第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
  また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるDNPグループを取り巻く環境は、紙媒体の印刷需要の減少が続く一方で、電子書籍やインターネット広告の市場が拡大し、生活者の属性に合わせたデジタルマーケティングの動きも活発になってきています。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を約1年後に控え、キャッシュレス化の動きが加速しています。さらに、世界的な潮流として、環境に配慮した製品・サービスへの需要がより高まるとともに、次世代のクルマ社会に向けた動きも活発化するなど、DNPグループにとって新たな成長の機会を捉えることができる環境ともなりました。

こうした状況のなかでDNPグループは、競争力の高いICカード、写真プリント用熱転写記録材、リチウムイオン電池用バッテリーパウチ、ディスプレイ用光学フィルム、有機ELディスプレイ製造用のメタルマスクなどの製品を中心に、重点事業の強化に努めています。また、今後の事業の成長領域として「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」を掲げ、「P&I(印刷と情報)」の強みを掛け合わせて新しい価値を創出していく「P&Iイノベーション」を推進しています。当第1四半期も、事業の選択と集中によって事業ポートフォリオの強化に努めるとともに、あらゆる構造改革を進め、事業競争力の強化に取り組みました。

これらの活動の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は3,445億円前年同期比0.5%増)、営業利益は138億円前年同期比15.6%増)、経常利益は170億円前年同期比12.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は180億円前年同期比77.7%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

〔印刷事業〕
(情報コミュニケーション部門)

出版関連事業は、出版企画・広告・製造・流通・販売など、出版業界のサプライチェーン全般に関わる唯一の企業グループとしての強みを活かし、出版業界の課題解決に取り組みましたが、出版市場の低迷により、出版メディア関連の売上高は書籍、雑誌とも減少しました。出版流通関連では、書店とネット通販、電子書籍販売を連動させた「honto」事業で電子書籍が順調に推移したほか、図書館運営業務の受託館数も増加しましたが、教育・研究施設や図書館などの設計・施工事業の大型案件が減少し、当事業全体では減収となりました。

情報イノベーション事業は、チラシ・パンフレット・カタログが減少しましたが、キャッシュレス化の進展にともない需要が拡大しているICカードや、人手不足、働き方改革への対応として企業等の業務を代行するBPO(Business Process Outsourcing)事業などの重点事業が順調に拡大し、当事業全体では増収となりました。

イメージングコミュニケーション事業は、写真プリント用熱転写記録材の販売が世界各地域で増加したほか、写真を通じて人々の体験価値を高める「コトづくり」事業も順調に推移して、増収となりました。

営業利益については、情報イノベーション事業、イメージングコミュニケーション事業の拡大によって、増益となりました。

その結果、部門全体の売上高は1,906億円前年同期比0.7%増)、営業利益は68億円前年同期比12.2%増)となりました。

 

 

(生活・産業部門)

包装関連事業は、よりリサイクルしやすい単一素材(モノマテリアル)のパッケージや、分別廃棄の容易な液体用紙容器など、環境配慮製品の開発・販売に取り組みました。紙パッケージやプラスチック成形品は減少しましたが、フィルムパッケージが堅調に推移したほか、ペットボトル用無菌充填システムの販売が増加し、当事業全体では増収となりました。

生活空間関連事業は、4月にイタリアで開催された「ミラノデザインウィーク2019」に初めて出展し、DNPの高度なデザインと技術を訴求し、高い評価を得ました。こうした高い意匠性と独自のEB(Electron Beam)コーティング技術による機能性を融合させた環境配慮製品の販売に取り組んだ結果、国内の新設住宅着工戸数が伸び悩む環境のなか、当事業全体で、前年並みを確保しました。

産業資材関連事業は、自動車の電動化の本格的な進展により、車載用途のリチウムイオン電池用バッテリーパウチが大幅に増加したほか、太陽電池用部材も前年を上回り、当事業全体で増収となりました。

営業利益については、包装関連事業、産業資材関連事業の売上が増加したことで、増益となりました。

その結果、部門全体の売上高は951億円前年同期比1.3%増)、営業利益は18億円前年同期比35.8%増)となりました。

 

(エレクトロニクス部門)

ディスプレイ関連製品事業は、スマートフォンにおける液晶ディスプレイから有機ELディスプレイへの切替えが順調に進み、有機ELディスプレイ製造用のメタルマスクが増加した一方、液晶ディスプレイ用カラーフィルターは減少しました。光学フィルム関連は、液晶パネル市況の低迷により、液晶テレビ向けが減少しました。

電子デバイス事業は、半導体市況悪化の影響を受けたものの、半導体用フォトマスクが堅調に推移しました。

営業利益については、重点事業の拡大により、増益となりました。

その結果、部門全体の売上高は480億円前年同期比2.5%減)、営業利益は104億円前年同期比6.2%増)となりました。

 

〔清涼飲料事業〕
(清涼飲料部門)

主力ブランドの「コカ・コーラ」や「爽健美茶」などの新商品を発売したほか、自動販売機事業の展開、量販店向けの販促強化などを行い、既存市場におけるシェア拡大と新規顧客獲得に努めました。

その結果、販売数量は増加したものの、生活者の低価格志向による価格競争の激化により、部門全体の売上高は117億円前年同期比0.5%減)、営業利益は0億円前年同期比94.7%減)となりました。

 

当第1四半期連結会計期間末の資産、負債、純資産については、総資産は、投資有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に比べ80億円増加し、1兆7,830億円となりました。

負債は、短期借入金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ128億円減少し、7,155億円となりました。

純資産は、その他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ208億円増加し、1兆674億円となりました。

 

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、DNPグループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。

なお、株式会社の支配に関する基本方針は以下のとおりであります。

 

株式会社の支配に関する基本方針

 

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思に基づいて決定されるべきであり、会社の支配権の移転を伴う買収提案に応じるか否かの判断についても、最終的には、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えます。

しかし、当社株式の大量買付行為の中には、大量買付者のみが他の株主の犠牲の上に利益を得るような大量買付行為、株主が買付けに応じるか否かの判断をするために合理的に必要な期間・情報を与えない大量買付行為、大量買付け後の経営の提案が不適切である大量買付行為、大量買付者の買付価格が不当に低い大量買付行為等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方として、当社の企業理念を理解し、当社の様々なステークホルダーとの信頼関係を築きながら、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることができる者でなければならないと考えます。したがって、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

 

②会社の支配に関する基本方針の実現のための取り組み

当社は、当社株式の大量買付行為を行おうとする者に対しては、大量買付行為の是非を株主が適切な判断を行うために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の検討のために必要な時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法、及びその他関連法令に基づき、適宜適切な措置を講じます。また、取締役会の意見等の開示にあたっては、その内容の客観性を確保するため、社外役員で構成する独立した委員会に取締役会としての意見を諮問するとともに、本委員会の答申を最大限尊重します。

 

(3)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間におけるDNPグループ全体の研究開発費は8,635百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。