また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当第3四半期連結累計期間の国内経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続きました。一方、個人消費は力強さに欠け、天候不順や地震等の影響もあり、本格的な回復には至りませんでした。
印刷業界では、デジタルコンテンツやインターネット広告の市場拡大などによる紙媒体の需要減少及び競争の激化や原材料価格上昇の影響もあり、厳しい経営環境が続きました。
そうした状況のなかで、DNPグループは、事業の成長領域として「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」を掲げ、「P&I(印刷と情報)」の強みを掛け合わせて、「新しい価値」の創出を推進しています。また、事業部門やグループ会社の再編など、競争力強化に向けた構造改革にも継続して取り組んでいます。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は1兆463億円(前年同期比0.4%減)、営業利益は361億円(前年同期比10.9%増)、経常利益は414億円(前年同期比14.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は254億円(前年同期は32億円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
出版関連事業は、AI(人工知能)での販売データ分析によって書店の需要予測を進めるなど、出版業界の課題解決に取り組みましたが、出版メディア関連の売上は書籍、雑誌とも減少しました。教育・出版流通関連は、書店とネット通販、電子書籍販売を連動させた「honto」事業で電子書籍が順調に推移し、図書館運営業務も受託館数が増加して前年を上回りました。一方、平成29年12月に、子会社の株式会社主婦の友社の全保有株式を譲渡した影響があり、当事業全体では前年を下回りました。
情報イノベーション事業は、企業等の業務を代行するBPO(Business Process Outsourcing)事業が増加したほか、POPや景品などの販促関連ツールが堅調に推移しました。一方、チラシやカタログ、ICカードは減少し、当事業全体では前年を下回りました。
イメージングコミュニケーション事業では、写真を通じて人々の体験価値を高める「コトづくり」事業を推進し、スポーツやイベントの会場、観光地などで撮影~プリントを行う「DNPマーケティングフォトブース sharingbox PRIME(シェアリングボックス プライム)」のサービスを開始しました。一方、写真プリント用の昇華型熱転写記録材の販売は、北米や東南アジアで堅調だったものの、国内や欧州で減少し、当事業全体では前年を下回りました。
その結果、部門全体の売上高は5,644億円(前年同期比2.0%減)、営業利益は168億円(前年同期比10.4%増)となりました。
包装関連事業は、よりリサイクルしやすい単一素材(モノマテリアル)のパッケージや、分別廃棄しやすい液体用紙容器など、環境保全につながる製品の開発・販売に取り組みました。その結果、フィルムのパッケージやプラスチック成形品が増加しましたが、紙のパッケージやペットボトル用無菌充填システムの販売は減少し、当事業全体では前年を下回りました。
生活空間関連事業は、独自のEB(Electron Beam)コーティング技術を活かした環境配慮製品や、オーダーメイドできる内外装用アルミパネル「アートテック」の販売に注力しました。しかし、国内の新設住宅着工戸数の減少を受けて、住宅用内装材の需要は伸び悩み、当事業全体で前年を下回りました。
産業資材関連事業は、太陽電池用部材は減少しましたが、リチウムイオン電池用部材が順調に推移し、当事業全体では前年を上回りました。
その結果、部門全体の売上高は2,983億円(前年同期比0.7%増)、営業利益は61億円(前年同期比36.0%減)となりました。
ディスプレイ関連製品事業は、有機ELディスプレイ関連では、光学フィルム及び製造用のメタルマスクが増加しました。液晶ディスプレイ関連では、カラーフィルターが減少しましたが、液晶テレビの大型化によって光学フィルムが増加し、当事業全体で前年を上回りました。
電子デバイス事業は、メモリの大容量化やIoT機器の普及などを背景に、半導体製品用フォトマスクが増加しました。
その結果、部門全体の売上高は1,463億円(前年同期比4.8%増)、営業利益は279億円(前年同期比18.9%増)となりました。
主力ブランドの新商品を発売したほか、自動販売機事業の展開、量販店向けの販促強化などを行い、シェア拡大と顧客獲得に努めました。
しかしながら、夏季の天候不順や北海道胆振東部地震の影響による販売の減少と、競争の激化等により、部門全体の売上高は422億円(前年同期比1.9%減)、営業利益は21億円(前年同期比0.8%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の資産、負債、純資産については、総資産は、投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に比べ651億円減少し、1兆7,296億円となりました。
負債は、短期借入金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ601億円減少し、6,320億円となりました。
純資産は、その他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ50億円減少し、1兆975億円となりました。
当第3四半期連結累計期間において、DNPグループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
なお、株式会社の支配に関する基本方針は以下のとおりであります。
株式会社の支配に関する基本方針
当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思に基づいて決定されるべきであり、会社の支配権の移転を伴う買収提案に応じるか否かの判断についても、最終的には、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えます。
しかし、当社株式の大量買付行為の中には、大量買付者のみが他の株主の犠牲の上に利益を得るような大量買付行為、株主が買付けに応じるか否かの判断をするために合理的に必要な期間・情報を与えない大量買付行為、大量買付け後の経営の提案が不適切である大量買付行為、大量買付者の買付価格が不当に低い大量買付行為等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方として、当社の企業理念を理解し、当社の様々なステークホルダーとの信頼関係を築きながら、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることができる者でなければならないと考えています。したがいまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
この基本方針に基づき、当社株式の大量買付けが行われる場合の手続を定め、株主が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大量買付者との交渉の機会を確保することで、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するために、当社は、買収防衛策を導入しており、平成28年6月29日開催の当社第122期定時株主総会において継続の承認を得ました(以下、継続後のプランを「本プラン」)。本プランの概要は次のとおりです。
株券等保有割合が20%以上となる当社株式の買付け等をする者(以下「買付者」)は、買付行為を開始する前に、本プランに従う旨の買付説明書、及び買付内容の検討に必要な、買付者の詳細、買付目的、買付方法その他の情報を、当社に提出するものとします。
下記(3)に記載された独立委員会(以下「独立委員会」)は、買付者より提出された情報が不十分であると判断した場合は、買付者に対して、回答期限(最長60日)を定めて、追加的に情報を提供するよう求めることがあります。また、当社取締役会に対して、回答期限(最長30日)を定めて、買付けに対する意見、代替案等の提示を求めることがあります。
独立委員会は、買付者及び当社取締役会から情報を受領した後60日間の評価期間をとり、受領した情報の検討を行います。なお、独立委員会は、買付者の買付け等の内容の検討、買付者との協議・交渉、代替案の作成等に必要とされる合理的な範囲内(最長30日)で期間延長の決議を行うことがあります。
当社は、買付説明書が提出された事実及び買付者より提供された情報のうち独立委員会が適切と判断する事項等を、独立委員会が適切と判断する時点で株主に開示します。
独立委員会は、買付者が本プランに従うことなく買付け等を開始したと認められる場合、又は独立委員会における検討の結果、買付者の買付け等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を害するおそれがあると判断した場合は、当社取締役会に対して、本プランの発動(新株予約権の無償割当て)を勧告します。なお、独立委員会は当該勧告にあたり、本プランの発動に関して事前に株主総会の承認を得るべき旨の留保を付すことがあります。
当社取締役会は、独立委員会からの勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関して決議します。なお、当該決議を行った場合は、速やかに、当該決議の概要の情報開示を行います。
買付者は、当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施を決議した後に、買付け等を開始するものとします。
本プランを適正に運用し、取締役の恣意性を排するためのチェック機関として、独立委員会を設置します。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で客観的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役、又は社外の有識者の中から選任するものとし、当社社外取締役の塚田忠夫氏及び宮島司氏並びに当社社外監査役の松浦恂氏が就任しています。
本プランは、買収防衛策に関する指針等の要件を完全に充足していること、株主意思を重視するものとなっていること、経営陣から独立した独立委員会の判断が最大限尊重されること等の点で、合理性のあるプランとなっています。そのため、本プランは、当社の上記基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイトをご参照ください。
(https://www.dnp.co.jp/news/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/06/29/info_1600629_1.pdf)
当第3四半期連結累計期間におけるDNPグループ全体の研究開発費は25,332百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。