金額は消費税抜きで記載しています。
また、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用環境や所得の改善により個人消費が堅調に推移するなど、緩やかな回復の動きがみられました。一方、印刷業界におきましては、出版印刷をはじめとする紙媒体の需要減少や、競争激化に伴う受注価格の下落など、厳しい経営環境が続いています。
このような状況の中、共同印刷グループは中期経営方針「強みを活かし事業領域を拡大して利益を創出する」に基づき、グループ一丸となって業績の向上に取り組みました。情報コミュニケーション部門及び情報セキュリティ部門からなる情報系事業では、トータルソリューションの推進によって販促支援サービスや業務支援サービスの受注拡大に努めました。今後も拡大が見込まれるBPO需要に対しては、川島ソリューションセンターの受託体制の強化に取り組みました。生活・産業資材系事業では、チューブや軟包装の受注拡大をめざして新製品の開発や新規得意先の開拓に取り組むとともに、ベトナム工場を拠点としてASEAN市場におけるラミネートチューブの拡販に注力しました。
利益向上に向けた施策としては、設備の再配置等による生産効率向上と、業務設計の充実を中心とした生産体制の見直しによるコスト削減に努めました。
その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、710億5千8百万円(前年同期比0.3%増)となり、営業利益は25億1千2百万円(前年同期比15.6%増)、経常利益は30億8千1百万円(前年同期比6.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は19億7千9百万円(前年同期比7.9%減)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来の「出版商印部門」を「情報コミュニケーション部門」に、「ビジネスメディア部門」を「情報セキュリティ部門」にセグメント名称を変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
情報コミュニケーション部門
出版印刷では、マンガをはじめとする各種コンテンツをデジタル展開するサービスを推進するとともに、デジタル印刷機を活用した小ロット印刷の拡大に取り組みました。電子コミックは好調に推移しましたが、定期刊行物と書籍がともに減少したため、売上高は前年同期を下回りました。
一般商業印刷では、得意先の課題解決につながるトータルソリューション提案を推進し、顧客分析サービスや、デジタルサイネージ・スマートフォン用アプリなどを組み合わせた販促提案によって、受注拡大をめざしました。販促用DMやパンフレット類は増加したものの、情報誌やカタログ、POPなどが減少したため、売上高は前年同期を下回りました。
以上の結果、部門全体の売上高は314億4千万円(前年同期比3.4%減)、営業利益は1億4千9百万円(前年同期比92.9%増)となりました。
情報セキュリティ部門
情報セキュリティ部門では、マイナンバー関連や介護・医療分野におけるBPO需要の取り込みをめざし、川島ソリューションセンターの機能を生かした提案活動を推進するとともに、BPOやデータプリント、ICカードの受注拡大と生産効率向上に向けた体制作りに努めました。
官公庁や金融機関を中心にBPOは増加しましたがデータプリントが減少したため、ビジネスフォームは減少となりましたが、抽選券の受注増によって証券類が増加し、IC乗車券をはじめとするICカードも好調でした。
以上の結果、部門全体での売上高は225億8百万円(前年同期比1.8%増)、営業利益は14億5千9百万円(前年同期比22.5%減)となりました。
生活・産業資材部門
生活・産業資材部門では、チューブ事業の拡大をめざし、化粧品向けにフルプリント仕様のラミネートチューブを提案するとともに、ベトナムの子会社を拠点としたASEAN市場での拡販に取り組みました。軟包装では、湯切りフタ材「パーシャルオープン」の受注拡大に努めたほか、キュービック型フィルム製コンテナー「ハンディキューブ」の提案を進めました。「モイストキャッチ」などの高機能製品については、医薬品向けや電子部品向けに拡販を図るとともに、新規得意先や新規市場の開拓に取り組みました。
歯磨き向けや化粧品向けを中心にチューブが増加し、パーシャルオープンの受注増等によって軟包装も増加しました。ラップカートンの受注増によって紙器も増加し、産業資材や建材製品も増加となりました。
以上の結果、部門全体での売上高は157億1千8百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益は4億1千3百万円(前年同期比145.8%増)となりました。
その他
売上高は物流業務等の増加により13億9千万円(前年同期比4.9%増)となり、営業利益は3億6千6百万円(前年同期比10.2%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ12億6千3百万円増加し、154億9千7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は、32億1千7百万円(前年同期比6億5千8百万円減)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益28億3千8百万円及び減価償却費の計上27億4千1百万円があった一方で、法人税等の支払16億2千2百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は、33億6千9百万円(前年同期比1億9千8百万円減)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出28億9千4百万円、投資有価証券の取得による支出5億2千万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において財務活動により得られた資金は、14億7千5百万円(前年同期は23億1千3百万円の使用)となりました。これは主に、社債の発行による収入79億7千1百万円があった一方、社債の償還による支出50億円及び配当金の支払額7億2百万円があったことによるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①基本方針の内容の概要
上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合においても、これに応じるか否かは最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
しかしながら近年わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付提案またはこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しています。こうした大量買付の中には、対象会社の企業価値および株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、さまざまな企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値および株主共同の利益を中長期的に確保、向上させるものでなければならないと考えております。従いまして、企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
②基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社の企業価値の源泉は、長い歴史の中で築き上げてきたお客さまとの信頼関係、お客さまのニーズを形にするための高いノウハウと技術を持つ従業員、そして株主・取引先や地域社会等の皆様からの継続的なご支援です。当グループは、経営理念「印刷事業を核に、生活・文化・情報産業として社会に貢献する」の実現に向けてグループ経営ビジョンを制定しています。その中で「印刷関連市場で培った企業力を活かし、あらゆる関係者から評価され信頼されるとともに、従業員にとって働く魅力にあふれた躍動的な企業グループ」を目指すべき企業像として掲げ、過去にとらわれない柔軟で合理的な思考と変革の視点を持ち、目標に向かって邁進していく決意を表明しております。営業・製造・技術・管理などあらゆる部門で働く従業員一人ひとりが「お客さま第一」の視点に立ち、企画提案力と独自技術、徹底した品質管理に支えられた付加価値の高い製品・サービスを幅広い業界のお客さまに提供し続けることで、顧客満足度を向上させるとともに、市場での評価を高め、目指すべき企業像の実現に取り組んでまいります。
③当社株式の大量買付行為への対応策(基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み)の概要
当社は平成28年6月29日開催の第136期定時株主総会の承認を得て、当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を更新しました。
本プランは、買付者または買付提案者(以下「買付者等」といいます。)が当社株式の一定数以上の買付けその他の有償の譲受けまたはその提案(以下「買付け等」といいます。)を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請するとともに、かかる手続に従った場合であっても当該買付け等が当社の企業価値および株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、かかる買付け等に対する対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てるものであります。
なお、本プランの有効期間は、平成28年6月29日開催の定時株主総会の終結の時から平成31年3月期に係る定時株主総会の終結の時までとします。
本プランの対象となる買付け等は、(ⅰ)当社の株券等の保有者が保有する当社株券等に係る株券等保有割合の合計、(ⅱ)当社の株券等の買付けその他の有償の譲受けまたはこれらに類似する行為を行う者が所有しまたは所有することとなる当社の株券等およびその者の特別関係者が所有する当社の株券等に係る株券等所有割合の合計のいずれかが、20%以上となる者による当社株券等の買付けその他の有償の譲受けもしくはこれらに類似する行為またはその提案とします(ただし、当社取締役会があらかじめ承認したものを除きます。このような買付け等を行いまたは行おうとする者を以下「大量買付者」といいます。)。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)には、(ⅰ)大量買付者およびその関係者による行使を禁止する行使条件や、(ⅱ)当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者およびその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されております。
本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者およびその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。
④上記②、③の取組みが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由
イ.経済産業省・法務省、東京証券取引所の買収防衛策に関する指針や基準を完全に充足しています。
ロ.株主の皆様の判断のための情報や時間を確保するためのものであり、企業価値および株主共同の利益の確保または向上を目的として導入されたものです。
ハ.定時株主総会での承認を経ており、株主意思を重視するものとなっています。
ニ.対抗措置の発動は、当社と特別な利害関係のない社外役員や有識者に該当する委員3名以上により構成される独立委員会を設置し、その勧告を最大限尊重した上で取締役会が決定するので、当社取締役会の恣意的判断を排除できます。
ホ.対抗措置の発動に関し、合理的な客観的要件を予め定めています。
ヘ.独立委員会は独立した地位にある第三者の助言を得ることができ、判断の公正性、合理性をより強く担保できます。
ト.本プランは取締役会の決議によりいつでも廃止することが可能であり、デッドハンド型買収防衛策ではありません。また、当社は取締役の任期を1年としており、期差任期制度を採用していないため、スローハンド型買収防衛策でもありません。
以上の理由で当社取締役会は上記②、③の取組みが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断いたします。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,060百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。