また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当第2四半期連結累計期間の国内経済は、雇用・所得情勢の改善が続くなか、企業収益の改善や成長分野を中心とした企業の設備投資の持ち直しなどにより、緩やかな回復基調が続きました。一方、生活者の節約志向は依然として強く個人消費が力強さに欠け、地震災害や天候不順の影響もあり、本格的な回復には至りませんでした。
印刷業界では、デジタルコンテンツやインターネット広告の市場拡大などによる出版印刷物や商業印刷物等の紙媒体の需要減少と、それにともなう競争の激化に加え、原材料価格上昇の影響もあり、厳しい経営環境が続きました。
DNPグループは明治9年に創業し、戦後の混乱期には印刷技術の応用・発展によって事業領域を拡げて「第二の創業」を果たしましたが、現在の大きな時代の変化のなかで、自ら変革を起こしていく「第三の創業」の実現に努めています。積極的に事業を展開していく対象としている「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」の4つの成長領域を軸に、印刷(Printing)と情報(Information)の強みを掛け合わせた「P&Iイノベーション」を推進し、社会課題を解決する新しい価値の創出を進めるとともに、事業部門やグループ会社の再編など、競争力強化に向けた構造改革に取り組んでいます。
これらの活動の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は6,855億円(前年同期比0.3%減)、営業利益は228億円(前年同期比34.7%増)、経常利益は258億円(前年同期比35.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は169億円(前年同期は214億円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
出版関連事業は、出版市場の低迷が続くなか、AI(人工知能)を活用した書店の販売データ等の分析によって書籍の需要予測の精度を高めるなど、業界の課題解決に向けた取り組みを進めましたが、出版メディア関連の売上は書籍、雑誌とも減少し、前年を下回りました。教育・出版流通関連は、書店とネット通販、電子書籍販売を連動させたハイブリッド型総合書店「honto」事業において、作家・書店員等が独自のテーマで選んだ書籍を紹介する「ブックツリー」などによって、電子書籍が順調に推移しました。また、図書館運営業務が受託館数の増加により前年を上回りました。しかし、平成29年12月に、子会社の株式会社主婦の友社の全保有株式を譲渡した影響があり、教育・出版流通関連全体の売上は減少しました。その結果、出版関連事業全体で前年を下回りました。
情報イノベーション事業は、POPや景品などの販促関連ツールが堅調に推移しました。一方、チラシやカタログなどの紙媒体、金融機関や電子マネー向けのICカード、パーソナルメール等のデータ入力・印刷・発送等を行うIPS(Information Processing Services)が減少し、当事業全体では前年を下回りました。
イメージングコミュニケーション事業は、証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」の多用途展開の一環として、社員証やIDカードの発行サービスのほか、スマートフォンで撮影した画像を駅前などにある証明写真機でプリントできる新サービスの展開に努めました。また、観光地やイベント会場などで楽しい撮影体験や写真プリントを提供するとともに、利用者のデータを取得してマーケティングや販促活動の効果測定に活用できるサービス「DNPマーケティングフォトブース sharingbox PRIME(シェアリングボックス プライム)」を開始するなど、付加価値の高いサービスの展開に努めました。また、写真プリント用昇華型熱転写記録材(カラーインクリボンと受像紙)は、東南アジア向けの販売が拡大しましたが、北米や欧州向けが伸び悩み、当事業全体では前年を下回りました。
その結果、部門全体の売上高は3,711億円(前年同期比2.2%減)、営業利益は107億円(前年同期比18.9%増)となりました。
包装関連事業は、環境負荷のさらなる低減を目指し、単一素材(モノマテリアル)から成る、よりリサイクルしやすいパッケージを開発しました。また、パッケージ自体を調理用具として使うことで調理時間や洗い物の手間を減らせる「DNPかんたん調理包材」や、酒類などの内容物の香りを保持しながら、簡単に開栓できて分別廃棄しやすい、人と環境に配慮した液体用紙容器など、社会課題の解決につながる製品や材料の開発・販売に取り組みました。その結果、プラスチック成形品やフィルムのパッケージが増加しましたが、紙のパッケージ及びペットボトル用無菌充填システムの販売は減少し、当事業全体では前年を下回りました。
生活空間関連事業は、独自のEB(Electron Beam)コーティング技術と、デザイン性や機能性の強みを掛け合わせた環境配慮製品などを中心に、国内・海外での販売に努めました。また、商業施設やオフィス、鉄道車両などの非住宅向けに、自然素材や抽象柄などの多様なデザインや色合い、質感の表現などをオーダーメイドできる内外装用の焼付印刷アルミパネル「アートテック」の販売を積極的に進めました。しかし、国内の新設住宅着工戸数が減少傾向にあるため、住宅用内装材の需要は伸び悩み、当事業全体で前年を下回りました。
産業資材関連事業は、太陽電池用部材は国内、海外向けともに減少しましたが、リチウムイオン電池用部材がモバイル用途、車載用途とも順調に推移し、当事業全体では前年を上回りました。
その結果、部門全体の売上高は1,931億円(前年同期比0.0%減)、営業利益は33億円(前年同期比35.5%減)となりました。
ディスプレイ関連製品事業は、光学フィルム関連で、有機ELディスプレイの普及により有機ELテレビ向けが増加し、液晶テレビ向けも画面サイズの大型化によって堅調に推移しました。また、液晶ディスプレイ用カラーフィルターは減少しましたが、スマートフォン向けの有機ELディスプレイ製造用メタルマスクが増加し、当事業全体で前年を上回りました。
電子デバイス事業は、スマートフォン等の内蔵メモリの大容量化やIoT機器の普及を背景に、半導体市場の成長が続いており、半導体製品用フォトマスクが増加しました。
その結果、部門全体の売上高は982億円(前年同期比8.1%増)、営業利益は190億円(前年同期比37.9%増)となりました。
清涼飲料業界では、各メーカーが積極的に新商品を発売するなど、激しいシェア争いが続くなか、主力ブランドの新商品の発売、エリアマーケティングや運用ノウハウの強みを活かした自動販売機事業の展開など、既存市場でのシェア拡大と新規顧客の獲得に努めました。
その結果、主力ブランドの「コカ・コーラ」や「ファンタ」のほか、「綾鷹」などの無糖茶飲料は増加しましたが、コーヒー飲料やミネラルウォーター関連が減少したほか、北海道地域以外のグループボトラーへの販売減少もあり、部門全体の売上高は261億円(前年同期比1.4%減)、営業利益は9億円(前年同期比33.1%増)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産、負債、純資産については、総資産は、投資有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に比べ328億円増加し、1兆8,276億円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ291億円減少し、6,630億円となりました。
純資産は、その他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ620億円増加し、1兆1,646億円となりました。
当第2四半期連結累計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,157億円(前年同期比41.4%減)となり、前連結会計年度末に比べて1,292億円減少しました。
当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は406億円(前年同期比83.9%増)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益264億円、減価償却費290億円等によるものであります。
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は1,427億円(前年同期は12億円の減少)となりました。これは、定期預金の純増加額1,260億円、有形固定資産の取得による支出204億円等によるものであります。
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は264億円(前年同期比32.1%減)となりました。これは、借入金の純減少額120億円、配当金の支払額100億円等によるものであります。
当第2四半期連結累計期間において、DNPグループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
なお、株式会社の支配に関する基本方針は以下のとおりであります。
株式会社の支配に関する基本方針
当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思に基づいて決定されるべきであり、会社の支配権の移転を伴う買収提案に応じるか否かの判断についても、最終的には、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えます。
しかし、当社株式の大量買付行為の中には、大量買付者のみが他の株主の犠牲の上に利益を得るような大量買付行為、株主が買付けに応じるか否かの判断をするために合理的に必要な期間・情報を与えない大量買付行為、大量買付け後の経営の提案が不適切である大量買付行為、大量買付者の買付価格が不当に低い大量買付行為等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方として、当社の企業理念を理解し、当社の様々なステークホルダーとの信頼関係を築きながら、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることができる者でなければならないと考えています。したがいまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
この基本方針に基づき、当社株式の大量買付けが行われる場合の手続を定め、株主が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大量買付者との交渉の機会を確保することで、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するために、当社は、買収防衛策を導入しており、平成28年6月29日開催の当社第122期定時株主総会において継続の承認を得ました(以下、継続後のプランを「本プラン」)。本プランの概要は次のとおりです。
株券等保有割合が20%以上となる当社株式の買付け等をする者(以下「買付者」)は、買付行為を開始する前に、本プランに従う旨の買付説明書、及び買付内容の検討に必要な、買付者の詳細、買付目的、買付方法その他の情報を、当社に提出するものとします。
下記(3)に記載された独立委員会(以下「独立委員会」)は、買付者より提出された情報が不十分であると判断した場合は、買付者に対して、回答期限(最長60日)を定めて、追加的に情報を提供するよう求めることがあります。また、当社取締役会に対して、回答期限(最長30日)を定めて、買付けに対する意見、代替案等の提示を求めることがあります。
独立委員会は、買付者及び当社取締役会から情報を受領した後60日間の評価期間をとり、受領した情報の検討を行います。なお、独立委員会は、買付者の買付け等の内容の検討、買付者との協議・交渉、代替案の作成等に必要とされる合理的な範囲内(最長30日)で期間延長の決議を行うことがあります。
当社は、買付説明書が提出された事実及び買付者より提供された情報のうち独立委員会が適切と判断する事項等を、独立委員会が適切と判断する時点で株主に開示します。
独立委員会は、買付者が本プランに従うことなく買付け等を開始したと認められる場合、又は独立委員会における検討の結果、買付者の買付け等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を害するおそれがあると判断した場合は、当社取締役会に対して、本プランの発動(新株予約権の無償割当て)を勧告します。なお、独立委員会は当該勧告にあたり、本プランの発動に関して事前に株主総会の承認を得るべき旨の留保を付すことがあります。
当社取締役会は、独立委員会からの勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関して決議します。なお、当該決議を行った場合は、速やかに、当該決議の概要の情報開示を行います。
買付者は、当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施を決議した後に、買付け等を開始するものとします。
本プランを適正に運用し、取締役の恣意性を排するためのチェック機関として、独立委員会を設置します。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で客観的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役、又は社外の有識者の中から選任するものとし、当社社外取締役の塚田忠夫氏及び宮島司氏並びに当社社外監査役の松浦恂氏が就任しています。
本プランは、買収防衛策に関する指針等の要件を完全に充足していること、株主意思を重視するものとなっていること、経営陣から独立した独立委員会の判断が最大限尊重されること等の点で、合理性のあるプランとなっています。そのため、本プランは、当社の上記基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイトをご参照ください。
(https://www.dnp.co.jp/news/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/06/29/info_1600629_1.pdf)
当第2四半期連結累計期間におけるDNPグループ全体の研究開発費は17,056百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。