第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
  また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるDNPグループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染防止に向けた外出自粛や休業要請等の影響により、世界的に景気が急速に悪化し、各種印刷物の需要も落ち込むなど、厳しい状況が続きました。一方、テレワーク(在宅勤務)やネット通販が広がるとともに、教育ICT(情報通信技術)やオンライン診療などへの期待が高まったほか、世界的な環境意識の高まりから、環境に配慮した製品・サービスへの需要が増大しました。

このように経済・社会・環境が大きく変化するなかで、DNPグループは、収益性と市場成長性の2つの軸に基づいて設定した「IoT・次世代通信関連事業」や「環境関連事業」などの注力事業を中心に、経営資源の最適配分や競争力強化のための構造改革に取り組み、強い事業ポートフォリオの構築に努めました。また、「環境」及び「人財・人権」に関する取り組みを強化するなど、グループ全体の持続可能な成長を支える基盤強化に注力しました。

その結果、当第1四半期連結累計期間のDNPグループの売上高は3,235億円前年同期比6.1%減)、営業利益は96億円前年同期比30.2%減)、経常利益は135億円前年同期比20.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は74億円前年同期比58.9%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、2019年10月に発売したアルコール飲料の販売増加にともない、当第1四半期連結会計期間より、従来「清涼飲料事業」及び「清涼飲料部門」としていた名称を、それぞれ「飲料事業」及び「飲料部門」に変更しております。

 

〔印刷事業〕
(情報コミュニケーション部門)

情報イノベーション事業は、マイナンバーカードを中心としたIDカードのほか、人手不足や働き方改革の対策のひとつとして企業等の業務を代行するBPO(Business Process Outsourcing)関連の事業が順調に拡大しました。一方、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催延期をはじめとする全国のイベント中止の影響や、キャンペーン等の広告需要の縮小に加え、パンフレットやカタログ等の紙媒体の落ち込みもあり、当事業全体では減収となりました。

イメージングコミュニケーション事業は、外出自粛の影響などによって、外出先での写真撮影やプリントの機会が減少し、関連する製品・サービスの販売が大幅に落ち込み、減収となりました。

出版関連事業は、外出自粛や休校等によって自宅で過ごす機会が増えるなか、書店とネット通販、電子書籍販売を連動させた「honto」事業の電子書籍販売が順調に推移しましたが、書店の売上が営業時間の短縮や休業によって大幅に減少したことに加え、紙の出版物の市場縮小が続き、書籍・雑誌の印刷受注が減少した結果、当事業全体では減収となりました。

当部門の営業利益については、売上の減少により減益となりました。

その結果、部門全体の売上高は1,721億円前年同期比9.7%減)、営業利益は35億円前年同期比48.0%減)となりました。

 

 

(生活・産業部門)

包装関連事業は、新型コロナウイルス感染症の影響等により、医薬・衛生材料向け包材や家庭用の食品包材の需要が増加しましたが、外出自粛によって飲料や土産品、飲食店向け等の業務用包材が減少して、当事業全体では減収となりました。

生活空間関連事業についても、感染症の影響により、国内の住宅建築やリフォームの延期・休止が増加し、減収となりました。

産業用高機能材関連事業は、リチウムイオン電池用バッテリーパウチが、普及が進む電気自動車向けのほか、テレワークの広がりなどによってタブレット端末やスマートフォン向けも増加し、増収となりました。

当部門の営業利益については、産業用高機能材関連事業の拡大や原材料価格の下落などがあったものの、全体では減収の影響が大きく、減益となりました。

その結果、部門全体の売上高は909億円前年同期比4.3%減)、営業利益は17億円前年同期比6.3%減)となりました。

 

(エレクトロニクス部門)

ディスプレイ関連製品事業は、新型コロナウイルス感染症による得意先企業の操業時間短縮などの影響を受けたものの、有機ELディスプレイを採用したスマートフォンの普及にともない、有機ELディスプレイ製造用のメタルマスクは安定して推移しました。一方、液晶ディスプレイ用カラーフィルターは、需要の減少を踏まえ、事業整理を進めたことにより、減収となりました。光学フィルム関連は、有機ELディスプレイ向けが伸びたほか、液晶ディスプレイ向けもタブレット端末やモニター用がテレワーク等による家庭での需要の高まりもあり増加した結果、当事業全体で増収となりました。

電子デバイス事業は、半導体市場で製品開発に遅延が見られたことなどから、半導体製品用のフォトマスクが減少し、減収となりました。

当部門の営業利益については、電子デバイス事業が減少した影響などにより、減益となりました。

その結果、部門全体の売上高は484億円前年同期比0.8%増)、営業利益は95億円前年同期比8.6%減)となりました。

 

〔飲料事業〕
(飲料部門)

外出自粛の影響によって観光地や飲食店等での需要が減少するなか、「綾鷹 濃い緑茶」など主力ブランドの新商品の発売、自動販売機事業、量販店向けの販売促進活動などを強化し、既存市場におけるシェア拡大や新規の顧客獲得などに努めました。

部門全体の売上高は、小型ペットボトル製品や新製品のアルコール飲料「檸檬堂」の販売が増加したほか、北海道外のボトラーへの販売増もあり、124億円前年同期比5.3%増)となりました。また、営業利益は、売上の増加に加え、徹底したコスト削減の効果により、31百万円前年同期比90.3%増)となりました。

 

当第1四半期連結会計期間末の資産、負債、純資産については、総資産は、現金及び預金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ7億円減少し、1兆7,209億円となりました。

負債は、賞与引当金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ256億円減少し、7,275億円となりました。

純資産は、その他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ249億円増加し、9,934億円となりました。

 

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、DNPグループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。

なお、会社の支配に関する基本方針は以下のとおりであります。

 

会社の支配に関する基本方針

 

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思に基づいて決定されるべきであり、会社の支配権の移転を伴う買収提案に応じるか否かの判断についても、最終的には、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えます。

しかし、当社株式の大量買付行為の中には、大量買付者のみが他の株主の犠牲の上に利益を得るような大量買付行為、株主が買付けに応じるか否かの判断をするために合理的に必要な期間・情報を与えない大量買付行為、大量買付け後の経営の提案が不適切である大量買付行為、大量買付者の買付価格が不当に低い大量買付行為等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方として、当社の企業理念を理解し、当社の様々なステークホルダーとの信頼関係を築きながら、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることができる者でなければならないと考えます。したがって、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

 

②会社の支配に関する基本方針の実現のための取り組み

当社は、当社株式の大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主が適切な判断を行うために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の検討のために必要な時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法、及びその他関連法令に基づき、適宜適切な措置を講じます。また、取締役会の意見等の開示にあたっては、その内容の客観性を確保するため、社外役員で構成する独立した委員会に取締役会としての意見を諮問するとともに、本委員会の答申を最大限尊重します。

当社取締役会では、この取り組みに公正性・中立性・合理性が担保されていると考えますので、上記の基本方針に沿うものであり、また、株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

 

(3)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間におけるDNPグループ全体の研究開発費は8,282百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。