当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間におけるDNPグループを取り巻く状況は、新型コロナウイルスの感染防止対策と経済活動の両立が進むなど、景気に緩やかな持ち直しの動きが見られました。一方、ウクライナ情勢をはじめとする地政学リスク、原材料やエネルギー価格の一段の上昇、半導体不足の長期化、急激な円安の進行などにより、先行きの不透明感は一層強まっています。
そのなかでDNPグループは、持続可能なより良い社会、より快適な暮らしの実現に向けて、社会の課題を解決するとともに、人々の期待に応える新しい価値の創出に努めました。独自の「P&I」(印刷と情報)の強みを掛け合わせるとともに、多くのパートナーとの連携を深め、特に高い市場成長性と収益性を見込んでいる「IoT・次世代通信」「データ流通」「モビリティ」「環境」関連のビジネスを「注力事業」と定めて、経営資源を重点的かつ最適に配分しました。また、競争力強化のための構造改革にも取り組み、強い事業ポートフォリオの構築を推進しました。
その結果、当第1四半期連結累計期間のDNPグループの売上高は3,344億円(前年同期比0.8%増)、営業利益は169億円(前年同期比2.5%増)、経常利益は226億円(前年同期比13.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は157億円(前年同期比5.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
情報イノベーション事業は、カタログやパンフレットは減少しましたが、金融機関向けのICカードやマイナンバーカードの需要が増加し、当事業全体で増収となりました。
イメージングコミュニケーション事業は、主力の米国をはじめ欧州・アジア市場において、写真の撮影・プリント用の部材とサービスが好調に推移し、増収となりました。
出版関連事業は、電子書籍等の流通事業や電子図書館サービス、図書館運営業務の受託が堅調に推移したものの、雑誌をはじめとした紙媒体の印刷受注は前年を下回り、当事業全体で減収となりました。
その結果、部門全体の売上高は1,736億円(前年同期比0.3%増)となりましたが、営業利益は、原材料の値上げなどもあり47億円(前年同期比6.3%減)になりました。
包装関連事業は、食品や日用品など生活者の身近な製品のパッケージを展開してきた強みを活かし、より快適な人々の暮らしをデザインしていく取り組みを強化しました。また「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING」の開発・販売に努め、フィルムパッケージが堅調に推移しましたが、前年好調だった無菌充填システムが減少し、当事業全体では減収となりました。
生活空間関連事業は、住宅市場の需要回復により、住宅用内外装材の販売が増加しました。また、自動車用内装材の加飾フィルムや、北米向けの内外装用焼付印刷アルミパネルも増加し、当事業全体で増収となりました。
産業用高機能材関連事業は、中国のロックダウンや世界的な半導体不足による一時的な減産など、グローバルなサプライチェーン全体の変動の影響を受け、リチウムイオン電池用バッテリーパウチが車載向け・IT向けのいずれも減少し、当事業全体で減収となりました。
その結果、部門全体の売上高は927億円(前年同期比3.4%減)となりました。営業利益は、原材料やエネルギー価格の高騰の影響が大きく、15億円(前年同期比67.1%減)となりました。
ディスプレイ関連製品事業のうち、光学フィルム関連は、巣ごもり需要の反動減などにより、主にノートPC向けで生産調整の影響を受けたものの、テレビ向けは堅調に推移し、全体の売上は増加しました。有機ELディスプレイ製造用メタルマスクも、スマートフォン用ディスプレイの需要拡大によって堅調に推移し、当事業全体で増収となりました。
電子デバイス事業は、データセンターへの投資拡大のほか、5GやDXの広がり、カーボンニュートラル等による脱炭素社会に向けた施策などによって半導体需要が拡大し、各種半導体製造用のフォトマスクが増加しました。また、半導体パッケージ用部材であるリードフレーム等の各種関連製品も好調に推移し、当事業全体で増収となりました。
その結果、部門全体の売上高は574億円(前年同期比9.1%増)となり、営業利益は、売上の増加によって、162億円(前年同期比29.8%増)となりました。
コロナ禍での生活様式の変化や環境負荷低減のニーズの拡大に対応して、商品名等のラベルを付けないPETボトル飲料のオンライン及び店頭での販売に注力しました。また、スマートフォンアプリ「CоkeON」を通じたキャンペーンを積極的に実施し、新たな取引先の開拓に注力しました。
部門全体の売上高は、スーパーやドラッグストア等の量販店への販売や、ウェブサイトでの販売が増加し、110億円(前年同期比3.2%増)となりました。営業損益は、原材料やエネルギーの価格高騰の影響などにより、4億円の損失(前年同期は2億円の営業損失)となりました。
当第1四半期連結会計期間末の資産、負債、純資産については、総資産は、投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に比べ604億円減少し、1兆8,161億円となりました。
負債は、繰延税金負債の減少などにより、前連結会計年度末に比べ309億円減少し、6,973億円となりました。
純資産は、その他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ295億円減少し、1兆1,188億円となりました。
なお、DNPグループはここ数年、全社員が力を最大限に発揮できるよう、「DNPグループ健康宣言」「DNPグループダイバーシティ宣言」「DNPグループ安全衛生憲章」等を策定しているほか、「人事諸制度の再構築」に集中的に取り組んでいます。これらの施策は、「社員を大切にし、大切にした社員によって企業が成長し、その社員が社会をより豊かにしていく」という信念に基づいています。今年度、この信念を「人財に関する普遍的・基本的な考え方」と位置づけ、「人的資本ポリシー」として設定しました。
また、近年特に重要性を増している「人権と労働」に関しては、「DNPグループ行動規範」の一つに「人類の尊厳と多様性の尊重」を掲げ、あらゆる人が固有に持つ多様性を尊重し、規律ある行動を取ることを定めています。2020年には、「国際人権章典」や「労働における基本的原則および権利に関する国際労働機関宣言(ILO)」等に基づき、「DNPグループ人権方針」を策定するなど、今後も国内外のグループ全体で人権尊重の取り組みを強化していきます。
当第1四半期連結累計期間におけるDNPグループ全体の研究開発費は7,906百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。