当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当第2四半期連結累計期間におけるDNPグループを取り巻く環境は、AIやIoTなどデジタル技術の進歩により、電子書籍やインターネット広告の市場が拡大し、生活者の属性に合わせたデジタルマーケティングの動きも活発になっています。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が近づき、産官学によるキャッシュレス化に向けた取り組みが加速しています。さらに、世界的な潮流として、環境に配慮した製品・サービスへの需要が一層高まるとともに、次世代のクルマ社会に向けた事業展開の動きも活発化するなど、DNPグループにとって新たな成長の機会が増加しています。
こうした状況のなかでDNPグループは、世界的に競争力の高いICカードのほか、ワールドワイドでトップシェアを獲得しているリチウムイオン電池用バッテリーパウチ、有機ELディスプレイ製造用のメタルマスク、写真プリント用熱転写記録材、ディスプレイ用光学フィルムなどの製品・サービスを中心に、重点事業の強化に努めました。また、今後の事業の成長領域として「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」を掲げ、「P&I(印刷と情報)」の強みを掛け合わせて新しい価値を創出する「P&Iイノベーション」を推進しています。当第2四半期も、こうした価値創出の取り組みを進めるとともに、事業の選択と集中による強い事業ポートフォリオの構築に注力しました。
こうした取り組みにより収益性が向上し、DNPグループの当第2四半期連結累計期間の売上高営業利益率は、前年同期比0.4ポイント増の3.7%となりました。
また、保有資産の見直しを進めるとともに、資本効率の向上と株主還元のため、9月12日から3,000万株、600億円を上限とする自己株式取得を実施しています。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間のDNPグループの売上高は6,941億円(前年同期比1.3%増)、営業利益は256億円(前年同期比12.5%増)、経常利益は294億円(前年同期比13.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は754億円(前年同期比345.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
出版関連事業は、出版企画・広告・製造・流通・販売など、出版業界のサプライチェーン全般に関わる唯一の企業グループとしての強みを活かし、出版業界の課題解決に取り組みました。出版流通関連は、書店とネット通販、電子書籍販売を連動させた「honto」事業で電子書籍が順調に推移したほか、図書館運営業務の受託館数も増加し、前年並みを確保しました。しかしながら、出版市場の低迷により、出版メディア関連が書籍、雑誌ともに減少した結果、当事業全体では減収となりました。
情報イノベーション事業は、チラシ・パンフレット・カタログなどの紙媒体は減少しましたが、キャッシュレス化の進展にともない需要が拡大しているICカードや、人手不足、働き方改革への対応として企業等の業務を代行するBPO(Business Process Outsourcing)事業などの重点事業が順調に拡大し、当事業全体で増収となりました。
イメージングコミュニケーション事業は、写真プリント用熱転写記録材の販売が世界各地域で増加し、写真を通じて人々の体験価値を高める「コトづくり」事業も順調に推移し、増収となりました。
営業利益については、情報イノベーション事業、イメージングコミュニケーション事業の拡大により増益となりました。
その結果、部門全体の売上高は3,789億円(前年同期比2.1%増)、営業利益は127億円(前年同期比18.7%増)となりました。
包装関連事業は、「持続可能な原料調達」「CO2の削減」「資源の循環」という3つの価値の提供を起点として、循環型社会の実現を目指し、環境負荷の低減につながるパッケージシリーズ「GREEN PACKAGING」の開発・販売に努めました。また、紙およびフィルムのパッケージやプラスチック成形品は減少しましたが、ペットボトル用無菌充填システムの販売が増加し、当事業全体では増収となりました。
生活空間関連事業は、国内の新設住宅着工戸数が伸び悩むなか、高度な画像処理や印刷の技術を活かした高い意匠性と、独自のEB(Electron Beam)コーティング技術による機能性を融合させた高機能な環境配慮製品の販売に取り組み、前年並みを確保しました。
産業資材関連事業は、自動車の電動化の進展にともない、車載用途のリチウムイオン電池用バッテリーパウチが大幅に増加したほか、太陽電池用部材も前年を上回り、当事業全体で増収となりました。
営業利益については、産業資材関連事業の売上の増加と原材料価格の下落などにより、増益となりました。
その結果、部門全体の売上高は1,971億円(前年同期比2.1%増)、営業利益は49億円(前年同期比45.7%増)となりました。
ディスプレイ関連製品事業は、液晶ディスプレイ用カラーフィルターが減少したものの、スマートフォンにおいて液晶ディスプレイから有機ELディスプレイへの切替えが順調に進み、有機ELディスプレイ製造用のメタルマスクが増加しました。光学フィルム関連も同様に、液晶テレビ向けは減少しましたが、有機ELディスプレイ向けが増加した結果、当事業全体で増収となりました。
電子デバイス事業は、半導体市況の悪化により、半導体製品用フォトマスクが減少し、減収となりました。
営業利益については、売上の減少により、減益となりました。
その結果、部門全体の売上高は945億円(前年同期比3.8%減)、営業利益は180億円(前年同期比5.1%減)となりました。
「コカ・コーラ」や「アクエリアス」など主力ブランドの新商品を発売したほか、自動販売機事業の展開、量販店向けの販売促進活動などを強化し、既存市場におけるシェア拡大と新規顧客獲得に努めました。
しかしながら、全般的な販売数量の減少により、部門全体の売上高は257億円(前年同期比1.8%減)となりました。また、営業利益は、販売促進費の増加などにより6億円(前年同期比34.0%減)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産、負債、純資産については、総資産は、投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に比べ146億円減少し、1兆7,604億円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ349億円減少し、6,934億円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ203億円増加し、1兆669億円となりました。
当第2四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて2,325億円増加し、3,663億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益1,092億円、投資有価証券売却損益(益)513億円などにより541億円の収入(前年同四半期は406億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の純減少額1,339億円、投資有価証券の売却による収入561億円などにより2,076億円の収入(前年同四半期は1,427億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減少額92億円、配当金の支払額96億円などにより280億円の支出(前年同四半期は264億円の支出)となりました。
当第2四半期連結累計期間において、DNPグループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
なお、株式会社の支配に関する基本方針は以下のとおりであります。
株式会社の支配に関する基本方針
当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思に基づいて決定されるべきであり、会社の支配権の移転を伴う買収提案に応じるか否かの判断についても、最終的には、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えます。
しかし、当社株式の大量買付行為の中には、大量買付者のみが他の株主の犠牲の上に利益を得るような大量買付行為、株主が買付けに応じるか否かの判断をするために合理的に必要な期間・情報を与えない大量買付行為、大量買付け後の経営の提案が不適切である大量買付行為、大量買付者の買付価格が不当に低い大量買付行為等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方として、当社の企業理念を理解し、当社の様々なステークホルダーとの信頼関係を築きながら、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることができる者でなければならないと考えます。したがって、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
②会社の支配に関する基本方針の実現のための取り組み
当社は、当社株式の大量買付行為を行おうとする者に対しては、大量買付行為の是非を株主が適切な判断を行うために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の検討のために必要な時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法、及びその他関連法令に基づき、適宜適切な措置を講じます。また、取締役会の意見等の開示にあたっては、その内容の客観性を確保するため、社外役員で構成する独立した委員会に取締役会としての意見を諮問するとともに、本委員会の答申を最大限尊重します。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるDNPグループ全体の研究開発費は17,018百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。