第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

  当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  金額は消費税抜きで記載しています。
  また、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益が堅調に推移する中で雇用や所得環境が改善し、個人消費も持ち直しの動きをみせるなど、緩やかな回復傾向が続きました。一方、景気の先行きについては、米国の保護貿易主義の拡大への懸念や原材料価格の上昇など、不透明な状況もあります。印刷業界におきましては、電子書籍市場やインターネット広告市場が拡大する一方で紙媒体の需要が減少し、競争激化に伴い受注価格が下落するなど、厳しい経営環境が続いています。

このような状況の中、共同印刷グループは2018年度を初年度とする3カ年の中期経営方針「強みの育成・拡大と、事業基盤の改革に挑戦し、成長を続ける。」に基づいた取り組みを進めました。

情報コミュニケーション部門及び情報セキュリティ部門からなる情報系事業では、お客さまの課題解決に向けた販促支援サービスや業務支援サービスの提案を進めました。プロモーション分野においては、デジタルサイネージとスマートフォンアプリを活用し新しい売り場と新しい売り方を提供する販促ソリューションの提案を推進しました。ビジネスメディア分野では、BPOの受注拡大に向けた提案力強化と川島ソリューションセンターの機能強化に取り組み、金融関連分野で新たなサービスの提案を開始しました。生活・産業資材系事業では、軟包装事業の拡大と紙器事業の収益力向上に向け守谷工場の再編を進めており、本年4月に竣工した軟包装専用棟の立ち上げに注力しました。チューブ事業では、化粧品用チューブの受注拡大に取り組んだほか、東南アジアでの事業拡大をめざしてベトナム及びインドネシアにおける生産体制強化に努めました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は、230億6千6百万円(前年同期比6.2%増)となり、営業利益は1億7千8百万円(前年同期比66.0%増)、経常利益は5億1千4百万円(前年同期比1.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5千8百万円(前年同期比59.1%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

情報コミュニケーション部門

出版印刷では、マンガを中心としたコンテンツをデジタル展開するデジタルソリューションとして、電子コミックの画質を向上させる「eComicScreen+」の提案を進めたほか、デジタル印刷機を活用した提案により教育分野等での受注拡大に取り組みました。コミックの電子配信は前年同期を上回りましたが、出版市場の縮小の影響により定期刊行物と書籍がともに減少したため、売上高は前年同期を下回りました。

一般商業印刷では、店頭での注目度と購買意欲向上に効果的なPOP及び展示販売台等の提案や、デジタルサイネージとスマートフォン用アプリを組み合わせ、顧客と店舗・Webをつないで新しい売り場と新しい売り方を提供する販促ソリューション「マイ・ショッピング・コンシェルジュ」の提案を推進しました。

情報誌や販促DMなどが減少したものの、POPなど店頭プロモーション関連の受注が拡大しパンフレット類も増加したため、売上高は前年同期を上回りました。

以上の結果、部門全体の売上高は83億6千6百万円(前年同期比1.1%減)、営業損失は4億7千2百万円(前年同期は営業損失5億3百万円)となりました。

 

情報セキュリティ部門

情報セキュリティ部門では、各自治体や金融関連、教育分野、医療や介護分野におけるデータプリント及びBPOの受注拡大をめざし、営業の提案力強化と川島ソリューションセンターの機能強化を図りました。新たに小売店などクレジットカードを取り扱う加盟店を対象にクレジットカード情報の非保持化を支援するBPOの提供を開始し、提案を進めました。ICカード及び抽選券・乗車券などの証券類については、受注拡大に努めると同時に省力化設備の導入などによる生産効率向上に取り組みました。

証券類は減少しましたが、生損保業界及び自治体、官公庁からの受注が拡大したことによりビジネスフォームが増加し、IC乗車券の増加や小売り業界からの受注拡大によりICカードも増加となりました。

以上の結果、部門全体での売上高は79億4千1百万円(前年同期比9.8%増)、営業利益は4億1千9百万円(前年同期比55.3%増)となりました。

 

生活・産業資材部門

生活・産業資材部門では、軟包装事業の拡大と紙器事業の収益力向上に向け守谷工場の再編を進めており、本年4月には守谷工場の軟包装専用棟が竣工しました。軟包装では食品分野を中心に「パーシャルオープン」や「Tパウチ」の受注拡大に取り組んだほか、フィルム製コンテナー「ハンディキューブ」の提案を進めました。チューブでは、歯磨き用チューブの生産体制強化を図るとともに化粧品用チューブの受注拡大をめざしフルプリント仕様チューブの提案を進めました。また東南アジアでの事業拡大をめざしベトナム及びインドネシアの生産設備と人員体制の強化に取り組みました。「モイストキャッチ」をはじめとする高機能製品については、医薬品包材向けを中心に新規得意先や新規市場の開拓に取り組み、受注拡大を図りました。紙器については、ラップカートンとティシューカートンを中心に、安定した収益確保に取り組みました。

建材製品は減少しましたが、化粧品用を中心にチューブが増加し、食品向けに「パーシャルオープン」や「Tパウチ」の受注が拡大したことから軟包装も増加しました。紙器ではラップカートンが減少したもののティシューカートンが増加となり、産業資材では医薬品向け包材の受注が増加しました。

以上の結果、部門全体での売上高は62億8千3百万円(前年同期比12.9%増)となりましたが、営業利益は1億6千3百万円(前年同期比37.8%減)となりました。

 

その他

売上高は物流業務等の増加により4億7千5百万円(前年同期比4.0%増)となりましたが、営業利益は4千4百万円(前年同期比22.6%減)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

当第1四半期連結会計期間末の資産、負債及び純資産は、前連結会計年度末との比較において以下のとおりになりました。

総資産は1,239億6千5百万円(前連結会計年度末1,205億4千4百万円)となり、34億2千万円増加しました。これは主に、固定資産の建物及び構築物が40億4千4百万円、機械装置及び運搬具が7億1千4百万円増加した一方、流動資産の受取手形及び売掛金が10億3千9百万円減少したことによるものです。負債は596億9千2百万円(前連結会計年度末563億2千7百万円)となり、33億6千5百万円増加しました。これは主に、設備関係支払手形及び設備関係未払金が37億6千1百万円増加した一方、未払法人税等が13億2千万円減少したことによるものです。純資産は、642億7千2百万円(前連結会計年度末642億1千7百万円)となり、5千5百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益5千8百万円、その他有価証券評価差額金の増加6億9千1百万円があった一方、配当金の支払4億3千9百万円があったことによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億3千9百万円減少し、139億6千7百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は、13億6千9百万円(前年同期比14億6千8百万円減)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益2億4千7百万円、減価償却費11億7千6百万円及び売上債権の減少10億2千5百万円があった一方、法人税等の支払14億9百万円があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は、14億5千3百万円(前年同期比14億5千万円減)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出12億3千7百万円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第1四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は、4億9千2百万円(前年同期比1億8千3百万円減)となりました。これは主に、配当金の支払4億3千9百万円があったことによるものです。

 

(4) 経営方針等

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した経営方針に重要な変更はありません。

2018年度をスタートとする新たなグループ経営ビジョンにおいて掲げた10年後のあるべき姿「誠実なコミュニケーションと市場をリードする技術力でお客さまの思いをカタチにし、新たな価値を創出し続ける企業グループ」の実現に向けた第一段階として、2018年度から2020年度までの中期経営計画の達成をめざしてまいります。

 

■中期経営方針

「強みの育成・拡大と事業基盤の改革に挑戦し、成長を続ける」

 

■経営目標数値(2020年度)

連結売上高

連結営業利益

連結経常利益

ROE

EBITDA

1,080億円

40億円

47億円

5.0%

100億円

 

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

①基本方針の内容の概要

上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合においても、これに応じるか否かは最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。

しかしながら近年わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付提案またはこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しています。こうした大量買付の中には、対象会社の企業価値および株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、さまざまな企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値および株主共同の利益を中長期的に確保、向上させるものでなければならないと考えております。従いまして、企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

 

②基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社の企業価値の源泉は、長い歴史の中で築き上げてきたお客さまとの信頼関係、お客さまのニーズを形にするための高いノウハウと技術を持つ従業員、そして株主・取引先や地域社会等の皆様からの継続的なご支援です。当グループは、経営理念「印刷事業を核に、生活・文化・情報産業として社会に貢献する」の実現に向けてグループ経営ビジョンを制定しています。その中で「誠実なコミュニケーションと市場をリードする技術力でお客さまの思いをカタチにし、新たな価値を創出し続ける企業グループ」を将来あるべき姿として掲げ、お客さまを支えながら共に成長する企業グループとして今後も邁進してまいります。営業・製造・技術・管理などあらゆる部門で働く従業員一人ひとりが「お客さま第一」の視点に立ち、企画提案力と独自技術、徹底した品質管理に支えられた付加価値の高い製品・サービスを幅広い業界のお客さまに提供し続けることで、顧客満足度を向上させるとともに、市場での評価を高め、当社の目指す豊かな未来の実現に取り組んでまいります。

 

③当社株式の大量買付行為への対応策(基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み)の概要

当社は平成28年6月29日開催の第136期定時株主総会の承認を得て、当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を更新しました。

本プランは、買付者または買付提案者が当社株式の一定数以上の買付けその他の有償の譲受けまたはその提案(以下「買付け等」といいます。)を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請するとともに、かかる手続に従った場合であっても当該買付け等が当社の企業価値および株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、かかる買付け等に対する対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てるものであります。

なお、本プランの有効期間は、平成28年6月29日開催の定時株主総会の終結の時から平成31年3月期に係る定時株主総会の終結の時までとします。

本プランの対象となる買付け等は、(ⅰ)当社の株券等の保有者が保有する当社株券等に係る株券等保有割合の合計、(ⅱ)当社の株券等の買付けその他の有償の譲受けまたはこれらに類似する行為を行う者が所有しまたは所有することとなる当社の株券等およびその者の特別関係者が所有する当社の株券等に係る株券等所有割合の合計のいずれかが、20%以上となる者による当社株券等の買付けその他の有償の譲受けもしくはこれらに類似する行為またはその提案とします(ただし、当社取締役会があらかじめ承認したものを除きます。このような買付け等を行いまたは行おうとする者を以下「大量買付者」といいます。)。

本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)には、(ⅰ)大量買付者およびその関係者による行使を禁止する行使条件や、(ⅱ)当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者およびその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されております。

本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者およびその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。

 

④上記②、③の取組みが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由

イ.経済産業省・法務省、東京証券取引所の買収防衛策に関する指針や基準を完全に充足しています。

ロ.株主の皆様の判断のための情報や時間を確保するためのものであり、企業価値および株主共同の利益の確保または向上を目的として導入されたものです。

ハ.定時株主総会での承認を経ており、株主意思を重視するものとなっています。

ニ.対抗措置の発動は、当社と特別な利害関係のない社外役員や有識者に該当する委員3名以上により構成される独立委員会を設置し、その勧告を最大限尊重した上で取締役会が決定するので、当社取締役会の恣意的判断を排除できます。

ホ.対抗措置の発動に関し、合理的な客観的要件を予め定めています。

ヘ.独立委員会は独立した地位にある第三者の助言を得ることができ、判断の公正性、合理性をより強く担保できます。

ト.本プランは取締役会の決議によりいつでも廃止することが可能であり、デッドハンド型買収防衛策ではありません。また、当社は取締役の任期を1年としており、期差任期制度を採用していないため、スローハンド型買収防衛策でもありません。

以上の理由で当社取締役会は上記②、③の取組みが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断いたします。

 

(6) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、285百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

  当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。