第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「常にお客様への感謝の心を持ち、品質保証と物流の革新を通して、社員の成長を求め、社会に貢献する」を企業理念とし、行動指針として①スピードある実践 ②新しい可能性への挑戦 ③情報の共有と活用 ④独創的管理システムづくり を掲げております。また当社グループは「お客様の満足」「利益の確保」「株主への還元」の三つのバランスを取りつつ、同時に充足させることが必要と考え、経営に取り組んでおります。

 当社が、重包装袋等の製造販売会社として、長年の経験と技術開発力を活かし、高品質、高機能で競争力のある製品を市場に提供するとともに、当社グループは常に時代の要請に敏感な企業集団として、環境の保全に対応した製品開発活動に積極的に取り組んでおります。

(2)中長期的な会社の経営戦略

 創立八十余年の歴史において築き上げた事業基盤をもとに、重包装分野では、得意とする合成樹脂用途をはじめ各分野で、業界のリーダーとして時代の趨勢にあった生産体制の構築ときめの細かい販売活動を行ってシェア拡大を図り、フィルム製品分野では、産業用フィルム、農業用フィルムの両面で機能開発、用途開発を行って販売活動を更に推し進めるなど現有事業の強化拡大に努めてまいります。同時に「マーケットを広い視野でとらえ、新しい需要を創造する」を進むべき方向として、物流および包装に係る新製品開発・新市場創造および新事業進出に積極的に取り組んで新たな成長を図ります。

(3)経営環境

 当社グループの事業は産業用包装資材の製造・販売であり、当社グループの収益は、大口顧客である素材産業や農水産業の生産高の増減、ひいては景気の動向に大きく左右されます。2021年3月期は世界的な新型コロナウィルス感染症流行により景気が後退し、様々な分野で需要が縮小したため、当社グループも減収を余儀なくされました。新年度に入っても感染症流行の収束時期はいまだ見通せません。中国やアジアの一部に続いて米国景気も急激な回復を見せ、我が国製造業も全般的に回復途上にはありますが、経済活動が以前の水準に戻るまでにはなお紆余曲折が予想されます。当社製品には、基礎となる需要は必ず存在しますが、分野別、顧客別では需要が大きく変動することもありえます。また、レジン関連を中心に原材料の値上がりが避けられない見通しで、設備投資実施に伴う減価償却費負担の増加も新連結会計年度の利益に影響してきます。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 優先的に対処すべき事業上の課題は、不確実性の高い経済環境下にあって、いかにして、すべてのステークホルダーの信頼に応えて、売上と利益を確保するか、ということであり、それに加えて、小ロット多品種、環境問題への配慮や従業員の労働環境のもう一段の改善など、時代の要請に合わせた生産設備、様式の配備を進めていくことです。

 2021年3月期においては、新型コロナウィルス対策として手洗い・マスク等の基本的感染防止策の徹底に加えて、在宅勤務、時差出勤等、労働環境を整備して操業を維持しました。設備投資では、小ロット多品種でも正確で安定、高効率で、労働負荷を軽減した生産が行えるよう、一部のラインで製袋機、印刷機を更新、AIによる品質検査設備を新規導入しました。今後も順次デジタル時代に対応した設備の導入やITの活用を行って、省エネ、省力化とともに業務の効率化を進めていく計画です。また、省資源につながる製品の開発に取組み、原材料についても、FSC認証を受けた原紙など、環境に配慮した素材の使用を広げて、環境問題改善も意識しながら売上と利益の伸長を図ってまいります。

 財務上の課題は、設備導入・更新やリスク対応に必要な資金を投じながらも、健全な財務体質を保ち続けることです。また、株式公開企業として、コーポレートガバナンスコードなど、予定されている株式市場再編にも対応して、「顧客に支持され、社員に愛され、社会に貢献する会社であり続けること」を基本理念に、100周年の未来につなげてまいります。

(5)目標とする経営指標

 経営指標としては、1株当たり当期純利益(EPS)、株主資本利益率(ROE)を重視して経営にあたっております。過去の実績は、EPSが231.13円(2018年3月期)、260.07円(2019年3月期)、233.24円(2020年3月期)、ROEが7.1%(2018年3月期)、7.5%(2019年3月期)、6.5%(2020年3月期)でした。当期のEPSは202.93円、ROEは5.2%でどちらも前期を下回りました。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難である場合は記載しておりません。

 当社は、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。

景気変動の影響について

 事業の性質上、当社グループの業績は景気変動の影響を大きく受けます。景気の後退で顧客である素材産業や食品産業、農水産業の生産が縮小した場合、当社グループの売上もそれに応じて縮小が避けられません。また、自然災害や感染症の流行などが発生し、鉱工業、農水産業の生産に影響が及んだ場合も同様です。2021年3月期は新型コロナウィルス感染症の流行が当社グループ減収の大きな要因となりました。新連結会計年度に入っても、新型コロナウィルス感染症流行の収束は見通せておらず、国内外で顧客の生産活動が常態に復するのに時間がかかる場合は、当社グループの売上も制約を受けることになります。

○為替変動の影響について

 当社グループの事業、業績および財務状況は、為替相場の変動によって影響を受けます。タイ昭和パックス㈱における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらずとも円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、為替動向は外貨建てで取引されている製品価格および売上高にも影響を与える可能性があります。ただ、タイ昭和パックス㈱の売上、資産が連結財務諸表に占める割合はいずれも10~15%の範囲であり、リスクの規模は自ずと限定されます。

○原材料の市況変動の影響について

 重包装袋セグメントではクラフト紙、フィルム製品セグメントではレジン(ポリエチレン・ポリスチレン樹脂)を主要な原材料として使用しております。この原材料価格が当社グループの原価率を左右するため、今後上昇した場合は、当社の業績に悪影響が及ぶことが危惧されます。原材料市況は国内外の様々な要因で変動するものであり、予測は困難です。

○投資有価証券について

 当社グループは株式等の投資有価証券を保有しており、株式市況の変動でその時価が大幅に下落した場合は、評価損の発生により一時的に当社グループの業績と財務状況に影響が及ぶ可能性があります。株式市況の2021年3月期末は前期末より大きく上昇しました。当社が保有する投資有価証券はもともと取得原価が低く、2021年3月期末の時価総額は取得原価を大幅に上回りました。銘柄別にみても取得原価を下回るものはごく僅かであります。

○退職給付債務について

 当社の退職給付費用および退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当期にあっては前提条件から大きく異なることはありませんでした。

○法的規制変更の影響について

 当社グループが事業を展開する国および地域において、当社グループは、予想外の規制の変更、法令の適用および行政の運用における不透明性ならびに法的責任にかかる不透明性に関連する多様なリスクにさらされています。当社グループが事業を展開する国および地域における規制または法令の重要な変更は、当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 また、当社グループの事業は、大気汚染、水質汚濁、有害物質の使用および取扱い、廃棄物処理、製品リサイクルならびに土壌、地下水汚染を規制する様々な環境法令の適用を受けております。過去、現在および将来の製造に関し、当社グループは環境責任のリスクを抱えております。将来、環境に関する規制がより厳しくなり、有害物質等を除去する義務がさらに追加された場合には、これにかかる費用が当社グループの事業、業績および財務上に悪影響を与える可能性があります。

 当期末時点において対応を迫られるような事例はないと認識しておりますが、将来の予測は困難です。

○災害発生の場合の影響について

 地震、台風、火災等の自然災害、事故災害が発生した場合、当社グループの拠点の設備等が損壊し、その一部または全部の操業が中断して生産および出荷が遅延する可能性があります。また、損壊した設備等の修復に多額の費用が必要となって、当社グループの事業、業績および財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。本リスクについても予測は困難です。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)は世界全体が新型コロナウィルス感染症に翻弄された一年でした。我が国経済においても、4~6月期は、感染症の世界的流行を受けて1回目の緊急事態宣言が出されました。このため経済活動は大きく制限され、四半期実質GDPは過去最大のマイナス成長となりました。6月以降、財輸出が復調に転じたのに始まり、製造業を中心に回復傾向となり、個人消費も上昇に向かって、7~9月期、10~12月期とプラス成長が続きましたが、次第に回復のペースが鈍化しました。感染症の流行はその後も収束せず、1月に2回目の緊急事態宣言が出されるに至り、1~3月期は再びマイナス成長となりました。その結果、当連結会計年度の実質GDPは戦後最大の落込み幅を記録し、2年連続のマイナス成長となりました。

 企業部門を見ると、鉱工業生産指数は2020年2月から5月まで前月比で大幅な減少が続きました。6月に上昇に転じて以降、月により上下はするものの概ね回復基調となっています。生産回復を牽引したのは輸出です。4~6月期の落ち込みが一番大きかった分、7~9月期以降の立ち直りも大きく、特にいち早く感染を抑え込んだ中国・アジア向けを中心に、電子部品・デバイス、資本財や輸送機械の輸出が急回復しました。四半期単位の鉱工業生産指数は1~3月期まで3四半期連続で増産となりました。しかし、2021年3月になってもコロナ前の水準には戻っていません。

 このように製造業の回復が貢献して、全産業ベースの企業収益は、7~9月期、10~12月期と売上高、経常利益とも増加しました。しかし、1~3月期は、製造業は増収でも、緊急事態宣言の再発出で個人向けサービス業などは再び厳しい状況となって、二極化が鮮明になっています。

 企業の設備投資は、ソフトウェア投資が下支えするものの、景気の変調を受けて計画の先送りを余儀なくされていましたが、業績の回復が顕著な製造業を中心に再開の動きとなり、10~12月期に持ち直しましたが、1~3月期は再び減少しました。

 個人消費は、4~6月期の落込みからその後は自粛ムードの緩和でプラスに転じましたが、景気の退潮を受けた雇用所得環境の悪化、感染再拡大の懸念が重石となって緩慢な回復にとどまり、1~3月期は緊急事態宣言再発出の影響が大きく3四半期ぶりに減少に転じました。

 総じて当連結会計年度の我が国経済は、大きく落ち込んだ後、製造業を中心に回復途上にありますが、期中に需要が十分に戻るまでに至りませんでした。感染症流行の波はその後も繰り返されており、いまだに収束が見通せておりません。経済活動が正常化して、需要がコロナ前の水準に戻るにはまだ時間を要すると思われます。

 当社グループの主要事業は、国内の素材産業や農産物の生産動向に大きく影響される産業用包装資材の製造・販売です。当連結会計年度の当社グループは、感染症流行による景気変調、生産減少の影響を免れることができず、年度を通じて売上数量は前年同期比マイナスで推移しました。しかし、7~9月期以降製造業全般が回復に向かったため、当社グループの売上高も期初に危惧したほどには落ち込むことはありませんでした。また、原材料費や経費の抑制で一定水準の利益は確保しましたが、売上高、利益とも前期から減少する結果となりました。

 連結売上高は19,938百万円で前期比1,496百万円の減収でした。損益では、営業利益1,170百万円(前期比191百万円の減益)、経常利益1,321百万円(同183百万円の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益901百万円(同134百万円の減益)となりました。

 当社単独では売上高14,932百万円(前期比871百万円の減収)、営業利益612百万円(同106百万円の減益)、経常利益835百万円(同98百万円の減益)、当期純利益588百万円(同62百万円の減益)でした。

 

 当社グループの最近3年間におけるセグメント別の業績推移は、下表のとおりであります。

回      次

 第123期

 第124期

 第125期

決 算 年 月

 2019年3月期

 2020年3月期

 2021年3月期

 項      目

金額(千円)

百分比

(%)

前期比

(%)

金額(千円)

百分比

(%)

前期比

(%)

金額(千円)

百分比

(%)

前期比

(%)

売  上  高

21,819,120

100.0

+5.0

 21,434,868

100.0

 -1.8

 19,938,449

100.0

 -7.0

 

重包装袋

13,679,000

62.7

+1.7

 13,451,257

62.8

 -1.7

 12,396,943

62.2

 -7.8

フィルム製品

3,941,173

18.1

+7.8

 3,862,276

18.0

 -2.0

 3,590,839

18.0

 -7.0

コンテナー

2,048,750

9.4

+19.9

 1,887,381

8.8

 -7.9

 1,797,576

9.0

 -4.8

不動産賃貸

263,076

1.2

-0.0

 258,135

1.2

 -1.9

 260,676

1.3

+ 1.0

その他

1,887,119

8.6

+11.6

 1,975,817

9.2

+4.7

 1,892,413

9.5

-4.2

営業利益

1,522,614

7.0

+9.3

 1,361,823

6.4

 -10.6

 1,170,209

5.9

 -14.1

経常利益

1,669,129

7.6

+9.7

 1,505,174

7.0

 -9.8

 1,321,600

6.6

 -12.2

親会社株主に帰属する当期純利益

1,154,735

5.3

+12.5

 1,035,577

4.8

 -10.3

 901,017

4.5

 -13.0

 

 この結果、当連結会計年度末の当社グループの総資産は27,826百万円で、前連結会計年度末に比べて2,421百万円増加しました。主な増加要因は現金及び預金340百万円、有形固定資産448百万円、投資有価証券1,854百万円および退職給付に係る資産233百万円です。主な減少要因は受取手形及び売掛金355百万円およびたな卸資産129百万円です。

 負債合計は8,766百万円で、前連結会計年度末に比べ262百万円増加しました。主な増加要因は繰延税金負債667百万円およびその他流動負債103百万円、主な減少要因は支払手形及び買掛金227百万円、電子記録債務198百万円および退職給付に係る負債143百万円です。

 純資産合計は19,059百万円で、前連結会計年度末に比べて2,159百万円増加しています。主な増加要因は利益剰余金732百万円、その他有価証券評価差額金1,274百万円および退職給付に係る調整累計額284百万円です。主な減少要因は為替換算調整勘定154百万円です。

 

連結子会社の概況は次のとおりであります。

 

 タイ昭和パックス㈱は会計期間が1~12月です。第2四半期連結累計期間(1~6月)までは顧客の在庫積み増しで前年同期比微増でしたが、第3四半期(7~9月)はその反動で出荷が大幅に減少、第4四半期(10~12月)は自動車生産の急回復でやや復調しましたが、通年では減収減益でした。九州紙工㈱は、コメの作況不良、工業生産、外食産業の停滞で売上が減少、減収減益でした。㈱ネスコは減収でしたが、高採算商品の取引が一部復活して増益となりました。山陰製袋工業㈱、山陰パック㈲の二社は会計期間が1~12月で、米麦袋、一般袋とも減少して減収減益でした。

 セグメントの業績は次のとおりであります。

○重包装袋

 重包装袋セグメントの主力製品であるクラフト紙袋の当連結会計年度の業界全体の出荷数量(ゴミ袋を除く)は前期に対し6.0%の減少となりました。セメントや石灰の鉱産物用途、米麦、製粉、砂糖や塩の食糧・食品用途、化学薬品、合成樹脂の工業品用途、すべての用途で前期比マイナスでした。

 当社のクラフト紙袋の売上数量(ゴミ袋を除く)は前期比で5.5%の減少でした。製粉用途が増加したほかは、主力の合成樹脂用途や化学薬品用途を含め、ほとんどの用途で減少しました。

 ポリエチレン重袋の売上数量は主要な用途である肥料用の不振が続き、前期から16.7%の大幅減少、中型袋は年度を通じて微減でした。

 タイ昭和パックス㈱のクラフト紙袋は、前述の通り、7~12月が減少して年間売上数量は前期比8.7%の減少に終わりました。九州紙工㈱は米袋が減少、セメント、冷凍魚向けを除き一般袋も減少して、総売上数量は前期比△3.3%となりました。山陰製袋工業㈱は顧客の生産減少で、総売上数量は前期比△7.5%でした。

 重包装袋の主原料であるクラフト原紙の価格は、大きな変動はなく弱含みで推移しました。

 当セグメントの連結売上高は12,396百万円で、前期に対して1,054百万円の減収になりました。

○フィルム製品

 当連結会計年度における低密度ポリエチレンフィルム製品の業界の出荷数量は、前期比で産業用、農業用ともに減少しました。

 当社のフィルム製品の売上数量は、産業用は前期比で7.1%の減少、農業用は3.4%の減少で、合計では5.8%の減少となりました。産業用では、発泡フィルム、熱収縮フィルム「エスタイト」、農業用ではサクランボ用フィルムが数量を伸ばしましたが、その他の用途は全般に伸びませんでした。原材料であるポリエチレン樹脂とポリスチレン樹脂は、ナフサ価格の変動を受けて一旦値下がりしましたが、その後に反転し、元の水準以上に値上がりしつつあります。

 当セグメントの連結売上高は3,590百万円で、前期に対して271百万円の減収でした。

○コンテナー

 粒状内容物のバルク輸送用ワンウェイ・フレコンは、業界の出荷量は、国内生産品と海外生産品の合計で、前年同期から微増となりました。ともに飼料、合成樹脂用途が前期より増加、食品用途が減少し、海外生産品の化学工業品用途が増加しました。海外からの輸入の全体量は前期から僅かに減少しました。

 当社のワンウェイ・フレコン「エルコン」の売上数量は、4~9月は前期の失注分を一部取り戻して増加、10~3月は減少し、累計では前期比3.3%の増加でした。大型ドライコンテナー用インナーバッグ「バルコン」、液体輸送用コンテナーライナー「エスタンク」は前期から増加しましたが、液体輸送用1,000ℓポリエチレンバッグ「エスキューブ」は減少となりました。

 当セグメントの連結売上高は1,797百万円で、前期に対して89百万円の減収でした。

○不動産賃貸

 賃貸用不動産の契約内容に大きな変動はありません。当セグメントの連結売上高は260百万円で、前期から2百万円の増収でした。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金および現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて351百万円増加の7,123百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は1,509百万円(前期比324百万円の収入増)となりました。この主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,307百万円、減価償却費506百万円、売上債権の減少315百万円、仕入債務の減少391百万円および法人税等の支払373百万円です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は868百万円(同392百万円の支出増)となりました。この主な内訳は、有形固定資産の取得による支出816百万円です。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は218百万円(同427百万円の支出減)となりました。この主な内訳は、配当金支払による支出168百万円です。

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

重包装袋

(千円)

 11,384,902

△ 9.8

フィルム製品

(千円)

 2,665,426

△ 7.6

コンテナー

(千円)

 234,835

△ 14.6

合計

 14,285,164

△ 9.4

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

重包装袋

(千円)

 722,161

△ 10.0

フィルム製品

(千円)

 1,006,423

4.9

コンテナー

(千円)

 1,337,579

0.6

その他

(千円)

 1,391,636

△ 3.6

合計

 4,457,801

△ 1.7

(注)1.金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

c.受注状況

 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

重包装袋

(千円)

 12,424,356

△ 7.3

 744,867

3.8

フィルム製品

(千円)

 3,613,608

△ 4.7

 182,885

14.2

コンテナー

(千円)

 1,822,357

△ 1.6

 215,164

13.0

合計

 17,860,321

△ 6.2

 1,142,917

7.0

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

d.販売実績

  当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

重包装袋

(千円)

 12,396,943

△ 7.8

フィルム製品

(千円)

 3,590,839

△ 7.0

コンテナー

(千円)

 1,797,576

△ 4.8

不動産賃貸

(千円)

 260,676

1.0

その他

(千円)

 1,892,413

△ 4.2

合計

 19,938,449

△ 7.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)財政状態の分析

当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」のとおりであります。

当社グループの自己資本比率は当連結会計年度末で66.2%となっており、財政状態については大きな懸念はないものと認識しております。今後も、中長期的な成長のために、設備投資や研究開発等に必要な資金を投じつつ、安定した配当を実施、着実に利益を上げて健全な財政状態を保って企業価値の向上に努めてまいります。

2)経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」のとおりでした。目標とする経営指標としては1株当たり当期純利益、株主資本利益率を重視しておりますが、当連結会計年度は減益となった結果、いずれも前連結会計年度を下回りました。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。

 なお、当社グループの資金需要は、原材料費、人件費、運賃などの経費、設備投資及び配当などが主なものです。その財源としては自己資金や外部資金を有効に活用しており、調達に不安はありません。設備投資については、通常の維持更新は原則として減価償却費の範囲内で行うこととしておりますが、重要かつ緊急を要するもの、及び新規導入や製造環境改善を含む戦略的な投資はその範囲にこだわらずに実行しております。当連結会計年度の設備投資額は1,049百万円ですが、この資金はすべて自己資金によりました。

 また、次期以降も資金の使途に変動はなく、設備投資額が増えてもキャッシュ・フロー上の懸念はないものと認識しております。

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。

 

・たな卸資産の評価

 当社グループの商品及び製品の評価に際して市場の需給変化に基づく正味売却価額の下落や経済的な劣化により、評価が変動する可能性があります。

 なお、重要なものについては、連結財務諸表および財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 当社グループは顧客ニーズに対応した、社会の要請する新製品開発の推進を最重点に取り組み早期の収益化を目指してまいりました。研究開発は、昭和パックス㈱の技術部門である製袋技術部、樹脂製品技術部およびフィルム事業企画部を中心に推進しております。

 当連結会計年度における研究開発費は220,775千円であり、セグメント別の研究の目的、内容および成果は次の通りです。

[重包装袋]

 AIを使用した画像検査システムを両底ボトマーに実装し運用を開始しました。「検査漏れの抑制」や「検査基準の一律化」により更なる品質の向上につながる検査体制となりました。また工程内にカメラを設置することで、今までの外観検査では確認出来なかった箇所の全数検査も可能となりました。

 

[フィルム製品]

 産業用部門では、飲料缶輸送包装シュリンクフィルムや、パルプ資材輸送包装フードストレッチフィルムほか、新規顧客向けへの販売を開始しました。

 農業用部門では、さらなる透明性向上や軽量化といった顧客要望に応えた新規ラインナップを開発、販売を開始しました。

 

[コンテナー]

 20フィートコンテナ用の粉粒体輸送内袋バルコンにおいて、排出性向上のアイテムを開発し、特許を出願の上、顧客が使用しやすいように改良を進めています。

 液体1,000内袋エスキューブにおいて、常温輸送だけではなく、保冷車適用可能に向けたテストに取り組んでいます。