第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間における、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はない。

 

2 【経営上の重要な契約等】

技術導入契約の締結

契約会社名

契約先

契約の内容

契約発効日

技術料

凸版印刷㈱
(当社)

九州ナノテック㈱

液晶調光フィルムに関する技術

平成28年

5月10日

頭金及び売上高に対し一定率

 

 

 

3 【財政状態及び経営成績の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものである。

 

(1) 経営成績の分析

当第1四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年6月30日まで)におけるわが国経済は、個人消費や企業収益の改善に足踏みが見られるなど、一部に弱さが見られたものの、全体としては緩やかな回復基調が続いた。一方、海外経済は中国をはじめとするアジア新興国経済の減速や英国のEU離脱問題などにより不確実性が高まっており、急激な円高・株安の進行も相俟って、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移している。

印刷業界においては、インターネット広告を中心に企業の広告宣伝費は拡大した一方、出版市場は依然として縮小傾向にある。ペーパーメディア需要の伸び悩みに加え、異業種・異業態にわたる競争激化に伴う単価下落などがあり、全体を通しては厳しい経営環境となった。

このような環境のなかでトッパングループは、21世紀の企業像と事業領域を定めた「TOPPAN VISION 21」に基づき、「グループを含めた構造改革の遂行」、「新事業・新市場の創出」、「グローバルな事業展開の加速」を重要な経営課題と位置付け、グループ一体となって収益体制の強化に取り組んできた。新たな収益モデルを早期確立すべく、既存事業においては競争優位性の確立とコスト削減を推進し、新規事業においては成長分野に対して積極的に経営資源を投入してきた。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ3.9%減の3,408億円となった。また、営業利益は35.5%増の48億円となり、経常利益は24.2%減の58億円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は26.1%減の30億円となった。

当第1四半期連結累計期間におけるセグメント別の状況は以下のとおりである。

 

①情報コミュニケーション事業分野

セキュア関連では、ICカードが順調に推移するとともに、高い安全管理体制を活かして金融業界向けのBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)などが増加した。

ビジネスフォーム関連では、ビジネスフォームが増加したほか、データ・プリント・サービスは、プリント業務一括アウトソーシングや、官公庁・自治体、金融機関を中心としたBPO受託が堅調に推移し、前年を上回った。

 

マーケティング関連では、チラシや通販カタログは減少したものの、POPなどのSP関連ツールが増加したほか、豊富な実績、ノウハウを活かして業務受託ビジネスが堅調に推移した。また、当社は「旅道」プロジェクトとして、観光立国の実現に向け訪日外国人目線で旅の質と利便性を向上させる取り組みを拡大している。その一環として、ストリートミュージアムによる日本文化の体験や、高品質な通訳サービスによる円滑なコミュニケーション環境の構築など多様なサービスを展開した。

コンテンツ関連では、出版印刷物は国内外の雑誌の休刊・廃刊が相次ぎ、前年を下回った。株式会社BookLiveは、小説投稿サービスを開始するなどオリジナルコンテンツの充実を図り、多様なユーザーのニーズにあった電子書籍の楽しみ方を実現できるよう、新たなサービスを開発・提供した。

以上の結果、情報コミュニケーション事業分野の売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ1.1%減の2,126億円、営業利益は16.9%増の82億円となった。

 

②生活・産業事業分野

パッケージ関連では、軟包装材は透明バリアフィルム「GL  BARRIER」や、使用済みPETボトルを再生素材として使用したメカニカルリサイクルPETフィルムの包装材の増加などにより順調に推移したほか、紙器は堅調に推移した。紙製飲料缶「カートカン」は、環境適性や形状の差別化に優れている点などから、機能性飲料を中心に幅広く採用され増加した。また、群馬センター工場の高度な品質管理体制、クリーンな生産環境の活用などにより、医療・医薬包材が伸長した。

建装材関連では、国内は「101エコシート」などのオリジナル建装商材を中心に堅調に推移した一方、海外は減少し、全体としては前年を下回った。また、意匠性のみならず高い耐傷性、耐汚染性を有する世界最高水準の表面性能を実現した化粧シート「Smart  NANO(スマートナノ)」シリーズを開発するなど、高付加価値製品のラインアップを拡充した。

以上の結果、生活・産業事業分野の売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ1.1%減の995億円、営業利益は47.9%増の36億円となった。

 

③エレクトロニクス事業分野

ディスプレイ関連では、カラーフィルタは、中小型サイズが堅調に推移したものの大型サイズは減少し、前年を下回った。反射防止フィルムは、顧客のニーズに合わせた製品開発に注力し、増加した。TFT液晶パネルは、車載向けを中心に堅調に推移したものの産業機器向けが減少し、前年を下回った。

半導体関連では、フォトマスクは、半導体市場が低調に推移するなか、前年を下回った。高密度半導体パッケージ基板のFC-BGA基板は、海外向けを中心に減少した。

以上の結果、エレクトロニクス事業分野の売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ24.8%減の342億円、営業利益は56.5%減の4億円となった。

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ293億円減少し、1兆8,471億円となった。これは投資有価証券が106億円、有価証券が54億円、それぞれ増加したものの、受取手形及び売掛金が352億円、有形固定資産が110億円、それぞれ減少したことなどによるものである。

負債は、前連結会計年度末に比べ236億円減少し、7,861億円となった。これは賞与引当金が97億円、未払法人税等が87億円、支払手形及び買掛金が81億円、それぞれ減少したことなどによるものである。

純資産は、前連結会計年度末に比べ57億円減少し、1兆610億円となった。これはその他有価証券評価差額金が62億円増加したものの、為替換算調整勘定が71億円、利益剰余金が26億円、それぞれ減少したことなどによるものである。

 

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び連結子会社)が対処すべき課題について、重要な変更はない。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりである。

 

会社の支配に関する基本方針

① 株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要

当社においては、当社の社会的使命を十分に理解し、専門性の高い業務知識や営業ノウハウを備えた者が取締役に就任し、法令及び定款の定めを遵守しつつ当社の財務及び事業の方針の決定に携わることが、当社及び当社株主の共同の利益に資するものと考えている。

 

② 不適切な者による支配の防止のための取組みの概要

当社取締役会は、不適切な者による当社の支配を防止する観点から、当社の株式に対する買収提案がなされた場合、その内容が妥当か否かを当社株主が適切に判断できるよう、大規模買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠であると考える。

そのため、平成19年6月28日開催の第161回定時株主総会の決議によって、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為を行おうとする者に対して、事前に当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、当社取締役会が当該情報を検討するために必要である一定の評価期間が経過した後にのみ大規模買付行為を開始できることを要請する「大規模買付者による情報提供及び当社取締役会による対抗措置の発動に関するルール」の導入を決定している。

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合には、具体的な買付方法の如何にかかわらず、当社取締役会は、特別委員会の勧告を最大限に尊重したうえで、当社及び当社株主全体の利益を守ることを目的として、新株予約権の発行等、会社法その他の法律及び当社定款により認められる対抗措置をとり、当該大規模買付行為に対抗する場合がある。

また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当社取締役会の評価として当該大規模買付行為が当社及び当社株主全体の利益を著しく損なうと判断した場合には、同様に対抗措置をとることがある。

なお、当該ルールは、有効期限の到来に伴い、平成22年6月29日開催の第164回定時株主総会、平成25年6月27日開催の第167回定時株主総会及び平成28年6月29日開催の第170回定時株主総会において、その更新を決議している。

 

③ 上記②の取組みについての取締役会の判断

当社取締役会は、上記②の取組みが上記①の基本方針に沿って策定され、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保するための取組みであり、当社株主全体の利益を損なうものではないと考える。

また、当社は、取締役会によって恣意的な判断がされることを防止し、判断の合理性及び公正性を担保するために、当社取締役会から独立した機関として特別委員会を設置している。特別委員会は、大規模買付行為を評価・検討し、特別委員会としての意見を慎重にとりまとめ、当社取締役会に対して勧告する。上記②の取組みには、新株予約権無償割当等、会社法その他の法律及び定款により認められる対抗措置をとる場合には特別委員会の勧告を最大限尊重し、当社及び当社株主の共同の利益を守ることを目的とすることが定められており、取締役の地位の維持を目的とするものではない。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)全体の研究開発費は4,852百万円である。