにフィットした新製品開発を進行中です。

 

(2)包装機能材事業

 樹脂部門では、常に変化する市場ニーズを的確に捉えながら、新しい発想でご利用になる様々な方々の利便性を更に高める機能性フィルムの実績化を加速させております。

 

 その他の部門においても、激化する企業間競争及び国際的競争に打ち勝つため、品質の高度化と生産性の向上、コストの低減というテーマを掲げ生産技術の高度化への取り組みを引き続き進めております。

 

 

(注) 上記「第2 事業の状況」に記載の金額には、消費税等は含まれておりません。