当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、株主をはじめとする全てのステークホルダーとの協働が必要不可欠と認識しております。具体的には、次のとおり「社是」及び「長期経営基本方針」を策定しております。
「長期経営基本方針」
1.事務およびコミュニケーション分野における、封筒を中心とした顧客のニーズを明確に把握し、これを基盤に、常によりすぐれた商品、技術、サービスをシステム的に開発提供し、より良き社会の建設に貢献することを目的とする。
2.企業は人である。
仕事を通じて人が育ち、仕事を通じて生きがいを見出せる、明るく潤いのある職場を創り出す。
当社グループは、自己資本比率、売上高営業利益率、自己資本利益率(ROE)を経営指標に定め、その動向を注視するとともに、売上高及び経常利益を重要視しております。これらの経営指標については、業務執行役員会において定期的に達成状況を確認しております。
2020年度の当社グループを取り巻く環境は、国勢調査や東京都知事選挙等による需要浮揚要因があるものの、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響も懸念され、引き続き厳しい状況で推移するものと予測されます。
このような情勢のもと、当社グループは、以下の7項目に取り組んでまいります。
■クラウド型ERPへの移行による業務プロセスの革新(DX推進)
■構造改革によるメーリングサービス事業の収益力強化
■スマートファクトリー実現に向けたデジタル化の推進
■脱プラスチックに向けた市場ニーズの商品化
■SDGsに関連した取り組み強化
■グループ経営の高度化とガバナンスの強化
■組織力の強化と人材育成の推進
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 機密情報の取扱について
当社は、機密情報や個人情報の重要性を自覚し、2003年10月にプライバシーマークの認証を、2005年8月に情報セキュリティマネジメントシステムの認証をそれぞれ取得しております。また、パソコンのアクセスログ管理をより一層強化し、情報セキュリティ体制のさらなる健全化に取り組むなど、機密情報や個人情報を含むお客様のデータベースを取り扱う際の運用については、十分な注意を払っております。
こうした取り組みにより、機密情報や個人情報が漏洩する可能性は低いと考えておりますが、何らかの理由により機密情報や個人情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 製品の欠陥や品質について
当社グループは徹底した品質管理のもとで製品を製造しておりますが、設計上あるいは製造工程上での不備により製品の欠陥が生じた場合、損害賠償や売上の低下により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 取引先の信用リスクについて
当社グループは代販店を含め数多くの取引先と掛売り取引を行っております。当社グループは市場における信用情報の収集、与信限度の定期的な見直し等を行い、取引先の信用リスクに備えておりますが、倒産のような予期せぬ事態により債権回収に支障が発生した場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 原材料調達の影響について
原材料の調達については、複数のメーカーから封筒用紙やフィルム材料などを購入し、安定的な原材料の確保と最適な調達価格の維持に努めております。しかしながら、原材料調達がきわめて困難になった場合や購入価格が著しく高騰した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 郵便制度変更等による影響について
封筒・メーリングサービスを中心とする当社の事業は、郵便制度と密接な係わりを持っており、これまでも郵便制度が変更された場合には、それに対応したタイムリーな営業施策により、当社業績にプラスとなるように努めてまいりましたが、制度変更の内容次第では当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 季節要因による業績推移について
当社の販売動向には次の理由により若干の季節変動があります。上半期において、新年度用の封筒が増える傾向にあること、また株主総会の招集通知用等の封筒が増えることから、業績が上半期に偏る傾向があります。今後も同様の理由により季節変動が予想されますので、当社グループの業績を判断する際には留意していただく必要があります。
最近の2連結会計年度の上半期及び下半期の業績推移は次のとおりであります。
(7) 投資リスクについて
当社グループの所有する有価証券は、取引金融機関、販売先企業、仕入先企業等、業務上密接な関係にある企業の株式が大半でありますが、株式市況の動向等によって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末における投資有価証券の総資産に対する比率は5.9%となっております。
(8) 退職給付債務について
当社は、企業年金制度を採用しており、従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。したがって、年金資産の運用成績の低迷及び割引率のさらなる低下等の要因により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2011年2月1日より、確定給付企業年金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行しております。
(9) システム障害について
当社は、受注から生産、売上までの一貫システムを全社オンライン体制で構築しており、短期間の障害であればバックアップできる仕組みを構築しております。しかしながら、大規模災害やインフラ障害などにより復旧に時間を要する場合は、システムが機能せず当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 自然災害等の影響について
当社は、生産拠点が分散しており、自然災害に強い体質となっております。加えて災害対策や復旧計画を策定しており想定内の災害には迅速に対応するべく体制を整えております。しかしながら、大規模な自然災害や感染症の流行等の予測困難な事象が発生した場合には、甚大な損害を受ける可能性があります。その場合には、製品の供給体制が確保できなくなり売上の急激な低下がおこり、また、修復に多額の費用が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費と設備投資が底堅く推移するなど緩やかな回復基調が続く一方で、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題といった世界経済の不安定要素の影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの事業領域に影響を及ぼす郵便及びメール便市場においては、普通通常郵便物は、前期比横ばいで推移するものの、メール便の取扱数量並びにダイレクトメール市場の動向は引き続き減少傾向にあり、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移いたしました。一方で、通販市場は、アパレル通販や B to B 通販の伸張を背景に引き続き堅調な動きを維持しており、包材関連需要の拡大が期待されます。
このような情勢のもと、当社グループは、「Give & Give & Give(全ての人に最高の付加価値を届け続ける)」をテーマに掲げ、お客様に満足いただけるソリューションサービス分野への取り組みを、全社を挙げて進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、選挙関連及び消費増税関連需要(プレミアム商品券関連発送用封筒及び発送サービス)等のスポット案件もあり、前期比3.4%増の234億21百万円となりました。損益面につきましては、大阪本社移転費用の発生や材料費、運搬費の値上りに加え、従業員の処遇改善実施による影響もありましたが、増収効果に加え、売上総利益率の改善や退職給付費用等の減少もあり、営業利益は6億75百万円(前期比72.6%増)、経常利益は7億57百万円(前期比52.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億1百万円(前期比84.6%増)と増収増益となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
当連結会計年度より、従来の「封筒事業」セグメントを「パッケージソリューション事業」セグメントに名称変更しております。なお、この名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。
上述のスポット案件の取り込みもあって、売上高は180億27百万円(前期比0.9%増)と増収となりました。損益面では、増収効果に加え、製品売上の伸長による売上総利益率の改善もあって、営業利益は4億3百万円(前期比1.0%増)となりました。
(メーリングサービス事業)
新規取引先の拡大並びに既存取引先への深耕活動が着実な成果を上げていることに加えて、上述のスポット案件の受注効果もあって、売上高は35億86百万円(前期比15.7%増)となりました。損益面では、増収効果に加え、内製化の推進等による売上総利益率の改善もあって、営業利益は1億55百万円(前期は営業損失1億円)となりました。
情報システム事業並びに子会社2社が共に増収となったことから、売上高は18億7百万円(前期比7.6%増)となり、営業利益は1億9百万円(前期比29.0%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ55百万円(0.3%)増加して180億9百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ56百万円(0.7%)減少して83億4百万円となりました。これは主に、現金及び預金が減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ1億12百万円(1.2%)増加して97億5百万円となりました。有形固定資産は同22百万円増加して74億33百万円となりました。これは主に、機械装置及び運搬具が増加したことによるものです。また、投資その他の資産は同85百万円増加して22億11百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ2億33百万円(5.0%)減少して44億18百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ2億89百万円(2.2%)増加して135億91百万円となりました。これは主に、利益剰余金が増加したことによるものです。
なお、自己資本比率は同1.5ポイント上昇して75.2%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億87百万円減少して21億99百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の収入は7億36百万円(前連結会計年度比33.2%増)となりました。これは主に、資金の増加要因として税金等調整前当期純利益7億25百万円、減価償却費6億33百万円、資金の減少要因として仕入債務の減少額4億9百万円、売上債権の増加額1億14百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は5億66百万円(前連結会計年度は4億85百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5億66百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の支出は3億57百万円(前連結会計年度は2億37百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出1億64百万円、配当金の支払額1億43百万円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 その他の事業については、子会社が主として見込生産であるため、「受注高」及び「受注残高」の記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、引当金の計上など一部に将来の合理的な見積りが求められているものもあります。これらの見積りは当社グループにおける過去の実績や将来計画を考慮して合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。なお、会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績の分析は次のとおりであります。
(a) 自己資本比率
当連結会計年度末の自己資本比率は、前期比1.5ポイント上昇し、75.2%となりました。これは、主に利益剰余金の増加によるものです。
(b) 売上高営業利益率
当連結会計年度末の売上高営業利益率は前期比1.2ポイント上昇し2.9%となりました。これは、主に製品売上の伸長に伴い、売上総利益率が改善したことによるものです。
(c) 自己資本利益率(ROE)
当連結会計年度末の自己資本利益率は、前期比1.7ポイント上昇し、3.7%となりました。これは、増収効果に加え、売上総利益率の改善や退職給付費用等の減少もあり、親会社株主に帰属する当期純利益が増加したことによるものです。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、原材料費、外注費及び人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに設備投資等によるものであります。これらの資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入れを基本としております。
該当事項はありません。
当社は、封筒を中心とした事務およびコミュニケーション分野において、顧客のニーズを明確に把握し、常にお客様に喜んでいただける商品をお届けすることを目標に、商品開発に取り組む一方、徹底した品質向上を目指して、独自の加工設備、技術開発に取り組んでおります。
なお、当社の研究開発活動は、既存の設備、製品の改良にかかる経常的な活動であるため、研究開発費の金額は記載しておりません。
具体的な研究開発活動状況としては、パッケージソリューション事業では、SDGsの達成に貢献する紙製クッション封筒の開発や独自商品の開発と製造コストの低減を図っております。
品質の向上に関しましては、より高品質を目指した設備の改良並びに検査装置の高度化による検査精度の向上と検査範囲の拡大に取り組んでおります。
なお、メーリングサービス事業及びその他の事業については、特に記載すべき事項はありません。